JPS63284005A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は重荷重用空気入りラジアルタイヤ、特に、高荷
重、高内圧で、かつ高速走行する航空機用ラジアルタイ
ヤの高弾性コードを用いたカーカス層の耐久性の改良に
関する。

（従来の技術） 従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤ、例えば、航空
機用ラジアルタイヤｌは、第４．５図にそのサイド部２
の一部を示すように、はぼ平行に配置したゴム３被覆さ
れた有機繊維コード４をタイヤ軸方向に配置した複数の
カーカス層５と、カーカス層５の図示していないタイヤ
クラウン部の外側にタイヤ周方向または周方向と小さな
角度を有する方向に配置した複数のベルト層と、を有し
ている。カーカス層５のコード４には一般にはナイロン
コードが、また最近には高弾性率の有機繊維コードであ
るケブラーコード（商品名）等が用いられ、第５図に示
すように、２層のカーカス層５のそれぞれのコード４が
同じピッチＰでかつ重なるように配置して用いられる。

このような航空機用ラジアルタイヤが、高荷重高内圧で
かつ高速走行する場合、負荷転勤時のタイヤの撓みは太
きく、タイヤの断面高さの約２５％〜４０％にもなる。

その結果、タイヤのサイド部２の変形は大きく、特に、
曲げ変形が極めて大きくなり、カーカス層５の内側には
大きな繰返し圧縮歪Ｆが発生する。

（発明が解決しようとする問題点） 特に、カーカス層５のコード４が、伸びの少ないい抑ゆ
る高弾性率のコードであるスチールコードまたはケブラ
ーコードである場合、ラジアルタイヤ１のサイド部２は
大きく変形し、カーカス層５の曲げ変形を起こす。そし
て、カーカス層５の内側の内側カーカス層５Ａのコード
４Ａは、大きな繰返し圧縮歪Ｆを受け、コード４の疲労
が促進され、コード４の強度が低下してコードの疲労寿
命が大きく低下するという問題点がある。また、このた
め、第５図に示すように、カーカス層５の外側の外側カ
ーカス層５Ｂと内側カーカス層５Ａとの間の距離Ｒ０が
距離Ｒ１まで小さくなり、層間５ａおよびコード間４ａ
には大きな剪断歪が起こり、コード４とゴム３間の剥離
またはゴム３の圧縮疲労が促進され、カーカス層５の疲
労寿命が甚だしく低下するという問題点がある。

そこで本発明は、カーカス層のコードに有機繊維のコー
ド、特に、高弾性率のコードを用いた重荷重用空気入り
ラジアルタイヤの内側および外側のカーカス層のコード
の配置を規制することにより、内側カーカス層のコード
の歪を低減するとともにコード間および眉間の歪を低減
して、カーカス層の疲労寿命を延ばし耐久性の優れた重
荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的と
する。

（問題点を解決するための手段） 本発明者は、重荷重用空気入りラジアルタイヤが大きな
タイヤ撓みを受けて高速走行する時、カーカス層のコー
ドの曲げ変形、圧縮歪の大きさ、およびコード間、層間
の剪断歪の大きさ、さらに、疲労寿命とカーカス層のゴ
ム厚さ、コードの配列等につき種々研究を行った。その
結果、カーカス層間のゴム厚さを増加し、層内のコード
間隔を増加すると、コード間および層間の剪断歪は減少
するが、一方、タイヤの重量、発熱量が増加する。

特に、高弾性率コードを用いた場合、内側および外側カ
ーカス層間の張力差が増加し、内側カーカス層の疲労が
大きくなる。また、カーカス層内でコード間の間隔を大
きくすると、コード間の剪断歪は小さくなるが、カーカ
ス層の強度が低下し層数の増加を招く。このため、内側
カーカス層および外側カーカス層のそれぞれのコードの
配列をずらすことによりコード間の剪断歪が大幅に低下
することを見出した。

本発明者らは、さらに鋭意研究を進め、本発明に到達し
た。

すなわち、本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤは、一対のビードと、ビード間に跨がりタイヤ軸方向
にほぼ平行に配置されたゴム被覆されたコードを有する
少なくとも２枚のカーカス層と、を備えた重荷重用空気
入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層が内側の内側
カーカス層と、内側カーカス層の外側に位置する外側カ
ーカス層からなり、外側カーカス層と内側カーカス層と
のそれぞれのコードが互いにほぼ１／２ピッチずれて位
置するとともに、内側カーカス層のコードの外側に接す
る外接面が外側カーカス層のコードの内側に接する内接
面より内側にあることを特徴としている。

（作用） 本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤは、２枚
のカーカス層の外側カーカス層と内側カーカス層とのそ
れぞれのコードが互いにほぼ１／２ピッチだけずれて位
置するように設けられているので、高弾性率のコードを
用いたカーカス層が大きな曲げ変形を受けると、外側カ
ーカス層のコードは内側カーカス層のコード間に、内側
カーカス層のコードは外側カーカス層のコード間に近づ
くようになり、内側カーカス層のコードの圧縮変形は小
さくなる。また、外側カーカス層のコードと内側カーカ
ス層のコードと距離が従来のカーカス層の場合より大き
くなるので、層間の剪断歪およびコード間の剪断歪が小
さくなる。

また、内側カーカス層のコードの外接面が外側カーカス
層のコードの内接面より内側にあるよう設けられている
ので、カーカス層が大きい曲げ変形を受けて内側カーカ
ス層および外側カーカス層のコードが大きく変形しても
カーカス層の層間およびコード間の剪断歪が大きくなり
過ぎることはない。そして、カーカス層の変形疲労は大
幅に小さくなる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１．２図は本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタ
イヤである航空機用ラジアルタイヤ１１の一実施例であ
り、タイヤサイズはＨ４６Ｘ　１Ｂ、ＯＲ２０である。

第１図において、航空機用ラジアルタイヤ１１は一対の
リング状ビード１２と、ビード１２間に跨がりトロイダ
ル状に配置しビード１２で外側に折返した２枚のカーカ
ス層１３と、カーカス層１３のクラウン部１３ａの外側
に円周方向に配置された複数のベルト層１５と、ベルト
層１５の外側を被覆するトレッド１６と、を有している
。カーカス層１３は、有機繊維コードの１５００　ｄ　
／　２のケブラーコードからなり、タイヤ周方向に対し
て９０°の角度、すなわち、タイヤ軸方向にほぼ平行に
配置されたゴム１７被覆されたコードエ８を有している
。カーカス層１３は、第２図に示すように、放射方向内
側の内側カーカス層１３Ａと内側カーカス層］、３Ａの
外側に位置する外側カーカス層１３Ｂからなっている。

外側カーカス層１．３Ｂと内側カーカス層１３Ａとのそ
れぞれのコード１８Ｂおよび１８Ａは、第２図に示すよ
うに、互いにほぼ１／２ピッチＰずれて位置するととも
に、内側カーカス層１３Ａのコードの外側に接する外接
面Ｍが外側カーカス層１３Ｂのコードの内側に接する内
接面Ｎより内側に距離ｈＯ０３１ｍを有するよう設けら
れている。これらのカーカス層１３は通常の製法である
ドラムにコード１８を巻きつけてラセン状に形成され、
製法も容易である。

ベルト層１５は、有機繊維コードの１５００　ｄ　／　
３のケブラーコードからなり、タイヤ周方向にラセン状
に７層配置されている。２１はチェーファ−であり、チ
ェーファ−２１はビード１２の補強するようビード１２
の周囲に配置されている。２２はサイドウオールゴムで
ある。前述以外は通常の航空機用ラジアルタイヤである
。

次に、作用について説明する。

本発明に係る航空機用ラジアルタイヤ１１の２枚のカー
カス層１３は外側カーカス層１３Ｂと内側カーカス層１
３Ａのそれぞれのコード１８Ｂおよび１８Ａが互いにほ
ぼ１／２ピッチＰだけずれてコード１８Ｂとコード１８
Ａとの距離ＲＩＧを有する位置に配置するように設けら
れているので、航空機用ラジアルタイヤ１１が大きなタ
イヤの撓み変形を受けてカーカス層１３が大きく曲げ変
形を受けると、第３図に示すように、外側カーカス層１
３Ｂのコード１８Ｂは内側カーカス層１３Ａのコード１
８Ａ間に、また、内側カーカス層１３Ａのコード１８Ａ
はコード１８Ｂのコード１８Ｂ間に近づくように（図に
矢印にて示している）移動する。一方、コード１８Ａお
よびコード１８Ｂはこれらの外接面Ｍが内接面Ｎの内側
に位置するように保持されているので、コード１８Ａ間
、コード１８Ｂ問およびコード１８Ａとコード１８Ｂ間
とはそれぞれ十分の間隔Ｒ１１、ＲＩ２およびＲＩ３を
保持するように設けられている。このため、コード１８
Ａおよびコード１８Ｂの圧縮歪は極めて小さく、また、
コード１８Ａ間、コード１８Ｂ問およびコード１８Ａと
コード１８Ｂ間のゴムの剪断歪は掻めて小さい。したが
って、これらのコード間および層間の疲労は少なく、こ
のため、疲労寿命は大幅に増大し、耐久性能は大幅に増
加する。

次に、試験タイヤＡ（実施例）と試験タイヤＢ（比較例
）との２種類を準備して、本発明の効果を確認したので
説明する。

試験タイヤＡは前述の第１図に示す実施例と同じであり
、試験タイヤＢは、前述の実施例において、内側カーカ
ス層のコードと外側カーカス層のコードとのピッチを同
じでかつ重なるように配置した第４．５図に示す従来タ
イヤであり、これ以外は実施例と同じである。

これらの試験タイヤは、通常の室内ドラム試験機に取り
付け、試験タイヤに正規荷重を負荷し、走行杆５，００
０　ｋｍ走行させた。走行後、これらの試験タイヤＡＳ
Ｂはサイドの内側カーカス層および外側カーカス層のそ
れぞれのコードを取り出し、走行試験後のコードの強度
を測定し、試験前のコードの強度と比較してコードの強
度保持率（％）を測定した。また、内側カーカス層およ
び外側カーカス層のコードの周辺におけるゴムの亀裂等
の発生の有無について、目視にて調べた。試験結果は次
表に示す。

試験結果は前表に示すように、試験タイヤＡ（実施例）
は試験タイヤＢ（比較例）に比較して、コードの強度の
保持率は極めて高く、コードの疲労寿命は大幅に向上し
ている。また、コード間および眉間のゴムの亀裂は、殆
んどなく、ゴムの剪断歪が低減しゴムの疲労寿命が大幅
に向上している。

（効果） 以上説明したように、本発明によれば、カーカス層の有
機繊維コード、特に、高弾性率のコードを用いる複数の
カーカス層のコードの配置を規制することにより、内側
カーカス層のコードの歪を低減するとともにコード間お
よび眉間のゴムの歪を低減して、カーカス層の疲労寿命
を大幅に延ばすことができ、耐久性能を大幅に増加する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタ
イヤの一実施例を示す図であり、第１図はその一部断面
図、第２図は第１図のｎ−ｎ矢視拡大断面図、第３図は
その作用を示す図である。 第４．５図は従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤを
示す図であり、第４図はその要部断面図、第５図は第４
図のＶ−Ｖ矢視拡、大断面図である。 １１・・・・・・航空機用ラジアルタイヤ（重荷重用空
気入りラジアルタイヤ）、 １２・・・・・・ビード、 １３・・・・・・カーカス層、 １５・・・・・・ベルト層、 １６・・・・・・トレンド、 １７・・・・・・ゴム、 １８・・・・・・コード、 ２１・・・・・・チェーファ−１ ２２・・・・・・サイドウオールゴム、Ｍ・・・・・・
外接面、 Ｎ・・・・・・内接面、 Ｐ・・・・・・コードの配列ピッチ、 Ｒ１゜、Ｒ１１、Ｒ１！、ＲＩ３・・・・・・コード間
の距離。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 一対のビードと、ビード間に跨がりタイヤ軸方向にほぼ
   平行に配置されたゴム被覆されたコードを有する少なく
   とも２枚のカーカス層と、を備えた重荷重用空気入りラ
   ジアルタイヤにおいて、カーカス層が内側の内側カーカ
   ス層と、内側カーカス層の外側に位置する外側カーカス
   層からなり、外側カーカス層と内側カーカス層とのそれ
   ぞれのコードが互いにほぼ１／２ピッチずれて位置する
   とともに、内側カーカス層のコードの外側に接する外接
   面が外側カーカス層のコードの内側に接する内接面より
   内側にあることを特徴とする重荷重用空気入りラジアル
   タイヤ。