JPS63297489A - 工具材用粉末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明はダイヤモンド粉粒を切削砥粒とするドリル、ビ
ット、カッターや砥石等を製造する際に用いる粉末に関
し、更に詳しくは、高硬度で耐摩耗性に優れたダイヤモ
ンドカッター、ダイヤモンド砥石の製造を可能たらしめ
る工具材用粉末に関する。

（従来の技術） 削がん機のロールカッターや超硬部材の研磨砥石などの
工具には、砥粒としてダイヤモンドを用いるものが賞月
されている。

これらダイヤモンド工具は、所定粒径のダイヤモンド砥
粒を各種の結合材で結着して製造されている。この場合
の結合材としては、各種の金属。

合成樹脂、ビトリファイドなどが使用されているが、カ
ッター、砥石等の使用条件が過酷な場合には、通常、結
合材には金属が用いられている。

また、ダイヤモンドはいまだ高価なものであるため、ダ
イヤモンド使用量を低減するという意図も込めて、ダイ
ヤモンド砥粒に他の高硬度金属粉を混合することも行な
われている。

例えば、最近ダイヤモンド工具として、ダイヤモンド砥
粒の外に純タングステン粉末を配合したものが登場して
いる。これは、ダイヤモンド砥粒と純タングステン粉末
とを混合し、更にここにニッケル、銅、他の金属または
合金を結着材として所定量配合し、全体を充分に均一混
合したのち前記結着材の溶融温度近辺の温度で焼結した
ものである。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記態様で製造したダイヤモンド工具の
場合、各種原料粉の粒度、配合割合。

焼結条件を一定にしても、製造ロフトによって結着状態
の強弱にバラツキが生じ品質の安定が保障されないとい
う問題を招く、シかも、その結着状態は一般に弱く、過
酷な使用条件下ではダイヤモンド砥粒の脱落が激しく進
行し、！！＆じてその耐摩耗性は低い。

本発明は、上記したような問題を解決し、後述する表面
処理を施したタングステン粉末を用いることによって、
耐摩耗性が優れたダイヤモンド工具を提供することに目
的を有する。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段・作用）本発明者らは上
記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、純タングス
テン粉末を用いた従来のダイヤモンド工具においては、
このタングステン粉末と結着材金属とダイヤモンド砥粒
とはそれぞれの相互の接触表面で全面に亘って充分に濡
れていないという事実を見出した。すなわち、各成分の
表面同志の濡れ性が均一ではなく、バランいているとい
う事実である。

本発明者らは、この濡れ性のバラツキが工具におけるダ
イヤモンド砥粒の結着強度のバラツキまたは強度低下の
原因であると判断し、用いるタングステン粉末の表面に
結着材金属であるニッケル、銅などを所定量担持せしめ
れば、タングステン粉末はその表面に存在するニッケル
、銅を介して結着材金属と良好に濡れ、その状態を媒介
にしてダイヤモンド砥粒と均一かつ強固に結着し得ると
の着想を抱き、その着想の正しさを確認して本発明の粉
末を開発するに到った。

すなわち、本発明のダイヤモンド工具用粉末は、タング
ステン粉末の表面に鉄族元素および銅族元素が担持され
ていることを特徴とする。

これら鉄族元素および銅族元素の相持量は、それが少な
すぎるとタングステン粉末の濡れ性向上にとって効果が
なく、すなわち得られた工具を高硬度、高密度にしした
がって耐摩耗性を向上せしめるという点で効果がなく、
また担持量が多すぎると工具等製品を製造する際、ダイ
ヤモンド粒を固定しにくく、ダイヤモンドの偏析が生じ
特性を低下させるような問題が生ずるので、タングステ
ン粉末の重量に対して４００〜２０００ｐｐ諺とする。

とくに好ましくは６００〜１４００ｐｐ■である。タン
グステン粉末に担持される鉄族元素としては、ニッケル
が好ましく、銅族元素としては銅が好ましい。

例えばこのニッケルおよび銅の担持は次のようにして行
なえばよい０例えば、ニッケルを担持せしめる場合１表
面が若干ポーラスな三酸化タングステン粉末を所定濃度
のニッケル塩水溶液（例えば、硝醸ニッケル水溶液、塩
化ニッケル水溶液）に浸漬してニッケル塩を担持せしめ
、ついでそれを取り出して乾燥したのち６００〜９０Ｃ
１の水素雰囲気中で還元してタングステン粉末とする。

また、タングステン酸化物の粉末を直接還元してタング
ステン粉末とし、これをニッケル塩水溶液に浸漬したり
またはニッケル粉末と混合したりしたのち、これを再び
還元して担持せしめることもできる。

この場合、担持量はニッケル塩水溶液の濃度。

混合するニッケル粉の量を適宜に選定することにより、
上記した範囲に設定することができる。

銅を担持せしめる場合は、上記のニッケル塩水溶液に代
えて、例えば、硝酸銅、塩化鋼のような銅塩の水溶液を
用いればよい。

ニッケル、銅の担持操作は、それぞれを別々に行なって
もよいし、または所定濃度のニッケル塩水溶液と銅塩水
溶液との混合溶液を用いて同時に担持せしめてもよい。

（発明の実施例） 実施例１〜１５ 三酸化タングステンの粉末を７００〜８５０℃の水素炉
中で還元して平均粒径４．５戸のタングステン粉末にし
た。

このタングステン粉末を、ニッケルと銅の濃度を変化さ
せた硝酸ニッケルと硝酸鋼の水溶液に浸漬したのち加熱
、乾燥後取り出し、水素炉中において７００℃で加熱し
た。得られた各粉末が担持するニッケル、銅の量を第１
表に示した。

得られた粉末５０重量部に平均粒径２−のニッケル粉を
約２重量部添加し、更にここに平均粒径５戸の黄銅粉末
５０重量部を配合し、これらを充分に混合したのち得ら
れた混合粉から長さ３０＋ｍ幅１０ｍｍ厚み５■の試片
を成形し、この試片を１０００℃で焼結した。

得られた各試片の硬度（ロックウェル硬さ：ＨＲｃ）、
密度（＋ｒ／ｃｍ３）を測定シ、更ニタンクステン粉末
の濡れ性を観測した。濡れ性の良否は各試片を破砕しそ
の破面の色で判定した。すなわち、破面が均一に黄銅色
になっているものは濡れ性良好、黒色破面となっている
ものは濡れ性不良と判断した９以上の結果をＷ４１表に
示した。

第１表 比較例１と実施例４の各粉末を用いて直径３００ｍｍφ
のダイヤモンドカッターを製作した。

このダイヤモンドカッターで歩道用コンクリートを切込
み深さ１７ｍｍ、切断速度３０ｃｍ／ｓｉｎの条件で切
断した。各カッターの切断能力が維持される距離（ｍ）
を測定し、その結果を第２表に示した。

第２表 ［発明の効果］ 以上の説明で明らかなように、本発明の粉末はダイヤモ
ンド工具に用いられる結着材やダイヤモンド砥粒それ自
体との濡れ性が良好であり、それゆえ、ダイヤモンド工
具を高硬度、高密度化し、もってその耐摩耗性向上に資
すること大である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）タングステン粉末の表面に鉄族元素および銅族元
   素が担持されていて、鉄族元素および銅族元素の担持量
   がタングステン粉末の重量に対しそれぞれ４００〜２０
   ００ｐｐｍであることを特徴とする工具材用粉末。
2. （２）鉄族元素はニッケルである特許請求の範囲第１項
   記載の工具材用粉末。
3. （３）銅族元素は銅である特許請求の範囲第１項記載の
   工具材用粉末。
4. （４）工具材用粉末が、ダイヤモンド切削刃またはダイ
   ヤモンド砥石の製造に用いられる特許請求の範囲第１項
   記載の工具材用粉末。