JPS63277738A - A1基合金 - Google Patents

A1基合金

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JPS63277738A
JPS63277738A JP11198287A JP11198287A JPS63277738A JP S63277738 A JPS63277738 A JP S63277738A JP 11198287 A JP11198287 A JP 11198287A JP 11198287 A JP11198287 A JP 11198287A JP S63277738 A JPS63277738 A JP S63277738A
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秀敏 井上
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吉川 克之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粉末冶金法によって製造されるAl−Cr系
合金に間するものであり、詳細にはAl−Cr系合金に
おいてCrの添加量を規定すると共に更にTL及び必要
によりFeを必要量添加することにより耐熱性、塑性加
工性、靭性の調和の取れた合金を提供するものである。
[従来の技術] Al合金は軽量で塑性加工性が良好であるなど優れた特
徴を有しており、自動車や航空機等の軽量化要求が厳し
い産業分!?において、Feに代わり得る材料として用
途の拡大が期待されている。
例えば自動車産業分野においては、とくにコンロッドな
どの高温雰囲気下で可動する部品を軽量化しエンジンの
高性能化を図ろうとする動きがあり、従来の鉄に代わり
得る@量で且つ高強度な材料の出現が待ち望まれている
しかしながら、各種のエンジン部品など高温雰囲気下で
一定の強度が要求される部品には、従来型の溶解鋳造A
l合金(I/M合金; ingota+etallur
gy)を適用することは困難であった。たとえば従来型
1/M合金のうち最も耐熱強度が高いとされる2000
系合金の場合、その強度は主として主要添加元素である
CuおよびMgの析出相によってもたらされており、析
出相の粗大化を招く150℃以上の温度域においては急
激な軟化が起こるためもはや強度部材としての使用が困
難となる。
こうした事情の下で各産業分野の要求に応えるため、近
年急冷凝固法を適用した各種のAl基合金が開発されて
きた。即ちFe、Cr、Mn。
Ni、Ti、Zr、V等の金属元素を含む溶融Al合金
を粉末等の微小体に急冷凝固させ、これを粉末冶金法に
より塊状に固化させれば、上記金属元素を含む高温でも
安定な化合物がAIマトリックス中に微細に分散される
ため、高温強度の著しい改善が期待できるのである。
このような急冷粉末冶金合金としては、これまで主とし
てAl−Fe系をベースとしたものが盛んに研究されて
おり、Al−Fe−Ce合金などすぐれた耐熱強度を有
する合金が開発されている。またとくに最近においては
、たとえばし。
Katgerman  らの報告(P / M  Ae
rospaceMaterials 12−14Nov
、1984 )にあるようにAl−Cr系をベースとす
る合金の優れた耐熱性が注目を集めるにいたっている。
[発明が解決しようとする問題点] Al−Crをベースとする合金としては、米国特許第4
033793号や特開昭59−116352号に開示さ
れたものを挙げることができ、これらはおのおの優れた
特徴を有している。
しかしながら実用材料として考えた場合、要求される特
性は耐熱性のみならず、塑性加工性が良好でまた靭性が
高いことが重要である0例えばコンロッド等複雑形状の
部品にこれらの合金を適用しようとした場合、熱間鍛造
加工が可能であることはコスト上の観点から必要条件で
あるし、同時に一定の応力集中を不可避的に受けること
から切り欠き感受性は低いほど好ましい。
これ迄に研究開発が行なわれてきた合金はこのような実
用上不可欠な諸特性を同時に兼ね備えるまでには至って
おらず、上述の諸特性のバランスのとれた合金を開発す
ることは極めて意義の深いことである。そこで本発明者
等はAl−Crベース合金の高い耐熱性に着目し、この
系を基本に各種添加元素の種類および添加量について検
討を行ない本発明を完成するに至ったものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る耐熱性、塑性加工性、靭性に優れた粉末冶
金Al基合金とはCr;5〜10%およびTi;0.5
〜3%を必須成分として含み、さらに必要に応じてFe
;5%以下を含み且つ残部;AIおよび不可避不純物か
ら構成されるところにその要旨が存在するものである。
[作用コ 本発明は基本的にはAIに対するCrの耐熱性付与効果
に着目し、これを利用するものであるが、Fe、Tiを
添加してこれらの特性を高めるとともに、それらの配合
量を適正に調整することにより塑性加工性、靭性の良好
なAl基合金を提供したものである。特にTiは後述す
るように耐熱性向上の効果の割りに靭性を阻害すること
が少ないため、本発明ではこれを重要な合金元素と考え
ている。
尚本発明に係るAl基合金は、前述の説明からも明らか
な様に粉末冶金法で製造されることを前提とするもので
あって、粉末冶金法の採用により特有の作用効果を発揮
するものである。
即ち本発明Al合金はAIマトリックス中に合金元素が
微細分散されたものである必要があるが、溶解鋳造法で
は冷却速度が緩やかである為微細分散組織の形成は困難
である。これに対し粉末冶金法は溶融Al合金を急冷凝
固して微細な粉末、箔片、フレーク、リボン等を製造し
、これらを材料として所望形状の塊状Al合金に固化成
形する方法であり、急冷凝固法を採用するので金属間化
合物がマトリックス中に微細分散した組織を得ることか
できる。
ただし合金元素が高温条件下で拡散性の大きい元素であ
ると、たとえ急冷凝固法を採用して微細組織の粉末材料
を形成しても焼結時あるいは高温使用環境下においては
合金元素が拡散してミクロ組織の粗大化を招き、高温強
度等が低下する。
従って高温Alマトリックス中での拡散性が小さい合金
元素を選択することが必要であり、Orをはじめとして
Ti及びFeもこうした観点から選択されている。しか
るにこれらの合金元素の多量添加は加工性等を阻害する
のでそのマイナス面も考慮する必要があり、合金元素の
選択並びにその添加量の設計はこれらの観点から総合的
に決定されている。
一方急冷凝固時の冷却速度に関しても粗大化合物の晶出
を防止する配慮が必要であり、冷却速度は10”K/s
ec以上に設定することが望まれる。これは上記各元素
の平衡固溶限が極めて小さく、上記冷却速度未満で冷却
した場合著しく粗大な化合物の晶出を招き、目的とする
微細分散金属組織を得ることができないからである。尚
103に/sec以上の冷却速度を得る手段については
特に制限はないが、いずれにせよAl合金溶湯を熱容量
の小さな微細固体として凝固させる必要があり、該微細
凝固体を塊状固体とするには粉末冶金の手法が必要とな
ることから本発明Al基合金は粉末冶金法で製造された
ものであることを必須要件としている。尚103K /
sec以上の冷却速度を得る具体的手段としてはロール
法やアトマイズ法が例示される。又アトマイズ法の実施
に当たってはその種類や条件について何ら制限を受けな
いが、アトマイズ粉末材表面の酸化を抑制することによ
りて成形性をより一層向上せしめることができるので、
アトマイズ用流体として不活性ガスを用いることが推奨
される。但し液体アトマイズや空気アトマイズ等の適用
も勿論可能である。
以下本発明Al基合金における各元素の作用および数値
限定の理由について説明する。
Cr;5〜10% CrはAl中における拡散速度が小さい元素である。従
って急冷凝固法によってAIマトリックス中に強制的に
固溶されたCr乃至微細分散されたAl−Cr化合物は
、常温においては勿論のこと、高温においても凝集、粗
大化されにくく、従って高温下における強度低下を防ぐ
効果が著しい。この効果を期する為には、少なくとも5
%以上の添加が必要であるが、10%を超えて添加する
と如何に急冷凝固に依ったといえども、粗大な晶出物の
形成を防止できず、期待される効果が得られないばかり
か、むしろ塑性加工性、靭性の低下を招く。
7t:o、s〜3% TiはCrとの共存下において、Al合金の常温ならび
に高温下における強度を高める効果を有する。この効果
は後述するFeの効果に比べて小さく、Ti量が0.5
%を越える領域において顕著化する。また同時にTiは
その添加量の増大に伴う合金の靭性低下が緩やかであり
、耐熱性向上の効果に比べ靭性を阻害することが少ない
しかしながらTiは高融点金属のため合金の液相線を著
しく高める作用を有し、3%を越える添加を行おうとす
ると、溶解温度が著しく高温となりAIの著しい酸化゛
、るつぼ等の耐火物と合金の反応などの問題点を招き製
造に困難を来す。
L1上且及ぶl FeはCrとの共存下において、Al合金の常温ならび
に高温下における強度を著しく高める効果を有する。こ
の効果は前述したTiの効果に比べて大きいが、同時に
Feは合金の靭性を著しく低下させる作用を有する。本
発明の目的はAl−Cr−Tiの3元合金で充分達せら
れるが、さらに高い強度が要求される場合、靭性低下と
の兼ね合を配慮してFeを任意添加すればよく、したが
ってFeの添加量下限は特に規定しないが、添加効果を
有意差をもって発揮させるには0.3%以上添加するこ
とが望まれる。一方5%を越えて添加すると如何に急冷
凝固に依ったといえども、分散相の粗大化等による塑性
加工性および靭性の低下が著しく、甚だしい場合には粉
末冶金法による固化成形さえも困難になる。
残部:Alおよび不可避不純物 本発明に係る合金の製造に用いるAl地金は、AI地金
として市販される純度97%以上(再生地金を含む)の
ものであればその如何を問わないが、純度99%以上の
1次地金を用いることが好ましい。
本発明Al基合金は成分組成的には上記構成要件を満足
すれば目的を達成することができるが、より優れた特性
を得る上で下記条件の充足が有効である。
本発明に係る合金の常温強度を従来の構造用合金並以上
、具体的には30 Kg/ mm以上にするためには、
上式の合計を8以上とすることが必要である。尚、本発
明に係る合金の常温強度を従来の高力合金並以上、具体
的には40 Kg/ m01以上にするためには、上式
の合計を10以上とすることが好ましい。
なお実質的にFeの添加を行わない場合には上式のFe
を0としCr+1.2Tiの合計を8(好ましくは10
)以上に取るようにすればよい。
(B) Cr + F e +’T iの合計、 10
.5 (好ましく生工U旦1 本発明の合金において上式の合計が10.5を越えると
、塑性加工に重要な伸びおよび絞りが著しく低下する。
したがって塑性加工性が要求される場合、上式の合計が
10.5を越えない範囲で配合を設定することが必要で
ある。また上式の合計が10.5の場合には伸びおよび
絞り値がばらつくため、これを防ぐ意味で上式の合計は
10以下であることが望ましい。
なお実質的にFeの添加を行わない場合には上式のFe
を0としCr+Tiの合計を10.5 (好ましくは1
0)以下に取るようにすればよい。
(C)  Cr +1.2 F e +0.6 T i
の合。;10J:■ 本発明の合金において上式の合計が10を越えると、合
金の靭性が著しく低下する。したがって靭性が要求され
る場合、上式の合計が10を越えない範囲で配合を設定
することが必要である。尚実質的にFeの添加を行わな
い場合には上記のFeを0とし、Cr+0.6Tiの合
計を10以下に設定すればよい。
[実施例] 以下実施例に基づき本発明に係るAl基合金についてさ
らに詳細に説明する。
去J0吐工 第1表に掲げる各組成(残部Alおよび不可避不純物)
の合金を大気炉で溶製し、この溶湯を窒素雰囲気中でア
トアイズして微細な合金粉末を得た。尚No、16.1
7で示す合金は比較のためのI/M材である。さらにこ
の合金粉末を、回収後篩分法により200メツシユアン
ダー(74μm以下)に分級して粒度分布を調整した。
この際の粉末の平均粒度は30〜40umであった。
次に粒度調整された粉末を5052合金製の缶(外径7
0mm;長さ200 mm)中に充填し、缶の一端に設
けられた脱気孔より真空ポンプで缶内を吸引脱気しつつ
350℃の雰囲気中で約2時間の加熱を行なった。尚こ
の脱気処理終了時の到達真空度は約I X 10−3T
orrであった。
脱気処理の完了し′た粉末をさらに缶ごと480℃の雰
囲気中で2時間加熱し静水圧押出法により、押出比約2
0で熱間押出加工して実質的に緻密な押出丸棒(外径1
5.5mm)を得た。
このようにして得られた丸棒について以下に示す各種の
引張試験を実施した。
毬i監■1旦碧 試験片形状・・・平行部径6mmX平行部長さ36mm
(標点間距111ft30mm)試験方法 ・・・AS
TM  B557Mによる丑旦次工」ぶ1 試験片形状・・・試験部長さ30mm、バレル径12.
7mm ノツチ部谷径8.96mm ノツチ角60゜ ノツチ先端R0,018mm以下 試験方法、条件・・・ASTM  E602による 3)高温引張試験 試験片形状・・・平行部径6mmX平径部長さ36+n
m 試験方法 ・・・試験温度300℃ 保持時間20分間 その他の条件 ASTM E21による 以上の方法ならびに条件により得られた各種引張試験の
結果を第2表に掲げる。尚比較のため、従来の5052
材、2024材の化7表特性を併記する。
第  1  表 まずAl−8%Cr2元合金にTiおよびFeを各々単
独添加した場合の特性変化を調べるため、No、2.3
,4.5およびNo、  11. 12゜13.14の
比較を行なった。その結果を第1図に示す。
この結果からFeおよびTiの添加はいずれも常温強度
を高めると同時に、σNTI /σ。、2値(切欠引張
強度と常′温耐力の比)を低下させることが分かる。尚
σ118 / 00.2値は引張荷重に対する切欠感受
性の程度(値が小さいほど切欠感受性は高い)を示すと
同時に、靭性評価のパラメータの1つとしてしばしば深
川されており、通常oNTs/σ。2値は1以上が要求
されている0図中に2点鎖線で示したようにσ、レベル
45Kgf 7mm2を与えるTiおよびFeの添加量
は各々2.7%および1.4%であるが、その際のQ 
H?+1 / 60.2値を比較すると各々約1.28
および1.08となり、Tiを添加することにより強化
を行なった方が、Feに依った場合に比べ約20%の靭
性向上が図れることが分かる。第2図はNo、 2〜5
及びNo、11についてTi量と常温強度並びに300
℃における強度の関係を示すグラフであり、Ti添加に
よる高温強度改善効果が明らかである。このようにTi
はFeに比べて強度の上昇に対する寄与は小さいものの
、強度上昇に伴なう靭性の低下が緩やかであり、この意
味において有効な添加元素であることが確認された。そ
こで、次にTiを必須成分として含むAl−Cr−Ti
系3元合金について強度、加工性、靭性の諸特性と各元
素の配合量について検討を行なった。
第3図は、本発明におけるCr及びTi添加量の上限、
下限、および各々の関係式が示す領域を図示したもので
ある。尚図中に示す各点および番号(No、)は、本実
施例に引用された合金の組成および番号(No、)に対
応するものである。
第2図から分かるようにTi添加の効果は、0.5%以
上の領域で明確となる。又第1表には記載していないが
一連の実験の中でAl−8Cr”3.5Tiを目標成分
とする合金の製造を試みたところ溶解温度約1500℃
において溶融合金とるつぼ(黒鉛粘土製)との間に反応
が生じ、又酸化物(ノロ)の発生が著しくなり製造が困
難となった。
Crの効果は、従来技術において既に確認されているが
、本発明のAl−Cr−Ti3元合金の場合、No、1
0に示されるようにCr量が5%未満の場合、Ti量を
高めても充分な強度が得られない。このためCr”量の
下限は5%とした。又Crを10%を越えて添加すると
No、 9に示されるように伸び、絞りが低下し0.2
%耐力の測定が困難になった。
第2表のデータを解析した結果、常温ならびに高温強度
は、パラメータ[Cr+1.2Ti]に対しほぼ直線的
に変化することが判明した(第4図参照)。そして従来
、構造材として多用される5O00系合金の常温強度は
約30にg/+ata”前後であることを考慮すれば、
第4図の関係から[Cr+1.2Ti]の値を8以上に
取ることが好ましいことが分かる。また従来耐熱系の高
力材として多用される2O00系合金の常温強度が約4
0にg/cats”前後であることを考慮すれば、第4
図から[Cr+1.2Tilの値を10以上に取ること
がさらに好ましいと言える。尚第2表において、300
℃における強度を比較すれば、本発明の合金はいずれも
2O00系合金の2倍以上の高温強度を有しており、そ
の優位性が確認される。
第5図はNo、1.2,3,4,5.6およびNo、 
7の各合金について[Cr+Ti]量と常温引張試験に
おける伸び(δ)、絞り(ψ)の関係をプロットしたも
のであるが%  [Cr+Til量が1O05を越える
領域においては伸び及び絞りが夫々極端に低下すること
が分かる。このため[Cr+Ti]量は1O95以下に
取ることが好ましい。
またNo、  1〜9についてデータを解析した結果、
σN□/σ。、2値はパラメータ[Cr+0.6Ti]
に対しほぼ直線的に変化することが分かった。第6図は
この関係を示したものであるが、この図からσHTM 
/σ。、2が1以上となるように(即ち切欠による応力
集中下においても強度低下がほとんど起こらないように
)するためには[Cr+0.6Ti]値を10以下にす
ることが望ましい。
上記の関係式をまとめると第3表のようになる。
第   3   表 前述したようにFeはAl−Cr系合金に添加すると著
しい耐熱性向上の効果を発揮する。しかしながら同時に
靭性を低下させる作用を有するのでその添加量を決定す
るに際しては十分な注意を要する。この点を配慮して以
下に示すAl−Cr−Fe−Ti系4元合金について実
験を行なった。
まず、第4表に掲げる組成の合金を前記と同一の方法を
用いて粉末化した後、合金押出棒に加工し、この押出棒
について前記と同様の方法、条件のもとて各種引張試験
を実施した。その結果を第5表に示す。
第7図および第8図は各々Ti添加量を1%および2%
としたときの成分組成の好適領域[前記−(A)〜(C
)の条件を含む]を示したもので、また図中の点および
番号(No、)は本実施例に引用した合金の組成および
番号(No、)に対応するものである。
まず始めに実施例1のNo、 8合金(AI−6Cr−
ITi)と゛これにFeを添加したNo。
24、No、25の常温強度ならびに高温強度を比較す
ると第9図が得られた。この図よりFeの添加による強
度および耐熱性向上の効果が明らかに認められる。
次に第4表および第5表においてNo、41で示した合
金は、粉末製造は可能であったものの押出加工時に割れ
を生じたため、テストピース採取が困難となったもので
ある。この事実に鑑み、Feの上限は5%とした。
第4表および第5表のデータを解析した結果、常温なら
びに高温における強度は、パラメータ[Cr+2.4 
Fe+1.2 Tilに対しほぼ直線的に変化すること
が判明した。第10図はこの直線関係を示したものであ
るが、実施例1の場合と同様の理由から[Cr+2.4
 Fe+1.2 Tilの値を8以上に取ることが好ま
しく、又10以上とすることがさらに好ましいことが確
認される。また伸びおよび絞りはCr、Fe、Tiの添
加量の合計と密接な関係があり、第11図に示す如く[
Cr+Fe+Ti]の合計が1O15を越える領域にお
いて、伸び及び絞りは夫々極端に低下する。
さらにσNT11 /σ0.2値はパラメータ[Cr+
1.2 Fe+0.6 Tilに対してほぼ直線関係を
有しており(第12図参照)、この値が10を越える領
域において、σNTSI /σ。、2値を1以上にする
配合比を見出すことはほとんど困難と言える。
以上の結果を第6表にまとめる。
第   6   表 [発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、以下の効果を得る
ことができる。
(1)塑性加工性や靭性等が良好であり、且つ常温強度
並びに高温強度の優れたAl基合金を得ることができる
(2)自動車分野ではエンジン部品の軽量化が促進され
、燃費向上、出力の向上等の効果を得ることができる。
(3)肌空機分野では外板、脚部(特にホイール)やエ
ンジン部品等の軽量化が促進され、燃費向上、出力内上
等の効果を得ることができる。
(4)高温:囲気下で使用される各種機械部品、電気製
品用部品等の軽量化並びに高強度化を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Al−Cr系合金におけるTi添加量及びF
e添加量と常温引張強さくσB)並びに靭性(σNTg
 /σ0.2)の相関を示すグラフ、第2図はAl−C
r系合金におけるTi添加量と常温強度及び高温強度の
相関を示すグラフ、第3図は本発明のAl−0r−Ti
3元系合金における成分組成要件範囲を示すグラフ、第
4図は同3元系合金におけるCr+1.2Ti量と常温
強度及び高温強度の相関を示すグラフ、′!s5図は同
3元系合金におけるCr+Ti量と伸び並びに絞りの相
関を示すグラフ、第6図は同3元系合金におけるC r
+1.2 Fe+0.6 T i量と靭性の相関を示す
グラフ、第7.8図は本発明に係るAl−Cr−Ti−
Fe4元系合金のTi:1%並びにTl:2%のときの
成分組成範囲を夫々示すグラフ、第9図はAI−Cr−
Ti−Fe4元系合金に招けるFe+Ti量と常温強度
並びに高温強度の相関を示すグラフ、第10図は同4元
系合金に招けるCr+2.4 Fe+1.2 Ti量と
常温強度並びに高温強度の相関を示すグラフ、第11図
は同4元系合金におけるCr+Fe+Ti量と伸び及び
絞りの相関を示すグラフ、第12図は同4元系合金にお
けるCr+1.2 Fe+0.8 T i量と靭性の相
関を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Cr:5〜10%(重量%の意味、以下同じ)、
    及びTi:0.5〜3%を含み、残部Al及び不可避不
    純物から構成されることを特徴とする耐熱性、塑性加工
    性、靭性に優れた粉末冶金法により製造されるAl基合
    金。
  2. (2)Cr+1.2Ti≧8%、Cr+Ti≦10.5
    %、またはCr+0.6Ti≦10%で示される条件式
    の1つ以上の条件式で表わされる領域を満足する特許請
    求の範囲第1項に記載のAl基合金(但し上記条件式に
    おける各元素は夫々%値を示す)。
  3. (3)Cr:5〜10%、Ti:0.5〜3%、及びF
    e:5%以下を含み、残部Al及び不可避不純物から構
    成されることを特徴とする耐熱性、塑性加工性、靭性に
    優れた粉末冶金法により製造されるAl基合金。
  4. (4)Cr+2.4Fe+1.2Ti≧8%、Cr+F
    e+Ti≦10.5%またはCr+1.2Fe+0.6
    Ti≦10%で示される条件式の1つ以上の条件式で表
    わされる領域を満足する特許請求の範囲第3項に記載の
    Al基合金(但し上記条件式における各元素は夫々%値
    を示す)。
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Cited By (7)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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