JPS633020B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS633020B2
JPS633020B2 JP54056918A JP5691879A JPS633020B2 JP S633020 B2 JPS633020 B2 JP S633020B2 JP 54056918 A JP54056918 A JP 54056918A JP 5691879 A JP5691879 A JP 5691879A JP S633020 B2 JPS633020 B2 JP S633020B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
temperature
alloy
thermal shock
aging treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54056918A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55149772A (en
Inventor
Tadao Ito
Akio Hashimoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUKEI GIKEN KK
Original Assignee
NITSUKEI GIKEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUKEI GIKEN KK filed Critical NITSUKEI GIKEN KK
Priority to JP5691879A priority Critical patent/JPS55149772A/ja
Publication of JPS55149772A publication Critical patent/JPS55149772A/ja
Publication of JPS633020B2 publication Critical patent/JPS633020B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はAl−Si−Cu系またはAl−Si−Cu−
Mg系合金による鋳物の改善された製造法に関す
るものであつてエンジン部の如きに用いられるに
適した耐熱衝撃性に優れた製品を比較的簡易且つ
低コストに製造しようとするものである。 ここで述べるAl−Si−Cu系合金とはJIS規格
AC2A、AC2BおよびAC4Bで代表されるAl−Si
−Cu系合金をまたAl−Si−Cu−Mg系合金とは
JIS規格AC4D、AC8A、AC8BおよびAC8Cで代
表されるAl−Si−Cu−Mg系合金を指す。 これらAl−Si−Cu系合金、Al−Si−Cu−Mg
系合金は鋳造性よく、適当な強度靭性を有しまた
耐熱衝撃性も秀れているところから自動車、船舶
等のエンジン廻り部品その他の機械部品鋳物とし
て巾広く用いられている。 而して従来これら合金鋳物製造に際して必要と
する強度靭性を附与するためには鋳込後の鋳物を
溶体化処理した後焼入、人工時効処理を施こさね
ばならず、この場合溶体化処理は500〜530℃の温
度で数時間〜十数時間の長時間の温度保持が必要
とされ、またさらに人工時効処理にしても140〜
230℃の温度で数時間乃至十数時間とこれまで長
時間の処理が必要なため生産効率上また熱経済上
好ましくなかつた。 また、熱処理型合金におけるこのような不利を
避けるために特公昭37−10901号に見られるよう
に鋳込直後の鋳物を一挙に室温まで急冷し、造型
と合金成分の過飽和固溶体の生成を同時に行わせ
た後人工時効処理を施こす方法が提案されてい
る。 しかし乍ら、この方法を本系合金に適用した場
合には合金中のCuの固溶が十分に行われないた
めに熱処理後の鋳物に十分な強度が得られず、ま
た固溶の不均斉のため鋳物各部において強度のバ
ラツキが見られ、変形量も著しく耐熱衝撃性も不
十分であるなどの欠点を生ずる。 発明者らは本系合金鋳物におけるこれらの欠点
不利を改善すべく種々研究を行つた結果、本系合
金に少量のアンチモンを添加した場合には鋳込直
後の合金鋳物を焼入するに際し、鋳物が未だ高温
域にあるうちに中間的な高温保持を行なうときは
極く短時間の保持を行なうのみで共晶Siを適切に
球状化させることができ、人工時効処理後の鋳物
に従来品に匹適するか、またはこれを凌駕する強
度、靭性を附与し、しかも耐熱衝撃性については
従来品より遥かに卓越した特性を附与することが
できることを見出した。 即ち、本発明はSb0.03%〜1.0%を含むAl−Si
−Cu系またはAl−Si−Cu−Mg系合金溶湯を金
型に鋳込み、凝固完了後の鋳物が450℃以下の温
度に降下しないうちに480〜530℃の温度に保たれ
た加熱炉中に装入して同温度範囲内において短時
間の中間高温保持を加えた後水または温水中に焼
入し、ついで140〜230℃の温度において1時間以
上の人工時効処理を施こすことを特徴とするアル
ミニウム合金鋳物の製造法である。 本発明によるときは鋳造直後の鋳物を短時間の
高温保持を加えるのみで直ちに焼入、人工時効を
施こせばよく、長時間の溶体化処理を施こす必要
がなく、また時効処理に要する時間も短時間で十
分であることから鋳物製造に要する時間を大巾に
短縮できるのみならず、これ等の処理を連続化で
きるので生産効率を著しく高めることができるば
かりでなく熱経済上極めて有利である。 次に本発明を第1図に示す模式工程図に基づい
て従来法と比較しながら説明する。 第1図において実線は本発明法、破線は従来法
を示す。 図中の記号は次の通りである。 (従来法) A→B 凝固完了 B→C 自然冷却 C→D 昇温加熱 D→E 溶体化処理 E→F 焼入 F→G−H 人工時効処理 (本発明法) A→B(B′) 凝固完了 B(B′)→E′ 中間高温保持 E′→F′ 焼入 F′→G′→H′ 人工時効処理 従来法によればAl−Si−Cu系合金、Al−Si−
Cu−Mg系合金鋳物は720℃前後に溶解した合金
溶湯を金型に鋳込んで凝固完了後の高温から室温
まで自然冷却し(A→B→C)、次いで500〜530
℃の溶体化処理温度まで加熱昇温した後同温度で
4〜16時間の高温保持を行ない(C→D→E)、
しかる後水または60〜100℃の温水中に焼入れし、
(E→F)、さらに140〜230℃の温度に4〜12時間
の時効処理を施こすことによつて製造されてい
る。 従つて従来法によるときは一連の熱処理に要す
る時間は少く見積つても12時間、一般的には30時
間前後が必要とされている。 これに対し本発明の場合には金型に鋳込まれた
溶湯が凝固完了後、未だ高温のうちに鋳物を480
〜530℃の温度に保たれた加熱炉中に装入して短
時間(2時間以内)の中間的な高温保持を加えた
後(A→B→E′)、直ちに水または温水中に焼入
し(E′→F′)、しかる後、140〜230℃の温度にお
いて1時間〜12時間程度の人工時効処理を施こす
ことによつて上記した従来法に匹適する強度と靭
性を有する鋳物をうることができ、しかも耐熱衝
撃性においては従来法よりも著しく優れた特性を
得ることができ、加うるに全体として鋳造製造に
要する時間を大巾に短縮することができ、また作
業の連続化も容易である。 連続化に際しては鋳込後の鋳物を中間高温保
持、焼入れまでの工程を行つてもよく、またさら
に人工時込処理まで含めてもよい。 連続化装置としては各加熱炉にトンネル炉を用
い、各工程間の鋳物の移送をリンクコンベヤー等
によつて行なうなど公知の設備を使用できる。 本発明によるものが上記のように耐熱衝撃性に
おいて卓越した特性を示す事由の仔細については
必ずしも明かになし得ないが、前記したような
Al−Si−Cu系またはAl−Si−Cu−Mg系合金に
Sbを含有せしめることによつて該合金組織中に
形成される稲穂状に連続した共晶Siをそれなりに
分散微細化せしめ、しかも斯うして分散独立化し
た共晶Siがその後の480〜530℃における短時間の
中間高温保持によつて適切に球状化され従つて共
晶Siの近傍において発生する微細割れの発生およ
びその伝播を回避することによるものと推定さ
れ、何れにしても従来の単なる前記合金(Sbな
し)に数時間以上の溶体化処理を施したものの倍
近いような耐熱衝撃特性を得しめることができ
る。 次に本発明の実施例について説明すると以下の
如くである。 実施例 1 (強度試験) 第1表はJISAC2B、AC4BおよびAC8Cの各合
金について表中に記載の各組成を有する合金を溶
解炉内で溶解し、溶け落ち後脱ガス脱滓処理を施
した後、約150℃に予熱したJISH5202舟型金型に
720℃で注湯し、凝固完了後 (a) 従来法(1) 室温まで自然放冷した後溶体化処理、焼入、
人工時効処理を施したもの。 (b) 従来法(2) 直ちにこれを水中に焼入した後、人工時効処
理を施したもの。 (c) 本発明法 直ちに加熱炉中に装入、短時間の中間高温保
持を行つた後焼入れ、人工時効処理を施したも
の。 について引張強さ、耐力、伸びなどの機械的性質
を測定した結果を示したものである。 なお、実施例1AC2B合金については合金中に
アンチモンの代りにこの種合金において、組織改
良のために一般的に添加されるナトリウムを添加
したものについて本発明法と同様の熱処理法を施
した場合の比較試験結果を(d)比較例としてその測
定値を併記した。 なお各実施例における熱処理条件は第2表に示
す通りである。
【表】
【表】 * 溶体化処理炉、時効処理炉の各炉における鋳
物昇温時間を各1時間とした。
第1表の結果より次のことが判る。 即ち、実施例1 2および3共に(c)の本発明法
による場合には鋳造後直ちに焼入を行なうに際し
中間的な高温保持を1時間程度行なうのみで焼入
後人工時効処理を施して得られた試料の強度は(a)
の長時間の溶体化処理を経たものに比べて、同等
であるか、寧ろこれを凌駕する値を示し、また鋳
造後中間高温保持を施さずして焼入れ、人工時効
した(b)の試料に較べてはるかに勝るものである。 また実施番号1における(d)の試料において見ら
れるように本発明のような熱処理工程の短縮効果
はアンチモンの代りにナトリウムを使用したもの
では得られない。 又前記したような各実施例によるものについて
実体熱衝撃試験を実施し、即ち第1表に示した各
合金を用い溶解し、脱ガス脱滓処理を施した後、
溶湯鍛造法を用いて鋳込温度720℃、溶湯加圧力
500Kg/cm2で径100mm高さ20mmの自動車用ピストン
ヘツドを夫々鋳込み、これを第2表におけると同
様の(a)、(b)(c)3種類の熱処理法を施した後、熱衝
撃試験用の試料(中心部に5mmφの孔を有する
100mmφ、厚み3mmφの円盤状試料)を各切り出
して供試片とした。試験は供試片の中心部をバー
ナーで急熱し、試験片全体の温度が350℃に達し
た後直ちに水中(20℃)に急冷する。この急熱急
冷操作を1サイクルとして加熱中心部の孔に熱応
力による亀裂が発生するまでのサイクル数および
亀裂の伝播速度を測定することによつて各供試片
の耐熱衝撃特性を比較した結果を代表的に亀裂長
さ2mmとなるサイクル数として示すと、次の第3
表の通りである。
【表】 即ち本発明による実施例1〜3の夫々cのもの
は何れにしても長時間の溶体化処理および人工時
効処理を施したaのものに対して亀裂発生時期に
関し2倍に近い耐熱衝撃性を有することが確認さ
れた。更に上記した実施例3のAC8Cのものを代
表的に選んでその熱衝撃試験時における亀裂伝播
速度を測定した結果を要約して示すと第2図の如
くであつて、本発明によるものがこの亀裂伝播速
度もゆるやかであつて極めて耐熱衝撃性にすぐれ
ていることが判る。 以上述べたように、本発明は従来強靭性低下の
ため鋳造物を直ちに焼入、人工時効処理をする簡
便熱処理法の適用が困難であり従つて極めて長時
間の熱処理操作が必要であるとされていた鋳物用
Al−Si−Cu系合金およびAl−Si−Cu−Mg系合
金においてSbを0.03〜1.0%含有させると共にそ
の鋳込、凝固完了後高温を保つている間に極く短
時間の中間的高温保持を行なうのみで焼入、人工
時効処理を施こすことにより、従来法によるもの
に較べ強靭性を低下させることなしに大巾に熱処
理時間を短縮することができ、しかも耐熱衝撃性
において頗る優れた特性を得しめるもので工業的
にその効果の大きいアルミ合金鋳物製造法である
といえる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すもので、第1
図は本発明法と従来法によるAl−Si−Cu系合金
もしくはAl−Si−Cu−Mg系合金の模式工程図、
第2図は本発明法と従来法の2法とについて合金
の耐熱衝撃性を比較して示した図面である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Sb0.03%〜1.0%を含むAl−Si−Cu系または
    Al−Si−Cu−Mg系合金溶湯を金型に鋳込み、凝
    固完了後の鋳物が450℃以下の温度に降下しない
    うちに480〜530℃の温度に保たれた加熱炉中に装
    入して同温度範囲内において短時間の中間高温保
    持を加えた後水または温水中に焼入し、次いで
    140〜230℃の温度において1時間以上の人工時効
    処理を施すことを特徴とする耐熱衝撃性に優れた
    アルミニウム合金鋳物の製造法。 2 合金溶湯の鋳込み、中間高温保持、焼入の各
    操作またはこれにさらに人工時効処理を加えた各
    操作を連続して行なう特許請求の範囲第1項記載
    の耐熱衝撃性に優れたアルミニウム合金鋳物の製
    造法。
JP5691879A 1979-05-11 1979-05-11 Production of aluminum alloy casting Granted JPS55149772A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5691879A JPS55149772A (en) 1979-05-11 1979-05-11 Production of aluminum alloy casting

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5691879A JPS55149772A (en) 1979-05-11 1979-05-11 Production of aluminum alloy casting

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55149772A JPS55149772A (en) 1980-11-21
JPS633020B2 true JPS633020B2 (ja) 1988-01-21

Family

ID=13040854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5691879A Granted JPS55149772A (en) 1979-05-11 1979-05-11 Production of aluminum alloy casting

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55149772A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH086159B2 (ja) * 1987-08-07 1996-01-24 宇部興産株式会社 アルミニウム合金の熱処理方法
ATE556155T1 (de) * 2001-02-02 2012-05-15 Cons Eng Co Inc Verfahren zur herstellung und wärmebehandlung einer mehrzahl von metallgusteilen
KR20030006175A (ko) * 2001-07-11 2003-01-23 허윤길 알루미늄 주조방법 및 장치
JP5175905B2 (ja) * 2010-08-31 2013-04-03 トヨタ自動車株式会社 軽合金の鋳造方法
WO2016176382A1 (en) 2015-04-28 2016-11-03 Consolidated Engineering Company, Inc. System and method for heat treating aluminum alloy castings

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS499290A (ja) * 1972-05-12 1974-01-26
JPS50144617A (ja) * 1974-05-13 1975-11-20

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS499290A (ja) * 1972-05-12 1974-01-26
JPS50144617A (ja) * 1974-05-13 1975-11-20

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55149772A (en) 1980-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105088113B (zh) 一种航天用铝合金自由锻件的制造方法
US5009844A (en) Process for manufacturing spheroidal hypoeutectic aluminum alloy
JP5758402B2 (ja) 機械的強度が高く、耐熱クリープ性も高い、銅アルミニウム合金製の鋳造部品
JPS61117204A (ja) Al合金製高強度構造用部材
US4419143A (en) Method for manufacture of aluminum alloy casting
JP2007522348A (ja) アルミニウム合金系の材料、その製造方法並びにその使用
US4420345A (en) Method for manufacture of aluminum alloy casting
KR100415270B1 (ko) 구리기제 합금과, 구리기제 합금을 이용하여 주조물 및단조물을 제조하는 방법
JPH1112674A (ja) 内燃機関ピストン用アルミニウム合金およびアルミニウム合金製ピストン
JPS633020B2 (ja)
US2798827A (en) Method of casting and heat treating nickel base alloys
US1926057A (en) Working aluminum-magnesium alloy
JPH07258784A (ja) 鋳造性に優れた鍛造用Al合金材料および高強度Al合金鍛造品の製法
US2185452A (en) Method of heat treating magnesium base alloys
JPS6135261B2 (ja)
US2022686A (en) Aluminum alloy casting and method of making the same
US2263823A (en) Method of producing and treating aluminum alloy castings
RU2449047C1 (ru) Способ получения сверхпластичного листа высокопрочного алюминиевого сплава
JP4966584B2 (ja) 鋳造用アルミニウム合金および同アルミニウム合金鋳物並びに該合金を用いたダイカスト法
US2214432A (en) Aluminum alloy containing copper, iron, and columbium
JPH055148A (ja) 高強度高靱性アルミニウム合金鋳物およびその製造方法
US2123886A (en) Heat treated aluminum base alloy
Vojtěch et al. High strength Al–Zn–Mg–Cu–Ni–Si alloy with improved casting properties
US2221526A (en) Process for heat treating aluminum alloys
CA1180988A (en) Method for manufacture of aluminum alloy casting