JPS6327033B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転式電気カミソリの内刃の取付装置
に係り、特に、外方からの押圧による外刃の変形
に対応して、外刃内面への確実な接触を維持しな
がら、内刃を上下、左右いずれにも移動させるこ
とができるような内刃の取付装置を提供すること
を目的とする。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図、第２図において、１はひげを導入する
ためのスリツトを穿設した外刃で、本体ケース８
の上方に形成された開口１１に装着される。

この外刃１は、上記開口１１との間に外刃１を
内方へ引き込もうとする引つぱりバネ（図示せ
ず）を介して装着されているため、外刃１へ加わ
る外力によつて上下動することになる。

また、ポリアセタール樹脂のような弾力性を有
する合成樹脂製の回転軸支持体４，５の上面に
は、横方向に薄肉で縦方向に幅広な左右方向に変
形自在な支持腕９，１０を延設し、周胴面に内刃
２を配した回転軸３の両端を、回転可能に支持す
るとともに、上記回転軸支持体４，５の各々の上
下両面からは対向するように後方へ向かつて薄肉
支持脚６，７を延設し、支持腕９，１０に支持さ
れた内刃２が外刃１の内面に摺接して回転できる
ように回転軸支持体４，５を、薄肉支持脚６，７
を介して本体ケース８内壁の所定の位置に固着す
る。各薄肉支持脚６，７は上下方向に薄肉で、横
方向に幅広く形成され、上下方向には変形し易
く、横方向には変形し難い形状とし、特にこの作
用を助長するために、各支持脚６，７は回転軸支
持体４，５から各々４本延設されている。勿論こ
れら支持脚６，７は、横方向に幅広にし、上下に
各々１本づつ形成することもでき、また上側を２
本、下側を１本とし、支持脚６，７の配列を三角
頂点配置しても良い。

１３は本体ケース８の下方内壁に穿設されたバ
ネ支持部材で、上方からスプリング１４が各々嵌
着されており、薄肉支持脚６，７に経年変化によ
る歪（クリープ）が生じないように、上下動自在
に本体ケース８に固着された回転軸支持体４，５
の各々の下面を下方から補助的に支持している。
このスプリング１４はリーフスプリングでも良
い。

１２はモーターで、本体ケース８内に収納する
とともに、駆動側の回転軸支持体５に形成された
モーター支持部１５に、ネジ１６によつて固定す
る。このためモーター１２は回転軸支持体５の動
きと一体的に移動することができる。また、上記
モーター１２の回転力は、第１伝動ピニオン１７
（歯数14）、第１減速ギヤー１８（歯数30）、及び
第２伝動ピニオン１９（歯数14）を介して、上記
駆動側の支持腕１０から一部を突出させた回転軸
３に装着された第２減速ギヤー２０（歯数16）に
伝達され、内刃２が駆動する。

内刃２の下方には、内刃２に摺接しながら回転
できるように、ロールブラシ２１を、その両端を
取付ピン２２，２３を介して回転軸支持体４，５
の支持腕９，１０の突設基部近傍に支持するとと
もに、一方の取付ピン２３の軸２４を、駆動側の
回転軸支持体５から一部突出させ、上記第２伝動
ピニオン１９の開孔２５に挿着する。したがつ
て、モーター１２の回転によりロールブラシ２１
は内刃２に摺接しながら回転し、しかも内刃２の
回転方向と逆方向に、かつ肉刃２の回転数よりや
や速く回転するため、内刃２の回転力に負担をか
けることなく内刃２に付着した毛屑をはらい落と
すことができる。

また、本体ケース８の中央部には開口２６が形
成され、スイツチを操作するための操作子２７が
配設されているとともに、本体ケース８の後方下
面には、電池ブタ２８が着脱自在に装着されてお
り、乾電池２９はここから出入交換できるように
してある。

上記実施例によれば、支持腕９，１０は外力が
加えられると、第５図に示すごとく、支持体４，
５側の基部を中心とした円弧を描いて変形するた
め、回転軸３に挿着された第２減速ギヤー２０は
第２伝動ピニオン１９の円周に沿つて移動し、噛
み合い状態が変化することはないとともに、ロー
ルブラシ２１も常に当接し毛屑をはらい落とすこ
とができる。

ここで上に掲げたのは一実施例にすぎず、支持
腕９，１０及び薄肉支持脚６，７の材質は、合成
樹脂で一体成形する以外、例えば厚さ0.15〜0.3
mm程度の弾性的な薄肉のリン青銅板やステンレス
板等の金属板をインサート成形しても良く、また
支持腕９，１０は、いずれか一方にだけ左右方向
に弾性をもたせ、他方は不動的に固定されていて
も良く、薄肉支持脚６，７も回転軸支持体４，５
の両方にではなく、いづれか一方にだけ設置して
も良い。

以上、本発明に示すように、外刃１と前記外刃
１の内面に摺接しながら回転する内刃２と、前記
内刃２を周胴面に持つ回転軸３と、前記回転軸３
を回転可能に支持するための支持腕９，１０を持
つた回転軸支持体４，５とを備えた回転式電気カ
ミソリにおいて、上記回転軸支持体４，５の少な
くとも一方は上下方向に変形自在な薄肉支持脚
６，７を介して本体ケース８に固定するととも
に、上記支持腕９，１０を、左右方向に変形自在
に回転軸支持体４，５へ配設したため、カミソリ
の非使用状態、つまり、外刃１に外方からの力が
加わらない場合は、第３図に示すごとく、回転軸
支持体４，５から延設された薄肉支持脚６，７及
び支持腕９，１０は変形することなく、内刃２は
外刃１の内面に摺接保持され、カミソリの使用状
態、つまり、膚の押圧によつて、外刃１に外方か
らの力が加わつた場合は、内刃２を介して横方向
からの力に対しては支持腕９，１０が左右方向に
変形し、上方向からの力に対しては薄肉支持脚
６，７が下方へ変形する。また、斜め方向から力
がかかつた場合は、第４図に示すごとく、縦方向
の分力によつて薄肉支持脚６，７が下方へ変形
し、回転軸支持体４，５が降下するとともに、横
方向の分力によつて支持腕９，１０が左右方向へ
変形する。勿論、力を取り除けば薄肉支持脚６，
７、支持腕９，１０ともに元の位置へ復帰する。
したがつて、外方からの押圧による外刃１のいか
なる変形に対しても、内刃２は常に外刃１内面と
の摺接状態を維持しつつ上下、左右いずれの方向
にも移動できるため、いかなる方向から膚を押圧
させても同様の剃り味を保持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の要部分解図、第２図
は同実施例の斜視図、第３図、第４図及び第５図
は同実施例の作用例を示す要部断面図である。 １……外刃、２……内刃、３……回転軸、４，
５……回転軸支持体、６，７……薄肉支持脚、８
……本体ケース、９，１０……支持腕。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外刃１と前記外刃１の内面に摺接しながら回
   転する内刃２と、前記内刃２を周胴面に持つ回転
   軸３と、前記回転軸３を回転可能に支持するため
   の支持腕９，１０を持つた回転軸支持体４，５と
   を備えた回転式電気カミソリにおいて、上記回転
   軸支持体４，５の少なくとも一方は上下方向に変
   形自在な薄肉支持脚６，７を介して本体ケース８
   に固定するとともに、上記支持腕９，１０を、左
   右方向に変形自在に回転軸支持体４，５へ配設し
   たことを特徴とする回転式電気カミソリ。