JPS6329486B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 誘導雷などによる送電線鉄塔の電位上昇を抑え
るため、鉄塔のインピーダンスを低減させる。

発明の要旨 鉄塔に、１本以上の銅線などを、上下方向に、
添わせる。

実施例 「第１図」のように、鉄塔の各主柱材１０に、
たとえば４本の銅線２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２
０Ｄを沿わせる。銅線２０は裸線でも、IV線な
どの被覆線でもよい。アルミ線も使える。

銅線２０は、鉄塔主柱材１０の、上端から地面
に接する所まで、全長にわたつて沿わせる。

そして、銅線２０の上下両端を、鉄塔に電気的
に接続し、中間は適当に機械的に支持する。

銅線２０を沿わせる位置は、「第２図」のよう
に、柱材１０の中心線に対して対称な位置であ
る。このように配置すると、各線の作る磁界の強
さの総和が小さくなる。その結果、柱材１０中の
磁束も小になり、実効抵抗および自己インダクタ
ンスが減少する。銅線２０の数は多い程有効であ
る。しかし、１本だけでも効果はある。

銅線２０の沿わせ方は、たて沿えの他、「第３
図」のようにらせん巻きにすることもできる。こ
の場合、対称位置にある２本、２０Ａと２０Ｂの
巻き方向を反対にする。

なお、「第１〜３図」の例は、たとえばMC鉄
塔などのように、柱材が鋼管の場合を示した。し
かし、形鋼使用の場合も、同様に実施できる。

実験例 鉄塔柱材を、外径191mm、厚さ5.5mm、長さ５ｍ
の鋼管で模擬した。それに、銅線を１〜４本沿わ
せたときの、50Hzにおける全体のインピーダンス
｜Ｚ｜とインダクタンスＸを、「第４図」に示し
た。なお横軸は銅線２０の数で、その沿わせ方
を、下方に示した。銅線の総断面積は、各ケース
とも一定とした。すなわち、60mm²×１本、30mm²×
２本、20mm²×３本、15mm²×４本である。インダク
タンス（Ｘ）の低減効果が顕著にみられる。な
お、これは50Hzにおける測定であるが、雷サージ
ではかなりの高周波分があるので、この効果は更
に大きくなる。

発明の効果 銅線やアルミなどの導電体を鉄塔に沿わせると
いう単純な構成により、インピーダンス低減効果
が得られる。コストもかからない。

【図面の簡単な説明】

図面は、みなこの発明に係り、第１図はこの発
明を実施した鉄塔の側面の説明図、第２図は第１
図の―断面の拡大説明図、第３図は別の実施
例の説明図、第４図は実験成積例である。 １０……鉄塔の主柱材、２０……導電線（銅線
など）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鉄塔に、１本あるいはそれ以上の導電線を、
   上下に沿わせることを特徴とする、鉄塔のインピ
   ーダンス低減方法。