JPS63295848A - 燃料蒸気放出防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、車両の燃料タンク又は気化器の浮子室から発
生する燃料蒸気を捕集し、これが放出による大気汚染並
びに実質的な燃料の蒸発損失を防止するようにした燃料
蒸気放出防止装置に関する。

［従来の技術］ 車両の燃料タンク又は気化器の浮子室から発生する燃料
蒸気の大気への放出を防止するために、燃料蒸気を容器
（キャニスタ）内に収納した活性炭に吸着させ、内燃機
関の運転時にこれを燃焼室に導いて燃焼させるようにし
た技術は、ここに掲示する特公昭５７−５９９０９号公
報、特開昭５６−１６５７５７号公報のほか既に幾多の
ものが知られている。

これらの技術はすべて粒状の活性炭を吸着材として用い
るため、容器内に収納される該活性炭の上下表層と接す
る、たとえばパンチプレートやグリッドなど多数の小孔
を有する板部材と各ｆＩｉ濾過材との結合構成による保
持手段を備えている。これに加えて先に掲、示した前者
の発明では、活性炭の吸着効率を高めるために容器の内
部にさらに第２の容器を併装するという技術手段を講じ
ておリ、また、後者の発明は容器の中央部に活性炭と接
触する中空濾過体の立設を必要としている。

［発明が解決しようとする問題点コ このように従来の技術では吸着材が流動性を有する活性
炭であるがため、これが収納保持に数多くの構成要素と
付随する組付工数を必要とし、しかも限られた容器内で
上述した構成要素の占有空間が増加すればするほど、吸
着材の占有空間が抑制されて実質的に吸着量が減少する
という不具合を生じる。

本発明は、きわめて簡素な構造で吸着効率の向上を図る
ことを解決すべき技術課題とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記課題解決のため、上壁に燃料発生源へ接続
されている流入口を有し、かっ底壁に多数の空気導入孔
を有している容器と、該容器内に収納保持されている多
孔質グラッシーカーボン成形体（以下多孔質成形体とい
う）と、該容器の底壁に立設されてその上部が該多孔質
成形体中に潜入し、かつ下端に機関の吸気系へ接続され
る流出口を形成した逆止弁要素とを備えるという新規な
構成を採用している。

本発明に吸着材として用いられる多孔質成形体は、上記
逆止弁要素の潜入を許容する孔を有する以外、容器の内
側壁と整合する円柱状の完全成形体である。モして該多
孔質成形体は、表面が実質的に水に不溶性の無機塩類で
被覆された粒径が１０〜８００μの微小球状レゾール樹
脂粒子を１５０〜１６０℃の温度で所要の形状・寸法に
焼結形成し、得られた多孔質成形体をさらに１０００’
Ｃに近い温度で熱処理することによってカーボン化した
ものであることが望ましい。

［実施例コ 以下、図面に基づいて本発明の詳細な説明する。

図において、１はエアクリーナ、２は気化器、３は気化
器２の浮子室、４は気化器２の絞り弁、５は吸気分岐管
、６は内燃機関、７は燃料タンクである。

キャニスタを構成する容器１０は、有底筒状の容器主体
１１と該容器主体１１の上方を閉塞するように締着され
た覆蓋１２とからなり、該容器主体１１は多数の空気導
入孔１３が穿設された底壁１１ａと、これよりやや上方
に内側壁から水平状に延出した支壁１１ｂとを備えてい
る。なお、該支壁ｆｌｂは円周方向数箇所に断続状に配
設することもできる。上記底壁１１ａの中心部には逆止
弁要素１４を構成する要素主体１５が立設され、該要素
主体１５の上部には容器１０の内から外へ順方向となる
ように逆止弁１６が組み込まれて下部に開口する流出口
１７と連通され、該流出口１７はパージ通路１８を介し
て絞り弁４の近傍に設けられたパージボート１９へと接
続されている。

そして絞り弁４が所定開度以下であるとき、すなわち内
燃機関６が所定負荷以下であるときパージボート１９は
絞り弁４の上流となり、絞り弁４が所定開度以上である
とき、すなわち内燃機関６が所定負荷以上であるときパ
ージボート１９は絞り弁４の下流となる位置に設けられ
ている。

一方、容器１０の上壁すなわち上記覆蓋１２にはほぼ中
心部に流入口２１を有する管接続部２０が設けられ、該
流入口２１は燃料蒸気通路２２を介して燃料蒸気発生源
としての燃料タンク７の上部空間へ接続されている。

２３は吸着材として作用する多孔質成形体であって、該
多孔質成形体２３は容器主体１１の内側壁と整合する円
柱状に形成され、中心部には上記逆止弁要素１４の潜入
を許容する孔２３ａを有している。該多孔質成形体は上
記支壁ｊｌｂで受承されるように容器主体１１内に収納
され、覆蓋１２が被冠締着される際、該覆蓋１２の内壁
面に固着されたゴム又は軟質樹脂材からなる環状の緩衝
片２４によって弾性的に押圧保持されるよう構成されて
いる。

内燃機関６の停止時に、燃料タンク７において発生した
燃料蒸気は燃料蒸気通路２２及び流入口２１を介して容
器１０内に導かれ、さらに吸着材である多孔質成形体２
３の内部に導入される。この際多孔質成形体２３を保持
する緩衝片２４が、導入された燃料蒸気の容器主体１１
内側壁方向への直行を妨げ、同内側壁と多孔質成形体２
３との嵌合細隙からの同燃料蒸気の短絡涌出を阻止する
ので、燃料蒸気はその重量によって順次降下し万得なく
多孔質成形体２３に吸着される。

内燃機関６の運転が開始されて、バージボート１９が絞
り弁４の下流に位置するようになると、吸気管負圧が容
器１０の流出口１７に印加される。その結果、空気導入
孔１３から容器１０内へ導入される大気によって多孔質
成形体２３に吸着されていた燃料蒸気は離脱され、かく
して離脱された燃料蒸気は逆止弁１６を押し開いて流出
口１７、パージ通路１８及び吸気分岐管５を介して内燃
機関６の燃焼室へと送られ、燃焼に供される。

とくに本発明装置では、多孔質成形体２３の基材である
微小球状の樹脂粒子が相互に点接触状態で結合している
ため、不定形の活性炭に比べて有効吸着表面積が格段に
増大されている。

また、従来のこの種装置の多くは、燃料蒸気の流入口と
流出口とが容器の上部に併設されているため、流出口に
パージ通路を介して負圧が作用したときに、燃料蒸気が
吸着材に吸着されることなくこれを素通りして吸気系に
吸引され、燃焼室へ送られる混合気が過濃になるという
問題を生じていたが、本発明装置は容器主体１１の底壁
１１ａ部分に流出口１７を有する逆止弁要素１４が多孔
質成形体２３中に潜入されており、これにより上記燃料
蒸気の素通りを完全に防止しているのも見逃せない特徴
の一つである。

［発明の効果］ 以上詳細に説明したように、本発明は吸着材に容器と整
合するよう形成された多孔質成形体を使用して、容器の
上部から流入した燃料蒸気を吸着させ、機関運転時導入
空気によって離脱された該吸着燃料蒸気を、多孔質成形
体中に潜在する逆止弁要素を介して容器の下部から流出
させるようにしたものであるから、吸着材の保守、交換
がきわめて簡易化されるとともに、容器内における吸着
材の占有比率が一段と大きく、しかも吸着材全体が燃料
蒸気の吸着に寄さするので、燃料蒸気が大気へ放出され
にくく、吸着効率すなわちキャニスタとしての機能が著
しく改善される。加えて吸着材を収納保持するための種
々の構成要素を省略しつることから、これに伴う製造、
組付費用も大幅に節減することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明装置の一実施例を示す断面図である。 ７・・・・燃料タンク　１０・・・・容器（キャニスタ
）１１・・・・容器主体　１１ａ・・・・底壁ｊｌｂ・
・・・支壁　１２・・・・覆蓋１３・・・・空気導入孔
　１４・・・・逆止弁要素１６・・・・逆止弁　１７・
・・・流出口２１・・・・流入口　２３・・・・多孔質
成形体２４・・・・緩衝片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）上壁に燃料蒸気発生源へ接続されている流入口を
   有し、かつ底壁に多数の空気導入孔を有している容器と
   、該容器内に収納保持されている多孔質グラッシーカー
   ボン成形体と、該容器の底壁に立設されてその上部が該
   多孔質グラッシーカーボン成形体中に潜入し、かつ下端
   に機関の吸気系へ接続される流出口を形成した逆止弁要
   素とを備えることを特徴とする燃料蒸気放出防止装置。
2. （２）上記多孔質グラッシーカーボン成形体が微小球状
   レゾール樹脂粒子を焼結成形し、これに熱処理を加えて
   カーボン化したものである特許請求の範囲第１項記載の
   装置。