JPS63259028A - 線材熱処理方法 - Google Patents

線材熱処理方法

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JPS63259028A
JPS63259028A JP9193787A JP9193787A JPS63259028A JP S63259028 A JPS63259028 A JP S63259028A JP 9193787 A JP9193787 A JP 9193787A JP 9193787 A JP9193787 A JP 9193787A JP S63259028 A JPS63259028 A JP S63259028A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば調質等を目的として、線材を焼入れし
、ついで焼戻するにあたって当該線材を所定時間にわた
り等温度に保持する如き場合に好適な線材熱処理方法に
関する。
(従来の技術) 各種合金鋼からなる線材を焼入れ、焼戻の画然処理工程
を含む調質のうえ冷間加工工程に付そうとする場合、上
記焼戻では、後工程の加工を容易とするため、焼入れで
高硬さとなっている線材を所定時間にわたり所定の等温
度に保持して軟化させ、所望する金属組織および硬さに
仕上げなければならない。
従来、線材にこの種等温度保持を含む熱処理を施そうと
すると、コイル材をそのままベル型炉で加熱するバッチ
式方法や、同じくコイル材を連続炉内で移動させつつ加
熱する連続式方法をとらざるを得ない。
(従来技術に存する問題点) 従来バッチ式方法、連続式方法いずれでも、炉加熱であ
るため処理に長時間を要する。また、長時間処理となる
ことから、脱炭防止のため、炉内を不活性雰囲気とする
などの設備上の煩雑さが付きまとう。
特に問題視される点は、焼入れ時・焼戻後を問わず、炉
加熱後のコイル材を急冷する場合、多巻回積層されて互
いに周面が接触・非接触状態にある線材を全断面にわた
り、かつ全長にわたり均一に冷却することが極めて困難
であり、これがため線材の周方向および長手方向の硬さ
が極めて不整に仕上がることである。当該硬さの不整は
線材強度の周方向および長手方向でばらつきを伴うこと
となり、後工程として予定される加工工程上、多々問題
を持込む。−例を挙げれば、調質後の線材に冷間で所定
角度の曲げ加工を施す場合、たとえ炉加熱による加熱温
度および加熱時間から強度設定をしていても、当該設定
強度に応じた予定スプリングバックを見越す所定の力を
付加して曲げ加工を施しても、1コイル材から調達した
定尺物中のあるものは所定角度以上に曲げ成形され、あ
るものは逆に所定角度以下に曲げ成形される現象が生じ
、加工後さらに矯正工程を必須とすることとなる。従っ
て、従来方法によった調質コイル材は品質の点で使用者
に不信感を抱かせる結果を招来した。
かかる状況から、線材の熱処理をインラインで行うこと
で従来法に纏わる問題点を解決せんと考えるが、例えば
特公昭41−13363号(特許第493400号)の
如く、走行する線材を誘導加熱手段で焼入れ温度まで急
速加熱して急冷・焼入れし、続いて誘導加熱手段で所定
焼戻温度まで急速加熱して急冷することにより全断面か
つ全長を所定高強度線材とする技術は夙に開示されては
いるものの、焼戻時に走行中の線材全断面を所定時間に
わたり精密に所定の等温度に保持して低硬度に仕上げる
確実な方策が創出されず、この種の線材熱処理をインラ
インで行うことに事実上成功していない。
それ故、冷却に問題があっても、少なくとも線材を所定
時間、所定等温度に保持可能な・コイル材をそのまま炉
加熱する従来法が依然今日まで踏襲されていた。
(発明の目的) 本発明は、線材を焼入れし2次いで所定時間にわたる等
温度保持を含む焼戻に付す場合、コイル材をそのまま炉
加熱する従来法に存する問題点およびインラインでの等
温度保持に関する問題点を解消するためになされたもの
で、処理時間を短縮するとともに、走行する線材の全断
面を所定時間にわたり精密に所定の等温度に保持可能、
従って当該線材を全断面かつ全長にわたり均一な低硬度
に仕上げることが可能、そのうえ脱炭が皆無である線材
熱処理方法を提供することを目的とする。
(発明を完成するに至る経過) 本発明者は、前記従来コイル材熱処理法ならびにインラ
イン線材熱処理法に存する問題点を解決するにあたり、
加熱・冷却上の基本に立ち返り、新たな観点から考察す
ることを試みた。
まず、加熱について考察することとする。
炉加熱では1部材表面へ外部から熱を付与し、当該付与
された熱が順次芯部へ伝導して全断面が次第に均一温度
まで昇温する。均一温度まで昇温するに要する時間は通
常1吋730分と言われる如く1部材厚さ乃至線材径に
応じた時間となり、当然のことなから昇温過程では芯部
が低温・表面力(高温という断面温度分布となる。
また、加熱コイルを用いた急速加熱では、部材自体の発
熱を促すので、炉加熱に比べ格段に所要時間が短時間と
はなるが、磁束の作用が加熱コイルの導体に近い程、即
ち部材表面に近い程大きいので、経過時間に長・短の差
はあれ、全断面均一温度を得るまでの時間における断面
温度分布は炉加熱の場合と同様である。これを第1図に
示す。
同図は所定単位時間経過層に断面温度分布を曲線A−D
で模式的に示している。
次ぎに、冷却について考察することとする。
上記加熱時における熱伝導の振舞をみると、冷却の場合
にも、熱を放出する位置が部材表面に限られていること
から、誰しもが加熱時と全く逆の温度分布をとるとの認
識を抱いている。確かに。
全断面均一温度に加熱された部材を冷却能の高い冷媒で
冷却する場合は熱りと言える。
しかし乍ら、本発明者は放冷の場合も果たして同様と言
えるかについて疑問を抱き、当該疑問を究明するため、
熱移動について原点に立ち返った解析を試みた。
円柱(線材)における熱移動の基本式は公知の如く、式 %式%() r−・−・−中心からの距離(m) で表される。而して上記式(1)において、初期条件を t=0.  θ−f (r) =θ。
ここで、 θ0・−・−・・−最初の温度  (K)境界条件とし
て r=R(半径、即ち表面) での熱流密度q (F)を r ここで、 θ■・・−・−・−・−・・JIIa度 (K)h−・
−一一−−−−−−・・・−−−−一冷却度  (m−
1)として上記式(2)、 (3)および(4)を式(
1)に代入すれば、温度分布式 一−−−−−−−−−−−−−・−・−−一−・−・−
−一−−−・−一−−−−−−−−−−・−・−一−−
−・−・・−−−−−−−(5まただし、μmは のm番目の根であり、 ここで、Tは が得られる。
7  ところで、上記における冷却度りもしくは熱伝達
率αは実験的に求めなければならない。そこで、本発明
者は各種線径、鋼種の線材について放冷実験を行った。
その一部を示せば、線径10mmφ。
材質SCM435相当材を700°Cに加熱して放冷し
た場合について、計測された表面温度降下は第2図に示
す通りであった。
一方、公知文献から温度700〜100℃間における鉄
系合金の熱拡散率aと熱伝導率λとの平均値を求めたと
ころ、 a=9,2X 10  m2/s λ=40       W/mk を得た。
他方、Gross mannチャートによれば、空気の
冷却度りは静止状態で0.8、また強い攪拌状態で2と
しており、走行する線材の場合には1前後と想定される
そこで、本発明者は上記放冷実験における各種線径の線
材についての表面温度降下測定値、上記熱拡散率aと熱
伝導率λとの平均値および上記空気の冷却度h=1を前
掲温度分布式(5)に投入し、コンピュータにより放冷
開始後の所定時間経過時点ごとの線材断面における温度
分布を解析した。
その解析結果の一部を第3図(a)〜(ci)により紹
介する。尚、放冷実験に付された線材は材質がSCM4
35相当材で、同図の(a) 〜(d)はそれぞれ線径
8,10,12.14mmφについてであり、それぞれ
全断面700°Cに加熱した状態から放冷した場合の表
面測温データを用い、上記に従って解析したものである
解析結果から、少なくとも8〜14mmφの線材では、
放冷による温度降下時の中心部温度に対する表面温度の
低下分は極めて僅かで殆ど無視してよい、換言す−れば
計測された表面温度−全断面温度分布と見做してよいと
判断される極めて注目すべき資料が得られた。
翻って、調質処理における線材の硬さ2強度の点に視点
を当てることとする。
調質は前述のとおり焼入れ、焼戻の再熱処理を含み、素
材を焼入れにより高硬さ、かつ微細な組織(マルテンサ
イト)としたうえで、後工程として予定される所定の金
属組織と硬さに仕上げるべく焼戻に付されるが、当該焼
戻では焼入れによって得られた組織を微細な焼戻マルテ
ンサイト組織とすることの他に、硬さを軟化させること
が要求され、その条件として所定加熱温度での等温度保
持が必須となり、当該条件を満足する炉加熱に依存せざ
るを得なかった。
しかし、前掲の如く炉加熱には欠点があり、またインラ
イン処理は短時間保持は可能でも、線材を従来炉加熱と
同一時間を走行せしめつつ等温度保持可能な如く、例え
ば炉の形を長大なトンネル型とすれ実行可能であろうが
、熱処理ラインが著しく長大となるので現実的ではない
そこで本発明者はインライン処理における保持時間を短
縮する意図で、焼入れ後、全断面加熱状態とされた線材
が微細な焼戻マルテンサイト組織を維持しつつ、所定の
硬さまで軟化する場合の、温度(℃)2時間(5ec)
 、硬さくHRc)の三者間の相関関係を追求してその
最短限界を探ることとした。実施した実験の一部を以下
に開示する。
焼入れ済み供試体(SCM435相当材、線径lQmm
φ)をそれぞれ700,730,760℃まで全断面加
熱し、等温度保持を0.5,10゜20.100および
500secとした場合につい°て、得られた各供試体
の硬さおよび組織状態如何を調査した。調査結果を第4
図の各加熱温度における等温度保持時間と供試体の硬さ
との関係を示す硬さ線図、および第5図(a)〜(i)
の組織顕微鏡写真d(×400)として示す。第4図の
線Aは700℃、線Bは730℃、線Cは760℃にそ
れぞれ加熱した供試体についての測定値から求めたもの
である。また第5図の(a)〜(C)は700℃、(d
)〜Cf)は730℃、(g)〜(i)は760℃にそ
れぞれ加熱した供試体の各保持時間を0.100.およ
び500secとした際のものである。
上記第4図と第5図との考察結果から、加熱温度が高い
場合には極めて短時間で組織がフェライト・パーライト
となり、また保持温度が短い場合には組織が焼戻マルテ
ンサイトであるものの、硬さの軟化度が低いこと、換言
すれば組織の変化をきたさずに硬さを軟化させるには加
熱温度の高・低のほかに保持時間の長・短も寄与するこ
とが解明さ1れた。他方9等温度保持実施にあたり、予
め行う実験から、要求される硬さLこ仕上げるための加
熱温度と等温度保持時間の最短限界との関係を求め得る
ことが確認された。さらに上記実験結果から、最長等温
度保持時間を5QQsecとすれば極めて低い仕上がり
硬さHRc25が、また通常要求される仕上がり硬さH
Rc30は等温度保持時間を少な(とも59secとす
れば容易に得°られることも確認された。
そこで、次ぎにはインラインにおける線材送り速度が問
題となる。通常要求される硬さを得る場合の等温度保持
時間を100secとすれば、例えば線材送り速度を1
00 mm/secとした場合には走行する線材を10
mにわたり、また線材送り速度を50 m m /se
cとした場合には走行する線材を5mにわたり、それぞ
れ等温度保持すればよいと結論ずけられた。
してみると、何故従来炉加熱が長時間となるのかとの疑
問が生ずるが、当該加熱が炉内温度雰囲気の所定温度ま
での上昇に時間を要する点、および前述表面のみからの
熱エネルギー付与である点とを綜合すれば納得がゆく。
本発明者は上記炉加熱の熱エネルギー付与状態。
前記各加熱ならびに冷却に関する各考察および解析を基
礎として本発明を完成するに至った。
(発明の構成) 本発明の構成は、 (1)線材を焼入れし1次いで所定時間にわたる等温度
保持を含む焼戻に付す場合において、(2)上記再熱処
理を連続的にインラインで行うものとし、 (3)連続送りで順次焼入れされた後の線材を急速加熱
手段により所定温度、もしくはそれよりやや高温度(た
だし、A1変態以下)まで全断面加熱の゛  うえ、 (4)線材へ所定時間にわたり直接抵抗加熱による電圧
を印加するようにし、 (5)当該印加電圧を加熱線材放冷時の放熱量に見合う
ジュール熱を発生する如く設定することにより上記所定
時間にわたって線材の全断面を等温度に保持し、 (6)かつ上記所定温度と所定時間との相関関係で所望
の焼戻処理を施し、 (7)シかる後、線材を冷却するようにしたことを特徴
とする線材熱処理方法にある。
(発明の作用) 本発明は、放冷時における線材全断面の温度分布が計測
可能な表面温度の降下とほぼ等しい一様な降下を示すの
で、これに適合するよう線材の全断面からの発熱を促す
直接抵抗加熱手段を介するジュール熱による加熱、かつ
直接抵抗加熱における印加電圧を放熱損失に見合うよう
に設定するので、所定時間にわる線材全断面の等温度保
持を精密かつ確実に保証するとともに、等温度保持時間
を最短限度まで短縮する作用がある。
(実施例) 本発明を第6図に示す実施例線材熱処理ラインに従って
さらに詳述する。
図において、10は加熱手段!1および急冷手段12か
らなる焼入装置、20は急速加熱装置21およびライン
L上の線材Wを挟む対電極輪22aおよび22bを具え
た直接抵抗加熱装置22からなる焼戻装置、30は冷却
装置であり、線材Wは送り通路り上を矢印方向へ走行す
る。
上記焼入装置10における加熱手段11は、処理時間お
よびライン長さの短縮から、誘導加熱もしくは直接抵抗
加熱等の急速加熱手段とするのが好ましい。しかし乍ら
、本発明の究極的目的がインラインでの等温度保持時間
の短縮にあるので、インラインで焼入れが可能ならば、
当該焼入れ時の加熱が輻射熱等であっても許される。当
該加熱手段11は線材Wの全断面を鋼種に応じて定まる
所定焼入温度まで加熱可能に設定される。
上記焼入装置10における急冷手段12は、線材Wの全
断面を周方向から均一、かつ全長にわたり均一に急冷・
焼入れ可能な構造1例えば周知の環状を呈する冷却ジャ
ケット等を用いる。使用される冷却流体の種類は問わな
いが、通常は上水、S4種により水溶性高分子剤溶液、
ミスト等である。
上記焼戻装置20における急速加熱装置21は例えば誘
導加熱ないし直接抵抗加熱等の加熱手段であり、もし誘
導加熱手段を採択した場合には、線材W全断面を些少時
間で均熱するよう、表面を所定の等温度保持温度よりや
や高温(ただし、A1変態以下)まで加熱すべ(考慮の
もとに、焼戻温度まで昇温可能に設定される。
上記焼戻装置20における直接抵抗加熱装置22は本発
明の最要部であり、対電極輪22a、22b間はライン
L上を走行する線材Wを送り速度に対応して所定の電圧
を印加する時間、即ち等温度保持時間を確定する要素と
なる。若し5対電極輪22a、22b間が長尺となる場
合には、対電極輪22a、22b間に回転ロールを配置
し、当該回転ロールに線材Wを複数巻回せしめつつ走行
させる構成とすればよく、この場合の回転ロール周面は
耐熱、電気絶縁性を維持する如き材質で形成すればよい
また、光輝熱処理を望場合には、前記焼入れ。
上記焼戻処理を無酸化雰囲気内で行うようにすればよい
ところで、上記対電極輪22a、22’o間の線材Wに
は、処理される線材Wが放冷時に示す放熱量に見合うだ
けのジュール熱の発熱を促す電圧が印加される設定とす
る。例えば前記急速加熱装置21により線材Wの全断面
を973Kに加熱し。
かつ当該温度を保持する場合の設定についての計算例を
挙げることとする。
放熱ftqは公知の如く q=α(θ−θ■)・−−−−−−−m−・・−−−−
−−−−一一一一一−−・−−−−−−−・−(6)こ
こで、 q・・−−−−m−−・−・一単位面積当たりの放熱量
  (W/m2) α−・−−−−−・−・−熱伝達率  (W/m2K)
θ−θ■=973に−273に=700Kかつ前掲冷却
度りは であり、上記式〔6)に前掲鉄系合金の熱伝導率λ−4
0W/mK 冷却度h=1m−’ を代入すれば ct= 40 W/mK X 1 x−= 40 W/
m2K従って、 q=40W/m” KX700に =2.8X10令W/m2=2.8W/cm”−3W/
cm2 と計算される。
他方2本発明では、放熱量qに見合う熱エネルギーを直
接抵抗加熱によるシール熱の発生で補償して所定温度を
保持する構成であるので、単位長さ1mとして上記放熱
量qに見合う電流■の通電抵抗Rによる発熱量I2Rを
得る場合の計算式はπd (m)q (W/m2) −d2(=2) 一−−−−−・−m−−−−−−・−・−−−−・−・
−・−−−−〜〜−−−−−−−−−−−−−・−・−
・〜・−−−−−−−[7)ここで、d −−−−−−
−−−−・直径 (m)ρ−−−−−−−−−−−抵抗
率〔Ω−m〕となる。
而して、発明者の実験により 抵抗率ρ=90X10 (Ω〜m〕 ただし、材質345C,973K (700℃)を得て
おり、かつ当該実験値を近似値として採用するとともに
、前掲 放熱量q= 3 X 10’ W/m2とした各数値を
式(8)に代入すると、本 =286.786d・ を得る。当該数値で示される電流値Iは線材Wの送り速
度には無関係なdの3/2乗となることを示すものであ
る。
上記冷却装置30は前記焼入装置10における急冷手段
12同様に線材Wの全断面を周方向から均一、かつ全長
にわたり均等に冷却可能な環状を呈する冷却ジャケット
の使用が好ましい。
上記構成からなる熱処理ラインを用いて焼入れし、かつ
所定の硬さに焼戻した本発明性実施線材が全断面かつ全
長にわたり均一な硬さで仕上がっているや否やを確認す
る実験を行った。
(実験例) ☆実施線材:材質345C相当 線径IQmmφ ☆熱処理: O線材送り速度;80mm/see ○焼入れ;誘導加熱手段により全断面を980℃まで加
熱し急冷・焼入れした。冷却流体は上水であった。
○焼戻し;誘導加熱により710℃に急速加熱のうえ、
下記条件に従って710℃で等温度保持し、上水により
冷却した。
電極間の間隔−・・−−m−−−・−−−−−−−−−
−・−8m電極間の電圧−−−−−一−−・・−・−・
・−・〜27V電流−・−・・−・−286A 等温度保持時間−−−−−−−−−−−100s e 
c目標とする硬さ・−−−一−−−−−−−・−HV2
70(HRc25) ☆上記熱処理線材を硬さ測定試験に付した。試験結果を
炉加熱で焼入れ、焼戻した従来品の試験結果とともに第
7図に硬さ分布線図として示す。図の(a)は断面の、
また(b)コイル長手方向表面の硬さ分布であり、両図
とも線Aは本発明実施材の、線Bは従来材である。
上記硬さ測定試験結果が示すように、本発明実施材は断
面方向ならびにコイル長手方向での硬さが極めて均一で
あることが確認され、本発明方法が従来材に比べて格段
に優れていることが実証された。
(発明の効果) 本発明は、線材を焼入れし、ついで所定時間にわたる等
温度保持の含む焼戻をするにあたり、インラインでの連
続的な熱処理を極めて短いライン長さと短時間で実施可
能、従って脱炭の皆無な熱処理が可能であり、しかも線
材の全断面を所定時間にわたり精密に等温度に保持可能
、従って冷却を全周方向で均一かつ全長にわたり均一と
すれば、線材を全断面かつ全長にわたり均−硬さに仕上
げることが可能となり、これにより処理線材の品質は飛
躍的に向上して使用者の信頼性を獲得することとなり、
甚大な効果を奏するとして賞月される。
【図面の簡単な説明】
第1図は線材を誘導加熱した場合の時間の経過に従った
断面温度分布を模式的に示す線図、第2図は放冷実験に
おける線材表面の温度を示す線図、第3図(a)〜(d
)はそれぞれ各線径の線材が放冷時の時間経過に従った
断面温度分布をコンピュータにより解析した結果を示す
線図、第4図は焼入れ材の焼戻時における各加熱温度で
の保持時間と硬さとの関係を示す硬さ線図、第5図(a
)〜(i)はそれぞれ焼入れ材の焼戻し時における各加
熱温度、保持時間、および金属組織の関係を示する金属
組織顕微鏡写真図、第6図は本発明実施例線材熱処理ラ
インを示す正面図、第7図(a)および(b)はそれぞ
れ本発明性実施線材と従来法実施線材との断面および長
手方向表面の硬さ分布を示す線図である。 特許出願人 高周波熱錬株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 線材を焼入れし、次いで所定時間にわたる等温度保持を
    含む焼戻に付す場合において、上記両熱処理を連続的に
    インラインで行うものとし、連続送りで順次焼入れされ
    た後の線材を急速加熱手段により所定温度、もしくはそ
    れよりやや高温度(ただし、A_1変態以下)まで全断
    面加熱のうえ、線材へ所定時間にわたり直接抵抗加熱に
    よる電圧を印加するようにし、当該印加電圧を加熱線材
    放冷時の放熱量に見合うジュール熱を発生する如く設定
    することにより上記所定時間にわたつて線材の全断面を
    等温度に保持し、かつ上記所定温度と所定時間との相関
    関係で所望の焼戻処理を施し、しかる後、線材を冷却す
    るようにしたことを特徴とする線材熱処理方法。
JP9193787A 1987-04-16 1987-04-16 線材熱処理方法 Granted JPS63259028A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05112809A (ja) * 1991-07-26 1993-05-07 Mitsubishi Nagasaki Kiko Kk 超強靱鋼の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05112809A (ja) * 1991-07-26 1993-05-07 Mitsubishi Nagasaki Kiko Kk 超強靱鋼の製造方法

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