JPS63297536A - 耐食性アルミニウム合金複合板およびその製造方法 - Google Patents
耐食性アルミニウム合金複合板およびその製造方法Info
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- JPS63297536A JPS63297536A JP12984787A JP12984787A JPS63297536A JP S63297536 A JPS63297536 A JP S63297536A JP 12984787 A JP12984787 A JP 12984787A JP 12984787 A JP12984787 A JP 12984787A JP S63297536 A JPS63297536 A JP S63297536A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、食塩内容物によって腐食を起し易い食品缶材
、特に蓋材に適した耐食性アルミニウム合金複合板およ
びその製造方法に関する。
、特に蓋材に適した耐食性アルミニウム合金複合板およ
びその製造方法に関する。
[従来の技術]
従来、含塩の飲料その他の食品を包装する缶材の蓋材に
は、ティンフリー・スチール、ブリキ等の軟鋼板が多く
使用されていた。
は、ティンフリー・スチール、ブリキ等の軟鋼板が多く
使用されていた。
又炭酸飲料およびビール等の塩分含有量の少い飲料缶の
蓋材として、A 5052、A 50B2、A 508
3等のAl−MCJ系アルアルミニウム合金用されてい
る。しかし、内容物の塩分含有量が多くなると、胴材の
軟鋼との電位差によるガルバニック腐食が起るために、
上記アルミニウム合金板に十分な厚みをもった樹脂塗膜
を付加することによって、該腐食を防止してい、る。
蓋材として、A 5052、A 50B2、A 508
3等のAl−MCJ系アルアルミニウム合金用されてい
る。しかし、内容物の塩分含有量が多くなると、胴材の
軟鋼との電位差によるガルバニック腐食が起るために、
上記アルミニウム合金板に十分な厚みをもった樹脂塗膜
を付加することによって、該腐食を防止してい、る。
[発明が解決しようとする問題点]
従来の金属製缶材の腐食には、材料自体の微視的金属組
織に関連する自己腐食と、缶蓋部材と缶胴部材とが異種
合金でおるときに、両材間に生じる接触電位差によって
起る巨視的なガルバニック腐食とがある。
織に関連する自己腐食と、缶蓋部材と缶胴部材とが異種
合金でおるときに、両材間に生じる接触電位差によって
起る巨視的なガルバニック腐食とがある。
ガルバニック腐食は缶胴部に軟鋼板を、缶蓋部にアルミ
ニウム合金板を用いた場合に特に顕著に起る現象であり
、したがって、缶胴と缶詰に同一の合金を用いない限り
、このガルバニック腐食は完全に防止されない。缶胴と
缶蓋に前述のティンフリー・スチール、ブリキなどの軟
鋼板を用いた缶では、このガルバニック腐食は軽微では
めるが、強度が高いために開缶しにくく、時には手が切
れるという問題があった。また、缶胴および缶蓋にアル
ミニウム合金板を用いる場合でも、胴部にJIS A
3004、蓋部にJISA 5052、同A 5082
等と異種のアルミニウム合金板を用いたものでは、ガル
バニック腐食を無視できない。
ニウム合金板を用いた場合に特に顕著に起る現象であり
、したがって、缶胴と缶詰に同一の合金を用いない限り
、このガルバニック腐食は完全に防止されない。缶胴と
缶蓋に前述のティンフリー・スチール、ブリキなどの軟
鋼板を用いた缶では、このガルバニック腐食は軽微では
めるが、強度が高いために開缶しにくく、時には手が切
れるという問題があった。また、缶胴および缶蓋にアル
ミニウム合金板を用いる場合でも、胴部にJIS A
3004、蓋部にJISA 5052、同A 5082
等と異種のアルミニウム合金板を用いたものでは、ガル
バニック腐食を無視できない。
そして、胴部に軟鋼板、蓋部にアルミニウム合金板を用
いたものでは前述のとおりガルバニック腐食が起るので
、保護被膜の性能が不十分なアルミニウム合金板は蓋材
として使うことができない。しかしながら、完全無欠な
保護被膜を用意することが工業生産においては難しいと
いう問題が潜在しているので、たとえ保護被膜が不完全
であってもそれ自体腐食しないようなアルミニウム合金
板の開発が望まれていた。
いたものでは前述のとおりガルバニック腐食が起るので
、保護被膜の性能が不十分なアルミニウム合金板は蓋材
として使うことができない。しかしながら、完全無欠な
保護被膜を用意することが工業生産においては難しいと
いう問題が潜在しているので、たとえ保護被膜が不完全
であってもそれ自体腐食しないようなアルミニウム合金
板の開発が望まれていた。
[問題点を解決するための手段]
本発明は、上記問題点を解決せんとするもので、その第
1発明は、Mg0.4〜2.0%、Si0.05〜0.
15%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.10〜0.
50%、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は
実質的にAlであるアルミニウム合金からなる合金を皮
材とし、純度99.5%以上のアルミニウムを中間層と
し、MC20,4〜2.0%、Si0.05〜0.15
%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.50〜1.5%
、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は実質的
にAlであるアルミニウム合金の芯材から構成されてお
り、かつ、芯材中のCubをXI、皮材中のCUtを×
2とシタ場合に、30<:92 (ff −z > ≦
100を満足させることにより、1.0%食塩水溶液中
における芯材と皮材の孔食電位の差が30〜100mV
でおることを特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板
である。上記の合金成分は、(1)軟鋼板とのガルバニ
ック腐食を防止すること、(2)缶蓋材として必要十分
な強度、成形加工性を確保すること、(3)皮材の孔食
電位が芯材の孔食電位に比べて30〜100mV卑にな
ることを目標として選定されたものである。
1発明は、Mg0.4〜2.0%、Si0.05〜0.
15%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.10〜0.
50%、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は
実質的にAlであるアルミニウム合金からなる合金を皮
材とし、純度99.5%以上のアルミニウムを中間層と
し、MC20,4〜2.0%、Si0.05〜0.15
%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.50〜1.5%
、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は実質的
にAlであるアルミニウム合金の芯材から構成されてお
り、かつ、芯材中のCubをXI、皮材中のCUtを×
2とシタ場合に、30<:92 (ff −z > ≦
100を満足させることにより、1.0%食塩水溶液中
における芯材と皮材の孔食電位の差が30〜100mV
でおることを特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板
である。上記の合金成分は、(1)軟鋼板とのガルバニ
ック腐食を防止すること、(2)缶蓋材として必要十分
な強度、成形加工性を確保すること、(3)皮材の孔食
電位が芯材の孔食電位に比べて30〜100mV卑にな
ることを目標として選定されたものである。
すなわち、MCIとSiは強度を確保するために添加さ
れる。しかし、MQは0.4%未満では十分な強度が得
られず、一方2.0%を越える添加はガルバニック腐食
抵抗を低下させる。SiはMCIと共にMQ2Siなる
微細化合物を形成してこれにより強度を向上させる。し
かし、0.05%より少い担ではMQ2Siの生成量が
不足して強度が得られず、一方0.15%を越えると材
料自身の耐自己腐食性が低下する。Mnはガルパニック
腐食抵抗性を低下させずに強度を向上させる効果を有し
、Mgと5iの添加だけでは不十分な強度を補う役割を
もっている。ただし、0.30%より少い量ではその効
果が小さく、一方1.5%を越えて添加すると粗大化合
物を形成し、これにより成形加工性を低下するので好ま
しくない。Cuを添加する最大の理由は、アルミニウム
合金板の孔食電位を軟鋼板の自然電極電位と同一水準に
することでおり、これによって軟鋼とのガルバニック腐
食が防止される。
れる。しかし、MQは0.4%未満では十分な強度が得
られず、一方2.0%を越える添加はガルバニック腐食
抵抗を低下させる。SiはMCIと共にMQ2Siなる
微細化合物を形成してこれにより強度を向上させる。し
かし、0.05%より少い担ではMQ2Siの生成量が
不足して強度が得られず、一方0.15%を越えると材
料自身の耐自己腐食性が低下する。Mnはガルパニック
腐食抵抗性を低下させずに強度を向上させる効果を有し
、Mgと5iの添加だけでは不十分な強度を補う役割を
もっている。ただし、0.30%より少い量ではその効
果が小さく、一方1.5%を越えて添加すると粗大化合
物を形成し、これにより成形加工性を低下するので好ま
しくない。Cuを添加する最大の理由は、アルミニウム
合金板の孔食電位を軟鋼板の自然電極電位と同一水準に
することでおり、これによって軟鋼とのガルバニック腐
食が防止される。
この効果は、本発明者らの実験的解析によればCuff
1をX、CU添加による孔食電位の上昇分をΔFとする
と八E=92−f’にで現わされ、Cu量が0.1%よ
り少い量では不十分で、1.5%を越える川では軟鋼板
の方がガルバニック腐食を起す恐れがあって好ましくな
い。また、1,5%を越える多量のCuを含むアルミニ
ウム合金板は、食塩水中での耐自己腐食性を低下するの
で、含塩食品用包装材として不適である。またCuには
強度と成形加工性を向上させる効果もある。
1をX、CU添加による孔食電位の上昇分をΔFとする
と八E=92−f’にで現わされ、Cu量が0.1%よ
り少い量では不十分で、1.5%を越える川では軟鋼板
の方がガルバニック腐食を起す恐れがあって好ましくな
い。また、1,5%を越える多量のCuを含むアルミニ
ウム合金板は、食塩水中での耐自己腐食性を低下するの
で、含塩食品用包装材として不適である。またCuには
強度と成形加工性を向上させる効果もある。
Feは再結晶の微細化に効果があるが、0.50%を越
えると水素過電圧が低下し、材料自身の耐自己腐食性が
低下する。好ましくは0.3%以下がよい。
えると水素過電圧が低下し、材料自身の耐自己腐食性が
低下する。好ましくは0.3%以下がよい。
さらに皮材は皮材自身が耐孔食性を有するのに加えて、
芯材中のCLJfflX+、皮材中のCu母X2に対し
、30≦92(愈−のG)≦100を満足させることに
より、芯材を陰極防食するので複合板材のガルバニック
腐食抵抗性は著しく向上する。
芯材中のCLJfflX+、皮材中のCu母X2に対し
、30≦92(愈−のG)≦100を満足させることに
より、芯材を陰極防食するので複合板材のガルバニック
腐食抵抗性は著しく向上する。
中間層は皮材と芯材のバインダーとしての機能とともに
皮材消失後の犠牲陽極効果も有している。
皮材消失後の犠牲陽極効果も有している。
次に軟鋼板とアルミニウム合金板のガルバニック腐食及
び皮材の陰極防食について説明する。
び皮材の陰極防食について説明する。
自然電極電位に差のある二つの金属材を接触させると、
その接触電位差と両金属間の回路抵抗によって定まる腐
食電流が流れることになる。
その接触電位差と両金属間の回路抵抗によって定まる腐
食電流が流れることになる。
ガルバニック腐食は、この腐食電流によるアノード溶解
によるものであり、この溶解量が必る限度を越えると金
属板に貫通孔を生ずることになる。アルミニウム合金製
イージーオープン型缶蓋の場合、最薄部の板厚(100
μm)を1年間で貫通させないためには室温での腐食電
流を3μA/Cm2以下に制限すればよいことが判明し
た。
によるものであり、この溶解量が必る限度を越えると金
属板に貫通孔を生ずることになる。アルミニウム合金製
イージーオープン型缶蓋の場合、最薄部の板厚(100
μm)を1年間で貫通させないためには室温での腐食電
流を3μA/Cm2以下に制限すればよいことが判明し
た。
また、芯材を陰極防食する皮材の孔食電位は、芯材の孔
食電位より卑であることが必要でおるが、本発明者らの
実験的解析によれば、両者の差が30mV未満では効果
がなく、100mVを越えると皮材の溶解量が過多とな
って、陰極防食効果が長時間持続しない。
食電位より卑であることが必要でおるが、本発明者らの
実験的解析によれば、両者の差が30mV未満では効果
がなく、100mVを越えると皮材の溶解量が過多とな
って、陰極防食効果が長時間持続しない。
第2発明は、上記第1発明の耐食性アルミニウム合金複
合板の製造法で、MQo、4〜2.0%、S i 0.
05〜0.15%、M n 0.30〜1.5%、Cu
0.50〜1.5%、Fe0.05〜0.5%を含み、
残部は実質的にAlでおる芯材を構成するアルミニウム
合金の鋳塊と、その合金鋳塊の厚さの8〜15%に相当
するMg0.4〜2.0%、S i 0.05〜0.1
5%、Mn0.30〜1.5%、CLJo、10〜0.
50%、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は
実質的にAlでおり、かつ、芯材中のCu1tをXl、
皮材中のCUtを×2とした場合に、30≦92 (V
X””+−4N””;)≦100の関係を満足させた皮
材を構成するアルミニウム合金の熱間圧延板゛および中
間層としてその熱間圧延板の厚さの8〜15%に相当す
る純度99.5%以上のアルミニウム熱間圧延板を仮溶
接した後、480〜600℃で均質化処理し、400〜
550℃で熱間圧延し、最終厚さ1.2倍以上の厚さの
板に冷間圧延した後に、300〜580℃で3時間以内
の加熱をして熱処理を施し゛、次いで最終冷間圧延を行
って、1.0%食塩水溶液中における芯材と皮材の孔食
電位の差が30〜100mVである複合板とすることを
特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板の製造方法で
ある。
合板の製造法で、MQo、4〜2.0%、S i 0.
05〜0.15%、M n 0.30〜1.5%、Cu
0.50〜1.5%、Fe0.05〜0.5%を含み、
残部は実質的にAlでおる芯材を構成するアルミニウム
合金の鋳塊と、その合金鋳塊の厚さの8〜15%に相当
するMg0.4〜2.0%、S i 0.05〜0.1
5%、Mn0.30〜1.5%、CLJo、10〜0.
50%、F e 0.05〜0.50%を含み、残部は
実質的にAlでおり、かつ、芯材中のCu1tをXl、
皮材中のCUtを×2とした場合に、30≦92 (V
X””+−4N””;)≦100の関係を満足させた皮
材を構成するアルミニウム合金の熱間圧延板゛および中
間層としてその熱間圧延板の厚さの8〜15%に相当す
る純度99.5%以上のアルミニウム熱間圧延板を仮溶
接した後、480〜600℃で均質化処理し、400〜
550℃で熱間圧延し、最終厚さ1.2倍以上の厚さの
板に冷間圧延した後に、300〜580℃で3時間以内
の加熱をして熱処理を施し゛、次いで最終冷間圧延を行
って、1.0%食塩水溶液中における芯材と皮材の孔食
電位の差が30〜100mVである複合板とすることを
特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板の製造方法で
ある。
具体的には前記芯材、皮材および中間層組成の鋳塊を溶
製し、下記3Bクラツド鋳塊とするが、その方法には下
記の2つがあるが、両者は本質上の差異はない。
製し、下記3Bクラツド鋳塊とするが、その方法には下
記の2つがあるが、両者は本質上の差異はない。
(1)芯材鋳塊の厚さの8〜15%に相当する厚さまで
皮材鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、次に中間層
鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、ざらに冷間圧延
により皮材鋳塊の厚さの0.8〜1.5%に相当する厚
さにした後、芯材鋳塊、皮材熱間圧延板および中間層冷
間圧延板とを仮溶接し、3層クラッド鋳塊とする方法。
皮材鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、次に中間層
鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、ざらに冷間圧延
により皮材鋳塊の厚さの0.8〜1.5%に相当する厚
さにした後、芯材鋳塊、皮材熱間圧延板および中間層冷
間圧延板とを仮溶接し、3層クラッド鋳塊とする方法。
(2)皮材鋳塊の厚さの8〜15%に相当する厚さまで
中間層鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、皮材鋳塊
と仮溶接し、さらに芯材鋳塊の厚さの8〜15%に相当
する厚さまで400〜580℃で熱間圧延した後、芯材
鋳塊と仮溶接して3層クラッド鋳塊とする方法。
中間層鋳塊を400〜580℃で熱間圧延し、皮材鋳塊
と仮溶接し、さらに芯材鋳塊の厚さの8〜15%に相当
する厚さまで400〜580℃で熱間圧延した後、芯材
鋳塊と仮溶接して3層クラッド鋳塊とする方法。
次に3層クラッド鋳塊を480〜600℃で均質化処理
し、400〜580℃で熱間圧延し、最終製品厚さの1
.2倍以上の厚さに冷間圧延し、1nられた冷間圧延板
を300〜580’Cで3時間以内の加熱をして焼鈍し
、この熱処理後、最終冷間圧延を行って最終製品に仕上
げる。
し、400〜580℃で熱間圧延し、最終製品厚さの1
.2倍以上の厚さに冷間圧延し、1nられた冷間圧延板
を300〜580’Cで3時間以内の加熱をして焼鈍し
、この熱処理後、最終冷間圧延を行って最終製品に仕上
げる。
なお、焼鈍は加工性向上のために行うが、最高温度は融
点を越えない温度として580℃、最低温度は再結晶の
進行から300℃、また時間は経済上3時間以内とする
必要がある。
点を越えない温度として580℃、最低温度は再結晶の
進行から300℃、また時間は経済上3時間以内とする
必要がある。
このようにして得られたアルミニウム合金複合板は、軟
鋼板とのガルバニック腐食の少い芯材と、陰極防食効果
を有する皮材とからなる強度及び成形性の良好なイージ
ーオープン型缶蓋材としてとくに好適であるほか、オー
ルアルミ化における蓋材として、また缶胴などの深絞り
容器にも使用できるものである。
鋼板とのガルバニック腐食の少い芯材と、陰極防食効果
を有する皮材とからなる強度及び成形性の良好なイージ
ーオープン型缶蓋材としてとくに好適であるほか、オー
ルアルミ化における蓋材として、また缶胴などの深絞り
容器にも使用できるものである。
[実施例]
本発明の実施例を比較例とともに詳jホする。
実施例1
表1に示す10種類のアルミニウム合金をそれぞれ溶製
し、中間層合金N o、 10及び皮材合金No、1鋳
塊を450’Cで熱間圧延し、8mmの板とした。
し、中間層合金N o、 10及び皮材合金No、1鋳
塊を450’Cで熱間圧延し、8mmの板とした。
次に皮材合金N0.1〜3及び比較vJNo、9合金の
厚さ60mmの鋳塊とN 0.10の厚さ8mmの熱間
圧延板とを仮溶接した後、450’Cて熱間圧延し、8
mmの板とした。
厚さ60mmの鋳塊とN 0.10の厚さ8mmの熱間
圧延板とを仮溶接した後、450’Cて熱間圧延し、8
mmの板とした。
次に芯材合金No、3〜7、比較材N0.8,9合金の
厚さ60mmの鋳塊と上記4種類の熱間圧延板とを仮溶
接したクラッド鋳塊および芯材合金N0.3の厚さ60
mmの鋳塊と皮材合金N0.1の8mmの熱間圧延板と
を仮溶接したクラッド鋳塊、比較材No、8.9合金の
厚さ68mmの鋳塊とをいずれも550℃で5時間均質
化処理し、450℃で熱間圧延し、冷間圧延して、0.
8mm厚さの板とした。350℃で2時間中間焼鈍を行
い、続いて仕上げ冷間圧延して0.3mmの板とした。
厚さ60mmの鋳塊と上記4種類の熱間圧延板とを仮溶
接したクラッド鋳塊および芯材合金N0.3の厚さ60
mmの鋳塊と皮材合金N0.1の8mmの熱間圧延板と
を仮溶接したクラッド鋳塊、比較材No、8.9合金の
厚さ68mmの鋳塊とをいずれも550℃で5時間均質
化処理し、450℃で熱間圧延し、冷間圧延して、0.
8mm厚さの板とした。350℃で2時間中間焼鈍を行
い、続いて仕上げ冷間圧延して0.3mmの板とした。
なお、合金N0.3は皮材合金及び芯材合金の両方に該
当するが、皮材と芯材の両方に同一合金を用いる組合せ
は、本発明の皮材による芯材の陰極防食の目的とは異な
るので除外した。
当するが、皮材と芯材の両方に同一合金を用いる組合せ
は、本発明の皮材による芯材の陰極防食の目的とは異な
るので除外した。
これらの合金板を205℃X10分×2回の熱処理し、
25℃、p113.1.0%食塩水溶液中で飽和カロメ
ル電極を照合電極として、自然電極電位を測定した。
25℃、p113.1.0%食塩水溶液中で飽和カロメ
ル電極を照合電極として、自然電極電位を測定した。
次に25℃、pH3,1,0%食塩水溶液、N2ガス脱
気(200ml/分)中にてアノード分極測定を行い孔
食電位を測定した。
気(200ml/分)中にてアノード分極測定を行い孔
食電位を測定した。
なお、本試作材は、片面クラツド材であり、自然電極電
位および孔食電位は、No、1〜3が皮材側、No、4
〜7が芯材側、N0.8〜9が厚さ0.30mmの仕上
げ冷間圧延単板、N 0.10が厚さ8mmの熱間圧延
単板の結果である。
位および孔食電位は、No、1〜3が皮材側、No、4
〜7が芯材側、N0.8〜9が厚さ0.30mmの仕上
げ冷間圧延単板、N 0.10が厚さ8mmの熱間圧延
単板の結果である。
以上の結果を表1に示す。
表 1
表1から明らかなように、自然電極電位は軟鋼板及びテ
ィンフリー・スチールに比べて、N0.1,2が若干卑
にNo、3〜7はほぼ同レベルであり、N0.8〜10
が卑となった。また孔食′電位は、芯材合金N0.3〜
7に比べて皮材合金が卑となっており、比較材N0.8
,9及び中間層合金がざらに卑となった。
ィンフリー・スチールに比べて、N0.1,2が若干卑
にNo、3〜7はほぼ同レベルであり、N0.8〜10
が卑となった。また孔食′電位は、芯材合金N0.3〜
7に比べて皮材合金が卑となっており、比較材N0.8
,9及び中間層合金がざらに卑となった。
実施例2
実施例1で試作した合金複合板を缶詰材として標71ζ
的な塗装として塩ビオルガノゾル系塗料を塗装「シ、そ
の焼付処理をした。焼付は条件は、205°C×10分
×2回であった。
的な塗装として塩ビオルガノゾル系塗料を塗装「シ、そ
の焼付処理をした。焼付は条件は、205°C×10分
×2回であった。
なお、機械的性質は、塗装なしで焼付は処理条イ1に相
当する熱処理をしたサンプルを用いて測定した。結果を
表2に示す。
当する熱処理をしたサンプルを用いて測定した。結果を
表2に示す。
次にこれら合金複合板を缶蓋に成形した。なお、皮材が
缶内面側になるようにした。
缶内面側になるようにした。
これらの缶蓋をナイフにて長さ3cmのキズをつけたテ
ィンフリー・スチール缶胴に取付け、吐13.1%食塩
水溶液を充填し、25°Cで6ケ月間腐食試験し、ガル
バニック腐食抵抗性を評価した。
ィンフリー・スチール缶胴に取付け、吐13.1%食塩
水溶液を充填し、25°Cで6ケ月間腐食試験し、ガル
バニック腐食抵抗性を評価した。
また、合金複合板の芯材側をビニローゼにてマスキング
し、l)H3,1%食塩水溶液、25℃中で6ケ月間腐
食試験し、自己耐食性を評価した。
し、l)H3,1%食塩水溶液、25℃中で6ケ月間腐
食試験し、自己耐食性を評価した。
以上の結果を表2の右欄に示す。
なお、複合板N0.1〜8は本発明複合板、No、9〜
13は比較複合板(比較例)、No。
13は比較複合板(比較例)、No。
14と15は比較従来板(参考例)でおる。
表2
1 ガルバニック腐食抵抗性 111自己耐
食性Q:孔食深さ 〈50μI O:孔
食深さ 〈50μ−△;〃5〜1oOμmΔ:〃50〜
2ooμ−X:貫通孔発生(>100 μml
X : n > 20(1μs表2に示
すように、本発明合金複合板N0.1〜8は、JIS
A 5052以上の高強度と優れた成形性を有している
。
食性Q:孔食深さ 〈50μI O:孔
食深さ 〈50μ−△;〃5〜1oOμmΔ:〃50〜
2ooμ−X:貫通孔発生(>100 μml
X : n > 20(1μs表2に示
すように、本発明合金複合板N0.1〜8は、JIS
A 5052以上の高強度と優れた成形性を有している
。
また、本発明合金複合板N0.1〜8及び比較複合板材
No、9.13は、優れたガルバニック腐食抵抗性を示
したが、比較例の比較複合板No。
No、9.13は、優れたガルバニック腐食抵抗性を示
したが、比較例の比較複合板No。
10〜12及び参考例のN 0.14,15は、ガルバ
ニック腐食抵抗性が低い結果となった。これは、本発明
においては皮材の自然電極電位とティンフリー・スチー
ル、軟鋼の自然電極電位との電位差が少いために皮材の
消耗が少くなり、皮材による犠牲陽極効果が長時間持続
したことによる。
ニック腐食抵抗性が低い結果となった。これは、本発明
においては皮材の自然電極電位とティンフリー・スチー
ル、軟鋼の自然電極電位との電位差が少いために皮材の
消耗が少くなり、皮材による犠牲陽極効果が長時間持続
したことによる。
また、本発明においては芯材の自然電極電位及び孔食電
位がティンフリー・スチール、軟鋼の自然電極電位と同
じレベルであるので、皮材消失後もガルバニック腐食抵
抗性は低下しない。
位がティンフリー・スチール、軟鋼の自然電極電位と同
じレベルであるので、皮材消失後もガルバニック腐食抵
抗性は低下しない。
次に、本発明合金板材N0.1〜8の自己耐食性は良好
であったが、比較例の比較複合板No。
であったが、比較例の比較複合板No。
9〜12及び参考例のN0.14,15の自己耐食性は
低かった。これは、孔食電位の差が30〜100mVの
範囲では皮材の犠牲陽極効果が有効に作用するのでおる
が、No、9では孔食電位の差が不充分でおり、No、
10では孔食電位の差が過大であるために皮材の消耗が
多かったこと、またNo、11.12では孔食電位が逆
転したことによると思われる。
低かった。これは、孔食電位の差が30〜100mVの
範囲では皮材の犠牲陽極効果が有効に作用するのでおる
が、No、9では孔食電位の差が不充分でおり、No、
10では孔食電位の差が過大であるために皮材の消耗が
多かったこと、またNo、11.12では孔食電位が逆
転したことによると思われる。
なお、中間層のない2層りラッド材N 0.13は、ガ
ルバニック腐食抵抗性は良好であったが、自己耐食性は
若干低かった。この結果より、中間層は芯材に対する犠
牲陽極効果にも有効であると考えられる。
ルバニック腐食抵抗性は良好であったが、自己耐食性は
若干低かった。この結果より、中間層は芯材に対する犠
牲陽極効果にも有効であると考えられる。
[発明の効果]
本発明の効果を下記に列記する。
(1)ガルバニック腐食抵抗性が高いために食塩を含む
飲料、その他の食品用スチール化の蓋材として使用する
ことにより、イージーオープン蓋に変えることができる
。
飲料、その他の食品用スチール化の蓋材として使用する
ことにより、イージーオープン蓋に変えることができる
。
(2)オールアルミ缶においても本発明に係るアルミニ
ウム合金板は、その器材として良好な耐自己腐食性及び
成形性を有している。このとき、缶胴および缶蓋材の合
金が同系のアルミニウム合金<A I −MQ−Mn−
Cu−8i)となるので、空缶のリサイクルが容易とな
る。
ウム合金板は、その器材として良好な耐自己腐食性及び
成形性を有している。このとき、缶胴および缶蓋材の合
金が同系のアルミニウム合金<A I −MQ−Mn−
Cu−8i)となるので、空缶のリサイクルが容易とな
る。
(3)食品のffr胴など深絞り容器にも使用可能でお
る。
る。
Claims (2)
- (1)Mg0.4〜2.0%、Si0.05〜0.15
%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.10〜0.50
%、Fe0.05〜0.50%を含み、残部は実質的に
Alであるアルミニウム合金からなる合金を皮材とし、
純度99.5%以上のアルミニウムを中間層とし、Mg
0.4〜2.0%、Si0.05〜0.15%、Mn0
.30〜1.5%、Cu0.50〜1.5%、Fe0.
05〜0.50%を含み、残部は実質的にAlであるア
ルミニウム合金の芯材から構成されており、かつ、芯材
中のCu量をX_1、皮材中のCu量をX_2とした場
合に30≦92(√X_1−√X_2)≦100を満足
させることにより、1.0%食塩水溶液中における芯材
と皮材の孔食電位の差が30〜100mVであることを
特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板。 - (2)Mg0.4〜2.0%、Si0.05〜0.15
%、Mn0.30〜1.5%、Cu0.50〜1.5%
、Fe0.05〜0.50%を含み、残部は実質的にA
lである芯材を構成するアルミニウム合金の鋳塊と、そ
の合金鋳塊の厚さの8〜15%に相当するMg0.4〜
2.0%、Si0.05〜0.15%、Mn0.30〜
1.5%、Cu0.10〜0.50%、Fe0.05〜
0.50%を含み、残部は実質的にAlであり、かつ、
芯材中のCu量をX_1、皮材中のCu量をX_2とし
た場合に、 30≦92(√X_1−√X_2)≦100の関係を満
足させた皮材を構成するアルミニウム合金の熱間圧延板
および中間層としてその熱間圧延板の厚さの8〜15%
に相当する純度99.5%以上のアルミニウムの熱間圧
延板を仮溶接した後、480〜600℃で均質化処理し
、400〜550℃で熱間圧延し、最終厚さ1.2倍以
上の厚さの板に冷間圧延した後、300〜580℃で3
時間以内の加熱をして熱処理を施し、次いで最終冷間圧
延を行って、1.0%食塩水溶液中における芯材と皮材
の孔食電位の差が30〜100mVである複合板とする
ことを特徴とする耐食性アルミニウム合金複合板の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12984787A JPS63297536A (ja) | 1987-05-28 | 1987-05-28 | 耐食性アルミニウム合金複合板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12984787A JPS63297536A (ja) | 1987-05-28 | 1987-05-28 | 耐食性アルミニウム合金複合板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63297536A true JPS63297536A (ja) | 1988-12-05 |
Family
ID=15019710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12984787A Pending JPS63297536A (ja) | 1987-05-28 | 1987-05-28 | 耐食性アルミニウム合金複合板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63297536A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3437789A4 (en) * | 2016-03-31 | 2019-02-06 | Denso Corporation | ALUMINUM ALLOY COATING MATERIAL AND PROCESS FOR PRODUCING ALUMINUM ALLOY COATING MATERIAL |
-
1987
- 1987-05-28 JP JP12984787A patent/JPS63297536A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3437789A4 (en) * | 2016-03-31 | 2019-02-06 | Denso Corporation | ALUMINUM ALLOY COATING MATERIAL AND PROCESS FOR PRODUCING ALUMINUM ALLOY COATING MATERIAL |
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