JPS63256614A - 枝分かれ構造を有するクシ型オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

枝分かれ構造を有するクシ型オルガノポリシロキサンの製造方法

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JPS63256614A
JPS63256614A JP9040187A JP9040187A JPS63256614A JP S63256614 A JPS63256614 A JP S63256614A JP 9040187 A JP9040187 A JP 9040187A JP 9040187 A JP9040187 A JP 9040187A JP S63256614 A JPS63256614 A JP S63256614A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、分子中にR51O312を含むクシ型ポリ
マーであるオルガノポリシロキサンの新規な製造方法に
関する。さらに詳しく言うと、この発明は、低温特性に
優れた、あるいは硬化速度の速いクシ型ポリマーである
オルガノポリシロキサンを安定に製造することができる
方法に関するものである。
[発明の背景] オルガノポリシロキサンは、シリコーンオイル、シリコ
ーンゲル、液状ゴム、コーテイング材、ボッティング材
およびミラブルタイプシリコーンゴムなどの原料として
広く使用されている。
こうしたオルガノポリシロキサンは、基本的に、ケイ素
原子と酸素原子とからなるオルガノポリシロキサン骨格
を有する化合物であり、従来は、直鎖状の構造を有する
ものが主に使用されていた。
一般に、直鎖状のオルガノポリシロキサンには、−80
℃付近に凝固点が、−95°付近に結晶化点が、そして
、−123℃付近にガラス転移点が存在する。したがっ
て、直鎖状のオルガノポリシロキサンの使用温度は、凝
固点以上の温度、すなわち通常は、−60℃以上である
しかしながら、近年のオルガノポリシロキサンの使用の
多様化に伴なって、高速で硬化させることでき、さらに
低温で使用することができるオルガノポリシロキサンの
開発が切望されている。
[従来技術およびその問題点] 従来、有機ポリマーの技術分野では、枝別れを有スるポ
リマーは、スターポリマー等の例に見られる通り多くの
研究がなされ、直鎖状ポリマーに比較して、同一重合度
においては、粘度が低い、低温特性が良好であるなどの
利点が明らかにされている。
一方、オルガノポリシロキサンの技術分野においては、
枝別れ構造を有するオルガノポリシロキサンに関する研
究が少なく、直鎖状ポリマーに対して、枝別れ構造のオ
ルガノポリシロキサンはどのような性質を有するのか、
あるいは具体的にどのようにして合成するのか不明の場
合が多い。
そのような状況下にあって、分岐鎖を有する具体的なり
シ型オルガノポリシロキサンの例として、特公昭G1−
18295号の公報に記載されている組成物中で用いら
れるポリオルガノシロキサン(オルガノポリシロキサン
)がある。
前記公報では、T単位(R3i 03/2 )がポリマ
ー巾の全シロキサン単位の2〜lOモル%を占めるとき
に、オルガノポリシロキサンの低温特性が改善され、T
単位が3〜6モル%を占めるときに良好な結果が得られ
るとしていることから、T単位が2モル%よりも少ない
オルガノポリシロキサンは低温特性が充分に改善されて
はいないと考えられる。さらに、前記公報中のオルガノ
ポリシロキサンは、硬化速度が遅いという問題点がある
前記公報には、これに記載のオルガノポリシロキサンは
R3Si 01/2 、R2Si 02/2、R31O
3zzの加水分解物を用いるとの開示があるのみで具体
的な製造方法の開示がない。
この発明者が検討したところでは、R35i03/z源
としてシリコーンレジンなどの加水分解物を用いた場合
、−には、製造条件の僅かな変化によって、得られるオ
ルガノポリシロキサンの重合度、構造あるいは粘度など
の特性が異常に変動することが判明した。すなわち、加
水分解物は、多種類の化合物の混合物であるので、得ら
れるオルガノポリシロキサン化合物の特性を制御するこ
とが非常に難しく、したがって、一般に採用されている
この方法では、所望の特性の分岐鎖を有するオルガノポ
リシロキサンを製造することが困難であった。
[発明の目的] この発明は、前記事情に基づいてなされたものである。
すなわち、この発明は、製造条件が変動したとしても、
得られるオルガノポリシロキサンの特性の変動が少ない
、分子中にR31O3zzを含むクシ型オルガノポリシ
ロキサンの製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、得られるオルガノポリシロキサンの特性の
制御が容易な、分子中にR51031zを含むクシ型オ
ルガノポリシロキサンの製造方法を提供することをも目
的とする。
この発明の他の目的は、硬化速度の速い、分子中にR3
1O3z2を含むクシ型オルガノポリシロキサンの製造
方法を提供することである。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためのこの発明の構成は。
平衡触媒の存在下に、次式(I)で表わされる化合物と
、次式(II)で表わされる化合物および/または次式
(III)で表わされる化合物とを重合させて分子中に
R3103/2を含むクシ型オルガノポリシロキサンを
製造することを特徴とするオルガノポリシロキサンの製
造方法である。
R’2S i 02/2  ・・・・ ・(1)ただし
、上記式(I)において、R1は、それぞれ、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基およびハ
ロゲン原子が置換したアルキル基よりなる群から選ばれ
る一価の基である。
ただし、上記式(T1)において、R2−R7は、それ
ぞれ、アルキル基、アリール基、アラルギル基、アルケ
ニル基およびハロゲン原子がご換したアルキル基よりな
る群から選ばれる一価の基であり、かつnは、0から3
の範囲内にある。
ただし、上記式(III)において、R8−R13は、
それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
ルケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル基よ
りなる群から選ばれる一価の基である0mは2または3
である。
本発明者は、分子中にR31Ozz2を含むクシ型ポリ
マーであるクシ型オルガノポリシロキサンを製造する際
に、前記式(II)および/または(III)で表わさ
れる化合物を用いることにより、この化合物が、上述の
R3S i 0112およびR3S i 03/2 と
して作用し、所望の特性を有するクシ型オルガノポリシ
ロキサンを容易に製造することができることを見出した
すなわち、この発明の製造方法においては、式(II)
および式(III)で表わされる化合物のうちの、少な
くともいずれか一方を用いる。
まず、式(II)で表わされる化合物について説明する
R5・・・・・・・・・パ・・・ (II)ただし、上
記式(II)において、R2−R7は、それぞれ、アル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基およ
びハロゲン原子が置換したアルキル基よりなる群から選
ばれる一価の基であり、かつnは、0から3の範囲内に
ある。
ここで、アルキル基としては、多くの場合、炭素数が1
〜6の範囲内にある直鎖状もしくは分岐状のアルキル基
が挙げられる。この発明において、低温特性発現を目的
とする場合、アルキル基は、メチル基であることが好ま
しい。
前記アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、マシチル基、クメニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、α
−メチルベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニ
ルメチル基などが挙げられる。
前記アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、
アリル基、インプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル
基、スチリル基、シンナミル基、シクロヘキセニル基な
どが挙げられる。これらの中でも、ビニル基が好ましい
ハロゲン原子が置換したアルキル基としては、通常は、
フッ素原子、塩素原子などが置換したアルキル基(通常
、炭素数が1〜6の範囲内にあるもの)である、フッ素
原子が置換したアルキル基を有する化合物を用いると、
得られるクシ型オルガノポリシロキサンの化学的特性(
たとえば、耐酸性、耐溶剤性など)が向上する。
この発明において、R2−R6が総じてメチル基であり
、R7がメチル基もしくはビニル基であることが好まし
い。
式(II)中のnは、0〜3の範囲内で任意の値を採り
得るのであるが、好ましいnは0および1である。
したがって、この発明において、式(II)で表わされ
る化合物を用いる場合に、好適なものとしては、下式(
II−i)および(II−2)、で示される化合物を挙
げることができる。
CH3・・・・・・・・・・・(II−1)上述の式(
II)で表わされる化合物は、たとえば七ノオルガノト
リクロロシラン(R9i(,13)とへキサオルガノシ
クロトリシロキサンとを、ヘキサメチルホスホンアミド
、ホスホニトリルクロライド(PN C1z )あるい
はR2SO4などの触媒の存在下に反応させて、R51
C1z(OSiRzhCJlもしくはR91C文[(O
SiR2h  CfL 12を得、次いで、これを水も
しくはNaHCO3の存在下に、加水分解し、得られた
加水分解物とトリオルガノモノクロロシラン(IhSi
C1)もしくはトリオルガノジメチルアミノシラン(I
hSiN(CH3)2)などとを反応させることにより
製造することができる。
次に式(III)で示される化合物について説明する。
R82Si−0−SiR’2 R11・・・・・・・・・・・・・ (m)上記式(m
)において、R8−R13は、それぞれ、アルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルケニル基およびハロゲ
ン原子かに検したアルキル基よりなる群から選ばれる一
価の基である0mは2または3である。
ここで、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
ケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル基は、
前述の式(II)で表わされる化合物の場合におけるの
と同様の意味である。
この発明で用いる好適な式(III)で表わされる化合
物としては、下式(m−1)で示される化合物を挙げる
ことができる。
上述の式(III)で表わされる化合物は、たとえば、
ハイドロジエンジシロキサン(IhSi−0−SiR2
−H)とビニルトリクロルシラン(CR2−0H−S 
iRG l 2 )とを、付加反応触媒(たとえば、p
t化合物、Rh化合物、 Pd化合物)の存在下に反応
させ、R3S i −0−91R2−CH2−CH2−
9iRc l 2を得、次いで、得られた化合物とへキ
サオルガノシクロトリシロキサンとを、ヘキサメチルホ
スホンアミド、ホスホニトリルクロライド(PNC12
)あるいはR2SOsなどの触媒の存在下に反応させ、
さらに加水分解することにより製造することができる。
この発明の製造方法においては、前記式(If)および
(III)で表わされる化合物をそれぞれ単独で使用し
てもよく、また、式(II)および(III)で表わさ
れる化合物の中から二種以上の化合物を選択してこれら
を組み合わせて使用してもよい。
なお、上記式(II)および(III)で表わされる化
合物、さらに後述の式(I)および式(ff)で表わさ
れる化合物のうちの少なくとも一方の化合物が、たとえ
ばビニル基のような反応性二重結合を含む場合には、得
られたオルガノポリシロキサンは反応硬化性を有するよ
うになる。
特に上記式(II)で表わされる化合物が反応性二重結
合を含む場合にはR7で示される基が反応性二重結合を
含むことが好ましく、式(III)で示される化合物が
反応性二重結合を含む場合には、R13で示される基が
反応性二重結合を有する基を含むことが好ましい。
このように式(II)および(III)で表わされる化
合物に反応性二重結合を有する基を導入することにより
、得られるクシ型オルガノポリシロキサンの反応性が非
常に向上する。したがって、ライン化された製造工程に
おける反応硬化性シリコーン化合物のように、短時間で
硬化することが必要な用途においては、この発明の方法
で製造したクシ型オルガノポリシロキサンの有用性が非
常に高い。
この発明の製造方法において、上述の式(II)および
/または(m)と反応する化合物は、下式(I)で表わ
される化合物である。
RI2S  i 02/2   ・・・・・・・・ (
I)ただし、上記式CI)において、R1は、それぞれ
、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
基およびハロゲン原子が置換したアルキル基よりなる群
から選ばれる一価の基である。
ここで、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
ケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル基は、
前記式(II)で表わされる化合物の場合と同様である
式(I)で表わされる化合物の具体的な例としては、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロ
テトラシロキサン、1,3.5−(3,3,3−トリフ
ルオロプロピル)−1,3,5−)リメチルシクロトリ
シロキサンおよび1,3.5−)リメチルシクロトリシ
ロキサンなどの環状シロキサン;(UH3)2SI−L
l−SitじH3ノ2などの鎖状シロキサンを挙げるこ
とができる。  ゛特にこの発明の製造方法においては
、環状シロキサンを使用することが好ましく、その中で
もオクタメチルシクロテトラシロキサンが好適である。
この発明の方法では、前記(I)で表わされる化合物と
前記(II)で表わされる化合物および/または前記(
III)で表わされる化合物とを、平衡触媒の存在下に
、重合させる。
重合反応の結果として、分子中にR31O31zを含ん
で枝分かれをしたクシ型構造を有することにより低温特
性の改善されたオルガノポリシロキサンが得られる。
本発明者は、この重合反応につき、以下のように考察し
ている。すなわち、前記(■)で表わされる化合物およ
び前記(III)であられされる化合物は、重合反応に
おいて、開環し、開環後のフラグメントがオルガノポリ
シロキサンの主鎖中や末端中に結合する。前記(II)
で表わされる化合物中には、本質的にT単位が含まれて
いるし、前記(III)であられされる化合物には、シ
ルエチレン基(3Si −CH2CH2−)が含まれて
いるので、オルガノポリシロキサンの主鎖中や末端中に
結合している前記フラグメント中のT単位やシルエチレ
ン基中のケイ素原子が分岐点となって、ポリマーに枝別
れが発生するのであろう、したがって、ポリマー中に導
入される枝分れ点は1反応させる前記(II)または(
III)で表わされる化合物の反応量により自由に制御
することができる。
そして、前記(II)または(III)で表わされる化
合物を反応させたときには、驚くべきことに、ポリマー
中に導入される枝分れ点が少なくても、生成するクシ型
オルガノポリシロキサンの低温特性が非常に改善されて
いることである。この理由は未だ明確ではないが、前記
(II)またはCIII)で表わされる化合物の独特の
構造に由来するものと考えられる。
このように、この発明の方法によると、前記(■)また
は(I[I)で表わされる化合物との反応により、分子
中にR51O3/zを含むクシ型オルガノポリシロキサ
ンの低温特性が改善されるのであるが、ポリマー中の枝
分れ点となるケイ素原子をポリマー中の全ケイ素原子に
対して1モル%程度導入するだけで、得られるクシ型オ
ルガノポリシロキサンの低温特性が改善され、ポリマー
中の枝分れ点となるケイ素原子をポリマー中の全ケイ素
原子に対して3モル%程度導入すると、得られるクシ型
オルガノポリシロキサンは、示差走査a置針分析ではガ
ラス転移点以外のピークを全く示さず、−123℃まで
冷却しても結晶化、固化することがない0通常の場合、
ポリマー中の枝分れ1点となるケイ素原子を、ポリマー
中の全ケイ素原子に対して0.01〜10モル%、好ま
しくは1.5〜10モル%程度導入することにより、実
用上、低温特性が充分に改善されたクシ型オルガノポリ
シロキサンを得ることができる。
したがって、重合反応に際し、前記(I)で示される化
合物に対する前記(II)で表わされる化合物および/
または前記(III)であられされる化合物の配合量は
、ポリマー中の枝分れ点となるケイ素原子がポリマー中
の全ケイ素原子に対して0.01〜10モル%、好まし
くは1.5〜10モル%程度導入されるように適宜に決
定すれば良い。
さらに、この発明の製造方法においては、次式(■)で
表わされる化合物を配合して、これを重合させることが
好ましい。
R14:l S i 01/2    ・−・・・・・
・・−(IV)ただし、上記式(N)において、R14
は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基
、アルケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル
基よりなる群から選ばれる一価の基である。
ここで、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
ケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル基は、
前述の式(II)で表わされる化合物の場合におけるの
と同様である。
式(rV)で表わされる化合物の配合量を調整すること
により、得られるクシ型オルガノポリシロキサンの粘度
特性を調節することができる。
このような作用を有する式(rV)で表わされる化合物
の具体的な例としては、ヘキサメチルジシロキサン、1
,1,3.3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロ
キサン、1,1,3.3−テトラメチル−1,3−ジフ
ェニルジシロキサンおよびヘキサビニルジシロキサンな
どを挙げることができる。
特にこの発明においては、1,1,3.3−テトラメチ
ル−1,3−ジビニルジシロキサンを使用することが好
ましい。
上記の式(I)で表わされる化合物、式(II)および
/または(III)で表わされる化合物、さらに所望に
より用いられる式(ff)で表わされる化合物を、平衡
触媒の存在下に、重合させる。
この重合反応自体は、既に公知であり、この発明の製造
方法においても、公知の方法を利用することができる。
すなわち、平衡触媒としては、一般に、塩基性物質もし
くは酸性物質が使用されており、この発明においてもこ
れら公知の物質を使用することができる。塩基性物質の
例としては、NaOH,KOHlCsOL R4NOH
(Rは、通常は、炭素数1〜5のアルキル基である) 
、 RsPOH(Rは、上記と同義である)、カリウム
シラノラードおよびナトリウムシラノラードなどを挙げ
ることができ、酸性物質の例としては、H2S0a、C
F35CJ3H,活性白土およびPNC12を挙げるこ
とができる。
平衡触媒として塩基性物質を用いた場合の重合反応条件
は、通常は、50〜200℃の範囲内(好ましくは80
〜170℃の範囲内)に設定される。
また、酸性物質を用いた場合の重合条件は、通常は、−
20〜60℃の範囲内(好ましくは一1O〜50℃の範
囲内)に設定される。なお、通常、重合反応は、窒素気
流中などの不活性雰囲気下で行なわれる。
重合反応終了後、用いた塩基性物質あるいは酸性物質を
中和して、未反応物などを留去してクシ型オルガノポリ
シロキサンを得る。たとえば塩基性物質を中和するため
には、エチレンクロルヒドリンなどを用いるとよい。
こうして得られたクシ型オルガノポリシロキサンは、こ
のクシ型オルガノポリシロキサンを構成するケイ素原子
の内の90〜99.95モル%(好適には、90〜98
.5モル%)の範囲内のケイ素原子が直鎖状に結合して
いる。そして、このクシ型オルガノポリシロキサンは、
0.01〜10モル%(好適には、1.5〜lOモル%
)の範囲内のケイ素原子が分岐点を形成し、この分岐点
から分岐鎖を分岐したクシ型ポリマーである。
分岐鎖を形成するケイ素原子が上記範囲より少ないと低
温特性の向上が不充分になることがあり、また、10モ
ル%を越えると重合反応中に反応生成物がゲル状になる
ことがある。この発明においては、特に分岐鎖を生成す
るケイ素原子を1.5〜10モル%の範囲内とすること
によって、ガラス転移点付近までクシ型オルガノポリシ
ロキサンを非晶相のままにして、これを有効に使用する
ことができるなど、特に低温特性の優れたクシ型オルガ
ノポリシロキサンとすることができる。
こうして得られたクシ型オルガノポリシロキサンは、通
常、粘度が、lO〜to、ooo、oooセンチボイズ
の範囲内にある。
この発明の製造方法において、重合度、粘度および分岐
鎖の生成比率などは、式(I)、(■)、CI[[)で
表わされる化合物、さらに所望により配合される式(f
f)で表わされる化合物の配合比率を変えることにより
容易に制御することができる。特に式(II)および(
III)で表わされる化合物は、シリコーンレジンの加
水分解物とは異なり、構造、分子量および反応性などの
特性が明確であるので、この物質の添加によるクシ型オ
ルガノポリシロキサンの特性の変動は子側することがで
きる。したがって1式(II)および(III)で表わ
される化合物の量および種類などを選択することにより
所望のクシ型オルガノポリシロキサンを製造することが
できる。
こうして得られたクシ型オルガノポリシロキサンは、通
常のものと同様に使用することができ°る。
たとえば、反応硬化性を有するクシ型オルガノポリシロ
キサンは、SiH含有ポリオルガノンポリシロキサンお
よび白金触媒と混合して、反応硬化性組成物とすること
ができる。なお、この際、反応硬化性を有していないシ
リコーンオイル、充填材などを配合することもできる。
[発明の効果] この発明の製造方法に従うことによって、製造条件の変
動によっても、クシ型オルガノポリシロキサンの特性の
変動が少ないオルガノポリシロキサンを容易に製造する
ことができる。
さらに、この発明によれば、得られるクシ型オルガポリ
シロキサンの特性の制御を容易に行なうことができる。
また、この発明の製造方法により得られたクシ型オルガ
ノポリシロキサンは、良好な低温特性を示す。
そして、この発明の製造方法により得られたオルガノポ
リシロキサンが反応硬化性を有するものである場合には
、反応硬化時間が短縮される。
[実施例] 次にこの発明の実施例および比較例を示す。
(実施例1) 攪拌機および温度計を備えた3文のセパラブルフラスコ
に、1,1,3.3−テトラメチル−1,3−ジビニル
ジシロキサン3.7gと、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン1729gと、次式(II−1)で表わされる
化合物288.4gとを投入し、120℃にまで昇温し
、窒素パージにより脱水を行なったのち、150℃に加
熱した。
GH3・・・・・・・・・・・(II−1)次いで、K
OH0,1gを投入して、150℃で12時間反応させ
た。
反応終了後、エチレンクロルヒドリンIgを加えてKO
Hを中和し、減圧下に加熱(200℃15mmHg) 
して低沸点留分を除去して、クシ型オルガノポリシロキ
サンを製造した。
得られたクシ型オルガノポリシロキサンの粘度は、15
00センチボイズであり、示差走査熱量計(メトラー社
製、DS30型)を用いて相変化を測定したところ、通
常の直鎖状のオルガノポリシロキサンに見られる一55
℃の凝固点および一95℃の結晶化点に起因する吸熱お
よび発熱のピークは全く観察されず、−123℃にガラ
ス転移点に起因するピークが観察されただけであった。
なお、上記(II−t)で表わされる化合物は。
次のようにして製造した。
メチルトリクロルシ)ン748gおよびヘキサメチル・
トリシロキサン1110gを攪拌機および温度計を装備
した5文のフラスコに仕込み、ざらにヘキサメチルホス
ホントリアミド9gを添加し、室温下に2時間かけて攪
拌した。この間に温度が40℃にまで上昇した。別に準
備した攪拌機、温度計および滴下ロートを装備した15
1のフラスコ内にトルエン9500g 、 炭酸水素ナ
トリウム1512.を仕込み、攪拌しながら、滴下ロー
トより反応混合物を約4時間かけて滴下した。このとき
、フラスコ内部の温度を40℃以下に制御した。その後
、攪拌を2時間継続し、反応溶液がPH試験紙で中性に
なったことを確認し、生じた塩および未反応の炭酸水素
ナトリウムを濾過により除去し、トルエンを留去し、蒸
留により、次式で表わされる生成物を得た。
H3 前記生成物の、メチルトリクロルシランに対する反応収
率は、58%であり、ガスクロマトグラフィーによると
純度が85%であり、沸点は63〜b前記生成物298
gおよびトリエチルアミン101gにトリメ、チルクロ
ルシラン108.5gを滴下ロートにより滴下した。生
成した塩を水洗浄で除去し、ポウ硝で脱水後、蒸留して
、目的生成物を得た。
目的生成物の、収率は95%であり、ガスクロマトグラ
フィーによると純度が99.9%であり、沸点は63〜
b (実施例2) 実施例1において、(a−i)で表わされる化合物28
G、4.の代わりに、次式(m−1)で表わされる化合
物328.3gを使用した以外は同様にしてクシ型オル
ガノポリシロキサンを製造した。
得られたクシ型オルガノポリシロキサンの粘度を実施例
1と同様の方法により測定したところ、1.800セン
チボイズであった。また、実施例1と同様の方法により
相変化を測定したところ、凝固点および結晶化点は観察
されなかった。
なお、上記(III−1)の化合物は、次のようにして
製造した。
ビニルメチルジクロルシラン[CH2−CH3i (C
H3)C12]  141gに塩化白金酸−アルミン錯
体をptとして50pp鳳添加し、さらに温度を80℃
に保ちながら、ペンタメチルジシロキサン[(CTo)
?HSi−0−Si(CH3h]  133gを1時間
かけて滴下し、その後、後攪拌を2時間行った。得られ
た反応混合物を、 1,000厘文のトルエン中に炭酸
水素ナトリウム250gを分散した中に、攪拌下に滴下
し、溶液が中性であるのを確認してから、ポウ硝で脱水
し、濾過、蒸留を行い、目的物である上記(m−1)の
化合物を得た。その収率は68%であり、沸点は32℃
/3膳鳳Hgであった・ (実施例3) 実施例1において、 1,1,3.3−テトラメチル−
1゜3−ジビニルジシロキサン3.7g、オクタメチル
シクロテトラシロキサン1729gおよび式(II−1
)で表わされる化合物288.4gの代わりに、1,1
,3.3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサ
ン1.49gと、オクタメチルシクロテトラシロキサン
829gと、次式(II−2)で表わされる化合物9.
4gとを使用し、さらに、KOHの使用量を0.03g
とした以外は同様にしてクシ型オルガノポリシロキサン
を製造した。
得られたクシ型オルガノポリシロキサンの粘度を実施例
1と同様の方法により測定したところ、30000セン
チポイズであった。
得られたクシ型オルガノポリシロキサン100 i置部
に補強用シリカフィラー50重量部、SiH基を含有す
るシリコーンオイル2.5重量部および白金触媒(添加
量:Ptとして3pp鳳)を加え、反応硬化性組成物を
調製した。
得られた反応硬化性組成物の150℃における硬化時間
(ディスクレオメータを用いて測定)を第1表に記載す
る。
(比較例1) 実施例3において、式(II −2)で表わされる化合
物の代わりに、次式で示される繰り返し単位を有するシ
リコーンオイルを使用した以外は同様にしてクシ型オル
ガノポリシロキサンを製造した。なお、下式で示される
繰り返し単位を有するシリコーンオイルの配合量は、反
応系におけるビニル基の量が同一になる量とした。
得られたクシ型オルガノポリシロキサンの粘度を実施例
1と同様の方法により測定したところ、30000セン
チボイスであった。
得られたクシ型オルガノポリシロキサン用いて実施例3
と同様にして反応硬化性組成物を調製した。
得られた反応硬化性組成物の150℃における硬化時間
(ディスクレオメータを用いて測定)を第1表に記載す
る。
(以下、余白) i1表 第1表から、この発明の製造方法で得られたクシ型オル
ガノポリシロキサンを用いて調製した組成物は、短時間
で硬化することがわかる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平衡触媒の存在下に、次式( I )で表わされる
    化合物と、次式(II)で表わされる化合物および/また
    は次式(III)で表わされる化合物とを重合させて分子
    中にRSiO_3_/_2を含むクシ型オルガノポリシ
    ロキサンを製造することを特徴とするオルガノポリシロ
    キサンの製造方法;R^1_2SiO_2_/_2・・
    ・・・・・・( I )(ただし、上記式( I )において
    、R^1は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラ
    ルキル基、アルケニル基およびハロゲン原子が置換した
    アルキル基よりなる群から選ばれる一価の基である。)
    、 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    ・・・・(II) (ただし、上記式(II)において、R^2〜R^7は、
    それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
    ルケニル基およびハロゲン原子が置換したアルキル基よ
    りなる群から選ばれる一価の基であり、かつnは、0か
    ら3の範囲内にある。)、 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    ・・・・(III) (ただし、上記式(III)において、R^8〜R^1^
    3は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル
    基、アルケニル基およびハロゲン原子、原子が置換した
    アルキル基よりなる群から選ばれる一種の基である。m
    は2または3である。)。
  2. (2)前記式(II)で表わされる化合物が次式(II−1
    )もしくは(II−2)表わされるものである特許請求の
    範囲第1項に記載のオルガノポリシロキサンの製造方法
    。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・(
    II−1) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・(
    II−2)
  3. (3)前記式(III)で表わされる化合物が次式(III−
    1)で表わされるものである特許請求の範囲第1項に記
    載のオルガノポリシロキサンの製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・(III−1)
  4. (4)前記式( I )で表わされる化合物と、式(II)
    で表わされる化合物および/または式(III)で表わさ
    れる化合物とを重合させる際に、さらに次式(IV)で表
    わされる化合物を重合させる特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかの項に記載のオルガノポリシロキサ
    ンの製造方法。 R^1^4_3SiO_1_/_2・・・・・・・・・
    ・(IV)(ただし、上記式(IV)において、R^1^4
    は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基
    、アルケニル基および水素原子以外の原子が置換したア
    ルキル基よりなる群から選ばれる一種の基である。)。
  5. (5)オルガノポリシロキサンが、該オルガノポリシロ
    キサンを構成するケイ素原子の内の90〜99.99モ
    ル%の範囲内のケイ素原子が直鎖状に結合しており、か
    つ0.01〜10モル%の範囲内のケイ素原子が側鎖分
    岐点を形成している特許請求の範囲第1項もしくは第4
    項に記載のオルガノポリシロキサンの製造方法。
  6. (6)オルガノポリシロキサンが、触媒の存在下に反応
    硬化性を示すものである特許請求の範囲第1項もしくは
    第5項に記載のオルガノポリシロキサンの製造方法。
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