JP3247005B2 - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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JP3247005B2 JP33304593A JP33304593A JP3247005B2 JP 3247005 B2 JP3247005 B2 JP 3247005B2 JP 33304593 A JP33304593 A JP 33304593A JP 33304593 A JP33304593 A JP 33304593A JP 3247005 B2 JP3247005 B2 JP 3247005B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ピンポイントゲートを備えた射出成形金
型は、成形品にゲートの傷跡が残らない、ゲートが
切断されて金型から取り出されるので、ゲート切断の手
数が省ける、ゲートの固化が速いので、成形品のゲー
ト付近の内部ヒズミが少ない等の利点を有している。
【0003】この種の射出成形金型としては、たとえ
ば、特公平4−19009号公報に開示されているよう
な3枚板構造の金型が一般的である。3枚板構造金型
は、一般に、図3に示すように、固定型100と可動型
200とを備え、固定型100が固定側型板101とラ
ンナストリッパープレート102とから構成されてい
る。
【0004】そして、図4に示すように、固定型100
と可動型200とを分割し成形品300を取り出す際
に、固定側型板101とランナストリッパープレート1
02とが同時に分割されて、スプルランナ400を取り
除けるようになっている。すなわち、スプルランナ40
0は、図4および図5に示すように、ランナ部401の
ゲート部分402をゲート部分402の直上から垂下し
てくるマジックハンド等の挟持手段500で挟持し、図
4の矢印方向へ挟持手段500を動かして型から取り除
くようになっている。つぎに、この取り除かれたスプル
ランナ400が、ベルトコンベヤ等の搬送手段へ送られ
て回収されて、原材料として再利用されたりするように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4および図
5に示すように、スプル部403とランナ部401のゲ
ート部分402とが偏心位置にあるため、ゲート部分4
02の重みで、スプルランナ400がスプル部403を
中心にして、矢印方向に回転してしまって、ゲート部分
402が挟持手段500の真下に位置しなくなり、うま
く挟持手段500でゲート部分402を挟持できなくな
る虞がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みて、スプ
ルランナの取り出しを確実に行うことができる射出成形
金型を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる射出成形
金型は、このような目的を達成するために、スプルおよ
びランナの形成部を備えた射出成形金型において、スプ
ル形成部と同軸で、スプル部と反対側へ突出し、スプル
ランナの取り出し時に挟持手段の挟持部となる柱状突出
部をランナ部に形成する凹部が、ランナ形成部の一部に
設けられている構成とした。
【0008】
【作用】上記構成によれば、型を開放した時、ゲート部
分の自重によってスプルランナがスプル部を中心軸とし
て回転したとしても、凹部に入り込んだ樹脂によって形
成された柱状突出部がスプル部と同軸上に突出して設け
られているので、柱状突出部の位置は動かず、固定型に
対して常に一定位置に保持される。
【0009】
【実施例】以下に、本発明を、その実施例をあらわす図
面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかかる
射出成形金型の1実施例を断面で見てあらわしている。
図に示すように、この金型1は、固定型2と可動型3と
を備え、固定型2と可動型3とを閉合することによって
キャビティ4が形成されるようになっている。
【0010】固定型2は、固定側型板21とランナスト
リッパープレート22とから構成され、固定側型板21
とランナストリッパープレート22とを閉合することで
スプルランナ形成部5が形成されるようになっている。
スプルランナ形成部5は、スプル形成部51,ランナ形
成部52を備えている。
【0011】ランナ形成部52は、ゲート部分形成部5
2aとスプル形成部51に対応する部分に、凹穴52b
が形成されている。凹穴52bは、スプル形成部51と
同一の軸心を有し、射出成形の際に、溶融樹脂が入り込
むことによって、後述する柱状突出部が形成されるよう
になっている。
【0012】なお、図中、11は、成形品の突出しピ
ン、23は固定型取付板、31は可動側型板である。つ
ぎに、この金型1を使用した射出成形品の製造方法を工
程順に詳しく説明する。すなわち、まず、図1に示すよ
うに、固定型2と可動型3とを閉合したのち、射出成形
機の射出ノズル(図示せず)から溶融樹脂を金型1内に
射出する。
【0013】射出された溶融樹脂は、スプルランナ形成
部5を通ってキャビティ4に密に充填される。この充填
された溶融樹脂によって、図2に示すように、成形品7
およびスプルランナ8が形成される。なお、スプルラン
ナ8は、スプル部81、ランナ部82とから構成されて
いて、ランナ部82がゲート部分82aと前述の凹部5
2bに入り込んだ溶融樹脂によって形成された柱状突出
部82bとを備えたものとなる。
【0014】この柱状突出部82bは、スプル部81と
同じ軸心を有し可動型3側へ突出している。充填が終わ
ると、固定型2と可動型3とを開放するのであるが、固
定型2の固定側型板21と可動型3の可動側型板31と
が開放される前に、まず、固定型取付板23と固定側型
板21との間、固定側型板21とランナストリッパープ
レート22との間の順で開放されたのち、図2に示すよ
うに、固定側型板21と可動側型板31とが開放され
る。
【0015】このように固定型2と可動型3とが開放さ
れると、図2に示すように、成形品7が可動側型板31
側に、スプルランナ8がランナストリッパープレート2
2側にそれぞれ付着した状態となる。つぎに、成形品7
およびスプルランナ8を金型1から取り除くのである
が、成形品7は、突出しピン11を固定型2方向へ突き
出すとともに、図示していない吸着手段を先端に設けた
取り出し手段等で型から取り出すことができるようにな
っている。そして、取り出された成形品7は、ベルトコ
ンベヤなどの搬送手段等によって所定の場所まで運れる
ようになっている。
【0016】一方、スプルランナ8は、図2に示すよう
に、柱状突出部82bを挟持手段9によって挟持し、可
動側型板31側へ引き抜くことでランナストリッパープ
レート22から取り外すことができるようになってい
る。すなわち、上記の射出成形金型1によれば、型を開
放した時、ゲート部分82aの自重によってスプルラン
ナ8がスプル部81を中心軸として回転したとしても、
凹部52bに入り込んだ樹脂によって形成された柱状突
出部82bがスプル部81と同軸上に突出して設けられ
ているので、柱状突出部82bの位置は動かず、固定型
2に対して常に一定位置に保持される。
【0017】したがって、柱状突出部82bを挟持手段
9の挟持部とし、挟持手段9の挟持位置をこの柱状突出
部82bの位置にセットしておけば、固定型2と可動型
3とを開放する毎に確実にスプルランナ8を金型1から
取り出すことができるようになる。本発明にかかる射出
成形金型は、上記の実施例に限定されない。たとえば、
上記の実施例では、キャビティ4が1つの単数取り用の
金型であったが、キャビティを複数個備えた多数個取り
の金型としても構わない。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかる射出成形金型は、以上の
ように、挟持手段の挟持部として、スプル部と同じ軸心
を有する柱状突出部がスプルランナに形成されるので、
スプルランナがスプル部を中心にして回転しても、この
柱状突出部に挟持手段の挟持位置をセットしておけば、
固定型と可動型とを開放する毎に確実にスプルランナを
金型から取り出すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる射出成形金型の1実施例をあら
わす断面図である。
【図2】図1の射出成形金型を開放した状態をあらわす
断面図である。
【図3】公知の射出成形金型の1例をあらわす断面図で
ある。
【図4】図3の射出成形金型を開放した状態をあらわす
断面図である。
【図5】図3の射出成形金型のランナストリッパープレ
ートを可動型側から見た図である。
【符号の説明】
1 射出成形金型 5 スプルランナ成形部 8 スプルランナ 9 挟持手段 51 スプル形成部 52 ランナ形成部 81 スプル部 82 ランナ部 52b 凹部 82b 柱状突出部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スプルおよびランナの形成部を備えた射出
    成形金型において、スプル形成部と同軸で、スプル部と
    反対側へ突出し、スプルランナの取り出し時に挟持手段
    の挟持部となる柱状突出部をランナ部に形成する凹部
    が、ランナ形成部の一部に設けられていることを特徴と
    する射出成形金型。
JP33304593A 1993-12-27 1993-12-27 射出成形金型 Expired - Fee Related JP3247005B2 (ja)

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