JPS632791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、空気調和機や冷凍庫、冷蔵庫等に使
用するフインチユーブ型の熱交換器に関する。

従来例の構成とその問題点 従来のフインチユーブ型の熱交換器は第１，２
図に示すように、平行に配設される平たんな多数
のプレート状のフイン１，２と、これらフインに
貫通される冷媒管３とより構成され、熱交換効率
を向上させるために、冷媒管３の列ごとに、フイ
ン１とフイン２のように分断し、境界層前縁効果
による熱伝達率の向上を計つていた。しかし、冷
媒管３が通風空気の流れの方向に対して水平に同
一高さであり、フイン１，２がすべて同一寸法で
あるため、１列目のフイン１には通風空気が直接
当たるために境界層前縁効果が大きいが、２列目
のフイン２以降は１列目のフイン１により通風空
気の影になるために直に通風空気が当たらず、そ
れほど大きな境界層前縁効果が得られないという
問題点があつた。

考案の目的 本考案は、前述の問題点を解消し、フインチユ
ーブ型の熱交換器のフインの熱伝達率の向上、即
ち能力の向上を計ることを目的とする。

考案の構成 この目的を達成するために本考案は、冷媒管を
千鳥状に配置し、フインを列ごとだけでなく段ご
とにも分段し、そのフインを列及び段ごとに面積
の大きいものと小さいものとが交互になるように
冷媒管に配置することにより、境界層前縁効果と
乱流促進効果とによる熱伝達率の向上、即ち能力
の向上が計れるようにしたものである。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を添付図面に従い説明す
る。

図は冷蔵庫等の蒸発器として使用されるフイン
チユーブ型の熱交換器を示し、多数並行に配列さ
れるプレート状のフイン４ａ，４ｂ，４ｃ，４
ｄ、５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄと、これらに直交状
に挿通される冷媒管６とより構成され。冷媒管６
は熱交換器に対する空気の流れ方向（図中矢印で
示す）に対し、各列ａ，ｂ，ｃ，ｄにおいてその
位置を交互にしたいわゆる千鳥状配列としてお
り、また各列ａ，ｂ，ｃ，ｄにおいて上段Ａ及び
下段Ｂの２段配列としている。一方この冷媒管６
に対して設けられた上記各フイン４ａ，４ｂ……
５ａ，５ｂ……は冷媒管６の列ａ，ｂ，ｃ，ｄ方
向及び段Ａ，Ｂ方向いずれも分断されており、し
かもいずれの方向においても面積の大きいフイン
４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄと小さいフイン５ａ，５
ｂ，５ｃ，５ｄが交互に位置すべく配置されてい
る。そしてさらに最前列ａのフインピツチは後列
ｂ，ｃ，ｄのフインピツチより大きくしてある。

上記構成において、フイン４ａ，５ａ……、４
ｂ，５ｂ……が列ａ，ｂ，ｃ，ｄ及び段Ａ，Ｂご
とに分断して冷媒管８が千鳥に配置されて貫通さ
れていることにより、２列目ｂ以降のフインにも
通風空気が直接当たる部分ができ、、より大きな
境界層前縁効果が得られる。また、冷媒管８が千
鳥に配置されていることにより、通風空気の流れ
を乱し乱流促進効果が得られる。このために熱伝
達率の向上、即ち能力の向上が計れるようになつ
たものである。

考案の効果 以上の説明からも明らかなように本考案は、冷
媒管の配置を千鳥に、さらにフインを列方向、段
方向に分断して面積に大小をつけることにより、
熱伝達率の向上、能力の向上が得られるものであ
る。その上、着霜によつてフインに凍結等の目づ
まりがあつても、大小のフインのすきまがバイパ
ス風路を形成することにより、ある程度の通風空
気量及び冷却能力が確保できるようになるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフインチユーブ型の熱交換器の
斜視図、第２図は同熱交換器の側面図、第３図は
本考案一実施例のフインチユーブ型の熱交換器の
斜視図、第４図は同熱交換器の側面図である。 ４ａ，４ｂ…５ａ，５ｂ……フイン、６……冷
媒管、ａ，ｂ，ｃ，ｄ……列、Ａ，Ｂ……段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数平行に配列されるプレートフインと、この
   フインを貫通する冷媒管から成り、前記冷媒管を
   空気の流れ方向に対し千鳥状に配置し、前記プレ
   ートフインを前記冷媒管に対し列ごと及び段ごと
   に分断し、この分断されたプレートフインが列ご
   と及び段ごとに面積の大きいものと小さいもので
   交互に配置した熱交換器。