JPS63293127A - 電気接点材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は中負荷用しゃ断器などに好適に使用することが
できる電気接点材料に関する。

（従来の技術・発明が解決しようとする問題点）従来、
中負荷用しゃ断器などの電気接点に用いられる材料とし
ては、Ａｌ）ＩＩｃ（銀−炭化タングステン）系の接点
材料（たとえば特公昭３９−２８８６６号公報に開示さ
れているもの）が主として使われている。

しかしながら、Ａｇ−ＷＣ系材料からの接点は接触力が
小さいときは接触抵抗がかなり増加し、温度上昇も大き
くなるという問題がある。また、耐溶着性の面でも充分
満足できるものではない。

これらの欠点を、第３成分の添加により改良しようとす
る研究が数多くなされており、グラフフィトを配合する
ことにより接触抵抗および耐溶着性を改善したもの（た
とえば特公昭４４−７８４０号公報に開示されているも
の）がその代表例としてあげられる。

従来の接点材料に用いられている一〇は、融点が高く、
硬度も高いため、電気接点の耐アーク性、耐溶着性の向
上に効果があり、さらにグラファイトを含む接点材料か
らの電気接点は、開閉時に発生したアーク熱でグラファ
イトが還元性ガスになり、−Ｃの酸化を防止してｔｉｉ
ｎｔ上昇を抑えるとともにグラファイトのｒａＷ４性に
より耐溶着性の向上に効果があると考えられている。

しかし、グラファイトが添加された接点材料からの電気
接点には、開閉を多数回繰返すと、開閉時のアークによ
る熱Ｉ撃および機械的衝撃のために黒鉛粉末にへき開、
はく離などが生じ、接触抵抗および消耗量の増大、絶縁
特性の低下などがおこりやすくなるという欠点がある。

したがって、従来の接点材料からの電気接点では通電容
量およびしゃ断言量を大きくとれないことや接触子の接
触圧力を小さくできないことなどのために、しゃ断器の
小型化や原価低減が困難である。

本発明は上記のような問題を解消するためになされたも
ので、耐溶着性、耐消耗性および耐絶縁性を併せもち、
かつ温度上昇が低くくて実用性に優れた接点材料を提供
するものである。さらに本発明の接点材料は、高価な銀
量をかなり少なくして電気接点を安価なものとし、銀山
が少なくても接点として使用可能な接点材料を提供する
ものである。

本発明者らは、上記のような問題を解決するためにＡｇ
に種々の金属、合金、金属間化合物などを添加した材料
を試作し、接点試験機あるいはノーヒユーズブレーカに
組込み、種々の実験を行なった。

この結果、まず従来からよく用いられている７ｇ−一〇
合金の製造時にＦｅ、　Ｎｉ、　Ｃｏなどの鉄族金属を
添加した合金を製造して特性の変化を調べた。この結果
、合金としての機械的強度は向上し、耐アーク性がやや
向上する傾向にあるが、多数回通電開閉試験時に接触抵
抗の増大と温度上昇とが大きく、最終的な消耗量も増大
した。これはへ〇−ＷＣ合金において電流をしゃ断する
能力がＡＱのみにあり、−〇は高温での強度を向上させ
る役割をするだけで、さらに添加されたＦｅ、　Ｎｉ、
　Ｃｏなども本質的にしゃ断性能に対する寄与はないた
めである。

また、一般的に実施されているように前記の鉄属金属が
添加された合金の製造時に、さらにグラファイトを添加
すると、接触抵抗や温度上昇を抑制するという点でやや
効果があるものの、多数回通電開閉時の消耗量が増加し
、実用的でないことがわかった。これらの結果もまた、
ＡＣ＋以外に消弧性を発揮するものがないためである。

さらに、前記のグラフフィトが添加された合金に、グラ
フフィトと反応して炭化物を生成する■１１Ｃｒ、　Ｎ
ｂ、　Ｔａなどを添加し、Ａｇの融点以上で焼結してグ
ラフフィト粒子表面に炭化物を形成させた合金を製造し
たが、Ａｇとグラファイトの濡れ性が改善されたにすぎ
ず、接点材料としての基本的特性を向上させるには至ら
なかった。また、高温での焼結は、再プレスなどの後加
工も必要になり、製法的にも問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は前記のごとき種々の実験を行ない、しゃ断性能
を向上させ、機械的強度、接触抵抗、温度上昇、消耗量
などの接点の全体的な特性の向上に寄与する成分または
成分の組合わせを検討した結果、Ａｇ、Ｎｂｃ、Ｃｒｚ
　ＮｂおよびＢＮを共存させた接点材料が非常に優れた
特性を示すことが見出されたことによりなされたもので
あり、Ａｇを含有するとともに、Ｎｂｃ２５〜４５％（
重量％、以下同様）、Ｃｒ２Ｎｂ　Ｏ，５〜５％および
ＢＮｏ、５〜５％を含有してなる電気接点材料に関する
。

〔作　用〕

本発明の接点材料は、Ａｉｌ中にＮｂｃ、Ｃｒ２Ｎｂお
よびＢＮが分散しているものであり、高温強度に優れ、
それらの相互作用によりしゃ断性能、耐アーク性および
耐消耗性が著しく向上する。

〔実施例〕

本発明に用いられるＡｇは導電性と接触信頼性を主に受
は持ち、さらに単独でもアークの冷却作用を有するが他
の成分と相互に作用して消弧に寄与する成分であり、た
とえば平均粒径１〜４０ρのものが好ましく、純度は９
９％以上が好ましい。

本発明に用いられるＮｂｃは接点の骨格をなし、高温で
の強度を主に受は持ち、さらに他の成分と共存したうえ
で消弧能力を発揮する成分であり、たとえば平均粒径１
〜５０摩のものが好ましく、純度は９９．５％以上が好
ましい。

本発明に用いられるＣｒ２ＷｂはＡ（ｌ中に微細に分散
し、母材の強度を高める他、他の成分と相互に作用して
消弧能力を発揮する成分であり、たとえば平均粒径０，
１〜１０虜のものが好ましく、純度は９９．５％以上が
好ましい。

また、本発明に用いられδＢＮはＡＱ中に微細に分散し
、母材の強度を高め、さらに分解してアークを冷却する
他、他の成分と相互に作用して消弧能力を発揮する成分
であり、たとえば平均粒径０．１〜１０ρのものが好ま
しく、純度は９９％以上が好ましい。

本発明の接点材料中のＮｂｃの含有率は２５〜４５％で
あり、さらに３０〜４０％であるのが好ましい。該含有
率が２５％未満ではＣｒｚ　ＮｂやＢＮの含有量に関係
なく、接点の消耗量が多くなり、逆に４５％をこえると
接触抵抗が大きくなり、接点の温度が上昇しやすくなる
。

接点材料中のＣｒ２Ｎｂの含有率は０．５〜５％であり
、ざらに０，５〜１％であるのが好ましく、また、接点
材料中のＢＮの含有率は０．５〜５％であり、さらに０
．５〜１％であるのが好ましい。Ｃｒ２ＮｂおよびＢＮ
がそれぞれ０．５％未満では接点の消耗量が多く、逆に
５％をこえると接点の温度上昇、消耗量ともに大きくな
る。

またＮｂｃの密度は７．３２９７ｃａＳであり、従来の
接点材料に用いられているーＣの密度１５．６９　／ａ
Ｒ３に比べて非常に小さいため、従来の接点材料よりも
Ａｇを減少させる効果がある。たとえば３３％以上のＮ
ｂｃを含有した＾９−１４ｂｃ合金は、５０％の誓Ｃを
含有したＡｏ−ＷＣ合金よりもＡｌ）体積が小さくなる
。

本発明の接点材料は、たとえばつぎのようにして製造す
ることができる。

Ａｇ、Ｎｂｃ、Ｃｒｚ　Ｎｂ、　８Ｎの各粉末を配合し
、均一な組成となるように混合したのち金型によって成
形体を作製する。この成形体を真空中で９００〜９８０
℃に加熱し、圧力１００〜５００Ｑ　／　ｃｄで１０〜
６０分間保持してホットプレスを行なうことにより本発
明の接点材料を作製することができる。

このようにしてえられた本発明の接点材料の密度は理論
密度の９５％以上である。

つぎに実施例によって本発明の接点材料についてさらに
具体的に説明する。

実施例１〜５および比較例１〜６ （接点材料の作製） 第１表に示す平均粒径を有する各粉末を第１表に示す割
合で配合し、均一な組成になるように混合したのち金型
によって成形体を作り、°真空中で９４０℃に加熱し、
３００に９／ｃｄで３０分間保持してホットプレスを行
ない、接点材料を製造した。これらホットプレス品の密
度は理論密度の９８％以上であった。

なお、第１図は実施例１で作製した接点材料の倍率１０
０倍の金属組織の顕微鏡写真であり、第２図は比較例１
で作製した接点材料の倍率１００倍の金属組織の顕微鏡
写真である。第１図および第２図から、従来の接点材料
はｌ１ｌＣの骨格部とＡＩＪ母材部が分離して、各々、
高温での強度とアークの冷却を受けもっていたが、本発
明の接点材料ではＮｂｃの骨格部と微細にＣｒｚ　Ｎｂ
、　８８粒子が分散したＡＱ母材部とが連続的に分散し
てアーク発生時に各成分が相互に作用しやすい構成にな
っており、優れた消弧性を発揮する状態が考えられる。

（接点材料の特性評価） 上記の方法で製造された接点材料は、接点試験に適した
形状・寸法である９ｍｓ＋φｘ２ｇｔに加工し、ＡＳＴ
Ｈ方式の試験装置を用いて性能試験を行なった。試験条
件はＡＣ２２０Ｖ　、　１００Ａ、接点の接触圧力１　
Ｋ９、力率０．７５　、開閉頻度６０回／分で１万回の
開閉を行なった。１万回開閉後の温度上昇と消耗量を第
２表に示す。なお、温度上昇は接点台金裏面を熱雷対で
測定し、消耗量はネジ式台金をはずして重量測定し、試
験前との差をもって消耗量とした。

〔以下余白〕

第２表に示されるように、本発明の接点材料である実施
例１〜５の接点材料は、従来のＡり−１１ｃなどからな
る接点材料と比較して、温度上昇、消耗量とも低く優れ
たものであることがわかる。

ＮｂｃはＷＣに比べて融点は高く、硬度が同程度である
ことから、消耗量が少ないという傾向は確認していたが
、八ｇ−Ｎｂｃのみからの接点では接触抵抗が比較的轟
く、本発明の接点材料からの接点には及ばなかった。一
方、ＡｇにＣｒ２ＮｂをＩ４Ｃとともに添加して製造し
た接点材料からの接点は、ＡＱ−ＷＣ系合金からの接点
に比べて何の変化もなかった。

また、ＡｇにＢＮを一〇とともに添加して製造した接点
材料からの接点は、＾トＩＣ系合金からの接点に比べて
消耗量がやや低下する傾向にあったが、効果を確認でき
るほどではなかった。

このように本発明の接点材料が優”れたものである原因
についての詳細は不明であるが、＾Ｌ　Ｎｂｃ。

Ｃｒ２Ｎｂ、　８Ｎが共存して始めて相互作用が発生し
くＢＮが高温で分解されるアークによる昇温を抑制する
効果なども含めて）、シゃ断性能そのものが向上すると
ともに、接点に入る熱が少なくなり、アークによる衝撃
が減少して温度上昇、消耗などに対する性能が向上する
ものと考えられる。このことは電流しゃ断時（過負荷試
験）のアーク時間が、従来の接点材料よりも短い（平均
Ｂｓ５ｅｃ以下）ことからもわかる。

一般に、ＡＳＴＨ方式の試験結果と実機での性能が完全
には対応しない。したがって、つぎに２００Ａフレーム
の実機（ノーヒユーズしゃ断器）にそれぞれの接点を組
込んで試験を行なった。その結果を第３表に示す。試験
条件は以下に記す。なお、接点寸法は可動側を１．６ａ
＊ｔ　Ｘ　６＃１ｌＩＸ　８縮、固定側を１．６ｍｔ　
Ｘ　８ｓＸ　８−とし、ホットプレス品から機械加工で
切り出した。

過負荷試験：　ＡＣ４７０Ｖ　、　１３８０Ａ　、力率
０．４６．２５回（頻度：２回／分） ｏ：ｍ度上昇が１００℃以下 Ｘ：温度上昇が１００℃をこえる もの 通電耐久試験：　ＡＣ４７０Ｖ　、　２３０Ａ、力率０
．１８．４０００回（頻＊：６回／分） ○：温度上昇が１００℃以下 ｘ：１１度上昇が１００℃をこえる もの 短絡試験：　４８０Ｖ、　９．６ｋＡ、力率０．３５、
Ｏ：接点が残存し、通電が可能 なもの Ｘ：接点が残存せず、通電が不 可能なもの 短絡模の耐圧：　２ｋＶ　−１分 ○：放電を生じなかつたちの ×：放電を生じたもの 試験結果を第３表に示す。

〔以下余白〕

第３表に示されるように本発明の接点材料からの接点は
温度上昇も低く、消耗量も少ない。また試験後の耐圧に
も問題はなく、優れた特性を有し、実用的であることが
わかる。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明の接点材料はＡＱ中に所定量のＮ
ｂｃ、Ｃｒ２ＮｂおよびＢＮが分散した構成としている
ので、とくに接点のしゃ断性能が向上し、温度上昇が低
く、かつ消耗量の少ない電気接点材料であり、さらに接
点を小型化することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１で作製した接点材料の金属組織の倍率
１００倍の顕微鏡写真であり、第２図は比較例１で作製
した接点材料の金属組織の倍率１００倍の顕微鏡写真で
ある。 代　　理　　人　　　　　　　大　　　　岩　　　　増
　　　　雄第　　　　１　　　　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ａｇを含有するとともに、Ｎｂｃ２５〜４５重量
   ％、Ｃｒ＿２Ｈｂ０．５〜５重量％およびＢＮ０．５〜
   ５重量％を含有してなる電気接点材料。