JPS63252682A - 成形加工性に優れたチタン−５０００系アルミニウム合金クラツド板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はチタン板と５０００系アルミニウム合金板から
なる成形加工性に優れたクラッド板の製造方法に関する
ものである。

なお、本発明でいう６０００糸アルミニウム合金とは米
国アルミニウム協会（ＡＡ）合金記号による展伸用アル
ミニウム並びにアルミニウム合金のうち５ｘｘｘで表示
されるものおよびそれ相当のアルミニウムーマグネシウ
ム系合金をいう。

〔従来の技術〕

チタンは格段に優れた耐食性、８０００位まで余り変わ
らぬ強度、軽量性および傷がつきにくい硬質性等優れた
特性を種々鳴しているが、非常に高価な材料である。そ
れ故、チタンの持つ優れた特性を生かしつつ、アルミニ
ウムの持つ軽Ｊ良性、熱伝導特性等も併せ持ち、低コス
゛ト化も同時に達成できるクラッド板の開発が望まれて
いる。チタンの特性を生かすためにはアルミニウムとし
ては同様に耐食性に優れ、常温および高温強度特性にも
浸れているマグネシウムを含イｆした５０００系アルミ
ニウム合金、例えばＡ３０５２、Ａ５０５６等が最適で
ある。また、クラッド板については成形加工を施して最
終製品化されることが多（成形加工性に浸れていること
が必須条件となっている。

従来、チタン板とアルミニウム板のクラッド板を製造す
る方法として以下のものが開示されている。

まず、特公昭８６−２２５６６号公報にはチタン板とア
ルミニウム板を圧延圧接法でクラッド板を製造する方法
が開示されており、これは板７ｇ比が少な（とも０．８
５以上、仕ｊ芥ロール径対全板厚比６０以上、冷間圧延
率４０〜７０％を以て１回の冷間圧延で製造した夜中な
くとも４００℃以上の溶融温度以下の温度で焼鈍するこ
とを特徴とする方法である。

また別の方法として特開昭４８−２０７４７号公報にチ
タン薄板、アルミニウム薄板の接合する表面から酸化物
を除去して清浄化する工程、チタン薄板、アルミニウム
薄板を約２６０〜５８８℃（５００〜１０００’Ｆ）の
温度に予熱する工程、上記の清浄表面を圧縮圧のもとで
ｇ！舗させて両表面を一体化させ約８〜６０％の漬だけ
その複合体を圧下させる工程および上記複合体を約２６
０〜６２１℃（５００〜１１５０°Ｆ）の温度に後加熱
して接合を強化する工程からなる方法が開示されている
。さらにアルミニウム合金板とチタン板を接合する場合
、該アルミニウム合金板に予め１１４６型の純アルミニ
ウムを張り合わせること並びに該純アルミニウムの板厚
がアルミニウム合金板の板厚の６〜１０％であることが
開示されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

特公昭８６−２２５６６号公報における４０〜７０％の
強圧下による圧接では４００Ｃ以上で熱処理してもチタ
ン板がそれほど軟化せずクラッド板としての成形加工性
を著しく悪化させるため問題である。さらにチタンは高
価であるため板厚比が０．８５以上ではクラッド板とし
ての価格が高くなり実用上問題がある。

特開昭４８−２０７４７号公報のようにアルミニウム合
金板に予め純アルミニウムを張り合せるという方法は、
圧延圧接工程、接合面の粗面化工程が余分に必要であり
、作業性並びに経済性の面で問題がある。さらに、この
ように予め純アルミニウムを圧延圧接して張り合せる場
合、最低５％位の圧下率を必要とするが、その際５００
０系アルミニウム合金は既に加工を受けている状態にあ
り、次工程のチタン板との接合における加工度に加算さ
れ、アルミニウム合金の再結晶の粗大化傾向を助長する
、すなわち成形加工時に肌荒れ現象を生ずるという問題
も有する。また、純アルミニウムの板厚比が大きくなる
とクラッド板としての強度が低下する。さらに同様に純
アルミニウムの板厚比が大きくなると、チタンおよび５
０００系アルミニウム合金に比較して純アルミニウムは
著しく変形抵抗が小さいため積層板を一回で圧延圧接す
る場合、チタン−５０００系アルミニウム合金間でむら
のある塑性変形し、波打ち現象と呼ばれる圧延不良を引
き起こす。それは純アルミニウムの板厚比が５％以上に
なると顕著に見受けられる。

〔問題点を解決するための手段〕

かかる事情に鑑み、本発明者らは得られたクラッド板の
接合強度が大きく、従来法の作業性並びに経済性を改警
し、成形加工時に５０００系アルミニウム合金が肌荒れ
現象を生じることなく、さらに成形加工性に寄与する圧
延後のチタンの伸びを小さく抑え、また中間層として介
在する純アルミニウムが波打ち現象を生ずることのない
条件を見い出し、成形加工性に優れたクラッド板の製造
方法を完成させたものである。

すなわち、本発明はチタン板とアルミニウム合金板を圧
延圧接法によりクラッド板を製造する方法において、チ
タン板および非再結晶組織材の５０００系アルミニウム
合金板の接合面を粗面化し、チタン板と５０００系アル
ミニウム合金板の間に５０００系アルミニウム合金の板
厚に対して５４未満の純アルミニウム系の中間層を介在
させてＭｍし、該積層板を２００〜４００℃に加熱し、
圧下率５〜２０％未満で圧延し、４００〜５００℃で０
．５〜１．０時間拡散熱処理することを特徴とする成形
加工性に優れたチタン−５０００系アルミニウム合金ク
ラッド板の製造方法を提供するものである。

以下、本発明をさらに詳細に説明する。

本発明で用いる５０００系アルミニウム合金板は非再結
晶組織の材質のものを必要とし、完全に再結晶している
材質のものは避けなければいけない。具体的には質別、
記号Ｈ８４、Ｈ８６等が好ましい。０材のような完全に
再結晶組織の材質を使用すると本発明のように低圧下率
の圧延では再結晶組織の状態で残り、さらに拡散熱処理
を施すと再結晶組織が一層粗大化して商品価値を損なっ
てしまう。

またチタン板は成形加工性の点からＪＩＳＩＮ、２種の
ような純チタン系が望ましい。

チタン板および５０００系アルミニウム合金板の接合面
は粗面化する必要があり、具体的にはブウッ、２グ方法
、ｊ、、ニド方法等力５採用、きる。なお圧延時の圧下
率を大きくすれば粗面化することなく接合することも可
能であるが、本発明のような成形加工用のクラッド板の
製造方法においては圧下率をできる限り小さく抑えるこ
ととし、そのためにはブラッシング方法等により酸化物
、油脂等を除去し粗面化しておく必要がある。

チタンとマグネシウムを含有する５０００系アルミニウ
ム合金は、８５０℃を超える温度では脆弱なアルミニウ
ム・チタン・マグネシウム系の金属間化合物を生成し、
クラッド板の接合強度が低下する。それを防止するには
チタンと５０００系アルミニウム合金を隔離する必要が
ある。隔離手段として前述したように予め純アルミニウ
ムをアルミニウム合金板に張り合せる方法があるが、作
業性並びに経済性が悪く、さらに５０００系アルミニウ
ム合金の再結晶の粗大化傾向を助長するという不都合を
有する。

従って、本発明はチタン板、純アルミニウム系中間層、
５０００系アルミニウム合金板を積層し、同時に圧延す
る方法を採用したものである。この際純アルミニウム系
中間層の板厚はアルミニウム合金板の板厚の６％未満、
好ましくは１．０〜４，５％のものを介在させる。５５
１１未満としたのは純アルミニウム系はそれ自体強度が
弱（、純アルミニウム系の板厚を大きくとればそれだけ
クラッド板としての強度が低下すること、さらに６％以
上とすると圧延不良を引き起こすためである。

純アルミニウム系中間層の粗面化は必ずしも必要ではな
く、通常の脱脂処理を施すだけで十分である。

前述のとおりチタン板、純アルミニウム系中間層、５０
００系アルミニウム合金板を積層し、２００〜４００℃
の温度に加熱する。積層板全体が該温度域に達すれば十
分であり、特に保持する必要はない。また、このような
低い温度域であれば接合強度に悪影響を及ぼす酸化皮膜
の成長は極めて少なく、それゆえ大気中での加熱でも何
ら間層はない。加熱温度が２００℃未満では十分な接合
強度を得ることができず、一方４００℃を趣える温度で
は５０００系アルミニウム合金板が再結晶化し、拡散熱
処理時に結晶組織が粗大化してしまい、また圧延時にア
ルミニウムがロールに付着するという問題点を有する。

次に加熱された積層板は圧延機により圧延圧接される。

この時圧下帯が大きいほど、あるいは拡散熱処理温度が
高いほど得られたクラッド板の接合強度が大きくなる傾
向にあるが、一方アルミニウム合金板の再結晶組織が粗
大化するという問題点を有している。また圧下率が小さ
いほど、あるいは拡散熱処理温度が低いほど接合強度が
小さくなるという問題点を有している。

ところでチタンはアルミニウム系合金の拡散熱処理の温
度域では十分に軟化することがないため、圧延時のチタ
ンの伸びは成形加工性の点からできる限り小さい方が望
ましく、圧下率とチタンの伸びとの相関関係からもチタ
ンの伸びを約１０４以下に抑える方が好ましい。

従って、本発明は接合強度と成形加工性を考慮すること
により圧下率５〜２０％未満、拡散熱処理温度４００〜
５００℃の条件下で圧延圧接するものである。

なお、拡散熱処理時間についてはクラッド板の実態温度
が上記温度範囲に達するだけで拡散熱処理の効果を達成
しうるが、好ましくは０．６〜１．０時間の保持による
拡散熱処理を行なう。

以上、１組のクラッド板の製造方法について記載したが
本発明は同時に２組のクラッド板を製造する場合にも適
用することが可能である。

すなわち、５０００系アルミニウム合金板、純アルミニ
ウム系中間層、チタン板、チタン板、純アルミニウム系
中間７曽、５０００系アルミニウム合金板の順に積層す
るかあるいは５０００系アルミニウム合金板とチタン板
の順序を入れ替えて積層し、引き続き本発明方法の条件
を適用すれば２組同時にクラッド板が製造できる。

〔実施例〕

以下、本発明方法による実施例を示すが、本発明はこれ
に限定されるものではない。

実施例 板厚０．４ｆｉのＪＩＳ　１種のチタン板、板厚５．０
鵡の５０００系アルミニウム合金板、板厚比を本発明の
範囲内で変えた純アルミニウム板、Ａ１０９９をそれぞ
れ使用し第１表に記載した条件下で圧延圧接しクラッド
板を製造した。

得られたクラッド板【ζ関し剥離強度、圧延圧接後のチ
タン板の伸び、アルミニウム合金板の表面状態、絞り加
工性について調査し、その結果を第１表に記載した。

また比較例として本発明方法の条件以外に設定した条件
下で上記実施例と同様に圧延圧接しクラッド板を製造し
た。得られたクラッド板に関し上記実施例と同様に試験
した。比較例としての製造条件、試験結果は第１表に記
載した。

〔発明の効果〕

以上、詳述したように本発明は得られたクラッド板は接
合強度があり、圧延後のチタンの伸びが小さく、アルミ
ニウム合金板の表面が微細であるため成形加工性が向上
し、さらに成形加工時にアルミニウム合金板の肌荒れ現
象が発生せずまた圧延不良を引き起こすことがないので
あるからその工業的価値は頗る大なるものがある。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）チタン板とアルミニウム合金板を圧延圧接法によ
   りクラッド板を製造する方法において、チタン板および
   非再結晶組織材の５０００系アルミニウム合金板の接合
   面を粗面化し、チタン板と５０００系アルミニウム合金
   板の間に５０００系アルミニウム合金板の板厚に対して
   ５％未満の純アルミニウム系の中間層を介在させて積層
   し、該積層板を２００〜４００℃に加熱し、圧下率５〜
   ２０％未満で圧延し、４００〜５００℃で０．５〜１．
   ０時間拡散熱処理することを特徴とする成形加工性に優
   れたチタン−６０００系アルミニウム合金クラッド板の
   製造方法。
2. （２）５０００系アルミニウム合金板の板厚に対して１
   ．０〜４．５％の純アルミニウム系の中間層を介在させ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の方法。