JPS63278813A - 射出成形用型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は樹脂製品の成形に際して用いられる射出成形用
型に係り、特に成形品の脱型時におけるゲート部の切断
処理が良好に為され得、加工工数の減少及び欠陥製品の
発生の防止が効果的に図られ得る射出成形用型に関する
ものである。

（従来技術とその問題点） 従来から、樹脂材料の射出成形に用いられる成形用型に
あっては、一般に、射出成形機の固定盤に取り付けられ
る固定型と、可動盤に取り付けられる可動型とによって
構成され、それらの型合せによって、その型合せ面間に
所定の製品キャビティを形成するようになっていると共
に、該型合せ面間において、かかる製品キャビティに対
して、スプルを通じて供給される所定の樹脂材料を導く
流路としてのランナ及びゲートが形成されるようになっ
ている。

ところで、このような成形型を用いて、かかる製品キャ
ビティ内に流動化せしめられた樹脂材料を射出、充填せ
しめることにより形成される成形品にあっては、上記ラ
ンナ及びゲートに充填せしめられた樹脂にて形成された
ランナ部及びゲート部と一体的に形成されることとなる
ところから、通常、かかる成形品の脱型に際して、該成
形品に対するゲート部の切離しを行なうべく、第６図（
ａ）及び（ｂ）に示されているように、それぞれ可動金
型２内を固定金型４に向かって移動可能に貫通して配さ
れた成形品用エジェクタピン６と、スプル部、ランナ部
及びゲート部用エジェクタピン７との間に、差動機構が
設けられ、かかる成形品８の脱型とスプル部、ランナ部
及びゲート部９の脱型とを時間的にずらせて行なうこと
によって、該ゲート部において成形品８に対する切離し
が為され得るようになっている。

そしてまた、かかる成形用型においては、−ｇに、ゲー
トが先細形状をもって形成され、製品キャビティに対す
る接続部分においてその流通断面積が最も小さくされて
おり、それによって、上述の如き差動機構による脱型時
における切断が、かかる接続部分において為されるよう
になっているのである。

しかしながら、このような構造とされた従来の成形用型
にあっては、エジェクタビンに差動機構を設ける必要が
あるために、その構造が複雑となると共に、かかる差動
機構によるゲート部の切離しが、その切断部の押えがな
い状態で、引きちぎるようにして為されるものであると
ころから、一定の切断面をもっての切離しが極めて困難
であったのである。

そして、それ故、脱型された成形品に余分なゲート部が
付着した際には、該ゲート部を切除する後加工工程が必
要となる一方、特に、成形品側に欠けが発生することに
よって欠陥品が生じ易く、そのために歩留りが悪いとい
った大きな問題点を内在していたのである。

また一方、可動型と固定型との型合せ面間に形成される
製品キャビティに対して樹脂材料を導くゲートを、可動
型内を貫通して設けて、前述の如き、エジェクタピンに
よる成形品の脱型時におけるゲート部の切離しに際して
の切断位置のバラツキを抑えるようにした、所謂サブマ
リンゲートが知られているが、かかるサブマリンゲート
を採用した成形型にあっても、エジェクタビンによる突
出力によってゲート部の切断が為されるものであること
から、かかる切断が良好に為され得るように、エジェク
タビンの配設位置や数、強度等を設定する必要があるの
であり、そのために成形型の設計が難しく、構造が複雑
となるといった問題を有していたのである。

（解決手段） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その目的とするところは、成形
品の脱型時におけるゲート部の切断処理が良好に為され
得、加工工数の減少及び欠陥製品の発生の防止が効果的
に図られ得る射出成形用型を提供することにある。

そして、かかる目的を達成するために、本発明の特徴と
するところは、固定型と可動型とによって構成され、そ
の型合せ面間に所定形状の製品キャビティを形成する射
出成形用型において、前記製品キャビティ内に所定の樹
脂材料を導くゲートの少なくとも先端部分を、前記固定
型内を貫通して、型開き方向に延びる製品キャビティ形
成面上に開口する先細形状の貫通孔にて構成せしめたこ
とにある。

（発明の効果） すなわち、このような本発明に従う構造とされた射出成
形用型にあっては、そのゲートの少なくとも先端部分が
、型開きの際に成形品が付着しない固定型内を貫通して
設けられているところから、かかる型開きに際して、ゲ
ート部の先端部分が、固定型と共に、可動型に付着され
た成形品に対して型開き方向に相対的に移動せしめられ
、その先端部に型開力が集中的に作用せしめられること
となるのであり、それによって該ゲート部が、型開きと
同時に、その先端部において、成形品に対して切り離さ
れることとなるのである。

従って、このような射出成形用型を用いることによって
、成形品に対するゲート部の切断位置が、それらの接続
部位において略一定位置に設定され得ることとなるので
あり、またそれによってゲート部の切除等の後加工の省
略による加工工数の低減、および欠陥製品の発生の防止
が効果的に達成され得ることとなるのである。

また、かかる射出成形用型にあっては、成形品に対する
ゲート部の切離しが、型開きと同時に為されるところか
ら、かかる成形品やゲート部等を可動型から脱型せしめ
るエジェクタピンに対して、差動機構を設ける必要がな
く、その構造の簡素化が良好に達成され得るといった利
点をも備えているのである。

（実施例） 以下、本発明を、更に具体的に明らかにするために、本
発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明
することとする。

先ず、第１図には、本発明に従う構造とされた射出成形
用金型の一実施例における要部が示されている。この図
において、１０及び１２は、それぞれ、固定金型及び可
動金型であり、図示はされていないが、射出成形機にお
ける型締装置の固定盤及び可動盤に取り付けられて、該
可動金型１２が、固定金型ｌＯに対して、その対向方向
に型締め及び型開き作動せしめられるようになっている
。

また、これら固定金型１０及び可動金型１２の型合せ面
には、ランナ形成凹所１４及び１６と、製品キャビティ
形成凹所１８及び２０が、それぞれ、所定形状をもって
形成されており、かかる可動金型１２が、固定金型ｌＯ
に対して型閉じ作動せしめられて、型合せされることに
よって、それら両金型１０．１２の型合せ面間に、ラン
ナ２２及び製品キャビティ２４が、それぞれ形成される
ようになっている。

さらに、かかる可動金型１２にあっては、第２図にも示
されているように、ランナ形成凹所１６と製品キャビテ
ィ形成凹所２０との間に矩形状の凹陥部２６が設けられ
ている一方、固定金型１０にあっては、第３図にも示さ
れているように、可動金型１２に対して型合せされた際
、かかる凹陥部２６に対応する部位、即ちランナ形成凹
所１４と製品キャビティ形成凹所１８との間において、
型合せ方向に突出し、その型合せに際して該凹陥部２６
内に嵌入せしめられる突出部２８が設けられている。

また、かかる突出部２８の内部には、ランナ形成凹所１
４側から製品キャビティ形成凹所１８側にまで貫通する
貫通孔３０が設けられている。そして、前述の如く、固
定金型１０と可動金型１２とが型合セされた際、それら
の型合せ面間に形成されるランナ２２と製品キャビティ
２４とが、かかる貫通孔３０によって連通せしめられる
ようになっているのである。

なお、ここにおいて、かかる貫通孔３０は、第１図から
も明らかなように、ランナ２２側の基端部よりも製品キ
ャビティ２４側の先端部の方が細い先細形状をもって形
成されていると共に、特に、本実施例にあっては、その
先端部が、製品キャビティ２４を形成する製品キャビテ
ィ形成凹所１８のうち、成形品の端部に設けられるリプ
を形成する、型合せ（型開き）方向に略平行に延びる面
において、略垂直な開口端面をもって開口せしめられる
ことによって、かかる製品キャビティ２４内に連通せし
められるようになっている。

すなわち、このことから明らかなように、本実施例にお
ける成形用型にあっては、かかる貫通孔３０によって、
スプルを通じてランナ２２内に導かれる流動化された樹
脂材料を、製品キャビティ２４内に射出、充填せしめる
ゲートが構成せしめられているのである。

また一方、図示はされていないが、製品キャビティ２４
には、アンダカット形成部やテーパ形成部等が設けられ
、それによって形成される成形品において、金型１Ｏ１
１２の型開きの際、可動金型１２に対する付着力が発揮
せしめられ得るようにされている。

従って、このような構造とされた固定金型１０及び可動
金型１２にて構成されてなる射出成形用金型を用いて成
形操作を行なうに際して、第４図（ａ）に示されている
ように、スプルを通じて導かれる所定の樹脂材料を、ラ
ンナ２２、貫通孔３０を通じて製品キャビティ２４内に
射出、充填せしめることによって、かかる製品キャビテ
ィ２４内に形成される成形品３２は、ランナ２２及び貫
通孔３０内に充填された樹脂にて形成されたランナ部３
４及びゲート部３６と一体的に形成されることとなるが
、該ゲート部３６は、固定金型１゜の内部において形成
される一方、成形品３２は、可動金型１２の固定金型１
０に対する型開きに際しても、該可動金型１２側に付着
せしめられることとなるところから、第４図（ｂ）に示
されている如く、その型開きの際、可動金型１２に保持
せしめられた成形品３２に対して、固定金型１０に保持
せしめられたゲート部３６の先端部が相対的に型開き方
向に移動せしめられ、それによって該ゲート部３６の先
端部に型開力が集中的に作用せしめられる結果、該ゲー
ト部３６が、型開きと同時に、その先端部において、成
形品３２に対して切り離されることとなるのである。

そして、ここにおいて、少なくとも両金型１Ｏ１１２の
型開き開始時においては、成形品３２とゲート部３６と
の接続部位において、それら両金型１Ｏ１１２が互いに
密着していることから、かかる型開力に基づく切断力が
、該接続部位に対して正確に且つ集中的に作用せしめら
れ得るのであり、それ故それらの切離し位置のバラツキ
が極めて効果的に防止され、成形品３２に対する余分な
ゲート部３６の付着、或いは成形品３２における欠は等
の発生が有効に防止され得るのであり、以て後加工の必
要がない良好な製品を安定して製造することが可能とな
るのである。

また、このようにして形成された成形品３２にあっては
、ゲート部３６の切離しが、型開きと同時に為されるこ
とから、それら成形品３２、ゲート部３６及びランナ部
３４のエジェクタピンによる脱型を同時に行なうことが
でき、従来の如き差動機構を設ける必要がないと共に、
かかるエジェクタビンの配設位置や数及び強度を、成形
品３２の脱型に必要とされる強度のみを考慮して設定す
ることができることから、成形型の設計の容易化および
構造の簡素化が極めて有利に達成され得るといった利点
をも有しているのである。

以上、本発明に従う構造とされた射出成形用金型の一実
施例について詳述してきたが、これは文字通りの例示で
あって、本発明は、かかる具体例にのみ限定して解釈さ
れるものではない。

例えば、前記実施例における射出成形用金型にあっては
、ゲートとしての貫通孔３０が、成形品に設けられるリ
ブの形成部位において、製品キャビティ２４内に連通せ
しめられていたが、そのようなリブを設けない製品の製
造に際して用いられる金型に対しても、本発明は良好に
適用され得るものである。なお、そのようにリブを設け
ない製品の製造に際して用いられる金型の一例を、第５
図に示し、その理解を容易とするために、前記実施例と
同様の構造とされた部位に対して、それぞれ、前記実施
例と同一の符号を付しておくこととする。

また、本発明は、前記説明から明らかなように、ゲート
を固定型内に設けて、ゲート部の成形品に対する切断を
、金型の型開力によって、型開きと同時に、その型合せ
面において行なうようにしたことに、大きな特徴を有す
るものであることから、本発明は、上述の如き効果を奏
し得る限り、ランナ２２、貫通孔３０及び製品キャビテ
ィ２４の形状、或いは製品キャビティ２４に対する貫通
孔３０の接続位置等に拘わらずに適用され得るものであ
ることが、理解されるべきである。

その他、−々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様にお
いて実施され得るものであり、また、そのような実施態
様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも本発明の
範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないと
ころである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例としての射出成形用金型にお
ける型合せ状態を示す要部断面説明図であり、第２図は
かかる射出成形用金型を構成する可動金型の要部を示す
斜視説明図であり、第３図はかかる射出成形用金型を構
成する固定金型の要部を示す斜視説明図であり、第４図
（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ、かかる射出成形用金型
を用いた射出成形操作の工程の概略を・示す説明図であ
る。 また、第５図は本発明に係る射出成形用金型の別の実施
例を示す、第１図に対応する要部断面説明図である。更
に、第６図（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ、従来の金型
を用いての射出成形操作を説明するための説明図である
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 固定型と可動型とによって構成され、その型合せ面間に
   所定形状の製品キャビティを形成する射出成形用型であ
   って、 前記製品キャビティ内に所定の樹脂材料を導くゲートの
   少なくとも先端部分を、前記固定型内を貫通して、型開
   き方向に延びる製品キャビティ形成面上に開口する先細
   形状の貫通孔にて構成せしめたことを特徴とする射出成
   形用型。