JPS6326083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は化粧具収納容器の改良に係るもので、
筆先を衛生的に保護し、口紅等の付着した筆先に
よつて他所を汚してしまうのを防ぐ事を目的とし
た考案である。

〔従来の技術〕

従来より、特公昭55−46号公報に見られる様
に、指掛筒に連設したチヤツクに挾持される毛筆
を、ばねに弾発された保持管内に収納し、この保
持管を収納した軸筒の先端に、拡開可能に先端周
面に切割目を施したゴム、合成樹脂等の弾性体で
成形した帽体を被着した構成の化粧用筆が知られ
ている。この化粧用筆は、指掛筒を押圧すること
によりチヤツクを拡開させると同時に保持管を降
下させ、帽体の切割目を拡開させる。この時毛筆
は重力によつて降下し、毛筆の穂先が露出するも
のであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、指掛筒の押圧が瞬時に行われず、ゆつ
くりとした動作で押圧された場合などには、保持
管が降下して帽体の切割目を拡開する前にチヤツ
クが拡開して、帽体に衝突してしまい穂先を痛め
てしまう恐れのあるものであつた。

〔問題点を解決する為の手段〕

先端に化粧刷子２を保持する保持体１は、外側
壁下端に操作片１５を植設する。

この保持体１を摺動自在に内装する摺動筒４
は、外側壁に突部５が突出した栓体６を止着す
る。また外側壁には、前記操作片１５が摺動自在
に貫通し、操作片１５の上方が当接する係止部１
８′及び係止部１８′の方向に傾斜したテーパー部
１７′を有する摺動溝１４′を縦状に穿設する。

この摺動筒４を摺動自在に内装する本体筒７
は、外側壁に前記操作片１５が貫通する摺動溝１
４を縦状に穿設する。下端には、尾栓筒９を挿入
止着する。この尾栓筒９には、前記栓体６を摺動
可能に挿入し、栓体６の突部５の下端が当接する
係止部１８及び係止部１８の方向に傾斜したテー
パー部１７を有するカム溝８を穿設する。

この本体筒７の上端に止着される中筒１２は、
先端に拡開可能に切り割り目１０の施されたゴム
キヤツプ１１を、該ゴムキヤツプ１１を被う先端
筒１３と共に止着する。

本考案は以上構成である。

〔作用〕

化粧刷子２が収納されている場合、操作片１５
は本体筒７の摺動溝１４及び摺動筒４の摺動溝１
４′の最下端に位置し、また摺動筒４の下端に止
着された栓体６の突部５も尾栓体９のカム溝８の
最下端に位置している。

この状態より操作片１５を上昇させると、操作
片１５は摺動筒４の摺動溝１４′の係止部１８′に
当接して、保持体１と共に摺動筒４が本体筒７内
を上昇する。その結果、摺動筒４の先端がゴムキ
ヤツプ１１の切り割り目１０を拡開させる。この
時、栓体６の突部５は尾栓筒９のカム溝８を上昇
する。そして、突部５はテーパー部１７に当接し
て、栓体６及び摺動筒４を僅かに回転させる。す
ると、操作片１５は摺動筒４の摺動溝１４′の係
止部１８′に当接していたのが解除され、摺動筒
４の上昇が停止し保持体１のみ上昇する様にな
る。そして、先端筒１３より化粧刷子２を露出さ
せる事ができる。

また、収納時には本体筒７の摺動溝１４の上端
に位置した操作片１５を下方に押し下げると、栓
体６の突部５は尾栓筒９のカム溝８の係止部１８
に当接して、摺動筒４の降下が阻止された状態と
なつているため、保持体１のみ摺動筒４内を降下
する。そして、操作片１５が摺動筒４の摺動溝１
４′下端のテーパー部１７′に当接すると、摺動筒
４が僅かに回転し、栓体６の突部５は、尾栓筒９
のカム溝８の係止部１８より脱出し、摺動筒４が
降下を始める。そして、ゴムキヤツプ１１は自身
の復元力により閉じ、化粧刷子２を収納する。

〔実施例〕

保持体１は、先端に化粧刷子２を保持する保持
筒３を止着している。また、外側壁下端には、係
止孔１６が穿設され、操作片１５が植設されてい
る。この保持体１は摺動筒４内に摺動自在に内装
されている。

この摺動筒４の外側壁には、前記操作片１５が
貫通する摺動溝１４′が穿設されている。更に摺
動溝１４′の下方には、カム溝部８′が設けられて
いる。このカム溝部８′は、操作片１５の上端が
当接する係止部１８′と、下端で係止部１８′の方
向に傾斜したテーパー部１７′とより成つている。
また、摺動筒４の後端には、栓体６が止着されて
いる。この栓体６の外側壁には、突部５が突出し
ている。そして、摺動筒４は、本体筒７内に摺動
自在に内装されている。

この本体筒７の外側壁には、前記操作片１５が
貫通して外部へ突出する摺動溝１４が縦状に穿設
されている。また、本体筒７の後端は、有底筒状
の尾栓筒９が挿入止着されている。この尾栓筒９
は、前記栓体６が摺動自在に侵入しており、内側
壁には、栓体６の突部５が係合するカム溝８が穿
設されている。このカム溝８には、前記突部５の
下方が当接する係止部１８及び上端で係止部１８
の方向に傾斜したテーパー部１７を設けている。
また、本体筒７の先端には、中筒１２が止着され
ている。

この中筒１２の先端には、ゴムキヤツプ１１が
止着されている。このゴムキヤツプ１１の先端に
は、切り割り目１０が施され、拡開可能になつて
いる。更にこの中筒１２の先端には、先端筒１３
が被嵌し、ゴムキヤツプ１１を内装して保護して
いる。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明した様に、化粧刷子２を保持
した保持体１に植設された操作片１５を摺動させ
る事により化粧刷子２を出没させるのであるが、
操作片１５が貫通した摺動筒４の摺動溝１４′に
カム溝部８′を設け、尾栓体９にも、栓体６の突
部５が係合するカム溝８を設け、それぞれのカム
動作によつて、保持体１より先に摺動筒４を動か
し、ゴムキヤツプ１１が確実に開いてから化粧刷
子２を露出させる構成としたもので、化粧刷子２
が汚れるのを防ぎ、逆に化粧刷子２に付着した化
粧料で他所を汚す事を防ぐ化粧具収納容器を提供
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の正面断面図。第２図
は、栓体の突部がテーパー部下端に当接した状態
の部分側面断面図。第３図は、栓体の突部がテー
パー部上端に当接した状態の部分側面断面図。第
４図は、化粧具を最上端まで上昇させた状態の正
面断面図。第５図は、分解斜視図。 １……保持体、２……化粧刷子、３……保持
筒、４……摺動筒、５……突部、６……栓体、７
……本体筒、８……カム溝、８′……カム溝部、
９……尾栓体、１０……切り割り目、１１……ゴ
ムキヤツプ、１２……中筒、１３……先端筒、１
４，１４′……摺動溝、１５……操作片、１６…
…係止孔、１７，１７′……テーパー部、１８，
１８′……係止部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 先端に化粧刷子２を保持し、外側壁下端に操作
   片１５を植設した保持体１と、 該保持体１を摺動自在に内装し、下端には外側
   壁に突部５が突出した栓体６を止着し、外側壁に
   は前記操作片１５が摺動自在に貫通し操作片１５
   の上方に当接する係止部１８′及び係止部１８′の
   方向に傾斜したテーパー部１７′を有する摺動溝
   １４′が縦状に穿設された摺動筒４と、 該摺動筒４を摺動自在に内装し、外側壁には前
   記操作片１５が貫通する摺動溝１４を縦状に穿設
   し、下端には前記栓体６が摺動可能に挿入され、
   栓体６の突部５の下端が当接する係止部１８及び
   係止部１８の方向に傾斜したテーパー部１７を有
   するカム溝８が穿設された尾栓筒９を挿入止着し
   た本体筒７と、 該本体筒７の上端に止着され、先端に拡開可能
   に切り割り目１０の施されたゴムキヤツプ１１
   を、該ゴムキヤツプ１１を被う先端筒１３と共に
   止着した中筒１２とから成る事を特徴とする化粧
   具収納容器。