JPS6327020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一輪車サドルの前後部をガードする
装置に関する。

この考案はワンタツチ式の簡易な装着性をも
ち、構造的には堅牢で、サドルの前後部の保護性
にすぐれたガード装置を提供することを目的にな
されたものである。

従来、この種ガード装置は保護性については良
いが、走行中に取付けネジが緩むという欠点があ
り、装着性についてはネジ締めが面倒で手数がか
かり、製造はコスト高であつた、 以下、この考案を実施例である図面により説明
すると、１はサドルベースで、実施例では、合成
樹脂材を射出成形され、その座部１ａの平面形状
は中央がくびれて狭く、前後は半円に湾曲し、略
ひようたん形をなしており、しかも座部１ａの周
縁は下方へ垂下し、周側部１ｂが一体に同時成形
される。

２はサドルトツプで、実施例では、素材はビニ
ールレザーが用いられ、前記サドルベース１の座
部１ａおよび周側部１ｂの外面にクツシヨン材３
を介在させて被装し、その周縁はサドルベース１
の周側部１ｂの下端周縁より折返してサドルベー
ス１の裏側に引き込み、その周縁を係止爪４によ
りサドルベース１の周側部１ｂの内面に固着する
ものである。

５ａ，５ｂは一輪車サドル１０の前後部のガー
ドで、実施例では合成樹脂材により成形され、
夫々の外面保護部５ａ１，５ｂ１と内側部５ａ
２，５ｂ２とは下縁保護部５ａ３，５ｂ３にて一
体に接続され、縦断面がＵ字形に屈曲成形され、
夫々の外面保護部５ａ１，５ｂ１はサドル１０の
前部周側の外面１０ａ１又は後部周側の外面１０
ｂ１に適合して夫々の対応面を密接可能に形成さ
れ、夫々の内側部５ａ１２，５ｂ２は同じくサド
ル１０の前部周側の内面１０ａ２又は後部周側の
内面１０ｂ２に適合したものに形成されると共
に、所要の間隔で一対の縦スリツト１１ａ，１１
ａおよび１１ｂ，１１ｂが、例えば図示の如く４
個所設けられ、夫々の縦スリツト１１ａ，１１ａ
および１１ｂ，１１ｂ間が弾性係着片６ａ，６ｂ
に形成され、夫々の弾性係着片６ａ，６ｂの上端
寄内面には下縁保護部５ａ３，５ｂ３に形成され
る開口９ａ，９ｂより出入する成形型の可動部８
ａ，８ｂで係合突起６ａ１，６ｂ１の係合面６ａ
２，６ｂ２が形成される。

前記弾性係着片６ａ，６ｂは実施例に示す如
く、ガード５ａ，５ｂにおいて、内側部５ａ２，
５ｂ２にサドルベース１の周側部１ｂの係合穴７
ａ，７ｂと対応して４個所設けられるが、その係
合個所数は適宜選択できるものであり、またサド
ルベース１の係合穴７ａ，７ｂと弾性係着片６
ａ，６ｂの上端寄内面に形成される係合突起６ａ
１，６ｂ１とは対的なものであつて、特に実施例
のものに限定されるものではない。

前記成形型の可動部８ａ，８ｂは第４図および
第５図仮線で示すように、ガード５ａ，５ｂを形
成するキヤビテイに出入し、係合突起６ａ１，６
ｂ１の係合面６ａ２，６ｂ２を成形する。そして
下縁保護部５ａ３，５ｂ３には型抜孔としての開
口９ａ，９ｂが形成される。

サドルベース１の周側部１ｂの内面に設けられ
る係合穴７ａ，７ｂは、第８図に実施例として示
す如く、サドルベース１の周側部１ｂの内面に固
着されたサドルトツプ２の周縁であつてもよく、
これらにガード５ａ，５ｂの弾性係着片６ａ，６
ｂの係合面６ａ２，６ｂ２を係合させてもよいも
のである。

弾性係着片６ａ，６ｂは、所要の間隔で設けら
れた縦スリツト１１ａ，１１ａ，１１ｂ，１１ｂ
によりガード５ａ，５ｂの内側部５ａ２，５ｂ２
に配設される実施例に限定されるものではない。

尚サドルベースにおける前後部の周側は上半内
側を第６図および第７図に示すように特に肉厚に
形成し、その部分に前記係合穴７ａ，７ｂを設け
てもよい。

この考案は前述のようになるから、サドルベー
スには係合部を設けるとしても、例えば射出成形
される際に同時に設けられ、サドルトツプは従来
と同じ工程で被装し、最後にサドルの前後にガー
ドを嵌合係着するだけの手間で装着することがで
き、従来のネジ取付けに比較して取付けが極めて
簡単で手数を要せず、走行中の振動などで緩むこ
とのない堅牢な固着ができるものである。そして
サドルの前後部が地面に激突するも、ガードが介
在緩衝してサドルトツプを衝突面等と或はサドル
ベースとで破損することがなく、サドルの前後部
を保護するものである。

またガードは内側部に弾性係着片が設けられる
ので、サドルベースの裏側に圧接し、内外より挾
持すると共に上端寄内面に設けられる係合突起は
サドルベースの係合部に係着し極めて簡単に装着
することができる。

またサドルベースにおける前後の周側の上半内
側を特に肉厚に形成し、その部分に係合穴を設け
たものでは、その係合部分が補強されると共に、
ガードの弾性係着片の係合突起は、下半内側部分
に係止されるサドルトツプの周縁の厚みをプラス
した高さになることなく、低いもので足り、ガー
ドの成形を容易にするばかりでなく、係合部には
全体が嵌入係合し、係着を確実、強固にする効果
がある。

さらに係合突起の係合面を、ガードの下縁保護
部に開口を設けて出入する成形型の可動部により
形成するものでは、成形型は簡単で、型離れがよ
く、ガードの製造コストの低減に効果がある。

よつて、この考案は極めて作業性がよく、一輪
車サドルの最も破損しやすい前後部を堅牢に保護
するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案装置の実施例を示すもので、第
１図はサドル前部を切欠き断面で示す側面図、第
２図はサドル後部の部分断面図、第３図はサドル
前部の部分底面図、第４図は前部ガード単体の中
央縦断面図、第５図は後部ガード単体の中央縦断
面図、第６図はサドルベース単体の前部縦断面
図、第７図は同じく後部縦断面図、第８図はガー
ドの弾性係着片の係着部位が他の場合の実施例を
示す部分断面図である。 １……サドルベース、１ａ……座部、１ｂ……
周側部、２……サドルトツプ、３……クツシヨン
材、４……係止爪、５ａ，５ｂ……ガード、６
ａ，６ｂ……弾性係着片、７ａ，７ｂ……係合
穴、１０……一輪車サドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一輪車サドルの前部周側と後部周側とに下方よ
   りガードを嵌合係着し、前後部をガードするガー
   ド装置において、そのガードは外面保護部と内側
   部とが下縁保護部により一体に接続されて縦断面
   がＵ字形に形成され、また内側部に所要の縦スリ
   ツトによる弾性係着片が形成され、その弾性係着
   片の上端寄内面には係合突起が形成され、この係
   合突起は一輪車サドルの前後部周側内面に設けら
   れる係合部に係着することを特徴とする一輪車サ
   ドルの前後部ガード装置。