JPS6327314Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テープカセツトより記録再生時には
テープ引出ピンによりテープを引出して、磁気ヘ
ツドに当接せしめるよう構成したカセツト型の磁
気録画再生装置（VTR）に関するもので、カセ
ツトの取り出し時（イジエクト時）にテープにた
るみが生じないよう構成したものである。

カセツト型のVTRにおいては、記録再生時に
はテープ引出ピンにより、磁気テープをカセツト
より引出し、回転ヘツドシリンダに所定の角度巻
き付けるよう構成してあり、記録再生を中止する
と（停止操作）テープを自動的にカセツト内に巻
き込むよう構成してある。従つて、停止操作後に
カセツトのイジエクト操作を行なえば問題はない
ものである。しかし、テープの早送りあるいは巻
戻し時には、強いテープテンシヨンをテープに与
えないために、テープをカセツトより引出すこと
なく、カセツトカセツト内で行うものがある。

かかる構成のもので、テープ早送りあるいは巻
戻し状態から停止操作をしながらイジエクト操作
を行うと、テープが急停止されすぐにエジエクト
動作が行なわれるため、カセツト内でテープのた
るみが発生する問題があつた。

本考案はかかる問題を解決するために、テープ
の早送り時あるいは巻戻し時によりのイジエクト
動作を不可能とし、一度記録再生状態とした後に
のみイジエクト動作が可能なように構成したもの
である。

以下図面を参照して、本考案の一実施例を説明
する。

図面において、１は基板であり、２はこの基板
上にガイド部材（図示せず）に案内されて矢印Ａ
−Ｂ方向に摺動可能なメインロツドである。この
メインロツド２は記録再生動作時には、第１図の
位置（停止位置）よりＡ方向に移動され、早送り
あるいは巻戻し時にはＢ方向に移動されるよう構
成されている。３はカセツトイジエクトロツドで
あり、一端部に第３図に示すようにカセツトホル
ダー４の一部に設けられたロツクピン５を鎖錠
し、カセツトホルダー４のイジエクト動作を阻止
する鎖錠フツク３ａを有している。このイジエク
トロツド３は、軸６，７により、Ｄ−Ｃ方向に移
動可能に構成され、カセツトのイジエクト時に
は、イジエクト操作レバー（図示せず）の操作に
より、第３図の位置よりＣ方向に摺動し、鎖錠フ
ツク３ａとロツクピン５の係合が外れるよう構成
されている。

８は第１の阻止部材であり、基板１に植設され
た軸９，１０に案内され、前記メインロツド２と
平行に摺動可能に構成されている。この第１の阻
止部材８の１側端の中央部には切欠凹部８ｂが、
また端部には折曲起立部８ｃが設けられている。
１１は略コ字状の板ばねであり、前記軸９，１０
にＥリング１２，１３により固定され、前記第１
の阻止部材８を基板１に弾性的に押圧している
（第２図参照）。

１４は前記板ばね１１の上方において、前記軸
９，１０に前記第１の阻止部材８と平行に移動可
能に設けられた第２の阻止部材であり、その１側
端の中央部には、第１の切欠凹部１４ｂが、そし
て、端部近傍にも第２の切欠凹部１４ｃが設けら
れている。そして、第１図の停止状態では、第１
の阻止部材８の切欠凹部８ｂと第２の阻止部材１
４の第１の切欠凹部１４ｂの位置が一致し、この
位置に、前記イジエクトロツド３が位置してい
る。また、前記第２の切欠凹部１４ｃ内に第１の
阻止部材８に設けられた折曲突起８ｃが位置し、
この折曲突記８ｃは第２の切欠凹部１４ｃを構成
する第２の阻止部材１４の端部１４ｄと接してい
る。さらに、前記第２の阻止部材１４は第１図に
示すようにメインロツド２に設けられたピン１５
と係合し、メインロツド２と連動して動作するよ
う構成している。

次にこの動作を説明する。

第１図はストツプ位置を示しており、この状態
では第１阻止部材８の切欠凹部８ｂと第２の阻止
部材１４の切欠凹部１４ｂとが一致しており、か
つ、イジエクトロツド３の移動方向と一致してい
るため、イジエクトロツド３の解除方向（Ｃ方
向）の動作が可能となり、イジエクト操作が可能
となる。しかし、第１図から第４図のようにメイ
ンロツド２がＡ方向に移動され、記録再生状態と
なると、第２の阻止部材１４のみがＡ方向に移動
し、この結果、第２の阻止部材１４の切欠凹部１
４ｂ以外の箇所がイジエクトロツド３と対向する
こととなり、イジエクトロツド３の操作は不可能
となる。逆に、第５図のように早送りあるいは巻
戻し動作時メインロツド２がＢ方向に移動する
と、第１の阻止部材８の折曲突起８ｃが第２の阻
止部材１４の端部１４ｄと係合しているため、第
１の阻止ロツド８は第２の阻止ロツド１４と一体
的に移動し、イジエクトロツド８の操作を不可能
とする。この早送りあるいは巻戻し動作からスト
ツプ位置に戻つた時が状態が第６図である。すな
わち、第第１の阻止部材８は板ばね１１の押圧動
作により第５図の状態を保持しており、第２の阻
止部材１４のみが移動する。

従つて、第１の阻止部材８によつてイジエクト
ロツド３の操作は阻止されている。この第６図の
状態から、更にメインロツド３がＡ方向に移動さ
れると、第１の阻止部材８の折曲突起８ｃが第２
の阻止部材１４の切欠凹部１４ｃの端部に押され
て第１の阻止部材８もＡ方向に移動し、第４図の
状態（記録再生状態）となり、この状態から停止
操作を行うと第１図の状態となり、イジエクト操
作が可能となる。

以上のように本考案によればメインロツド２が
記録再生方向または早送り・巻戻し方向いずれの
方向へ移動した時にもイジエクト操作が不可能に
なるのであるが、早送り・巻戻しモード方向に移
動した時は、メインロツド２が一旦記録再生方向
へ移動した後ストツプ位置へ戻つて始めてイジエ
クト操作が可能となる。従つて早送り・巻戻しモ
ードからイジエクト操作をする時はメインロツド
２を一旦記録再生側に移動させてからストツプ位
置に戻す必要がある。従つて、記録再生状態から
の戻りの時にテープ巻取動作をするようになるの
でテープたるみが除去できる。このように本考案
によれば早送り・巻戻しモードからストツプ操作
した時にテープたるみが発生してもテープ巻取動
作をした後でしかイジエクト出来ないのでイジエ
クト時のテープダメージが起こらないという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はイジエクト可能な状態（ストツプモード）の一
部切欠上面図、第２図は同前面図、第３図は要部
同側面図、第４図は記録再生状態の上面図、第５
図は早送り・巻戻し状態の上面図、第６図は早送
り・巻戻し状態からメインロツドが一旦ストツプ
位置に戻つた状態の上面図である。 １……基板、２……メインロツド、３……イジ
エクトロツド、８……第１の阻止部材、８ｂ……
切欠凹部、８ｃ……折曲突起、１４……第２の阻
止部材、１４ｂ……第１の切欠凹部、１４ｃ……
第２の切欠凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 切欠き部と係合凸部を設け摺動可能な第１の阻
   止部材と、前記第１の阻止部材を基板に押圧する
   押圧部材と、前記第１の阻止部材の切欠き部と対
   応する位置に設けられた切欠き部と共に前記第１
   の阻止部材の係合凸部と係合する凹部とを有しメ
   インロツドと連動して摺動可能な第２の阻止部材
   と、装置の動作を切換えるメインロツドと、前記
   第１・第２の阻止部材の各々の切欠き部と対向す
   る位置に設けたイジエクト手段とを備え、前記第
   ２の阻止部材は前記メインロツドの停止状態時に
   位置する停止位置を中心に、装置の記録再生時に
   は第１の位置へ、装置のテープ早送り・巻戻し状
   態には第２の位置へそれぞれ連動して移動可能で
   前記第１の阻止部材は、テープ早送り・巻戻し状
   態には各々の係合凸部が当接することにより第２
   の阻止部材と連動して第２の位置に移動し、装置
   のテープ早送り・巻戻し状態から停止への移動時
   には前記第１の阻止部材の係合凸部と前記第２の
   阻止部材の凹部と非連動状態に有り、前記第１の
   阻止部材は前記押圧部材の押圧によりその位置を
   保持し、前記第１の阻止部材は前記第２の阻止部
   材の停止位置から記録再生状態への移行時に前記
   第１の阻止部材の係合凸部が第２の阻止部材の凹
   部と連動して停止位置に復帰するように構成し、
   前記第１、第２の阻止部材がそれぞれ停止位置に
   ある時に各々の切欠き部がカセツトイジエクト手
   段に対向する位置に有ることを特徴とするカセツ
   ト型磁気録画再生装置。