JPS6326872B2 - - Google Patents

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JPS6326872B2
JPS6326872B2 JP10478780A JP10478780A JPS6326872B2 JP S6326872 B2 JPS6326872 B2 JP S6326872B2 JP 10478780 A JP10478780 A JP 10478780A JP 10478780 A JP10478780 A JP 10478780A JP S6326872 B2 JPS6326872 B2 JP S6326872B2
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lectin
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Shoichi Adachi
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NIPPON KOTAI KENKYUSHO KK
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NIPPON KOTAI KENKYUSHO KK
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Publication of JPS5729950A publication Critical patent/JPS5729950A/ja
Publication of JPS6326872B2 publication Critical patent/JPS6326872B2/ja
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/58Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances

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  • Cell Biology (AREA)
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  • Biotechnology (AREA)
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  • Analytical Chemistry (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は哺乳動物の体液中の癌関連糖側鎖(以
下、TAGと称する)、すなわち、未分化細胞、特
に腫瘍や癌細胞の増殖に伴つて増加する。末端に
L−フコースを有する糖蛋白、糖ペプタイド、糖
脂質又は(及び)糖を含むTAGを定量する方法
に関する。 従来、癌を診断する方法として、癌患者におい
て特異的に産生される特異糖蛋白を測定する方法
が行われている。この方法は主としてその蛋白部
分の抗原性を利用する方法で、例えばα1−フエト
プロテインの測定による原発性肝癌の診断、ある
いはCEAの測定による消化器系、特に直腸癌の
診断等が知られている〔医学のあゆみ;106巻、
5号、第5土曜特集、235〜250頁(1978年)〕。し
かし、これらの方法は癌の種類が比較的限られて
いる欠点があり、広範な種類の癌の診断法が望ま
れている。 ところで、これまで、癌関連糖側鎖の糖残基結
合特異性を利用する癌の診断法については、未だ
知られていない。 本発明者は、癌患者の体液中には、未分化細胞
(主として癌細胞)によつて産生され体液中に放
出されるTAGが存在すること、しかもこれは分
化細胞(主として正常細胞)によつて産生され体
液中に放出される糖構造とはその糖鎖部分の構
造、長さ、構成糖残基にかなりの違いを有してい
ることに着目し、鋭意研究を重ねた結果、この
TAGは末端にL−フコースを有する糖蛋白、糖
ペプチド、糖脂質又は(及び)糖質を含み、これ
はあるレクチン(以下、L−フコース結合性レク
チンと称する)と特異的に結合すること、従つ
て、体液中のTAGをL−フコース結合性レクチ
ンと反応せしめてこれを測定することにより癌細
胞の有無、増殖度合、消長等を知り、これによつ
て癌を診断することができることを見出し、本発
明を完成した。 すなわち、本発明は体液中のTAGをL−フコ
ース結合性レクチンと反応させてTAG−L−フ
コース結合性レクチン結合体又は未反応のL−フ
コース結合性レクチン量を測定することを特徴と
する体液中のTAGレベルの定量法である。 本発明で使用される体液としては各種の体液が
使用でき、例えば血液、細胞組織液、リンパ液、
胸水、腹水、羊水、胃液、尿、膵液、髄液、唾液
等が挙げられるが、就中特に血液を血清または血
漿として使用するのが好ましい。定量に用いられ
る体液の量は1〜10ml程度好ましくは2〜5ml程
度採取すればよい。 本発明においては、体液からTAGを分離し、
これをL−フコース結合性レクチンと反応させ、
TAG−L−フコース結合性レクチン結合体量又
は残存L−フコース結合性レクチン量を測定する
か、あるいは体液自体に標識L−フコース結合性
レクチンを添加して反応させTAG−標識L−フ
コース結合性レクチン結合体、又は未反応の標識
L−フコース結合性レクチンを分離し、該TAG
−標識L−フコース結合性レクチン結合体もしく
は未反応の標識L−フコース結合性レクチン量を
測定することによつて体液中のTAGレベルを定
量することができる。 体液からTAGを分離するには、末端にL−フ
コースを有する糖蛋白、糖ペプチド、糖脂質又は
(及び)糖類を得るのにすでに用いられている抽
出又は分離手段、例えば塩析、沈澱、抽出、遠心
分離、透析、分子篩法、酵素の失活あるいはこれ
らを適宜組合せる方法が使用される。更に詳細に
は、例えば血清又は血漿にスルホサリチル酸、ト
リクロロ酢酸、硫酸亜鉛を添加するか、加熱後沈
澱物を去する方法によつてアルブミン、免疫グ
ロブリン等を除去し、次いでこれを透析すること
によつて当該分画を調製する。 本発明の定量法において標識L−フコース結合
性レクチンを使用する場合は、採取された体液の
うち、血液以外のものはそのまま被検試料(以下
「試料」と略記)として用いることができるが、
試料が変性することを防止し、かつL−フコース
結合性レクチンとの反応を促進させるために、保
護蛋白として、牛血清アルブミン(BSA)等の
低級糖含有物をもつた蛋白を加えるのが好まし
い。更に好ましくは、試料からアルブミンや免疫
グロブリン等を除去した後、適当量の保護蛋白を
加えるのがよい結果を与える。血液の場合は公知
の血清採取法によつて得られた血清、あるいはヘ
パリン、EDTA、クエン酸等の抗凝固剤を用い
る血漿採取法によつて得られた血漿を試料として
用いることができるが、特にヘパリンを抗凝固剤
として用いて採取調製した血漿を試料とするのが
好ましい。また、上記試料は、腹水症等のTAG
レベルが相対的に高い場合には、必要ならば適当
な緩衝液で希釈してもよい。 また、本発明で使用されるL−フコース結合性
レクチンは、末端にフコースを有する糖蛋白、糖
ペプタイド、糖脂質又は(及び)糖類と特異的に
結合するものであればよく、例えばミヤコグサレ
クチン(Lotus tetragonolobus)〔Brt.J.Enp.
Pathi、34、94(1953)〕、ハリエニシダマメレクチ
ン(Ulex europeus)〔Boyd.W.C.and
Sharpleigh.E.Blood、、1195(1954)〕等が挙げ
られる。 L−フコース結合性レクチン標識物質として
は、各種酵素、各種螢光物質及び各種放射性物質
等を挙げることができる。酵素としては、例えば
グルコアミラーゼ、ゲルコースオキシダーゼ、パ
ーオキシダーゼ、アルカリホスフアターゼ、β−
ガラクトオキシダーゼ又はヘムオクタペプチド等
の酵素の活性フラグメント等が;螢光物質として
は、例えばフルオレセイン、フルオレセインスイ
ソチオシアネート、ローダミン、ダンシルクロラ
イド(すなわち、5−ジメチルアミノ−1−ナフ
タレンスルフオニルクロライド等)等が;放射性
物質としては、例えば 125I、 131I等の放射性ヨ
ウ素、放射性トリチウム等が挙げられる。 上記の標識物質でL−フコース結合性レクチン
を標識するには、後述するごとく、公知の蛋白
質、例えば抗原又は抗体を酵素、螢光物質又は放
射性物質等で標識するのに使用されている通常の
方法を用いることができる。 本発明方法を実施するには、先ず一定量の体液
又はTAG分画に標識L−フコース結合性レクチ
ン又はL−フコース結合性レクチンをそれぞれ添
加混合し、これを45℃以下、好ましくは4〜40℃
さらに好ましくは20〜40℃で反応させる。生成し
たTAG−L−フコース結合性レクチンもしくは
TAG−標識L−フコース結合性レクチン結合体
又は未反応のL−フコース結合性レクチンもしく
は標識L−フコース結合性レクチンを分離する方
法としては、特に限定はなく、通常の分離手段を
採用できるが、例えばクロマト法、電気泳動法、
塩析法、分画法、透析法、ゲルロ過法、吸着法
等、もしくはこれらの方法を組合せた方法、ある
いは寒天ゲル、アガロースゲル又はポリアクリル
アミドゲルを用いる分離法(本発明者;特願昭54
−59388号)も利用できる。 更に詳細には、未反応の標識又は非標識L−フ
コース結合性レクチンを分離する場合には、例え
ば上記反応液に糖蛋白−L−フコース結合性レク
チン結合体沈澱剤、例えばポリエチレングリコー
ル、飽和硫安、リバノール(アクリノール)等を
適当量加え遠心等によつて該結合体を除去する。
遠心の条件は、用いる沈澱剤によつて適宜選択す
ることができ、例えばポリエチレングリコールを
使用した場合には、約1000Gで30〜60分間遠心を
行うのがよい。 また、TAG−標識又は非標識L−フコース結
合性レクチン結合体を分離する場合には、例えば
上記反応により生成したTAG−標識又は非標識
L−フコース結合性レクチン結合体と未反応の標
識又は非標識L−フコース結合性レクチンを寒天
ゲル、アガロースゲル又はポリアクリルアミドゲ
ルにおける拡散速度の差を利用して該結合体を容
易に分離できる。特に容器中、反応混合物がゲル
上におかれた場合、TAG−L−フコース結合性
レクチン結合体は、拡散しないでゲルの表面上に
残つているのに対して、未反応のL−フコース結
合性レクチンはゲルの中に拡散する。このよう
に、それらはお互いに有用な方法で簡単に分離す
ることができる。 該ゲルの調製法は、特に限定されることなく、
通常の方法を採用できる。例えば蒸留水、PHが約
7.5のクエン酸もしくはトリス塩酸緩衝液等の希
釈液に適当量の寒天、アガロース又はポリアクリ
ルアミドを加え、静かに撹拌下60〜80℃に加温し
て溶解させ、適当な容器、例えば試験管に入れ、
放冷してゼリー状に凝固させる。ゲルの濃度は未
反応L−フコース結合性レクチン及びTAG−標
識L−フコース結合性レクチン結合体の大きさ
(分子量、立体構造等)により選択される。該ゲ
ルは通常0.4〜2.0重量%、特に0.7〜1.0重量%が
好ましく、またこのゲルには必要により防腐剤を
添加してもよい。斯くして調製されたゲルの表面
は、平面でもよいが、凹状にすれば生成した複合
体が管壁に付着しないので好ましい。 上記の如くして分離されたTAG−標識又は非
標識L−フコース結合性レクチン結合体又は未反
応の標識又は非標識L−フコース結合性レクチン
量を常法によつて測定することにより、体液中の
TAG量を算出できる。 反応によつて消費されずに残存する非標識L−
フコース結合性レクチン量を測定するには各種の
方法を採用できるが、L−フコース結合性レクチ
ンと特異的に反応して凝集又は沈澱を生ずる物質
を加えて、その特異変化を視覚で観察するかある
いは光学的分析法によつて測定するのが好まし
い。すなわち、上記反応液を0.15モルリン酸緩衝
液、生理食塩水等の希釈液で2倍希釈法で倍々希
釈し、その一定量をV型、U型プレート、スライ
ドグラス又は小試験管等に分注し、これにL−フ
コース結合性レクチンと特異的に凝集反応する物
質を入れて撹拌し、これを45℃以下、好ましくは
4〜40℃で、30分以上、好ましくは60〜90分間放
置して凝集の起る最終又は最大希釈倍数を求め
る。この最大希釈倍数は凝集価として定義され
る。この発明において用いることのできるL−フ
コース結合性レクチン類は、実質的に同じ凝集価
を示す。 L−フコース結合性レクチンと、特異的に凝集
反応する物質としては、L−フコース末端を有す
る糖蛋白を挙げることができ、例えばヒト血液型
活性物質Lea型及びLeb型、ブタ胃粘膜の硫酸化
糖タンパク質A型、ブタ胃粘膜の硫酸化糖タンパ
ク質H(O)型活性、ヒト赤血球H1抗原、フコー
ス末端を有する糖蛋白をコートさせたセフアデツ
クス、ラテツクス、ガラスビーズ等が使用され
る。 標識L−フコース結合性レクチンを使用した場
合のTAGレベルの測定方法はL−フコース結合
性レクチン標識物質により適宜選択される。例え
ばL−フコース結合性レクチンが酵素で標識され
ている場合には、比色分析系あるいは螢光分析系
の適当な酵素基質を選びその酵素活性を測定する
ことにより、標識物質が螢光物質であればその螢
光強度を、放射性物質であればその放射線を測定
することによりTAG−標識L−フコース結合性
レクチン結合体量又は未反応の標識L−フコース
結合性レクチン量を測定することができる。 本発明の上記定量法を実施するのに特に便利な
方法は血漿や血清のような体液中のTAG量を決
定するためのキツトを使用する方法である。この
ようなキツトにはTAGと特異的に結合するL−
フコース結合性レクチンを含有せしめる。このL
−フコース結合性レクチン試薬にはグリセロール
やウシ血清蛋白のような安定化剤及び/又は保存
剤を添加することができる。好ましくは、このL
−フコース結合性レクチン試薬は凍結融解したも
のでもよく、キツトには水溶性もしくは水と混和
しうる溶媒を含有させることもできる。さらにL
−フコース結合性レクチン試薬には、再構成され
た試薬系を一定のPHに保つための緩衝液及び/又
は使用前に試料が悪化するのを防ぐための保存剤
及び/又は安定剤を添加することができる。緩衝
液はキツト試薬の必須成分とは考えられないが、
本発明の定量法を実施する際にPH6〜7.8を使用
するのが好ましい。再構成剤は好ましくは水を含
んだものであるが、水の一部又は全部を水と混和
し得る溶媒で置き換えることもできる。水と混和
し得る溶媒は当業者には周知であり、グリセリ
ン、アルコール類、グリコール類、グリコールエ
ーテル類が使用できるが、もちろんこれらに限定
されない。 本発明の目的は、更に次に示す競合法又はサン
ドイツチ法を利用することにより有利に達成され
る。 測定しようとする体液中のTAG(以下、測定
物質と称する)と、一定量の不溶化された
TAG又はTAG様物質(以下、不溶化TAG、
不溶化TAG様物質と称する)とを、標識剤で
標識されたL−フコース結合性レクチン(以
下、標識L−フコース結合性レクチンと称す
る)の一定量と競合反応させ、次いで不溶化
TAG又は不溶化TAG様物質と標識L−フコー
ス結合性レクチンとの結合体及び非結合標識L
−フコース結合性レクチンを分離し、その何れ
か一方の標識剤活性を測定して測定物質を定量
する。 測定物質と一定量の標識剤で標識された
TAG又はTAG様物質(以下、標識TAG、標
識TAG様物質と称する)を、一定量のL−フ
コース結合性レクチン又は不溶化されたL−フ
コース結合性レクチン(以下、不溶化L−フコ
ース結合性レクチンと称する)と競合反応さ
せ、次いで標識TAG又は標識TAG様物質とL
−フコース結合性レクチン又は不溶化L−フコ
ース結合性レクチンとの結合体及び非結合標識
TAG又は標識TAG様物質を分離し、その何れ
か一方の標識剤活性を測定して測定物質を定量
する。 測定物質と不溶化L−フコース結合性レクチ
ンとを反応させてTAG−不溶化L−フコース
結合性レクチン複合体を形成させ、この複合体
に標識L−フコース結合性レクチンの一定量を
反応させ、次いで複合体と標識L−フコース結
合性レクチンの結合体及び非結合標識L−フコ
ース結合性レクチンを分離し、その何れか一方
の標識剤活性を測定して測定物質を定量する。 本発明において、TAG様物質とは、L−フコ
ースを末端に有する糖誘導体を指称し、例えばヒ
ト血液型活性物質Lea型及びLeb型、ブタ胃粘膜
の硫酸化糖タンパク質A型、ブタ胃粘膜の硫酸化
糖タンパク質H(O)型活性、ヒト赤血球H1抗原
等が挙げられる。 不溶化TAG、不溶化TAG様物質及び不溶化L
−フコース結合性レクチンは、TAG、TAG物質
又はL−フコース結合性レクチンに不溶性担体を
化学的又は物理的に反応させることにより製造さ
れる。不溶性担体としては、セルロース粉末、セ
フアデツクス、セフアロース、ポリスチレン、
紙、カルボキシメチルセルロース、イオン交換樹
脂、デキストラン、プラスチツクフイルム、プラ
スチツクチユーブ、ナイロン、ガラスビーズ、
絹、ポリアミン−メチルビニルエーテル−マレイ
ン酸共重合体、アミノ酸共重合物、エチレン−マ
レイン酸共重合物等が挙げられる。不溶化は、共
有結合法としてのジアゾ法、ペプチド法(酸アミ
ド誘導体法、カルボキシクロリド樹脂法、カルボ
ジイミド樹脂法、無水マレイン酸誘導体法、イソ
シアナート誘導体法、臭化シアン活性化多糖体
法、セルロースカルボナート誘導体法、縮合試薬
を使用する方法)、アルキル化法、架橋試薬によ
る担体結合法(架橋試薬としてグルタルアルデヒ
ド、ヘキサメチレンイソシアナート等を用いる)、
Ugi反応による担体結合法等の化学的反応;ある
いはイオン交換樹脂のような担体を用いるイオン
結合法;ガラスビーズ等の多孔性ガラスを担体と
して用いる物理的吸着法によつて行われる。この
中で、共有結合法の臭化シアン活性化多糖体法が
好ましい。臭化シアン活性化多糖体法によれば、
TAG等に対して臭化シアン活性化担体10〜1000
倍量を用いて、適当な溶媒中0〜40℃、好ましく
は20〜30℃で2〜4時間反応させることによつて
不溶化TAG、不溶化TAG様物質、不溶化L−フ
コース結合性レクチンを得ることができる。 また、不溶化TAG等は、放射性重合法によつ
ても製造することができる。すなわち、TAG等
を含む重合性単量体の水性分散液を調製し、これ
に光又は電離性放射線を照射して該単量体を重合
してTAG等の重合体マトリツクスを調製する。
そして、この水性分散液を調製する手段として、
疎水性の重合性単量体〔A〕を水溶性重合体
〔B〕0.1〜5重量%の水溶液に分散させる、ある
いは疎水性の重合性単量体〔A〕と親水性の重合
性単量体〔C〕との混合物を3〜20重量%の食塩
水溶液に分散させる。あるいは疎水性の重合性単
量体〔A〕を界面活性剤〔D〕0.01〜5重量%含
む水溶液に分散させる。このようにして得られた
分散液に光または電離性放射線を照射する時、分
散質として存在する重合性単量体は重合して
TAG等の重合マトリツクスを形成する。必要な
らば適当な手段で、シート状又は粒状に形成する
ことができる。ここで疎水性の重合性単量体
〔A〕の具体例としては、グリシジルメタクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、ポリエチレング
リコール200ジメタクリレート、ジプロピレング
リコールジメタクリレート、1,4−ブチレング
リコールジメタクリレート、1,6−ヘキサング
リコールジメタクリレート、メトキシジエチレン
グリコールジメタクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ートもしくはそれらのアクリレートがある。一般
的には水に不溶の単量体で光もしくは放射線照射
によつて重合する物質であればその種類は問わな
い。 親水性の重合性単量体〔C〕の具体例としては
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシ
テトラエチレングリコールメタクリレート、メト
キシポリエチレングリコール−400メタクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコール−1000メタ
クリレート、ポリエチレングリコール−400ジメ
タクリレート、ポリエチレングリコール−600ジ
メタクリレート、メタクリル酸、アクリルアミ
ド、N−ビニル−2−ピロリドンもしくはそれら
のアクリレートがある。一般的には水に可溶な単
量体で、かつ光もしくは放射線照射によつて重合
する物質であればその種類は問わない。 水溶性の重合物〔B〕の具体例としては、ポリ
ビニルピロリドン、ポリメタクリル酸、ポリアク
リル酸、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アラビアゴム、などを例示する
ことができる。 界面活性剤〔D〕の具体例としてはラウリル硫
酸ソーダ、オレイン酸カリ、オレイン酸ソーダ、
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート、プロピレ
ングリコールモノラウレート、オレイン酸、ドデ
シルベンゼンスルフオン酸ソーダ塩などを例示す
ることができる。しかし、それらのミセルの中に
重合性単量体もしくは重合性単量体中に溶解して
いるTAG等がとりこまれるならば、その種類は
全く問わない。 放射性物質標識TAG、同標識TAG様物質及び
同標識レクチンは、上記TAG等に例えば 125I、
131I等の放射性ヨードを導入することによつて製
造される。放射性ヨードの導入は、通常のヨード
化法、例えばクロラミンTを用いる酸化的ヨード
化法〔Nature194、495頁(1962)、Biochem.J.
86、114頁(1963)〕によつて行われる。すなわ
ち、適当な溶媒、例えばPH6〜8の緩衝液、好ま
しくは0.2Mリン酸緩衝液(PH7)中で、クロラ
ミンTの存在下、室温付近にて5〜60秒行われ
る。使用される放射性ヨード及びクロラミンT
は、上記TAG等に含まれるチロシン分子1ナノ
モルに対し、夫々1〜5ミリキユーリー、10〜
100ナノモルが好ましい。このようにして標識さ
れた標識TAG等は通常の方法で単離精製し、必
要ならば凍結乾燥して保存しておく。 酵素標識TAG、同標識TAG様物質及び同標識
L−フコース結合性レクチンは通常のカツプリン
グ法、例えばB.F.ERLANGER等〔AcTa.
Endocrinol.Suppl.、168、206(1972)及びM.H.
KAROL等〔Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.、57
713(1967)〕の公知の方法によつて製造される。
すなわち、TAG等と酵素をNaIO4等の酸化剤の
存在下、PH4〜6の緩衝液、例えば1mM酢酸緩
衝液(PH4.4)中で、室温付近で2〜5時間反応
させ、次いでNaBH4等で還元することによつて
行われる。酵素はTAG等1モルに対して1〜3
モル量用いる。酸化剤はTAG等の100〜300倍モ
ル、還元剤は酸化剤の1〜2倍モルが好ましい。 螢光物質標識TAG、同標識TAG様物質及び同
標識L−フコース結合性レクチンは、公知の螢光
物質、例えばフルオレツセインイソチオシアネー
ト(FITC)、テトラメチルローダミンイソチオ
シアネート(RITC)等を、PH6〜8の水又は生
理食塩水中、0〜室温、好ましくは室温にて、
TAG等と0.5〜3時間反応させる(螢光抗体法、
医化学実験法講座、No.4263〜270頁)。使用する螢
光物質の量はTAG等の1/50重量が好ましい。 次に、本発明の競合法及びサンドイツチ法によ
る測定法を説明する。 両方法ともに、反応は適当な溶媒中、45℃以
下、好ましくは4〜40℃、更に好ましくは20〜40
℃の温度で行われる。該溶媒としては、TAG、
TAG様物質とL−フコース結合性レクチンの反
応に悪影響を与えないもの、例えば水、生理食塩
水、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(PH≒7.5)、0.1M
リン酸緩衝液(PH≒7.4)等のPHが6〜7.8の緩衝
液が好ましい。反応時間は5〜40時間、好ましく
は15〜25時間で行われる。 反応によつて生成したTAG(TAG様物質)−L
−フコース結合性レクチン結合体と未反応L−フ
コース結合性レクチン又はTAG(TAG様物質)
との分離は自体公知の方法によつて行われる。す
なわち、不溶化TAG(TAG様物質)、不溶化L−
フコース結合性レクチンを使用したときは、固相
と液相を分離(遠心分離、別、デカンテーシヨ
ン)すればよく、他の場合には前述の方法によつ
て分離される。 斯くして分離されたものの標識剤活性は、その
標識剤の種類によつて、前述の如く測定し、これ
から測定物質量を求めることができる。 叙上の如く本発明によれば体液中のTAGを有
利に定量できる。そしてこのTAG量を知ること
により初期から末期の何れの癌も診断することが
でき、特に癌の早期発見に極めて有用である。さ
らに本発明方法は糖側鎖を測定しているので、従
来の主として蛋白部分を測定した抗体利用系(α1
−フエトプロテイン、CEA等)より広い範囲で、
何れの癌、例えば胃癌、乳癌、結腸癌、直腸癌、
卵巣癌、口腔癌、舌癌、喉頭癌、前立線癌、脂肪
肉腫、悪性黒色腫、子宮癌、胃原発肉腫等の癌の
診断法にも利用できる。 更にまた、本発明によれば、L−フコースを末
端に有する糖類、糖ペプタイド、糖蛋白、糖脂
質、糖テルペン、糖ステロイド等の糖誘導体を定
量することもできる。 以下実施例を挙げて説明する。 実施例 1 (i) ペルオキシダーゼの活性化: ペルオキシダーゼ(西洋わさび)5mgを
0.3M炭酸水素ナトリウム水溶液1mlに溶解し
た。これに0.1Mフルオロジニトロベンゼンエ
タノール溶液0.1mlを加え、室温で1時間静か
に撹拌後、0.06M NaIO4溶液1mlを加え室温
で30分間静かに撹拌した。更に0.16Mエチレン
グリコール1mlを加え室温で1時間静かに撹拌
した。次いで0.01M炭酸−炭酸水素ナトリウム
緩衝液(PH9.5)を用いて4℃で一昼夜透析し
た。 (ii) レクチンのペルオキシダーゼ標識法(ミヤコ
グサレクチン−ペルオキシダーゼ): ミヤコグサレクチン5mgを(i)で得た活性化ベ
ルオキシダーゼ3mlに溶かし、静かに撹拌しな
がら室温で2〜3時間反応させた。これに
NaBH45mgを加え、4℃で3時間反応させた。
次いでこの溶液を0.1Mトリス−塩酸緩衝液
(PH7.4)に対して一昼夜透析し、セフアテツク
スG150ゲルカラムクロマトグラフイー(溶出
液:0.1Mトリス−塩酸緩衝液、PH7.4)でゲル
ロ過を行つた。各分画をOD280、OD403で測定
し、OD280とOD403の重なるピークを集めた。 (iii) 不溶化レクチンの製造法: CNBr−活性化アガロース15gを3の
0.001N塩酸に懸濁し、30分間静置した後ガラ
スフイルター上で、0.1M炭酸水素ナトリウム
(PH8.5)1で洗浄した。全体で約50mlの容量
の活性化セフアロースが得られた。これを
0.1M炭酸水素ナトリウム(PH8.5)200mlに懸
濁し、ミヤコグサレクチン50mgを含む0.01Mリ
ン酸塩緩衝液(PH7.7)5mlを加え、室温で
時々撹拌しながら2時間反応させた。反応後、
反応液をガラスフイルター上で洗浄し、反応物
を1モルのモノエタノールアミン溶液200ml
(PH8.5)に加え、室温にて2時間反応した。次
いで、ガラスフイルター上で洗浄した。洗浄法
としては、0.1M酢酸緩衝液(0.5M NaClを含
む)1と0.1Mホウ酸緩衝液(0.5M NaClを
含む)1で交互に3回洗浄した。 (iv) TAG様物質の製造法: 0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.0)100mlにブタ
胃粘膜硫酸化糖蛋白(以下PGMと略す。)1g
を懸濁し、1N NaOH水溶液を滴下してPH11に
調整した。室温で30分間撹拌後、3000rpmで10
分間遠心分離し、上澄を1N HCl溶液でPH7.0
に調整し、再び3000rpmで10分間遠心分離し
た。上澄を0.01Mリン酸塩緩衝液(PH7.0)10
に対して終夜透析して、精製TAG様物質
(精製PGM)を得た。 (v) 標識TAG様物質の製造法: (a) 酵素による標識(PGM−ペルオキシダー
ゼ) 4mgの山葵(ワサビ)ペルオキシダーゼ
(HRPO)(0.1μM)を蒸留水1mlに溶解し
た、これに0.1M NaIO40.2mlを加えて室温に
て20分間撹拌し、1mM酢酸緩衝液(PH4.4)
に対して一昼夜透析して未反応のNaIO4を除
去した。この透析反応液に0.2M炭酸水素緩
衝液(PH9.5)を約60μ程度加えてPH9.0に
調整した。次いで、ただちに0.01M炭酸水素
塩緩衝液(PH9.5)に溶解したPGM(10mg/
ml)0.6mlを加えて室温で2時間混合し、4
mg/mlのNaBH4蒸留水溶液0.1mlを加え、4
℃で2時間静置した。更に0.01Mリン酸緩衝
液(PH7.2)に対して一昼夜透析後、セフア
デツクスG−200(1.5×150cm)にて溶出して
精製PGM−ペルオキシダーゼ(PGM−
POX)を得た。ゲル溶出液は各々50mlずつ
集め、各溶出液はOD280、OD403で吸収を測
定した。 (b) アイソトープによる標識( 125I−PGM): 125IでクロラミンTを用いる酸化的ヨード
化法にてPGMを標識する。 PGM10μgを0.2Mリン酸緩衝液(PH7.0)50μ
に溶解し、これに1ミリキユーリーのNa
125I(無担体:N.E.N)10μとクロラミンT50μ
g/100μ0.2Mリン酸塩緩衝液を加え、室温
で30秒間混合後、Na2S2O5100μg/100μ
0.2Mリン酸塩緩衝液を加え混合し、次いでNa
125Iを1mg加えて混合した。更に得られた
125I−PGMをセフアデツクスG−50(1×30cm)
にて精製した。このようにして調製された
125I−PGMはほぼ1〜2μCi/μgの放射性を
有していた。 (vi) 定量法 10×75mmのガラス管を用いて、前記(v)で得ら
れた 125I−PGM(100ng0.17μCi2.4 105cpm)
0.1ml、前記(iv)で得られた精製標準PGM(0.1μ
g/ml、0.2μg/ml、1μg/ml、2.5μg/ml、5μ
g/ml、10μg/ml)0.1ml、ミヤコグサレクチン
(10μg/ml)0.1mlおよび0.05Mリン酸緩衝液
(0.15M NaCl、0.1%BSA、0.02%NaN3)、0.2
mlを混合し、25℃で1時間インキユベートし
た。反応終了後、ミヤコグサレクチンに結合し
125I−PGMとPNAに結合していない 125I−
PGMとPNAに結合していない 125I−PGMに
抗ミヤコグサレクチン家兎血清(E.Y.
laboratory社製:10倍希釈液)0.1mlを加えて
25℃で1時間インキユベートした後4℃、
3000rpmで30分間遠心分離した。沈渣(PNA
に結合した 125I−PGM)のカウントを計測し
て標準曲線を作成した(第1図)。この結果か
ら明らかな様に、通常%Bound(B/T)は通常
20〜25%で、50%阻害率は0.6μg/mlであつた。 (vii) 不溶化TAG様物質の調製: 過剰量のPGMを0.01Mリン酸塩緩衝液(PH
7.0)100mlに加えて、懸濁液を調製した。この
ものに0.01N NaOH溶液を加えてPHを約11に
調整し、3000rpmで20分間遠心分離し上澄を回
収した。この上澄に0.03N HClを滴下してPH
を7.0に調整し、再び3000rpmで20分間遠心を
行なつた。上澄を0.01Mリン酸塩緩衝液(PH
7.0)に対して透析したものををPGM溶液とし
た。このものの糖及び蛋白含量は、糖について
はフエノール硫酸法でグルコースを標準として
ヘキソースが5〜7mg/ml、蛋白については
BSAを標準として測定した結果1〜2mg/mlで
あり、以下の放射線重合(RIP)に供する。 放射線重合は単量体としてヒドロキシエチル
メタクリレート(HEMA)と上記PGA溶液を
33:67の割合で混合し、1cm×15〜20cmのガラ
ス管に入れ、急速に−70℃以下に凍結した。次
いで1×106radのγ線照射を行ない単量体を重
合した。各々の固定化されたPGM材料はこの
重合体の棒を10μmずつ切つて1枚ずつのデイ
スクとした。 (viii) 不溶化TAG様物質の製造法: CNBr−活性化セフアロース4B(フアリマレ
ア社製)15g(乾燥重量)を3の0.001N塩
酸に懸濁し、30分間静置後ガラスフイルター上
で0.1M炭酸水素ナトリウム(PH8.5)1で洗
浄すると、約50ml容量の活性化セフアロースが
得られた。これを0.1M炭酸水素ナトリウム
(PH8.5)200mlに懸濁し、PGM50mgを含む
0.01Mリン酸塩緩衝液(PH7.7)5mlを加えて、
室温で時々撹拌しながら2時間反応させた。反
応終了後、反応液をガラスフイルター上で洗浄
し、反応物を1Mのモノエタノールアミン溶液
(PH8.5)200mlに加え、室温にて2時間反応し
た。次いでガラスフイルター上で洗浄した。洗
浄法としては0.1M酢酸緩衝液(0.5M NaClを
含む)1と0.1Mホウ酸緩衝液(0.5M NaCl
を含む)1で交互に3回行う。 実施例 2 競合法を用いる方法: デイスク(前記(vii)で調製した不溶化TAG様物
質)1枚をミヤコグサレクチンの結合したペルオ
キシターゼ(前記(ii)で調整した標識レクチン)
50μ及び試料(各種濃度のPGM)200μに入
れ、25℃で20時間インキユベートした。そのデイ
スクをPBSで洗浄し食塩水2.0mlに入れ、ペルオ
キシダーゼ物質0.5mlを添加して25℃で1時間イ
ンキユベートした。次いで3N塩酸1.0mlを添加
し、492nmで吸光度を測定して検量線を作成した
(第2図)。 実施例 3 サンドイツチ法を用いる方法: 1μg/ml〜10μg/mlのPGMを溶解した0.05M
リン酸塩緩衝液(PH7.0)100μにミヤコグサレ
クチン−アガロース200μgを加え、25℃で撹拌
下、1時間インキユベートした。次いで0.05Mリ
ン酸塩緩衝液(PH7.0)で3回洗浄後、実施例1
(ii)で得たペルオキシダーゼで標識したミヤコグサ
レクチン6μg及び0.05Mリン酸塩緩衝液(PH7.0)
100μを加え、撹拌しながら25℃で1時間イン
キユベートした。3000rpmで10分間遠心分離した
後、沈渣を回収し、0.05Mリン酸塩緩衝液(PH
7.0)で3回洗浄し、492nmで吸光度を測定して
検量線を作成した。その検量線を第3図に示す。 実施例 4 (i) 被検サンプルの調製: 胃癌3名、乳癌2名、子宮癌1名の患者及び
健康人7名より血液を採取し、分離して血漿を
得た。 (ii) 測定方法: (i)で得たサンプル0.1mlに等容のミヤコグサ
レクチン−ペルオキシダーゼ10μg/mlの0.15M
リン酸緩衝液溶液0.2ml及びPGM−不溶化シー
ト1枚を加え、良く撹拌して20〜37℃で24時間
反応させた。この反応溶液中のPGM−不溶化
シートをよく洗浄後、PGM−不溶化シートに
結合したミヤコグサレクチン−ペルオキシダー
ゼ活性をオルトフエニルジアミンを基質とした
酵素活性測定法で0 D492より測定した。標準
物質としてはサンプルのかわりに各種濃度の
PGMを用いて標準曲線を作成した。TAG−D
値はヘキソース等量として表示した。上記の測
定結果を第4図に示した。 (iii) 結果: 第4図に示される通り健康人では全例3n
M/ml以下のTAG−D値が得られた。 実施例 5 (i) 被検試料の調製: 胃癌患者2名、乳癌患者1名及び健康人5名
より、ヘパリン(500単位)処理した注射器で
5mlの血液を採取し、2000rpm10分間遠心分離
後、その上澄をとり被検試料とした。 (ii) 測定方法: (i)で得た被検試料各200mlを2本の試験管に
分取し、これに実施例1で得られたペルオキシ
ダーゼ標識ミヤコグサレクチン〔レクチンとし
て3.5μg/ml0.1Mトリス−塩酸緩衝液(PH≒
7.5)〕をそれぞれ50μずつ添加した。次いで
軽く撹拌して混和し、20〜30℃にて1時間静置
反応後、一方の試験管(検体A)に0.1Mトリ
ス−塩酸緩衝液にて8%(W/V)に調製した
ポリエチレングリコール(mw6000)溶液250μ
を、他方(検体B)に0.1Mトリス−塩酸緩
衝液250μをそれぞれ加えて軽く混和させた。
検体A,B共に20〜30℃にて30〜60分間静置反
応させた後、スイング型ローターを用いて1000
×g、40〜60分間遠心分離した。上澄液50μ
を静かに分取し、予め調製してあつた2mlの生
理的食塩水に加え十分に撹拌混和させた後、ペ
ルオキシダーゼ基質液(以下「基質液」と略
記)500μを添加し、20〜30℃の暗所にて30
分間反応させた。尚、基質液としては0.1Mク
エン酸緩衝液にオルトフエニレンジアミン及び
過酸化水素水を各々最終濃度6%及び0.1%と
なる様に添加したものを使用した。また、基質
液は使用前に調製し、使用時まで4℃にて保持
することが望ましい。反応後、2規定塩酸1ml
を添加して反応を停止させ、その発色を分光光
度計を用いて波長492nmの吸光度によつて測定
した。 検体Bの吸光度(b)より検体Aの吸光度(a)を差し
引いた値(c)をTAG結合レクチン量としこれをプ
ロツトした。その結果は第5図に示される如くで
ある。尚、図中〇は健康人を(1)〜(3)は次の患者を
意味する。(1)、(2)、胃癌、(3)、乳癌。 第5図に示される如く、健康人より高いC値を
示す試料は、血漿中のTAG量が多い事を意味し、
これより被検者に癌細胞が存在することが示唆さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の競合法による標準曲線、第2
図は競合法の検量線、第3図はサンドイツチ法の
検量線、第4図は競合法により測定した健康人と
癌患者のTAG量、第5図は実施例5の方法によ
つて測定した健康人と癌患者のTAG量を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 体液中のTAGを、L−フコース結合性レク
    チンと反応させてTAG−L−フコース結合性レ
    クチン結合体を形成させ、該結合体の量又は残存
    するL−フコース結合性レクチンの量を測定する
    ことを特徴とする体液中の癌関連糖側鎖の定量
    法。 2 測定しようとする体液中のTAGと、一定量
    の不溶化TAG又はTAG様物質とを、標識L−フ
    コース結合性レクチンの一定量と競合反応させ、
    次いで不溶化TAG又は不溶化TAG様物質と標識
    L−フコース結合性レクチンとの結合体及び非結
    合L−フコース結合性レクチンを分離し、その何
    れか一方の標識剤活性を測定することを特徴とす
    る癌関連糖側鎖の定量法。 3 測定しようとする体液中のTAGと一定量の
    標識TAG又は標識TAG様物質を、一定量のL−
    フコース結合性レクチン又は不溶化L−フコース
    結合性レクチンと競合反応させ、次いで標識
    TAG又は標識TAG様物質とL−フコース結合性
    レクチン又は不溶化L−フコース結合性レクチン
    との結合体及び非結合標識TAG又は標識TAG様
    物質を分離し、その何れか一方の標識剤活性を測
    定することを特徴とする癌関連糖側鎖の定量法。 4 測定しようとする体液中のTAGと不溶化L
    −フコース結合性レクチンとを反応させてTAG
    −不溶化L−フコース結合性レクチン複合体を形
    成させ、この複合体に標識L−フコース結合性レ
    クチンの一定量を反応させ、次いで複合体と標識
    L−フコース結合性レクチンの結合体及び非結合
    標識L−フコース結合性レクチンを分離し、その
    何れか一方の標識剤活性を測定することを特徴と
    する癌関連糖側鎖の定量法。
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