JPS63266068A - セラミツクドライコ−テイング皮膜の着色法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ドライコーティング皮膜に任意の色を着色さ
せる方法に関する。

〔従来の技術と問題点〕

ドライコーティング技術は周知のように、真空蒸着法、
イオンブレーティング法、スパッタリング法、　Ｃ，Ｖ
、ロ、法、イオンプランテーシッン法等があり、いずれ
も目的用途に応じて著しい進歩を遂げており、かような
ドライコーティング法によって基材表面にセラミック皮
膜を形成させた各種の材料が市場に提供されるようにな
った０本明細書ではこのようなドライコーティング法に
よって形成させた皮膜をドライコーティング皮膜と呼ぶ
ことにする。一般に、がようなドライコーティング皮膜
は工業材料としての用途向けに施されるのが一般であり
、装飾用としての用途は腕時計の外装やメガネフレーム
、装身具などの限られた分野で僅かに使用されているに
すぎない。

セラミック系ドライコーティング皮膜は、硬度が著しく
高く耐摩耗性に優れていると同時に耐高温酸化性や耐候
性にも優れているので、内外装用建材や自動車９　さら
には一般家庭用品などにこのドライコーティング皮膜を
施せば５その耐用寿命を著しく高めることができる。し
かし、これが普及しない一つの原因は、ドライコーティ
ング皮膜の色彩がその皮膜を施した該物質特有の単一色
のものしか得られないという点にあった０例えば。

ドライコーティング皮膜が窒化チタンである場合には黄
金色のみしか得られない、これは時計の外装品に使用さ
れているが、すべて黄金色のものである。またドライコ
ーティング皮膜が窒化アルミニウムである場合には金属
色（ステンレス鋼のような銀白色）の単色である。

したがって、内外装用建材、自動車、一般家庭用品、運
動具、ガラス等といった意匠性が必要な物品に対しては
、デザインを施す側から見ればドライコーテイング品で
は望む色調のものが自由に得られず、彩色が自由な化成
処理品や塗装処理品さらにはメッキ品等の彩色品に頼っ
ていたのが実杖である。

よって、もし、ドライコーティング皮膜に望む色を自由
に着色できるならば、その皮膜の優れた特質（班が付き
に＜＜、耐熱性や耐候性に優れ表面状態が美麗のまま半
永久的に使用できるという特質）を生かして、各種の物
品の価値を著しく高めることが可能となる。

〔発明の目的〕

本発明は、かような背景のもとに、ドライコーティング
皮膜にあらゆる色調の色を発色させることを目的として
なされたものである。

〔発明の構成〕

該目的のもとに１本発明者らは、ドライコーティング皮
膜の色調の制御について数多くの研究と試験を重ねてき
たが、ここに、望む色を自由に発色させることができる
ドライコーティング皮膜の着色技術を確立することがで
きた。すなわち本発明は、スパッタリング法によって基
材表面にセラミックコーティングを施すドライコーティ
ング法において、ターゲットにＴ　ｉ−Ａ　１合金を使
用し且つ雰囲気ガスとして窒素ガスを使用して基材表面
に窒化チタン−窒化アルミニウム系の複合セラミックコ
ーティング皮膜を生成させ、そのさい、該雰囲気中の窒
素ガス濃度を色調制御因子として調整することにより、
生成する皮膜に目標とする色を発色させることを特徴と
するセラミックドライコーティング皮膜の着色法を提供
するものである。

そして、各色に黒味を帯びた彩色を施す場合には前記方
法においてＣｎＨｍガスを追撚しその濃度を調整すれば
よい。

本発明法によると、従来のドライコーティング皮膜では
全く見られたことがないような新しい色調をもつドライ
コーティング皮膜が得られる。すなわち１本発明法では
窒化チタン−窒化アルミニウム系の複合皮膜、更には窒
化チタン−窒化アルミニウム−炭窒化物系の複合皮膜を
形成するのであるが、窒化チタンや窒化アルミニウムの
もつそれぞれの色！１１（黄金色や銀白色）からは全く
予想しえないような、赤系統、茶系統、黄系統、緑系統
、赤系統、青系統および紫系統のような各種の色に自由
に発色させることができる（特に窒化チタン−窒化アル
ミニウム系の複合皮膜）、さらに。

これらの各色に対して黒味を帯びさせることもできる（
特に窒化チタン−窒化アルミニウム−炭窒化物系）。

以下に本発明の内容を詳しく説明する。

真空蒸着法、イオンブレーティング法、スパッタリング
法、　Ｃ，Ｖ、Ｄ、法、イオンプランテーション法等の
ドライコーティング技術はいずれも目的用途に応じて著
しい進歩を遂げているが、これらのうち、広面積へのコ
ーテングが可能で且つ連続生産に適するスパッタリング
法は大量消費材向けに適用できるものである９本発明に
おいては、このスパッタリング法を実施してドライコー
ティング皮膜を施すさいに、ターゲットとしてＴｉ−Ａ
１合金を使用する点と、雰囲気中のＮ２ガス濃度を調整
する点に基本的な特徴がある。

スパッタリング法は１周知のように、真空条件下で皮膜
材源であるターゲットの表面に不活性ガス（通常Ａｒガ
ス）の高エネルギーイオンを衝突させ、はじき出される
粒子を基板上に堆積させる方法である。本発明において
はそのターゲットにＴ　ｉ−Ａ　１合金を使用し、Ｎｚ
ガスを雰囲気中に導入する０例えばホットプレスによっ
て作成されたＴｌ−Ａｌ合金（例えば５０Ｘ　Ｔ　１−
５０！　Ａ　１　合金）をターゲットとし、装置内の雰
囲気としては、ＡｒおよびＮｚ（更にはＣ，ＩＨ１１ガ
ス）の混合気体の雰囲気とし１０−ｔ〜１０−’Ｔｏｒ
ｒ、の減圧雰囲気に調整する。

ターゲットの電圧は一１５０Ｖから一５２０ｖの条件に
保ち、基材の鋼板表面に対して、ターゲットからはじき
出される粒子を堆積させる。そのさい、所定の減圧下に
維持されるように真空装置を稼働しながら装置内にＮ！
ガス、さらにをＣｌ１Ｈ，ガスを所定の流量で導入する
のであるが、このガスの導入量の制御によって各種の色
調のドライコーティング皮膜を基材綱板の表面に形成さ
せることができる。ターゲットにＴｉ−Ａ１合金を使用
し、ＡｒとＮ□ガスの雰囲気に保つ場合にはＮｔガス濃
度を調整するだけで赤系統、茶系統、黄系統、緑系統。

赤系統、青系統および紫系統のような各種のものに自由
に調整できる。またターゲットにＴ　ｉ　−Ａ　１合金
を使用し、Ａｒ＋Ｎ＊およびＣｎＨｍガスの雰囲気に保
つ場合にはＮｔガス濃度とＣ，ＨＩＩガス濃度を調整す
ると、前記の各色にさらに黒みを帯びた色に調整するこ
とができる。

このようにして基材の表面に形成されたドライコーティ
ング皮膜は、雰囲気ガスがＮ、とＡｒの場合には、チタ
ン、アルミニウムおよび窒素の三元素を必須成分として
少なくともチタンとアルミニウムの窒化物が該皮膜中に
渾然一体となって存在しているものである。またＣ１１
Ｈ，ガスを混在させて形成させたドライコーティング皮
膜は、チタン、アルミニウム、窒素および炭素の四元素
を必須成分としてチタンとアルミニウムの窒化物および
炭窒化物が該皮膜中に渾然一体となって存在しているも
のである。そしてドライコーティング皮膜中に渾然一体
となって存在している窒化チタンと窒化アルミニウムの
量比や化合窒素の量、さらにはチタンとアルミニウムの
炭窒化物の量や形態によって異なった色彩を放ち、従来
の窒化チタンのドライコーティング皮膜の黄金色や窒化
アルミニウムドライコーティング皮膜の金属色とはおよ
そ異なったあらゆる色調を示す、ドライコーティング皮
膜の厚みとしては０．０５〜４μ−程度であるのがよい
。０．０５！階未満では色を付与する効果が少なく、４
μ削を越えるような厚みでは耐クラツク性の点で好まし
くないからである。

本発明の実施において、使用する装置条件とターゲット
のＴｉ−Ａｌ合金の種類が決定されたならば、その条件
でＮ２ガス濃度、さ″らにはＣ，ｌＨ，ガス濃度を変え
て皮膜を形成し、得られる色調とこれら雰囲気ガス濃度
との関係を詳細に記録し、この記録も基にして目標とす
る色となるような雰囲気ガス濃度に設定して皮膜を形成
するという処決によって、目標とする望む色のドライコ
ーティング皮膜を自由に生成させることができる。

本発明法を適用する基材はスパッタリング法が適用され
るものであればその種類を問わない０例えば一般金属、
ガラス、樹脂などが使用できる。

金属では例えばステンレス鋼板゛、アルミニウム板など
が特に美麗品となる。ガラスでは通常の建築材に使用さ
れているソーダ系の仮ガラス、樹脂では汎用プラスチッ
クの塩ビ系やアクリル系等の使用が好適である。なお、
基材が樹脂である場合にはドライコーティング時の温度
変化による変形を防ぐために基材温度が７０℃以上とな
らないように調整する。

本発明法において、基材としてステンレス鋼を使用した
場合には、これまでにはない意匠性の優れた各種物品を
市場に提供できる０例えば、鏡面仕上げのステンレス鋼
板や粗面に仕上げたステンレスｍｉ、　　さらにはエツ
チングにより模様を付与したステンレス鋼板、或いはこ
れらを組合せたステンレス鋼板に本発明に従って各種の
着色をもつドライコーティング皮膜を形成させると、一
般建集用の内外装用の壁材や天井材などの意匠建材。

シリ−ケースの枠材、カウンター材、壁や天井のモール
材、コーナー材、柱巻材、天井幕材、ドア材１階段テス
リ材、陳列棚パイプ材、エスカレータ−材、エレベータ
の内装や扉材等において従来品にない疵の付かない意匠
性と光沢の優れた耐久材となり、また、家庭用品例えば
包丁１食器、洗面化粧台等や、自動車や自転車などのパ
イプ、モール、ホイルカバー等の各種の部品に対しても
優れた意匠性と耐摩耗性を付与することができる。

以下に、ステンレス鋼板に本発明法を適用して各種の色
調のドライコーティング皮膜を形成する場合の実施例を
挙げて本発明の内容をさらに説明する。

実施例 通常の５ＩＪＳ３０４のステンレス鋼板（厚さ１．０ｍ
ｍで３００ｍｍ　Ｘ　３００ａｈ−の面積を有したブラ
イトアニーリング仕上げ品）を脱脂洗浄したうえ、長さ
２８８（１＋ｍ　Ｘ高さ１１３０ｓｍＸ幅１８２−一の
内容積を有するスパッタリング装置内にセットし、ター
ゲットとして５０ＸＴｉ−５（ＨＡｌの合金を使用し、
約２　Ｘ　１０−’Ｔｏｒｒ、の真空を維持しつつ、Ａ
ｒを２４０ｍ　ｌ　／ｍｉｎの一定の流量で、そしてＮ
２ガスを２０〜２００ｍ　１２　／ｍｉｎの範囲で変化
させて、交流電圧−５２０ｖの条件下で約０．２μ−の
厚みをもつドライコーティング皮膜を該ステンレス鋼板
の表面に形成させた。また、前記の例のほか、Ｃ，ＨＩ
Ｉガスを２５ｒｓ　ｌ　／ｗｉｎの流量で追加した例も
実施した。

得られたドライコーティング皮膜の色調を、スガ試験機
株式会社製の５Ｍ−４カラーアカライザーを用いて測定
し、Ｎ、流量と色調との関係をＨｕｎｔｅｒ色差表示方
式であるり、ａ、ｂの表示のうち、ａとｂの特性図によ
って表示しくＬ値：５０〜６ｏ）、第１図の結果を得た
。このときのサンプルサイズは３００−Ｘ　３００ｍｍ
の面積を有しランダムに１０点潤色を行ったものである
。ｌＯ点測色での色差Ｆは±０．５以内にあり、いずれ
も均一に着色されていたものである。

第１図の結果から明らかなように、イエロー。

ブロンズ、レッド、ブルー、グリーン、の各種の色調が
得られる。これはＮ８ガス流量と密接に関係しているこ
とがわかる。そして、ＣｎＨｍガスを遺漏した場合には
ブラック色が得られる。

以上の代表例のほかに、Ｎ２ガス流量を更に微調整し、
多数の試験を行ったが、Ｎ、ガス流量の調整だけで（さ
らにはＮ８ガス流量とＣ，ＨＩＩガス流量の調整で）殆
どの種類の色調を発色させることができた。

したがって、予めＮ８ガス流量、つまり雰囲気中のＮ２
ガス濃度と色調との関係を記録しておけば、目標とする
色に対応するＮ８ガス濃度に設定することにより、望む
色のドライコーティング皮膜を形成することができる。

黒味を付与する場合にも同様にしてＣｎＨｍガス濃度を
調整すればよく黒色を得たいのであればその濃度を一層
高めればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はステンレス鋼板を基板とした本発明に従う内外
装用着色建材の色調をＲｕｎ　ｔｅｒ色差表示で示した
図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）スパッタリング法によって基材表面にセラミック
   コーティングを施すドライコーティング法において、タ
   ーゲットにＴｉ−Ａｌ合金を使用し且つ雰囲気中に窒素
   ガスを存在させて基材表面に窒化チタン−窒化アルミニ
   ウム系の複合セラミックコーティング皮膜を生成させ、
   そのさい、該雰囲気中の窒素ガス濃度を色調制御因子と
   して調整することにより、生成する皮膜に目標とする色
   を発色させることを特徴とするセラミックドライコーテ
   ィング皮膜の着色法。
2. （２）スパッタリング法によって基材表面にセラミック
   コーティングを施すドライコーティング法において、タ
   ーゲットにＴｉ−Ａｌ合金を使用し且つ雰囲気中に窒素
   ガスおよびＣ＿ｎＨ＿ｍガスを存在させて基材表面に窒
   化チタン−窒化アルミニウム−炭窒化物系の複合セラミ
   ックコーティング皮膜を生成させ、そのさい、該雰囲気
   中の窒素ガス濃度およびＣ＿ｎＨ＿ｍガス濃度を色調制
   御因子として調整することにより、生成する皮膜に目標
   とする色を発色させることを特徴とするセラミックドラ
   イコーティング皮膜の着色法。