JPH11501364A - 機械的特性及び耐蝕性の改良された耐蝕性鉄アルミニド - Google Patents

機械的特性及び耐蝕性の改良された耐蝕性鉄アルミニド

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JPH11501364A
JPH11501364A JP6503754A JP50375494A JPH11501364A JP H11501364 A JPH11501364 A JP H11501364A JP 6503754 A JP6503754 A JP 6503754A JP 50375494 A JP50375494 A JP 50375494A JP H11501364 A JPH11501364 A JP H11501364A
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マーチン・マリエッタ・エナジー・システムズ・インク
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Abstract

(57)【要約】 本明細書は、原子%で表して、約30〜約40%のアルミニウムを、約0.01〜約0.4%のジルコニウム及び約0.01〜約0.8%のホウ素と共に合金としたFeAl型鉄アルミニドからなるなる耐蝕性金属間化合物合金を開示する。当該合金は、構造材用途における有用性を増大するための室温延性が格段に向上している。モリブデン、炭素、クロム及びバナジウムと共に合金とすることによって、高温強度及び加工性が改良される。

Description

【発明の詳細な説明】 機械的特性及び耐蝕性の改良された耐蝕性鉄アルミニド 米国政府は、米国エネルギー省の先進産業意想材料計画(Advanced Inductrial Concepts Materials Progra m)とマーチン・マリエッタ・エナジー・システムズ・インク(Martin Marietta Energy Systems,Inc.)との間で締結さ れた契約第DE-AC05-84OR21400号に基づき、本発明に対する権利 を有する。 本発明は金属組成物に関するものであり、さらに詳しくは機械的特性(特に室 温での延性、高温強度及び加工性)の改良された耐蝕性金属間化合物合金に関す る。 過酷な腐蝕性条件に耐え得る構造材を必要とするシステムやプロセスが多々存 在する。例えば、ある種の化学物質の生産においては、収納容器や導管などは、 侵蝕性の高い物質による高温・高圧下での侵蝕作用に対して十分な耐性をもつも のでなければならない。 公知の金属組成物は様々な欠点を有しており、そのため、このような用途に対 する有用性にも限界がある。例えば、高温下で強力な酸化剤に対する十分な耐蝕 性を呈する金属組成物は非常に高価で価格的に手が届かなかったり、構造部材と して使用するには室温延性や強度が不十分であったりすることが多い。侵蝕性雰 囲気下で構造材として使用するための、十分な耐蝕性と耐酸化性を呈するととも に十分な延性と強度を有する安価な金属組成物が必要とされている。 したがって、本発明の目的の一つは、腐食性条件に暴露される構造部材用の金 属組成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、高温での化学的破壊作用に対して十分な耐蝕性を 呈するような金属組成物を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、優れた機械的強度と化学的特性を併せもつ金属組 成物を提供することである。 本発明のまた別の目的は、過酷な酸化・硫化条件下での耐蝕性をもつと同時に 、構造材としての用途に十分な室温延性、溶接性、高温強度及び加工性を呈する ような金属組成物を提供することである。 本発明のまた別の目的は、比較的安価で容易に入手し得る各成分で構成させて いて、得られる組成物が広範な用途をもつ費用効果の高い材料であるという特徴 を有する金属組成物を提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、前述の属性を有する金属組成物を製造する ための方法を提供することである。 上記その他の目的に鑑み、本発明は、構造材及び被覆材としての用途に関係の ある機械的特性に優れた耐蝕性金属間化合物合金に関する。一般に、この合金は 、原子%で表して、約30〜約40%のアルミニウムを、約0.01〜0.4%の ジルコニウムと約0.01〜0.8%のホウ素と共に合金としたFeAl型鉄アル ミニドを含んでなる。本発明のこのFeAl型鉄アルミニドは、多くの侵蝕性環 境下において、特に高温で優れた耐蝕性を呈する。例えば、本発明の合金は、高 温での強力な酸化剤への暴露、高温硫化作用、酸化性物質と硫化性物質の高温混 合物への暴露(例えば、煙道ガス脱硫プロセス、高温酸素/塩素混合物への暴露 、及びある種の水性又は溶融塩溶液など)に由来する化学的破壊作用に対して耐 性をもつ。このFeAl型鉄アルミニド合金は格段に向上した室温延性も呈する が、この性質は構造材用途における有用性に関して決定的な重要性をもつ性質で ある。かかる延性は、約700〜900℃での鍛造又は650〜800℃での熱 間押出(適用可能な場合)によってさらに改良される。 本発明のFeAl型鉄アルミニドの機械的特性は、クロムとバナジウムを合金 に加えることによってさらに改良される。上記合金に約0.7〜0.7%のモリブ デンを追加すると、鉄アルミニド基体の優れた耐蝕性に格段に向上した高温強度 がさらに加わって、侵蝕環境下での構造部材用の優れた材料を与える。さらに、 炭素及び/又は約0.01〜約7%のクロム及び/又は約0.01〜約2%のバナ ジウムを追加すると、さらに改良された性質をもつ合金が得られる。 本発明の上記その他の特徴及び利点は、以降の明細書において添付図面を参照 しながらさらに詳しく説明する。 添付図面について説明すると、 図1は、FeAl型鉄アルミニドのアルミニウム含量と様々な温度における引 張伸び率(%)との関係を示すグラフである。 図2は、FeAl型鉄アルミニドのアルミニウム含量と高温酸化溶融塩溶液に 暴露したときの重量変化との関係を示すグラフである。 図3は、高温腐食性混合気体に暴露したFeAl型鉄アルミニドについての、 暴露時間と重量変化との関係を示すグラフである。 図4aと図4bは、含ホウ素FeAl型合金では溶接割れが生ずるのに対して 、含炭素FeAl型合金では溶接割れが生じないことを示す写真である。 図5aと図5bは、それぞれ、800℃及び1000℃で試験したFeAl型 鉄アルミニドについての、空気暴露時間と重量変化の関係を示すグラフである。 図6aと図6bは、熱間圧延で製造したFeAl型鉄アルミニドの結晶粒構造 を、熱間押出で製造したFeAl型鉄アルミニドの結晶粒構造と対照して示した 拡大写真である。 本発明は、約0.01%〜0.4%のジルコニウム及び約0.01%〜約0.8% のホウ素からなる合金添加物と共に約30%〜約40%のアルミニウムを含有す るFeAl型鉄アルミニド基体を有する金属間化合物合金と要約することができ る。ほとんどの用途においては、モリブデンを配合するのが好ましい。この場合 、合金は、約0.1〜0.4%のジルコニウム及び約0.1〜約0.7%のモリブデ ン及び約0.01〜約0.8%のホウ素からなる合金添加物と共に約30〜約39 %のアルミニウムを含有する。合金は、好ましくは、約0.01%〜約7%のク ロム及び/又は0.01%〜約2%のバナジウム及び/又は炭素をも含有する。 本明細書中で用いる「金属間化合物合金」という用語は、2種類又はそれ以上 の金属元素が結合して規則格子構造を形成しているような金属組成物のことをい う。「鉄アルミニド」という用語は、鉄とアルミニウムを様々な元素比で含有す る金属間化合物合金、例えば、Fe3Al、Fe2Al、FeAl、FeAl2、 FeAl3及びFe2Al5などのことをいう。本発明は特にFeAl相を基体と する鉄アルミニドに関する。McKamey他の“A Review of R ecent Developments in Fe3Al-Based All oys”,Journal of Material Research,Vo l.6,No.8(1991年8月)に記載されている通り、FeAl規則格子の 単位格子は、あるサブ格子に鉄がはいって残りのサブ格子にアルミニウムが はいった体心立方格子の形をとるB2型結晶構造である。上記McKamey他 の報文の開示内容は文献の援用によって本明細書中に取り込まれる。本明細書中 で用いる「FeAl型鉄アルミニド」という用語は、FeAl相を主成分とする 金属間化合物組成物を意味する。 本発明の金属間化合物合金中のFeAl基体は、特に高温における各種の浸食 性物質による腐食に対してかなりの耐性を示す。かかる耐蝕性を実証し、かつF eAl型鉄アルミニドの若干の基本的性質を決定するため、30〜43原子%の アルミニウムを含む数種類の合金インゴットをアーク炉溶解及び鋳造によって製 造した。これらのインゴットの組成を下記の表1に示す。 これらの合金を鋼板でクラッドし、900℃〜1100℃の熱間圧延で厚さ0 .76mmの薄板に成形した。これらの薄板材料から引張及びクリープ試験用の 供試体を調製し、再結晶のための約800〜約900℃で1時間及びB2型構造 配置のための700℃で2時間という標準的熱処理に付した。 アルミニド合金の引張特性を空気中で700℃までの温度の関数として調べた 。図1はアルミニウム濃度の関数として引張伸び率をプロットしたものである。 400℃までの温度では、アルミニウムの増加とともに合金の降伏強さが僅かに 増す。降伏強さは600℃でアルミニウム濃度に対して鈍感になり、700℃で は全般的にアルミニウムの増加とともに減少する。室温における伸び率はアルミ ニウム濃度の増加にともなって減少するという全体的傾向を示す。高温では、延 性はAl濃度35%〜38%付近でピークを示す。 FeAl基体鉄アルミニドのクリープ特性を、空気中で、593℃(1200 °F)及び30ksiで試験して明らかにした。結果を表2に示す。 一般に、クリープ特性はアルミニウム濃度の増加に伴って若干低下する。 溶融硝酸-過酸化塩に暴露したFeAl型鉄アルミニドの腐食を図2に示す。 図に示す通り、腐食抵抗はアルミニウム濃度がいったん30%の最低線に達すれ ばアルミニウム濃度が変化してもさほど変化しない。ただし、含アルミニウム表 面製品の局所破壊から保護するためにアルミニウム濃度を最低値を超えて過剰に するのには慎重を期すべきである。図3に示す通り、FeAl基体合金は低酸素 分圧(10-22気圧)でも酸化/硫化に対して優れた抵抗を示す。 全般的にみて、約36%のAlを含有するFeAl型鉄アルミニドが耐蝕性と 機械的特性の最適な組合せを与えるものと思われる。ただし、FeAl型鉄アル ミニドの比較的劣った室温延性のために、構造用途に対するそれらの有用性にも 限界がある。 本発明によりFeAl型鉄アルミニドにジルコニウムとホウ素を添加すると当 該組成物の室温延性が格段に改良されることが判明した。ジルコニウムとホウ素 の有益な効果を例示するために、0.1原子%のジルコニウム又は0.12原子% のホウ素を含有するFeAlインゴットを製造し、引張特性を室温(70℃)、 200℃及び600℃で試験した。結果を表3に示す。 表3から、0.12%のホウ素を合金に配合すると室温延性が2.2%から5. 6%へと250%増大し、ジルコニウムを合金に配合すると室温及び600℃で の延性が2倍以上に増大することが分かる。ジルコニウムは室温及び昇温下での 降伏強さを低下させるが、ホウ素は降伏強さにさほど大きな影響を与えない。 ホウ素とジルコニウムを共に添加した場合の効果並びにホウ素とジルコニウム の比を表4に示す。 表4から、意外にも、ジルコニウムとホウ素との単なる組合せは0.1Zr+ 0.12B合金にみられるように期待された効果を奏さないことが分かる。ただ し、0.1Zr+0.24B合金及び0.1Zr+0.40B合金は、0.1Zr+ 0.12B合金やホウ素又はジルコニウムのいずれか一方のみを含有する合金よ りも、室温延性に優れ、かつ室温及び600℃での強度が格段に高い。したがっ て、ホウ素/ジルコニウム比は少なくとも2:1程度にするのが好ましく、最も 好ましくは約2.5:1にする。B/Zr比を2/1〜2.5/1の範囲内に保つ とZrB2に近い相が得られ、その結果、結晶粒が微細化して、組成物の延性に 有益な効果をもつと考えられる。 表5に、表4の合金にモリブデンを追加したときの効果を示す。0.05%の Zr及び0.24%のBを含有するFeAlに約1%以下の濃度のモリブデンを 添加すると、機械的特性がさらに改良される。表5に、室温及び600℃で試験 したモリブデン改質FeAl系合金の引張強さをまとめた。0.2%のMoと共 に合金を作ると、室温での強度及び延性が共に増大する。0.2%のMoを添加 した合金は11.8%という引張延性を有するが、この値は、融解鋳造法で製造 されたFeAl系合金についてこれまで報告されたなかでは最も高い延性である と思料する。モリブデン濃度をさらに0.5%以上に増加させると、室温での延 性及び強度が低下する。モリブデンを添加すると、600℃におけるFeAl系 合金の降伏強さ及び極限引張強さも増大する。 本発明のさらに別の態様によれば、FeAl型鉄アルミニドの機械的特性は、 クロム、又はバナジウムとクロムの組合せ、又はクロムとモリブデンの組合せ、 を合金に加えることによってさらに改良される。表6にこれらの添加物を配合し たFeAl型鉄アルミニド合金の引張特性を示す。 表6から明らかなように、5原子%のCrを合金に配合すると、室温での延性 が低下し、しかもFeAl系合金(FA−350)の強度をさほど改良するわけ でもない。しかし、5%のCrを0.5%のMo又は0.5%のVと組合せるとF A-350の室温及び600℃における強度が格段に改良される。 数種類のFeAl系合金(35.8%Al)のクリープ特性を空気中で20k si及び593℃(1100°F)で試験して求め、その結果を表7に示す。ホ ウ素及びジルコニウム(これらは共に室温での引張延性を改良する)を添加する と、二元FeAlの593℃における破壊寿命を約2倍に延ばす。5.0%のC rと0.5%のVの組合せはFeAl系合金の破壊寿命をさらに延ばす。0.2% の濃度のモリブデンは破壊寿命を格段に増大させると共に、二元合金FA-35 0のクリープ速度を低下させる。モリブデン濃度をさらに上げると、クリープ抵 抗は上がらずに下がる。0.2%のMoを含有する合金FA-362は約900% の破壊寿命を有しており、この値は二元合金FA-334の破壊寿命よりも1桁 以上長い。0.5%のMoと5%のCrの組合せ(FA−367)も FeAlの破壊寿命を延ばす。 溶融硝酸-過酸化塩に暴露したときのFeAl型鉄アルミニドの腐食抵抗につ いての合金添加物の影響を調べた。結果を表8に示す。 表8は、FeAl型鉄アルミニドが、ナトリウム主体の塩に対する腐食抵抗を さほど劣化させずに8%までのクロムを含有し得ることを示している。幾つかの 組成物に対しては、クロムは腐食抵抗を向上させる。酸化/硫化環境中のFe3 Al型鉄アルミニドについてはクロム濃度が2%を超えると有害であると信じら れているが、本発明の高Al濃度のFeAl型鉄アルミニドでは十分な耐硫化性 が得られるのでCr濃度を高くすることができる。 溶接速度8.3〜25mm/sのガスタングステンアーク(GTA)溶接法を 用いて、FA-362に基づくFeAl系合金の溶接特性を調べた。その結果を 合金組成と共に表9に示す。 0.24%のBを含有する合金FA-362とFA-387は溶接中に割れた。 高温割れは溶接凝固の最終段階で発生するが、その段階では若干の難凝固性の液 体が依然として存在する。検討した各種合金のうち、炭素添加物を含有する合金 FA-385、FA-386及びFA-388が大変有望であった。これら3種類 の合金では高温割れせずにうまく溶接され、炭素の添加によって溶接性が向上す ることを示していた。図4aは含ホウ素FeAl型合金で溶接割れが発生するこ とを示している。図4bは含炭素FeAl型合金を示すもので、この合金では溶 接割れが生じていない。 800℃及び1000℃の空気に800時間まで暴露することによって、Fe Al系合金の酸化特性を求めた。図5aと図5bは、800℃及び1000℃に おけるFA-350、FA-362及びFA-375の重量変化を暴露時間の関数 としてプロットしたものである。重量の増大は供試体表面上での酸化物スケール の形成によるものであり、重量損失は酸化物の剥落によるものである。800℃ で500時間暴露したとき、上記3種類の合金はどれも同じような増量を示す。 1000℃で500時間暴露したとき、モリブデンを全く含有しな いFA-350がかなりの重量損失を示すのに対して、0.2%含有するFA-3 62とFA-375は増量する。 これらの結果は、合金に0.2%のモリブデンを添加すると酸化物の剥落が亡 くなり、FeAl系合金の酸化抵抗が改良されることを示している。FA-36 2及びFA-375は800℃よりも1000℃のほうが増量が少ない点が注目 されるが、これは、Alに富む酸化物スケールの迅速に形成され、かかる酸化物 スケールが基体金属を1000℃における過度の酸化から有効に保護することを 示している。 以上の結果によれば、本発明の特に好ましい組成物は、原子%で表して、約3 4〜38%のアルミニウム、約0.01%〜約0.4%のジルコニウム、約0.1 %〜約0.6%のMo、約0.01%〜約0.8%のホウ素及び/又は炭素、約0. 01%〜約6%のクロム及び約0.01%〜約2%のバナジウムと残余の鉄を含 んでなる。極めて好ましい組成物は、約36%のアルミニウム、約0.05%の ジルコニウム、約0.2%のMo、約0.2%のホウ素と炭素、約2%のクロム及 び約0.2%のバナジウムと残余の鉄を含んでなる。 本発明のFeAl型鉄アルミニドは公知の如何なる方法で製造して最終形に加 工してもよく、例えば、アーク炉又は反射炉などで溶解し、次いで、鋳放し状態 のインゴットの表面品質を高め結晶粒を微細化するためにエレクトロスラグ再溶 解を行う。 熱間圧延法では結晶粒構造の粗い(結晶粒径約200μm)薄板材料ができる のが観察された。熱間押出と比較的低温(すなわち700℃)での制御された熱 処理を通して結晶粒構造を微細化することによって、FeAl型鉄アルミニドの 延性をさらに向上させることができることが判明した。このような改良を実証す るため、FeAl系合金インゴットを鋼ビレットで高温クラッドし、900℃で 12:1の押出比で熱間押出した。図6aと図6bに示す通り、熱間押出した材 料は熱間圧延した薄板材よりも結晶粒が約7倍も小さい。 表10に、結晶粒構造の異なる含ホウ素・含ジルコニウムFeAl型鉄アルミ ニドの引張特性を示す。 表10から、熱間押出した微細な結晶粒構造をもつ材料のほうが熱間圧延した 粗い結晶粒構造をもつ材料よりも室温及び600℃での延性が格段に高いことが 明らかである。表10からは、熱間押出で製造したFA-350については室温 引張延性が10.7%と高いことも分かる。 以上の説明から、本発明によって、優れた耐蝕性を示すとともに、格段に改良 された室温延性、高温強度その他の、構造材用途における有用性に関して決定的 な重要性をもつ機械的特性をも示すFeAl型鉄アルミニドが与えられることが 理解される。このFeAl相を基体とする改良合金は比較的安価で容易に入手し 得る合金元素を用いており、その結果、得られる組成物は広範な経済的用途に付 される。 以上の詳細な説明では本発明による様々な組成物を開示してきたが、これらは 単なる例示のためのものであり、認め得るすべての均等物を含め、請求の範囲に に係る範囲を限定するものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マッカミー、クロデット・ジー アメリカ合衆国、テネシー州 37922、ノ ックスビル、ブリージー・リッジ・トレイ ル 1921 (72)発明者 トートレリー、ピーター・エフ アメリカ合衆国、テネシー州 37922、オ ーク・リッジ、マロー・ドライブ 8817 (72)発明者 デイビッド、スタン・エイ アメリカ合衆国、テネシー州 37922、オ ーク・リッジ、ブロードウッド・ドライブ 12012

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.原子%で表して、約30〜約40%のアルミニウムを、約0.01〜約0. 4%のジルコニウム及び約0.01〜約0.8%のホウ素と共に合金としたFeA l型鉄アルミニドからなるなる耐蝕性金属間化合物合金にして、当該合金が向上 した室温延性を示すことを特徴とする合金。 2.請求項1に記載の合金にして、アルミニウムが当該合金の約36%をなす ことを特徴とする合金。 3.請求項2に記載の合金にして、ホウ素が当該合金の約0.25%をなすこ とを特徴とする合金。 4.請求項3に記載の合金にして、ホウ素の割合がジルコニウムの割合の少な くとも約2倍であることを特徴とする合金。 5.請求項1に記載の合金にして、ホウ素が当該合金の約0.24%をなし、 かつジルコニウムが当該合金の約0.1%をなすことを特徴とする合金。 6.請求項1に記載の合金にして、さらに約0.01%〜約7%のクロム及び 約0.01〜2%のバナジウムを含んでなり、かつ当該合金が向上した高温強度 をも示すことを特徴とする合金。 7.請求項6に記載の合金にして、クロムが当該合金の約5%をなし、バナジ ウムが当該合金の約0.1%をなすことを特徴とする合金。 8.機械的強度の改良された耐蝕性金属間化合物合金にして、原子%で表して 、約30〜約40%のアルミニウムを、約0.01%〜約0.4%のジルコニウム 、約0.01%〜約0.8%のホウ素、約0.01%〜約2%のバナジウム及び約 0.01%〜約7%のクロムと共に合金としたFeAl型鉄アルミニドから基本 的になることを特徴とする合金。 9.請求項8記載の合金にして、約0.1%のジルコニウム、約0.24%のホ ウ素、約0.5%のバナジウム及び約5%のクロムを含有することを特徴とする 合金。 10.向上した機械的強度を示す耐蝕性金属間化合物合金にして、原子%で表し て、約30〜約40%のアルミニウム、約0.01%〜約0.4%のジルコニウム 、約0.01%〜約0.8%のホウ素、約0.01%〜約2%のバナジウ ム、約0.01%〜約7%のクロム及び残余の鉄から基本的になることを特徴と する合金。 11.請求項10記載の合金にして、約0.1%のジルコニウム、約0.24%の ホウ素、約0.5%のバナジウム及び約5%のクロムを含有することを特徴とす る合金。 12.原子%で表して、約30〜約39%のアルミニウムを、約0.01%〜約 0.4%のジルコニウム、約0.1〜約0.7%のモリブデン及び約0.01%〜約 0.8%のホウ素と共に合金としたFeAl型鉄アルミニドからなる耐蝕性金属 間化合物合金にして、当該合金が向上した室温延性を示すと共に向上した高温強 度を示すことを特徴とする合金。 13.請求項12記載の合金にして、さらに炭素を含んでなることを特徴とする 合金。 14.請求項12記載の合金にして、モリブデンが当該合金の約0.2%をなす なることを特徴とする合金。 15.請求項12記載の合金にして、さらに約0.01%〜約7%のクロム及び 約0.01〜2%のバナジウムを含んでなり、かつ当該合金が向上した高温強度 をも示すことを特徴とする合金。
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