JPS63285206A - バルブリフタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関における吸気バルブおよび排気バル
ブとバルブ駆動用のカムとの間に介装されるバルブリフ
タに関する。

〔従来の技術〕

従来のバルブリフタは、鋳鉄製あるいは焼入れ鋼のもの
が多かった。しかし、シリンダヘッドのアルミ合金製化
に伴い、シリンダヘッドとの熱膨張係数の相違に基づく
バルブリフタとシリンダヘッドのガイド孔とのクリアラ
ンスが増加して異音が発生する不都合が生じ、バルブリ
フタもアルミ合金製化することが提案されている。

また、内燃機関、特に二輪車にあっては、近年エンジン
の高回転化が進み、高速移動する吸、排気バルブひいて
はバルブリフタの軽量化が望まれ、この点からもバルブ
リフタのアルミ合金製化、軽材料製化が提案されている
。

このようなアルミ合金製または軽合金もしくは軽、材料
製のバルブリフタとしては、実開昭５５−８５５０８、
実開昭５６−８３６０６〜８３６０８、特開昭５８−１
０１２０４、特開昭５８−１６５５０８、特公昭４７−
５０８８５、特公昭４８−１７２４、特公昭５０−１３
４２５等がある。

これらのうち幾つかは、バルブリフタ全体をアルミ合金
製にすると、カム当接面およびバルブステム当接面が摩
耗するため、バルブリフタ本体をアルミ合金、プラスチ
ック材料等の軽量材で構成し、カム当接面またはバルブ
ステム当接面を部分的に耐摩耗性材料で構成したものも
ある。

しかし、これらのものは、カム当接面とバルブ当接面と
がそれぞれ別個の耐摩耗性材料から構成されているため
、構造が複雑になるという問題点があるため、これを解
決する目的で実開昭６２−１６７０３が提案されている
。

この実開昭６２−１６７０３の考案は、有底円筒状のり
フタ本体と、このリフタ本体の底部に固定される耐摩耗
性材からなるスペーサとを備え、このスペーサはりフタ
本体の底部側中央に凸軸部を有し、この凸軸部はりフタ
本体の底部中央に形成された貫通孔を貫通してリフタ本
体内に突出され、この突出された凸軸部にリングが係止
されることによりリフタ本体とスペーサとが連結固定さ
れるものである。これにより、スペーサの凸軸部端面が
バルブステム当接面とされる一方、スペーサの凸軸部が
形成されない側の端面がカム当接面とされ、一体の一部
品でカム当接面およびバルブステム当接面を形成したも
のである。

（発明が解決しようとする問題点〕 前記実開昭６２−１６７０３の考案は、一部品でカム当
接面とバルブ当接面とを形成するという問題点は解決し
ているものの、リフタ本体とスペーサとの固定をリング
で行っているため、リングの取り付けをリフタ本体の内
部という狭いスペース内で行わねばならず、必ずしも作
業性のよいものではない、また、この従来の考案は、バ
ルブリフタとシリンダヘッドの円筒孔との熱膨張差に伴
うクリアランスの増加を防止することを主眼にしている
ため、この従来の考案の実施例中には必ずしも充分な軽
量化を達成し得ないものもある。

本発明の目的は、エンジン高回転化に対応する軽量化を
図れるとともに、製造が容易で作業性のよいバルブリフ
タを提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、シリンダヘッドのガイド孔内に摺接する部分
の全部もしくは大部分を繊維強化樹脂製の底部のない両
端が解放された筒状体で形成するとともに、この筒状体
の一端面側には、直接あるいは有底筒状の支持部材を介
して耐摩耗性材料製の端面部材を固定したバルブリフタ
である。

〔作用〕

前述の構成の本発明に用いられる端面のない筒状体は、
予め製作された長尺の繊維強化樹脂製の筒状部材を切断
して製造し、あるいは支持部材の周囲にプリプレグマッ
ト等を巻き付けて製造し、さらにこの筒状体の一端面に
直接耐摩耗性材料製の端面部材を接着固定したり、支持
部材の底部を介して固定したりして本発明のバルブリフ
タを製造する。

このため、面倒な作業等がなく、製造が容易で作業性が
よく、かつ、バルブリフタのかなりの部分を樹脂製とで
きて充分な軽量化を図れる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図には本発明の第１実施例が示されている。

この図において、アルミ合金製のシリンダヘッドｌには
円形のガイド孔２が形成され、このガイド孔２内にはバ
ルブリフタ１０が摺動自在に挿入されている。このバル
ブリフタ１０は、繊維強化樹脂製であって底部のない両
端が解放された筒状体１１と、この筒状体１１の一端面
に接着剤で固定される耐摩耗性材料製の端面部材１２と
から構成されている。

前記バルブリフタ１０の端面部材１２の外端面にはバル
ブ駆、動用のカム２０が当接されるとともに、内端面に
はバルブ２１のステム部先端２１Ａが当接されている。

このステム部先端２ＬＡには分割コレット２２）スプリ
ングリテーナ２３が取り付けられるとともに、このスプ
リングリテーナ２３には、大、小２本のスプリング２４
．２５の一端が当接されている。

ここにおいて、前記筒状体１１の繊維強化樹脂としては
、カーボンファイバ、ガラスファイバ、アルミナウィス
カー等をポリエステル、エポキシ、ジアリルフタレート
、フェノール、メラミン、その他の熱硬化性樹脂に加え
たもの、あるいは、同じくカーボンファイバ等をポリア
ミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエーテル
エーテルケトン、その他の熱可塑性樹脂に加えたもの等
が用いられ、その外径は滑らかに仕上げられている。

また、端面部材１２の耐摩耗性材料としては、鋳鉄、焼
入れ鋼、セラミック、セラミック粉入りスーパーエンジ
ニアリングプラスチック等が用いられる。ここで、スー
パーエンジニアリングプラスチックとしては、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエーテル
スルフォン、ポリフェニレンスルフオド、ポリイミド、
ポリエーテルイミド等である。

第２図（Ａ）〜（Ｃ）には、筒状体１１の製造方法の一
例、いわゆるフィラメントワインディング法が示されて
いる。

第２図（Ａ）において、カーボンファイバ、ガラスファ
イバ等のロービング３１は、容器３２に収納されたポリ
エステル、エポキシ等の液状の樹脂３３内に浸漬されて
プリプレグ状態とされ、この樹脂３３を含浸されたロー
ビング３１は所定太さの丸棒状の芯材３４に密着巻き（
図では理解をしやすくするため、密着巻きにはしていな
い）により数回積層されて長尺筒状部材３５とされる。

この筒状部材３５は熱硬化された後、芯材３４を抜き取
られ、さらに必要に応じて外周を所定寸法に機械加工等
で仕上げられ、第２図（Ｂ）に示される状態とされる。

この際、筒状部材３５の板厚は、強化繊維としてカーボ
ンファイバを使用した場合、０．４〜１．０　ｍ程度で
強度的には充分である。

第２図（Ｂ）において、筒状部材３５は、鎖線で示され
る位置から所定長さ毎に切断された後、第２図（Ｃ）に
示されるように、チャック３６に把持される一方、一端
面をドリル３７によりテーパ加工されて筒状体ＩＩとさ
れる。

第３図には、筒状体１１の他の製造方法、いわゆるクロ
ス筒巻き法が示され、この方法は、カーボンファイバ、
ガラスファイバ等のマットにポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂等を含浸させたプリプレグマット４１を所定太さ
の丸棒状の芯材４２に数回巻回した後、熱硬化させて長
尺の筒状部材を形成し、この筒状部材を第２図（Ｂ）と
同様に切断し、第２図（Ｃ）と同様に端面加工するもの
である。

前述のような本実施例によれば、シリンダヘッド１のガ
イド孔２に摺接する部分が厚さが１閣以下の薄肉の繊維
強化樹脂製の筒状体１１とされたから、バルブリフタ１
０の重量を非常に軽量化でき、高回転エンジン用として
充分対応できる。また、筒状体１１は底部のない両端を
解放された形状であるから、長尺の筒状部３５を切断等
して容易に製造でき、バルブリフタ１ｏを安価に提供で
きる。さらに、筒状体１１と端面部材１２とは単なる接
着で固定されるから、構造が簡単となり、この点からも
低コスト化を図れる。また、端面°部材１２は凸軸等の
特殊形状部を形成されることなく、単に平板状とされて
いるから筒状体１１との固定も極めて容易にできる。さ
らに、端面部材１２は耐摩耗性材料から製造され、この
端面部材１２にカム２０およびバルブ２１のステム部先
端２１Ａが当接されるから、バルブリフタ１０の摩耗に
よる形状変化が生じることがない。

第４図には本発明の第２実施例のバルブリフタ５０が示
され、本実施例も第１実施例と同様に、予め製造された
長尺の繊維強化樹脂製の筒状部材から切断して形成され
た筒状体５１に耐摩耗性材料製の端面部材５２を接着固
定したもので、第１実施例と異なるのは、筒状体５１と
端面部材５２との接着端面の形状である。すなわち、第
１実施例ではテーパ係合であったものが、本実施例では
印籠係合とされた点である。

このような第２実施例は前記第１実施例と同様な効果が
ある。

第５図には本発明の第３実施例のバルブリフタ６０が示
され、このバルブリフタ６０はアルミ合金グイキャスト
製の支持部材６５を備えている。

この支持部材６５は有底円筒状に形成されるとともに、
この支持部材６５の円筒状部分外周は底部６５Ａ外周に
比べやや小径の段付き部６５Ｂに形成され、かつ、底部
６５Ａには凹部６５Ｃが形成されるとともに、底部６５
Ａの中央にはバルブ２１のステム部先端２１Ａが挿通さ
れるに充分な大きさの貫通孔６５Ｄが形成されている。

前記支持部材６５の段付き部６５Ｂの外周には、第１実
施例と同様材質の繊維強化樹脂製の筒状体６１が、前記
第３図に示したと同様なりロス筒巻き方法、フィラメン
トワインディング方法等により巻回され、その外径は機
械加工により精密に所定寸法に仕上げられる。また、支
持部材６５の凹部６５’　Ｃ内には、これも第１実施例
と同様材質の耐摩耗性材料製の端面部材６２が接着固定
されている。

このような第３実施例によれば、前記第１実施例と同様
な効果を奏することができる他に、支持部材６５を設け
たから、筒状体６１を予め別途製造した長尺の筒状部材
かられざわざ製作する必要がなく、直接クロス筒巻き等
をできて製造が容易になるばかりでなく、強度を向上で
きるという効果を付加できる。また、支持部材６５の底
部６５Ａの中央には貫通孔６５Ｄを設けたから、バルブ
２１のステム部先端２１Ａをやや長めに形成することで
ステム部先端２１Ａを直接耐摩耗性の端面部材６２に当
接させることができ、長期の使用に対応できる。なお、
この貫通孔６５Ｄは、使用状況によっては必ずしも設け
なくともよい。

第６図には本発明の第４実施例のバルブリフタ７０が示
され、このバルブリフタ７０は前記第３実施例と同様に
支持部材７５を備えている。この支持部材７５は薄肉鋼
板をプレス成形により製作したもので、底部７５Ａより
も筒状部分は小径の段付き部７５Ｂに形成されるととも
に底部７５Ａには凹部７５Ｃおよび中央に貫通孔７５Ｄ
が形成されている。この支持部材７５の段付き部７５Ｂ
には第３実施例と同様に繊維強化樹脂製の筒状部７１が
設けられるとともに、凹部７５Ｃには耐摩耗性材料製の
端面部材７２が固定されている。

このように形成された第４実施例は、前記第３実施例と
同等効果を奏する他、支持部材７５の製造がより容易に
なるとともに、薄肉鋼板を用いることでより軽量化を図
ることができるという効果を付加できる。

なお、本発明は前記各実施例の形状、構造に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成し得る範囲の変形は
本発明に含まれるものである０例えば、筒状体１１，５
１，６１．７１の製造方法は前記方法に限らず、短繊維
の入った樹脂を射出成型、圧縮成型等で製造してもよく
、また、支持部材６１．７１の材質、製法は他の材質、
製法でもよく、具体例としては筒状部分は段付きである
ことを要しない、要するに、本発明は、両端部が解放さ
れた繊維強化樹脂製の筒状体１１，５１゜６１．７１の
一端面側に耐摩耗性材料製の端面部材１２，５２，６２
．７２が直接あるいは間接に設けられていればよい。

〔発明の効果〕

前述のように本発明によれば、軽量で、かつ、製造の容
易なバルブリフタを提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例をバルブ部に組み込んだ状
態を示す断面図、第２図（Ａ）〜（Ｃ）は第１実施例に
使用される筒状体の製造方法の一例を示す説明図、第３
図は同じく筒状体の製造方法の他の例を示す説明図、第
４図ないし第６図はそれぞれ本発明の第２ないし第４実
施例を示す断面図である。 １・・・シリンダヘッド、２・・・ガイド孔、１０．５
０．６０．７０・・・バルブリフタ、１１．５１，６１
．７１・・・筒状体、１２，５２，６２．７２・・・端
面部材、２１・・・バルブ、２１Ａ・・・ステム部先端
、６５．７５・・・支持部材、６５Ａ、７５Ａ・・・底
部。 ハ“ルフ′′ 第２図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）シリンダヘッドのガイド孔内に摺動自在に挿入さ
   れるとともに、バルブのステム部先端に当接されるバル
   ブリフタにおいて、前記シリンダヘッドのガイド孔内に
   摺接する部分の全部もしくは大部分は繊維強化樹脂製の
   底部のない両端が解放された筒状体から形成されるとと
   もに、この筒状体の一端面側には耐摩耗性材料製の端面
   部材が固定されていることを特徴とするバルブリフタ。
2. （２）特許請求の範囲第１項において、前記端面部材は
   、介在物を介することなく筒状体の一端面に直接接着固
   定されていることを特徴とするバルブリフタ。
3. （３）特許請求の範囲第１項において、前記筒状体は有
   底筒状の支持部材の外周に固定されるとともに、この有
   底筒状の支持部材の底部を介して前記端面部材が筒状体
   に固定されたことを特徴とするバルブリフタ。