JPS63293348A - 同期装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用手動変速−等に使用される同期装置に
関する。

〔従来技術〕

同期装置の一形式として特公昭５１−４８５４０号公報
に示されているように、回転シャフト上に回転可能に組
付けたギヤの一側にて同シャフト上にこれと一体回転可
能に組付けたクラッチハブと、このクラッチハブの外周
に一体回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付けられ内周
側にテーパコ−ン部を有するスリーブと、このスリーブ
と前記ギヤのギヤスプライン部間にて同スプライン部に
所定量相対回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付けられ
外周側に前記スリーブのテーパコーン部に対向して同ス
リーブの軸方向の移動により同テーパコーン部と係脱す
るテーパコーン部を有するシンクロナイザ、リングを備
えた同期装置がある。

この種形式の同期装置は、ギヤのギヤスプライン部の外
周側とシンクロナイザリングの内周側とに互いに係脱可
能に設けたテーパコーン部を有する所謂ボルグワーナ一
式のものに比しテーパコーン部の径が太き（て大きな同
期作用（同期容量）が得られること、同期容量を同じに
した場合には径方向および軸方向の寸法を小さくして小
型にし得ること、これによりスリーブの軸方向の移動量
が少（でよいためシフト操作レバーのシフトストローク
を小さくし得ること、シフト操作レバーのシフトストロ
ークを従来と同じ量に設定した場合には同レバーのレバ
ー比を大きくシ得ること等種々の利点を備えている。

しかして、上記公報に示された同期装置において、シン
クロナイザリングはその内周側に設けた各突起部をギヤ
スプライン部に設けた径内外側に貫通する各溝部に挿通
することより同スプライン部に組付けられ、かつ同スプ
ライン部とシンクロナイザリングとは同リングの各突起
部の内端部に設けた溝部に嵌合して同スプライン部の内
周傾斜面に設けた環状の係合凹所に係合させた縮径可能
な環状のスプリングにて所定の規制力で軸方向に結合さ
れている。従って、かかる同期装置によれば、スリーブ
の軸方向への操作により先づ同スリーブのテーパコーン
部がシンクロナイザリングのテーパコーン部に当接して
同リングを軸方向へ押圧し、この押圧力が所定値以上に
なると両テーパコーン部が互いに係合して同期するとと
もに、スプリングのギヤスプライン部に対する結合が解
かれ同リングおよびスリーブの軸方向への移動によりシ
フトが完了する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、かかる同期装置においては、ギヤスプライン
部の係合凹所の係合面に対する環状スプリングの軸方向
の係合力がシンクロナイザリングの軸方向における規制
力となるが、この規制力はシフト操作時におけるボーク
作用、同期作用に大きく影響し、この規制力が設定され
た値に安定した状態で維持されない場合には的確な同期
が得られない。上記同期装置においては、環状スプリン
グおよびギヤスプライン部（係合凹所）の部品公差、組
付けのバラツキ等から上記規制力を設定された値に安定
した状態に維持し得す、同期作用が信頼性に欠けること
になる。これに対処するには線径の太い環状スプリング
を採用することが考えられるが、かかる手段においては
バネ力が必要以上に大きくなるため規制力が大きくなり
すぎることになる。また、かかる環状スプリングを採用
するとともにギヤスプライン部の係合凹所における係合
面の傾斜角を小さくして保合を解除し易くした場合には
、規制力は設定された値でかつより安定したものになる
。しかしながら、環状スプリングは係合凹所に対する係
合を解除された後はギヤスプライン部の内周傾斜面によ
り縮径されつつシンクロナイザリングとともに同傾斜面
を摺動するため摩擦抵抗が非常に大きくなり、かつ環状
スプリングの大きいバネ力がシンクロナイザリングを中
立位置側へ付勢する所謂ギヤ抜は力として作用すること
になる。

また、かかる同期装置においては上記したごとく、シン
クロナイザリングの軸方向の移動時前記スプリングが同
リングと一体的に同方向へ移動するが、同スプリングは
ギヤスプライン部の内周傾斜面により縮径されつつ同傾
斜面を漸次増大するバネ力にて押圧して摺動する。この
ため、スプリングおよびギヤスプライン部の傾斜面が漸
次摩耗して同スプリングによる規制力が変化してスリー
ブおよびシンクロナイザリングのテーパコーン部の係合
同ｍ、押勤荷笛が変化し、シフト荷重の安定したシフト
操作を長期間維持し得ない。さらにまた、かかる同期装
置においては、上記したようにギヤスプライン部の内周
傾斜面の作用でスプリングからシンクロナイザリングに
対して常に中立位置側への押圧力が付与される。この押
圧力はシンクロナイザリングの中立位置への復帰作用と
して有効ではあるが、回転シャフトとギヤスプライン部
との結合時これら両者の結合を解除させる所謂ギヤ抜は
力としても作用するため、ギヤ抜けの対策が必要である
。

従って、本発明の目的は、シンクロナイザリングをギヤ
スプライン部に所定の力で軸方向に結合させる環状スプ
リングの同スプライン部に対する軸方向への係脱および
軸方向への摺動を廃止することにより、同期作用が的確
で信頼性が高く、シフト荷重の安定したシフト操作を長
期間維持し得るようにするとともに、回転シャフトとギ
ヤスプライン部との結合時のギヤ抜は力を解消しかつこ
れら両者の結合解除時にはシンクロナイザリングの中立
位置への復帰を円滑にすることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

しかして、本発明は上記した形式の同期装置において、
前記ギヤスプライン部の内周に設けた環状溝に組付けら
れ同スプライン部に周方向へ等間隔に設けた切欠溝にて
露呈する縮径可能な環状のスプリングと、前記ギヤスプ
ライン部の各切欠溝内にて前記スプリングにより径内外
側へ移動可能に支承され前記シンクロナイザリングの内
周側に弾撥的に当接して同リングの軸方向の移動を所定
の力で規則するとともに前記スリーブの乗上げにより径
内側へ移動する複数のキー部材を備え、かつ前記シンク
ロナイザリングはキー部材の径外側への復帰時前記スプ
リングが弾指的に係合するとともに同スプリングの弾撥
力が前記シンクロナイザリングの中立側への付勢力に変
換される傾斜部を備えていることを特徴とする。

〔発明の作用・効果〕

かかる構成においては、スリーブの非操作時同スリーブ
とシンクロナイザリングとは非係合状態にあり、同リン
グは各キー部材および環状スプリングにより軸方向の移
動を規制されて中立位置にある。この状態でスリーブを
シンクロナイザリング側に軸方向へ移動させると、同ス
リーブはそのテーパコーン部にてシンクロナイザリング
のテーパコーン部を押圧し同リングを各キー部材の規制
力に抗して軸方向へ押圧する。この際、この規制力と各
キー部材（ギヤ）およびスリーブ間の回転差とにより、
シンクロナイザリングがギヤスプライン部に対して最大
限相対回転してこれら両者間でボーク開始直前の状態に
なり、その後のスリーブの軸方向への移動によりスリー
ブおよびシンクロナイザリング両者のテーパコーン部が
互いに係合して同期が完了する。また、同時にスリーブ
はシンクロナイザリングを押圧してスプリングを撓ませ
つつ各キー部材上に乗上げさせ、同リングを軸方向へ移
動させる。この結果、スリーブはギヤスプライン部に円
滑に噛合して回転シャフトとギヤとを結合してシフトを
完了させ、これら両者は一体回転可能となる。この間、
スリーブは各キー部材に乗上げて同キー部材を径内側へ
移動させてシンクロナイザリングから離間させる。また
、回転シャフトとギヤスプライン部との結合を解除すべ
くスリーブを中立位置へ移動させると、スリーブは各キ
ー部材から離乳して同キー部材を解放する。この結果、
各キー部材が径外側へ移動して復帰するとともに、スプ
リングがシンクロナイザリングの傾斜部に弾撥的に当接
して同リングを中立側へ付勢するため、同リングはスリ
ーブの軸方向の移動に追従して軸方向へ移動し中立位置
へ復帰する。

このように、本発明においてはギヤスプライン部とシン
クロナイザリングとの結合を複数のキー部材とこれを支
承する環状のスプリングとを用いて行い、シフト操作時
にはスプリングを径方向へのみ撓ませてギヤスプライン
部に対して軸方向へ係脱させずかつ軸・方向へ摺動させ
ないよう構成している。このため、シンクロナイザリン
グの軸方向への規制力は環状スプリングの部品公差、組
付けのバラツキ等に影響されることはなく、キー部材に
より所定の値に設定されて安定なものとなり、かつ同ス
プリングの摩耗によるシンクロナイザリングに対する軸
方向の規制力が変化するようなことがない。この結果、
同期作用は的確で信頼性が高く、かつギヤ抜は力の発生
が抑制されるとともに、上記規制力の変化に起因して両
テーパコーン部の係合荷ｍ、シンクロナイザリングの押
動荷重等が変化することがな（、シフト荷重の安定した
シフト操作を長期間維持することができる。また、規制
手段は冒頭のボルグワーナ一式のものと同様環状スプリ
ングのバネ力を考慮して所望の規制力が得られるように
適宜構成することができるため、同規制力を最適な値に
設定することが可能である。

また、本発明においては、回転シャフトとギヤスプライ
ン部との結合時シンクロナイザリングにはスプリング等
からこれら両者の結合を解除させるギヤ抜は力が作用す
ることがないとともに、これら両者の結合を解除すべく
スリーブを中立位置に移動させた場合にはシンクロナイ
ザリングはスプリングの付勢力にて移動するため、ギヤ
抜は力として作用する押動力がなくても円滑に中立位置
へ復帰する。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に基づいて説明するに、第１図およ
び第２図には本発明の第１実施例に係る同期装置が示さ
れている。

しかして、当該同期装置１０はクラッチハブ１１１スリ
ーブ１２、左右一対のシンクロナイザリング１３、複数
のシフティングキー１４、左右一対の環状のスプリング
１５、ギヤスプライン部１６等により構成されている。

クラッチハブ１１は変速機を構成するアウトプットシャ
フト２１上にこれと一体回転可能に組付けられていて、
同シャフト２１上に回転可能に組付けた５２個のドリブ
ンギヤ２２．２３間に位置している。なお、各ドリブン
ギヤ２２．２３は変速ギヤ列を構成するもので、図示し
ないインプットシャフト上に一体回転可能に組付けた各
ドライブギヤに噛合しており、それらの−側面に後述す
るギヤスプライン部１６が一体的に形成されている。

スリーブ１２はその脚部内周に内スプライン１２ａを備
え、クラッチハブ１１の外周に設けた外スプラインｌｌ
ａに噛合して軸方向へ摺動可能になっている。また、ス
リーブ１２の筒部の左右両側の内周がテーバコーン部１
２ｂに形成されており、同コーン部１２ｂは各ドリブン
ギヤ２２．２３側へ漸次拡開している。このスリーブ１
２においては、その外周にシフトフォークが嵌合する環
状溝１２ｃとリバースギヤ１２ｄが形成されており、ま
たその基部両側には皿バネ１２ｅを介してリテーナプレ
ート１２ｆが組付けられている。

シンクロナイザリング１３は第１図〜第４図に示すよう
にその外周がテーバコーン部１３ａに形成されていて、
その内周に３個の第１突起部１３ｂと３個の第２突起部
１３ｃとが周方向に等間隔に設けられている。第１突起
部１３ｂは後述するシフティングキー１４の係合凹所と
ともに同キー１４とシンクロナイザリング１３とを結合
させる規制手段を構成する。また、第２突起部１３ｃは
第１突起部１３ｂに比し長尺のもので、その両側がチャ
ンファ１３ｃｌに形成されかつその内端が傾斜面１３Ｃ
２に形成されている。シンクロナイザリング１３のテー
バコーン部１３ａはスリーブ１２のテーバコーン部１２
ｂに対向して設けられており、同スリーブ１２の軸方向
への摺動により同コーン部１２ｂと係脱する。

ギヤスプライン部１６は第１図、第２図および第４図に
示すように各ドリブンギヤ２２．２３の一側面に一体的
に形成された筒状のもので、その外周には軸方向に長尺
の第１スプライン１６ａと短尺の第２スプライン１６ｂ
とが形成され、かつ周方向にそれぞれ３個の切欠き状の
第１溝部１６Ｃと第２溝部１６ｄが等間隔にて形成され
ている。

第２スプライン１６ｂは各第１：ａ部１６ｃの両側にて
所定間隔を保って一対づつ形成されており、また第１ス
プライン１６ａは一方の第２スプライン１６ｂと第２溝
部１６ｄ間にて所定間隔を保って多数形成されている。

第１溝部１６ｃの幅Ｌ１は同溝部１６ｃ内に臨むシンク
ロナイザリング１３の第２突起部１３ｃにおける幅広部
１３Ｃ３よりわずかに広く、かつその幅狭部１３ｃ４　
（幅Ｌ２）より所定量広く形成されていて、同リング１
３の（Ｌｌ−Ｌ２）だけの回転を許容する。また、同リ
ング１３が最大限回転した場合には第２突起部１３ｃの
チャンファ１３Ｃ１が第２スプライン１６ｂのチャンフ
ァ１６ｂ１に対向する。また、ギヤスプライン部１６の
内周略中央部には所定の深さの環状溝１６ｅが形成され
ている。この環状溝１６ｅにＣ形の環状スプリング１５
が弾め的に嵌合しており、同スプリング１５は第１およ
び第２溝部１６ｃ、１６ｄにそれぞれ露呈している。

スプリング１５は環状溝１６ｅの底部に位置し、シンク
ロナイザリング１３の傾斜面１３ｃ２の一端の角部に当
接している。

シフティングキー１４は第１図および第５図〜第７図に
示すように、長方形状のキー本体１４ａの上面の両端部
に一対の突起部１４ｂ、１４ｃを有するとともに、その
上面の両側部に一対の境部１４ｄを有し、かつその下面
の一端部に脚部１４ｅを有する。キー本体１４ａはギヤ
スプライン部１６の第２溝部１６ｄに嵌合されて周方向
に位置決め固定される幅に形成されていて、シフティン
グキー１４が同溝部１６ｄに嵌合された状態においては
キー本体１４ａと脚部１４０間の段部にスプリング１５
が当接し、このスプリング１５によリシフティングキ−
１４は径内外側へ移動可能に支承されている。この状態
で、シフティングキー１４はキー本体１４ａと第１突起
部１４ｂ間の係合凹所１４ｆにてシンクロナイザリング
１３の第１突起部１３ｂに弾撥的に当接し、同リング１
３の軸方向の移動を所定の力で規制している。従って、
シンクロナイザリング１３にこの規制力に打ち勝つ力が
軸方向に作用した場合には、スプリング１５を径内側へ
撓ませつつシフティングキー１４のキー本体１４ａにお
ける両堤部１４ｄ間を軸方向へ移動する。

このように構成した同期装置においては、その非作動時
第１図（ａ）、（ｂ）および第２図（ａ）、（ｂ）　ニ
示す状態にあり、図示しないシフト操作レバーの操作に
よりスリーブ１２を図示左方へ摺動させるとアウトプッ
トシャフト２１と第１ドリブンギヤ２２とが結合して一
体回転可能となり、またスリーブ１２を右方へ摺動させ
るとアウトプットシャフト２１と第２ドリブンギヤ２３
とが結合して一体回転可能となる。

しかして、スリーブ１２はその摺動特売づテーパコーン
部１２ｂをシンクロナイザリング１３のテーパコーン部
１３ａに当接させて、同リング１３を各シフティングキ
ー１４からの所定の規制力に抗して第１ドリブンギヤ２
２側へ軸方向に押圧する。この際、上記規制力とシフテ
ィングキー１４（ギヤスプライン部１６）およびスリー
ブ１２間の回転差とによりシンクロナイザリング１３が
第１図（Ｃ１および第２図（Ｃ）に示すようにギヤスプ
ライン部１６に対して最大限相対回転し、画筆２スプラ
イン１６ｂの中間に位置するシンクロナイザリング１３
の第２突起部１３ｃが第２図（ｅ）に示すように第２ス
プライン１６ｂの一方に当接する。この状態は第２突起
部１３ｃのチャンファ１３ｃｌと第２スプライン１６ｂ
のチャンファ１６ｂ１とが係合する前のボーク開始直前
の状態であり、その後のスリーブ１２の軸方向への移動
によりこれら両者１３Ｃ，１６ｂ間にボーク作用が生じ
てスリーブ１２およびシンクロナイザリング１３のテー
パコーン部１２ｂ、１３ａが係合して同期が完了する。

同時に、スリーブ１２はシンクロナイザリング１３を押
圧してスプリング１５を径内方へ撓ませて各シフティン
グキー１４上に乗上げさせ、各シフティングキー１４を
派内側へ移動させつつリング１３をギヤ２２側へ移動さ
せる。

この結果、スリーブ１２の内スプライン１２ａはギヤス
プライン部１６の第１スプライン１６ａに円滑に噛合し
、アウトプットシャフト２１と第１ドリブンギヤ２２と
を結合させてシフトを完了する。当該同期装置１０のシ
フト完了状態は第８図（ａ）、ｌｂ）および第９図（ａ
）、（ｂｌに示す通りであり、またスリーブ１２を図示
右方へ摺動させた場合にも上記と同様にアウトプットシ
ャフト２１と第２ドリブンギヤ２３とを結合する。この
状態においては、スリーブ１２が各シフティングキー１
４の第１突起部１４ｂを押圧して同キー１４を径内側へ
最大限移動させてシンクロナイザリング１３から離間さ
せており、かつスプリング１５を最大限縮径させてシン
クロナイザリング１３における傾斜面１３ｃ２における
他端部に位置させている。

また、第８図および第９図に示す状態のアウトプットシ
ャフト２１と第１ドリブンギヤ２２との結合を解除する
には、シフト操作レバーの操作によりスリーブ１２を中
立位置へ摺動させる。これにより、スリーブ１２はギヤ
スプライン部１６から外れるとともに、各シフティング
キー１４が外側面からその押圧を解かれスプリング１５
の拡開に応じて径外側へ移動する（浮上）。この場合、
第１１図に示すようにスプリング１５がシンクロナイザ
リング１３の傾斜面１３Ｃ２に当接した状態にて拡開す
るため、同リング１３は各シフティングキー１４の浮上
に応じてスリーブ１２側へ移動して中立位置へ復帰する
。

このように、本実施例においては、ギヤスプライン部１
６とシンクロナイザリング１３との結合に複数のシフテ
ィングキー１４と環状のスプリング１５とを用い、シン
クロナイザリング１３の軸方向に対する規制を同すング
エ３の第１突起部１３ｂとシフティングキー１４の係合
凹所１４ｆとの係合により行い、シフト操作時には環状
スプリング１５を径方向へのみ撓ませて係合凹所に対す
る軸方向の係脱、軸方向への摺動をさせない構成となっ
ている。このため、シンクロナイザリング１３の軸方向
への規制力は環状スプリングの部品公差、組付けのバラ
ツキに影響されるようなことがなく、所定の値に設定さ
れて安定なものとなり、かつ同スプリング１５が摩耗し
てシンクロナイザリング１３に対する軸方向の規制力が
変化するようなことはな（、シフト操作時のシフト荷重
が長期間安定したものとなる。

また、本実施例においては、ボーク作用をギヤスプライ
ン部１６の短尺の第２スプライン１６ｂとシンクロナイ
ザリング１３の第２突起部１３ｃで行っているので、ス
リーブ１２の内スプライン１２ａをギヤスプライン部１
６の長尺の第１スプライン１６ａにボーク後ただちに噛
合させることがきる。なお、スリーブ１２の内スプライ
ン１２ａが噛合するギヤスプライン部１６の第１スプラ
イン１６ａは従来と同じ長さに形成し得るので、スリー
ブ１２に対する十分な噛合長が確保される。

また、本実施例においては、アウトプットシャフト２１
とギヤスプライン部１６との結合時シンクロナイザリン
グ１３にはスプリング１５等から中立位置側への押圧力
が作用しないためギヤ抜けが確実に防止されるとともに
、スリーブ１２が各シフティングキー１４を解放した際
のスプリング１５の作用によりシンクロナイザリングＩ
３は中立位置へ確実かつ円滑に復帰する。

第１２図には本発明の第２実施例に係る同期装置１０Ａ
が示されている。当該同期装置１０Ａにおいては、シン
クロナイザリング１３Ａ、シフティングキー１４Ａおよ
びギヤスプライン部１６Ａを除き第１実施例の同期装置
１０と同様に構成されている。

しかして、シンクロナイザリング１３Ａは第１２図〜第
１４図、第１８図および第１９図に示すように、第１実
施例のシンクロナイザリング１３における第２突起部１
３ｃに対応する第２突起部１３ｅが第１突起部１３ｄの
両側にて近接して設けられており、これら両突起部１３
ｄ、１３８がギヤスプライン部１６Ａの溝部１６ｅに一
体的に臨んでいる。かかるシンクロナイザリング１３Ａ
においては、対をなす両第２突起部１３ｅを３組備えて
おり、各第２突起部１３ｅの各側部にはチャンファ１３
ｅｌが形成され、かつそれらの下端には１頃斜面１３ｅ
２が形成されている。従って、対をなす両第２突起部１
３ｅは第１２図、第１８図および第１９図に示すように
、第１実施例の第２突起部１３ｃと同様に機能し、この
結果当該同期装置１０Ａは第１実施例の同期装置１０と
同様の効果を奏する。

なお、上記したごときシンクロナイザリング１３Ａの形
状の変更に伴いギヤスプライン部１６Ａには溝部１６ｅ
が周方向に等間隔を保って３箇所のみに形成されており
、またギヤスプライン部１６Ａの溝部１６ｅの形状に伴
い各シフティングキー１４Ａには第１５図〜第１７図に
示すように、シフティングキー１４Ａの脚部１４ｇが周
方向の両側へ所定長さ突出しており、同脚部１４ｇにて
溝部１６ｅ内で周方向の位置決めがなされている。

これら各部材１４Ａ、１６Ａのその他の部分については
第１実施例のシフティングキー１４、ギヤスプライン部
１６と同様に構成されている。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）および第２図（ａｌは本発明の第１実施例
に係る同期装置の部位を異にする部分断面図、第１図（
ｂｌ、（Ｃ１および第２図（ｂ）、（Ｃ）は同図（ａｌ
の状態における各構成部材の位置関係を示す概略的平面
図、第３図はシンクロナイザリングの断面図、第４図は
同リングの第３図矢印■方向の正面図、第５図はシフテ
ィングキーの平面図、第６図は同キーの縦断面図、第７
図は同キーの正面図、第８図１ａ）および第９図（ａｌ
は噛合完了時における同期装置の部位を異にする部分断
面図、第８図（ｂ）および第９図（ｂ）は同図（ａ）の
状態における各構成部材の位置関係を示す概略的平面図
、第１０図および第１１図は同装置の中立側への復帰途
中の第１図（ａ）および第２図（ｉｌｌ）に対応する断
面図、第１２図（ａ）は第２実施例に係る同期装置の部
分断面図、第１２図（ｂ）、（Ｃ）は同図（ａ）の状態
における各構成部材の位置関係を示す概略的平面図、第
１３図および第１４図はシンクロナイザリングの第３図
および第４図に対応する断面図および正面図、第１５図
〜第１７図はシフティングキーの第５図〜第７図に対応
する平面図、縦断面図および正面図、第１８図（ａ）は
噛合完了時における第１２図（ａ）に対応する部分断面
図、第１８図山）は同第１２図（ｂ）に対応する概略的
平面図、第１９図は同期装置の中立側への復帰途中の部
分断面図である。 符号の説明 １０、ＩＯＡ・・・同期装置、１１・・・クラッチハブ
、１２・・・スリーブ、１２ｂ・・・テーパコーン部、
１３．１３Ａ・・・シンクロナイザリング、１３ａ・・
・テーパコーン部、１３ｂ、１３ｃ・・・突起部、１３
Ｃ２・・・傾斜面、１４．１４Ａ・・・シフティングキ
ー、１４ｆ・・・係合凹所、１５・・・スプリング、１
６．１６Ａ・・・ギヤスプライン部、１６ｃ、１６ｄ・
・・溝部、１６ｅ・・・環状溝、２１・・・アウトプッ
トシャフト、２２．２３・・・ギヤ。 第８図（ａ） １２・・・スリーブ １３・・・シンクロナイザリング １４・・・シフティングキー １５・・・スプリング １６・・・ギヤスプライン部 第８図（ｂ） １２・・・スリーブ １３・・・シンクロナイザリンク゛ １４・・・シフティングキー １６・・・ギヤスプライン部 第９図（ｂ） 第１０図 第１７図 １２・・・スリーブ １３・・・シンクロナイザリング １４・・・シフティングキー １５・・・スプリング １６・・・ギヤスプライン部 １〇八・・・同期装置 １２・・・スリーブ １３Ａ・・・シンクロナイザリング １４Ａ・・・シフティングキー １６Ａ・・・ギヤスプライン部 第１２図（ａ） 〆 ｂＡ 第」２図（ｂ） ｌ２・・・スリーブ １３Ａ・・・シンクロナイザリング １４Ａ・・・シフティングキー １６Ａ・・・ギヤスプライン部 第１８図（ｂ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転シャフト上に回転可能に組付けたギヤの一側にて同
   シャフト上にこれと一体回転可能に組付けたクラッチハ
   ブと、このクラッチハブの外周に一体回転可能かつ軸方
   向へ移動可能に組付けられ内周側にテーパコーン部を有
   するスリーブと、このスリーブと前記ギヤのギヤスプラ
   イン部間にて同スプライン部に所定量相対回転可能かつ
   軸方向へ移動可能に組付けられ外周側に前記スリーブの
   テーパコーン部に対向して同スリーブの軸方向の移動に
   より同テーパコーン部と係脱するテーパコーン部を有す
   るシンクロナイザリングを備えた同期装置において、前
   記ギヤスプライン部の内周に設けた環状溝に組付けられ
   同スプライン部に周方向へ等間隔に設けた切欠溝にて露
   呈する縮径可能な環状のスプリングと、前記ギヤスプラ
   イン部の各切欠溝内にて前記スプリングにより径内外側
   へ移動可能に支承され前記シンクロナイザリングの内周
   側に弾撥的に当接して同リングの軸方向の移動を所定の
   力で規則するとともに前記スリーブの乗上げにより径内
   側へ移動する複数のキー部材を備え、かつ前記シンクロ
   ナイザリングはキー部材の径外側への復帰時前記スプリ
   ングが弾撥的に係合するとともに同スプリングの弾撥力
   が前記シンクロナイザリングの中立側への付勢力に変換
   される傾斜部を備えていることを特徴とする同期装置。