JPS6329051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は住宅の床下等に設置される断熱板の支
持具に関するものである。

従来から、木造住宅等における床下断熱板の支
持具は、床面を構成する根太または大引きの上に
嵌装され、その両側の突出部に断熱板を横架させ
るようになつている。

例えば、第１図で示すように、床下面を構成す
る根太１の上面には、支持金具２が嵌装され、こ
の支持金具２の両側の突出部２ａ，２ｂに断熱板
を横架するものである。

しかしながら、上記支持金具２と接触する断熱
板の角隅部は損傷され易く、また、定形化された
製品を使用する場合が多いので、施工後の支持金
具２と断熱板の近接部は隙間が生じる等の問題が
あるため、断熱効果を低下させる原因となつてい
た。

本考案は上記従来の欠点の解消のためになされ
たもので、大引き等の主構造材または、根太等の
補助構造材上に嵌装された支持具と、該支持具外
側面段部を介して横架させた断熱板との間隙を、
短冊状等の断熱性支持材を使用し、かつ、その保
持材を支持具に連設した支持材挾持部により、上
記断熱板下で挾持させることにより封止させ断熱
効果を高めさせる新規な構造の住宅用断熱板支持
具を提供することを目的とする。

本考案は、上記目的達成のために、 断面略〓型の金具主体の外側面下部に、断熱性
支持材挾持部を設けるとともに、該支持材挾持部
上面を金具主体側面に対し段部としてなしたこと
を要旨とする。

以下、本考案の実施例を、添付図面に従つて説
明する。

第２図は、本考案に係る支持具３を床下建築用
枠組材上に嵌装した状態を示す概略図であり、支
持具３は、大引き９上に載置されている根太１上
に嵌装され、支持具３側面の段部３ａ，３ｂに発
泡性合成樹脂等からなる断熱板５を横架させると
共に、短冊状等の断熱性支持材６を根太１の側面
に密接するように断熱板５の下面の角隅部に設置
し、上記段部３ａ，３ｂと一体となつている断面
略コ字型或は逆コ字型形状の断熱性支持材挾持部
４ａ，４ｂにより該支持材６を挾持させている。

即ち、本考案に係る上記支持具３は、その両側
に止め爪を備えた段部３ａ，３ｂで断熱板５を横
架した際、支持具３の外側面と断熱板５との間で
生ずる隙間を、該断熱板５の下面の角隅部に位置
させた断熱性支持材６で封止するもので、この場
合、支持具３に設けた断面略コ字型或は逆コ字型
形状の断熱性支持材挾持部４ａ，４ｂを利用し、
断熱性支持材６を挾持させるものである。

上述の本考案に係る支持具３は、その基本構成
を示す第３図のように、断面略〓型の金具主体３
の外側面下部に断熱性支持材６を挾持できる挾持
部４ａ，４ｂを複数個設けると共に、その上部に
間欠させて爪を有する段部３ａ，３ｂを突出させ
てなるものである。

なお、上記、挾持部４ａ，４ｂは少なくとも１
個以上であればよく、その先端部は内側におり曲
げて挾持した断熱性支持材６が離脱しないように
している。

また、上記断熱性支持材としては、支持具３や
断熱板５のように、主として定形サイズで製造さ
れ、変形されることなく組立て施工される建築材
と異なり、短冊状その他の任意の形状であつて、
支持具３の挾持部４ａ，４ｂで挾持され、圧縮さ
れた状態にあつてもその断熱機能を保持できる。
例えば発泡ポリスチレンや発泡ポリウレタン等の
合成樹脂等が対象となる。

更に本考案においては、所望により第４図のよ
うに、根太１上に支持具７を嵌装せると同時に、
両側の段部７ａ，７ｂの先部を下曲させて挾持部
８ａ，８ｂを形成し、更にこの先端部を延長させ
根太１側におり曲げて各々対向する二個の断面略
コ字型の挾持部を構成し、上述の断熱性支持材６
を挾持させてもよい。この場合、上記おり曲げ部
は、根太１側面部まで延長して挾持強度を高めて
もよく、また、断熱性支持材６の装着を容易化さ
せ、かつ、挾持強度を維持させる目的のため、第
４図のように、挾持部８ａ，８ｂを内側に少し曲
げるようにして構成することも本考案の目的に適
うものとなる。

本考案の住宅用断熱板の支持具は上記のように
構成されており、建築枠組上の支持具と、その段
部に横架させた断熱板との施工後における間隙部
に発生する通気を、側面が根太と接し、上面を断
熱板と相容するように位置させた断熱性支持材を
介在させ、かつ、支持具の挾持部により該支持材
を直接挾持して封止し、床上面と床下面遮断する
ので、断熱効果を一層高めることになる。

かくして、本考案においては、従来のように釘
やステープル等の固定材を使用しないで断熱性支
持材を固定できるので、断熱施工が容易になると
同時にコストダウンが可能となる。

また、断熱性支持材で断熱板の角隅部を保護す
ることにもなるので好適となる。

以上のように、本考案に係る断熱板の支持具
は、住宅等床下断熱施工において、従来と同様な
操作で嵌装でき、更に従来にみられない顕著な断
熱効果を付与するものであるので、上記床下に限
ることなく、同様趣旨の住宅等の屋根、天井、或
は壁面等に施工される断熱板の支持金具としても
有効に使用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の断熱板支持金具を建材上に取
付けた状態を示す斜視図、第２図は、本考案に係
る断熱板支持具を建築枠組を構成する補助構造材
上に嵌装させた状態を示す概略断面図、第３図
は、本考案に係る支持具の基本構成を示す斜視
図、第４図は、本考案に係る断熱板支持具の別の
構成を示す説明図である。 １……補助構造材、３，７……支持具、４ａ，
４ｂ，８ａ，８ｂ……断熱性支持材挾持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面略〓型の金具主体の外側面下部に、断熱性
   支持材挾持部を設けるとともに、該支持材挾持部
   上面を金具主体側面に対し段部としてなることを
   特徴とする住宅用断熱板の支持具。