JPS63255313A - 冶金容器を空にするための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冶金用容器を空にするための装置およびその
方法に関するものであり、さらに詳細には、スラグと金
属を分離した状態で金属とスラグを含む製鋼用転炉を空
にする装置およびその方法に関するものである。

従来技術 一般に、溶融金属、特に鋼を容器から取鍋やその他の輸
送容器または処理容器に取り出す場合には、金属の流れ
が終りに近くなった時に、スラグの一部がタップホール
すなわち流出口を介して流出してしまう。これにより鋼
にリンが再添加されてしまう。さらに、スラグ中の酸素
の活性が高いため、ギルド鋼またはセミギルド鋼の精錬
処理が困難になる。スラグにより生じるもう１つの問題
は鋼が脱硫されてしまうことである。

以上のような深刻な問題により、冶金容器を空にする際
に、スラグが流出するのを防ぐための研究が為されてき
た。その結果、止め弁、スライドシャッタおよび大型浮
子等を含む種々の公知の装置がこれまでに開発されてい
る。大型浮子装置の場合には、タップホール開口部より
大きな断面積を有するセラミック製の浮子がタップホー
ルすなわち流出口の開口部の上方に浮いている。このセ
ラミック製フロートは、金属とスラグの中間の密度を有
し、大部分の金属が流出した後にタップホールを閉塞す
る働きをする。

発明が解決しようとする課題 上記のような従来の装置は、スラグが取鍋やその他の受
は器中に入り込むのを減少させるのには有効であるが、
タップホール上方に生じる乱流や渦により運ばれるスラ
グの量を減少させるのには不適当であるということが明
らかになっている。

ルクセンブルグ特許第６１．２０４号には、タップホテ
ルの直ぐ近くに設けた射出ノズルを介して金属浴中に撹
拌用ガスを吹き込むことにより渦の作用を減らすことが
提案されている。残念ながら、このために用いられるノ
ズルは閉塞しやすいので、溶湯の取出し時および作業時
のいずれの段階においても比較的大量のガスを必要とす
る。この大量のガスは、溶融金属の急激な冷却という好
ましくない結果を引き起こすことになる。さらに、溶融
スラグや金属と接触するノズルはこれと隣接する容器の
ライニングよりもずっと寿命が短い。ノズル射出法によ
る好ましくない結果は、恐らくノズルから生じるガスの
泡が渦中に充分分配されず、従ってスラグを充分に保持
できないためであると思われる。

本出願人に譲渡された１９８３年６月１７日出願のアメ
リカ合衆国特許願第５０５．２９３号（アメリカ合衆国
特許出願第　　　　　号）には、上記ルクセンブルグ国
特許第６１．２０４号に記載された装置の改良が記載さ
れており、これによると、タップホールの両側にそれに
対して間隔をおいて設置した透過性の部材を用いて渦を
壊すことが提案されている。

尚、この特許の全内容は本明細書の一部を構成する。

本発明の目的は、上記従来技術における前記問題点およ
びその他の問題点を解消あるいは改善することにある。

課題を解決するための手段 本発明の装置を用いることによって、タップホールすな
わち流出口の上方に形成される渦によって運ばれるスラ
グの量を従来の装置と比較して大幅に制限することがで
きる。

本発明では、金属（鋼）浴中にバブリング剤（泡立て剤
）を噴射するために透過性素子手段が用いられる。この
透過性素子手段は透過性耐火材料から成り゛、タップホ
ールの直ぐ近くに設けられ且つこれを完全に囲んでいる
。各素子手段は非多孔質の耐火材料から成る少なくとも
１つの細長いセグメントを有している。このセグメント
には、ガスの流れの方向に沿った凹部が互いに間隔を置
いて設けられている。上記透過性耐火素子の低温側には
ガスを分配するためのガス分配手段が配置されている。

このガス分配手段は上記耐火材セグメントを取り囲む金
属製のケーシングの延長上に形成された室によって構成
することができる。

本発明の一実施例では、平らな金属流路部材を凹部中に
配置し、ガス分配を細長い室を用いて行う。

タップホールは、金属浴側から低温側にかけて断面積が
次第に小さくなるような漏斗状の形をしていることが望
ましい。

上記およびその他の本発明の特徴および利点は以下の実
施例に関する説明および添付の図面により理解されるで
あろう。尚、図面において、同一の要素には同じ番号が
付けられている。

実施例 第１図において、参照番号１で示されたタップホールは
、転炉（空にする状態にある）のジャケット２中に設け
られている。タンプリング中にスラグと金属が流出しな
いようにするために、最初は、タップホール１を木製の
プラグで閉塞しておく。タンプリングの後、このプラグ
は急速に消耗されてタップホールｌから押し出され、鋼
３が自由に通過できる状態になる。このタップホール１
の周囲には、バブリング剤に対して透過性を有する８個
の素子４．５が配置されている。本発明の主な特徴は、
第１グループの透過性素子４が鋼３を通過させるタップ
ホール１を有する石のブロックに隣接している点にある
。第１図にはさらに、上記第１グループから１０ｃｍ以
上離れた第２グループの透過性素子５が示されている。

尚、これらの透過性素子の最適間隔、個数および寸法、
ならびにそれらの最低透過度等は、各転炉に対する通常
のテストによって決めることができる。

各透過性素子４．５は、低温側に、それぞれガス分配室
（これは図示されていないが、上記アメリカ合衆国特許
出願第５０５．２９３号の第１図に参照番号１０で示さ
れている）を備えている。このガス分配室からはガスの
流れを調節するバルブに開口した導管７が延びている。

各透過性素子に個別にガスを供給することもができるが
、一般には、第１グループの各素子４に並列にガスを供
給し、また第２グループの素子５も同様である。組立て
の費用を節約するために、全ての透過性素子に並列にガ
スを供給することも可能である。しかし、鋼の流出の終
了近くになってスラグ層が厚くなった時に、流速度を自
在に調節できるようにするのが望ましく且つ有利である
。この場合には、スラグ層を後退させるために、外側の
透過性素子５のガス流速度をより７高速にすることが必
要である。

また、破損しないようにするために、透過性素子４．５
の本体“の長さはジャケット２の全体の厚みを超えない
ようにし、また同じ理由で、導管７は鋼の凝固を確実に
するためのバッフル板（図示せず）を備えている。

空にする作業の開始時、すなわち渦の形成の可能性が低
いときには、注入されるガスの量は少ない。このガスの
大部分はタップホール１に隣接した透過性素子４を介し
て導入され、それによって一定量のガスが、容器から流
出する金属流と一部に運ばれるようにする（タップホー
ルの入口および側壁における摩耗曲線に影響を及ぼすの
はこのガスである）。透過性素子から放出される残り量
のガスはタップホールの周囲にバブリング剤のカーテン
８を形成し、次いで、表面まで上昇してスラグが存在し
ない円形領域９を形成する。従って、鋼はスラグを巻込
むことなく流出することになる。

空にする作業の終了近くになって、すなわち渦形成の可
能性が高くなった時には、タップホールに隣接する透過
性素子４を介して注入するガスの量を最大量まで増加さ
せる。同様に、透過性素子５を通過するガスの量も、渦
の形成を阻むほどではないが、スラグがタップホールか
ら上方に押上げられるように増加させる。

精錬時には、毎時約２立方メートルのガスを流すことに
よって、耐火性素子の透過度を確保することができる。

空にする場合には、ガス流を約１０ｍ５７時まで増加さ
せ、流出終了時には、約２０ｒｎ”７時に増加させる。

流出終了間際に烏剰にガスを流すと、金属とスラグが吹
き飛ばされ、通常の流出よりも好ましくない結果となる
ということに注意しなければならない。同様に、金属浴
中に過剰量のガスを注入すると、金属をかなり冷却する
ことになるので、避けるべきである。

第２図には、本発明による別の実施例が示されており、
この実施例では、第２グループの透過性素子２５が第１
グループの素子４と所定の最小距離を置いて配置されて
いる。このタイプの構成はジャケット２の構造上の様々
な制約に応じて採用することができる。また、このよう
な構成は、耐火素子４の透過性が渦の生成を効果的に阻
止するのに充分でないとき用いることができる。

タップホールは通常多数の円筒状のリングオリフィスで
構成されている。規則的な流れを得るためには、この上
部リングが漏斗状の形をしているのが望ましい（参照番
号２１を参照のこと）。オリフィスの直径が低温側に向
かって次第に減少したリングを重ねることによって、溶
湯の流れに最適な円錐形のタップホール（参照番号２２
）が得られる。リング間の直径差による段部は最初に空
にする作業を行う間に速やかに平滑になる。

第３図は、透過性素子４０４つのグループにより周囲を
囲まれたタップホール１の詳細図である。

４つの各透過性素子４は、金属製ケーシング３２により
囲まれた隣接した２つの耐火材セグメント３１．３５に
より構成されている。この素子の低温側のケーシングの
壁には分配室（図示せず）が溶接されている。ガスの大
部分はこれらのセグメント同士の接触面を通過する。隣
接する面の一方に筋や溝を付けることもできる。また、
金属板をこれらセグメントの間に配置してもよい。

金属中に噴射されるガスが上記セグメントの透過性素子
を分解する可能性がある場合には、セグメントの側面全
体を保護用金属被覆で覆うか、あるいは例えばアメリカ
合衆国特許第４．６４７．０２０号に対応するルクセン
ブルグ国特許第８５．１３１号（その全内容は本明細書
の一部を構成する）に説明されているように、セグメン
ト３１と３５の間に平らな金属流路部材３３を設ける必
要がある。

さらに本発明の別の態様では、金属ケーシング３２およ
び外側セグメン）３１が省略され、金属流路３４がタッ
プホールの耐火材部分とこれに隣接するセグメント３５
との間に設けられる。この場合、分配室は、例えば細長
い円筒状の形をしており、これに金属流路部材が溶接に
より接合されている。

各流路に適切な圧力下でガスが確実に供給されるように
、分配室は充分な断面積を有する必要があることに留意
されたい。内側セグメント３５の厚さを外側セグメント
３１に対して薄くすると（全体の断面は正方形のまま）
、第３図に示す構成で非常にコンパクトな態様が得られ
る。ひと続きの一体のセグメント３５の代りに、多数の
耐火ブロックを並べることにより透過性素子を構成する
ことができる。同様に、多数の金属流路部材の列を平行
に配列し、これらを耐火セグメントによって分離し、セ
グメントの低温側に１つ以上の分配室を設け、この分配
室からガスを供給するようにした構成も本発明に含まれ
る。

第４図は、タップホールが中空の円錐台状の透過性素子
４４に囲まれている本発明の変形実施例を示している。

タップホールは２つの互いにかみ合った部品で構成され
、透過性素子は４つの部品で構成されている。

以上望ましい実施例を示し、説明したが、本発明の技術
的範囲を越えることなく、これらに種々の変形および置
換をすることができる。従って、上記の実施例は本発明
の例にすぎず、本発明はこれに何ら制限されるものでは
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるタップホールを有する転炉の一
部の縦断面図であり、 第２図は、第１図のタップホールを示す縦断面図であり
、 第３図および第４図は、本発明によるタップホールの横
断面図を示す。 〔主な参照番号〕 １・・・タップホール、２・・・ジャケット、３・・・
鋼、　　　　　　７・・・導管、４．５．２５．４４・
・・透過性素子、３１．３５・・・耐火材セグメント、 ３２・・・ケーシング、３３．３４・・・流路特許出願
人　　アルベッド　ニス、アー。

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属およびスラグを含むタップホール付きの冶金
   容器を空にする装置において、 上記容器の内側から外側に向かって延び且つ上記タップ
   ホールを実質的に取り囲むタップホールの流出口の近傍
   にバブリング剤を噴射するための透過性耐火素子を含み
   、 上記透過性耐火素子の各々が非多孔質の耐火材から成る
   少なくとも１つの細長いセグメントと、該セグメントに
   沿って設けられた少なくとも１つのバブリング剤通過用
   の凹部とを有し、 さらに、上記容器の外側に最も近い上記透過性耐火素子
   の側に連通したバブリング剤分配手段を含むことを特徴
   とする装置。
2. （２）上記の細長いセグメントの少なくとも１つが矩形
   断面を有していることを特徴とする請求項１記載の装置
   。
3. （３）上記凹部の少なくとも１つに平らな金属流路部材
   が設けられていることを特徴とする請求項１記載の装置
   。
4. （４）少なくとも２つの細長いセグメントを含み、上記
   金属流路部材が、この２つのセグメント間に配置されて
   いることを特徴とする請求項３記載の装置。
5. （５）上記金属流路部材が、上記セグメントとタップホ
   ールとの間に設けられていることを特徴とする請求項４
   記載の装置。
6. （６）上記バブリング剤分配手段が、上記金属流路部材
   が開口している細長い室によって構成されていることを
   特徴とする請求項３記載の装置。
7. （７）上記バブリング剤分配手段が、耐火材セグメント
   を取り囲む金属製ケーシングを延長して形成される室に
   よって構成されていることを特徴とする請求項１記載の
   装置。
8. （８）上記タップホールが漏斗状であることを特徴とす
   る請求項１記載の装置。
9. （９）上記タップホールの断面が、上記容器の外側に向
   かって次第に狭くなっていくことを特徴とする請求項８
   記載の装置。
10. （１０）上記タップホールに隣接した第１グループの透
    過性素子と、この第１グループの透過性素子に対して間
    隔を置いて配置された第１グループの透過性素子をほぼ
    取り囲む第２グループの透過性耐火素子とを含むことを
    特徴とする請求項１記載の装置。
11. （１１）上記第２グループの透過性耐火素子が、上記第
    １グループの透過性耐火部材と少なくとも１０ｃｍ離れ
    ていることを特徴とする請求項１０項の記載。
12. （１２）上記バブリング剤が、１種のガスを含むことを
    特徴とする請求項１記載の装置。
13. （１３）上記バブリング剤が、水素、アルゴンおよび二
    酸化炭素から成る群より選択されることを特徴とする請
    求項１２記載の装置。
14. （１４）上記透過性耐火素子が、上記タップホールを完
    全に取り囲むことを特徴とする請求項１記載の装置。