JPS63252252A - Bリンパ球分離材、分離方法および分離器 - Google Patents

Bリンパ球分離材、分離方法および分離器

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JPS63252252A
JPS63252252A JP62087640A JP8764087A JPS63252252A JP S63252252 A JPS63252252 A JP S63252252A JP 62087640 A JP62087640 A JP 62087640A JP 8764087 A JP8764087 A JP 8764087A JP S63252252 A JPS63252252 A JP S63252252A
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lymphocytes
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洋文 由良
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雄一 山本
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正 鮫島
Toshihiro Akaike
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、B−リンパ球分離材、分離方法および分離器
に関するものである。詳しく述べると、本発明は末梢血
あるいは生体組織から得られるリンパ球分画を浮遊させ
た細胞懸濁液あるいは白血球分画などのBリンパ球含有
液から8リンパ球を処理液中の細胞成分の機能的損傷を
最小限にとどめ、Rn便かつ安価に高収率、高M!度で
分離するBリンパ球分離材、分離方法および分離器を示
すものである。
リンパ球は、血球系の幹細胞から分化した免疫機能を担
う細胞であり、機能あるいは細胞膜形質等の点からいく
つかの亜群に分けられる。それらは、抗体を産生じ体液
性免疫を担うBリンパ球、免疫調節性リンホカインや炎
症性リンホカイン等を産生し細胞性免疫を担うTリンパ
球、およびヌル細胞等のリンパ球サブクラスであり、ざ
らに、T、Bリンパ球は、機能的に異なるサブセットが
存在する。近年、このような免疫学的特性の異なるT、
Bリンパ球等のサブクラスを、機能的損傷を最小限にと
どめ純粋に分離、精製、濃縮する技術が、広範囲にわた
る社会的分野で強く望まれている。例えば細胞学、免疫
学などの基礎研究においては1体内免疫系の生体外(i
n VitrO)での解析において、少なくともT、B
リンパ球群までの分離が必要であり、臨床医学における
診断、治療等では、機能低下あるいは昂進した特定分画
の移入あるいは除去が必要であり、またリンパ系の生理
活性物質の取得においては、産生細胞分画の分離、濃縮
が重要である。
(従来の技術) Tリンパ球と8リンパ球の分離方法としては、まずソデ
イウムメトリゾエイトフイコール混液などの高密度等張
渡を用いた比重遠心法により末梢血あるいは生体組織等
からリンパ球分画を得、続いてこれを分離処理してTリ
ンパ球とBリンパ球に分離するのが従来一般的である。
この後続する分離処理方法としては、大きく(1)細胞
膜表面の特異抗原、レセプター、免疫グロブリンを指標
とするもの、(2)物理的細胞分離および(3)吸着ク
ロマトグラフィーの3つに分けられる。
(1)の方法としては、ロゼツト形成法、(抗体や免疫
複合体を結合させた)アフィニティークロマトグラフィ
ー、抗体、補体による細胞融解法、マイトジェン活性化
リンパ球の除去、フルオレセインアクチベイテツドセル
ソータ−(F、Δ、C0S、〉などが知られているが、
これらの方法では、生物学的に特異性の高い強固な結合
や刺激を受けるため、インラクトな状態でTリンパ球も
しくはBリンパ球を回収するのが難しく、かつ大量処理
に向かない手法も多い。また、(2)の方。法としては
、密度勾配遠心法、細胞電気泳動法などが知られている
が、Tリンパ球とBリンパ球との間tこ比重、密度等の
物理的諸物性に際だった差がないため、分離回収された
細胞の収率あるいは純度に高い精度が要求できない。さ
らに(3)の方法としては、ナイロン、テトロン、綿繊
維等の異物に対するTリンパ球と8リンパ球の非特異的
接着能力の差を利用するものが知られているが、高精度
に分離細胞を得るためには、吸着担体の牛脂兄血清(F
e2)等による処理が必要であることや流速などの実施
条件の設定が難しく、マクロファージ等の不純物の混入
も多い。加えて、これらの従来の方法は、全般に、繁雑
な操作、あるいは準備がともない、分離操作を行う場合
の経験的技術的円熟が必須であるという大きな課題も存
在しているものであった。
(発明が解決しようとする問題点) 従って、本発明は、新規なりリンパ球分離材、分離方法
および分離器を提供することを目的とする。本発明はま
た、細胞の諸活性に影響を与えることなく、簡便かつ安
価に高収率、高純度で分離するBリンパ球分離材、分離
方法および分離器を示すものである。本発明はさらに、
大量処理に適したBリンパ球分離材、分離方法および分
離器を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記諸口的は、水不溶性固体物質表面に、免疫グロブリ
ンと高い親和性を有する有機合成されたリガンドを固定
化したことを特徴とするBリンパ球分離材によって達成
される。
本発明はまた、有機合成されたリガンドが、複素環式化
合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選
ばれたものであるBリンパ球分離材を示すものである。
本発明はざらに、複素環式化合物類が、化学療法剤およ
びその誘導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化
合物ならびにピラジン関連化合物からなる群から選ばれ
たものであるBリンパ球分離材を示すものである。本発
明はざらに複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ
剤とpK4.0〜90.0の色素との化合物、2−チオ
ウラシル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノール
からなる群から選ばれたものであるBリンパ球分離材を
示すものである。本発明はまた、ペプチド類が、アミノ
酸数2〜10程度のオリゴペプチドであるBリンパ球分
離材を示すものである。本発明はさらに、オリゴペプチ
ドが、リジン、チロシンによるオリゴペプチドあるいは
アスパチルフェニルアラニンアルキルエステルであるB
リンパ球分離材を示すものである。本発明はまた、アミ
ノ酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、フェニルアラ
ニン、イソロイシン、トリフi・ファン、リジン、アル
ギニン、プロリンおよびアスパラギン酸ないしその誘導
体からなる群から選ばれたアミノ酸を単独あるいは複数
組合せたものであるBリンパ球分離材を示すものである
。本発明はざらにまた、有機合成されたリガンドが、ア
ルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、プロリ
ンとスルフ1チアゾールを組合せてなるものであるBリ
ンパ球分離材を示すものである。本発明はまた、水不溶
性固体物質が、合成有機高分子、天然有機高分子または
無機物からなる粒子体であるBリンパ球分離材を示すも
のである。本発明はまた、水不溶性固体物質が、平均粒
径0.05〜5mの粒子体であるBリンパ球分離材を示
すものでおる。本発明はまた、有機合成されたリガンド
が、水不溶性固体表面に共有結合により固定化されてい
るものであるBリンパ球分離材を示すものである。
上記開目的はまた、水不溶性固体物質表面に免疫グロブ
リンと高い親和性を有する有機合成されたリガンドを固
定化してなる分離材に、Bリンパ球含有液を接触させ、
膜表面に免疫グロブリン分子(S−Ig>を有するBリ
ンパ球を選択的に捕捉せしめることを特徴とするBリン
パ球の分離方法により達成される。
本発明はまた、分離材に固定化されたリガンドが、複素
環式化合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群
から選ばれたものであるBリンパ球の分離方法を示すも
のでおる。本発明はざらに、複素環式化合物類が、化学
療法剤およびその誘導体、ピリミジン関連化合物、ピリ
ジン関連化合物ならびにピラジン関連化合物からなる群
から選ばれたものであるBリンパ球の分離方法を示すも
のである。本発明はざらに複素環式化合物類が、サルフ
ァ剤、サルファ剤とpK4.0〜9.0の色素との化合
物、2−チオウラシル、イソニコチン酸ヒドラジドおよ
びルミノールからなる群から選ばれたものであるBリン
パ球の分離方法を示すものである。本発明はまたペプチ
ド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリゴペプチドであ
るBリンパ球の分離方法を示すものである。本発明はさ
らに、オリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオリ
ゴペプチドあるいはアスパチルフェニルアラニンアルキ
ルエステルであるBリンパ球の分離方法を示すものであ
る。本発明はまた、アミノ酸類が、バリン、ロイシン、
チロシン、フェニルアラニン、イソロイシン、トリプト
ファン、リジン、アルギニン、プロリンおよびアスパラ
ギン酸ないしその誘導体からなる群から選ばれたアミノ
酸を単独あるいは複数組合せたものであるBリンパ球の
分離方法を示すものである。本発明はさらに、分離材に
固定されたされたリガンドが、アルギニン、アスパラギ
ン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファチアゾー
ルを組合せてなるものであるBリンパ球の分離方法を示
すものである。本発明はざらに、水不溶性固体物質が、
合成有機高分子、天然有機高分子または無機物からなる
ものでめるBリンパ球の分離方法を示すものである。本
発明はまた洗浄液として等張緩衝液を用いるものである
Bリンパ球の分離方法を示すものである。本発明はざら
に分離材をウシ血清アルブミンで処理した後、リンパ球
懸濁液と接触させるものであるBリンパ球の分離方法を
示すものである。
上記開目的はざらに、粒子状の水不溶性固体物質表面に
免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成されたリ
ガンドを固定化してなる分離材を充填したカラムを有す
ることを特徴とするBリンパ球の分離器により達成され
る。
本発明はまたカラムがポリプロピレンまたはポリカーボ
ネートからなるものであるBリンパ球の分離器を示すも
のである。本発明はざらにカラムの出入口と分離材層と
の間には、Bリンパ球含有液中の細胞成分は通過するが
分離材は通過できない網目を有するフィルターを備えて
なるものであるBリンパ球の分離器を示すものである。
本発明はざらにフィルターがポリエステルまたはポリア
ミドからなるものであるBリンパ球の分離器を示すもの
である。
上記開目的はさらに、水不溶性固体物質表面にスペーサ
ーを介して、免疫グロブリンと高い親和性を有する有機
合成されたリガンドが固定化されていることを特徴とす
るBリンパ球分離材ににって達成される。
本発明はまた、スペーサーが少なくとも2個以上の炭素
原子を有する炭化水素鎖ないしは特性基を含む炭化水素
鎖を骨格とするものであるBリンパ球分離材を示すもの
である。本発明はさらに、スペーサーのメチレンの繰返
しが4個以上の直鎖アルキルを骨格とするものであるB
リンパ球分離材を示すものである。本発明はまた、スペ
ーサーが重合度1〜50のエチレンオキサイド骨格を有
するものであるBリンパ球分離材を示すものである。本
発明はまた、有機合成されたリガンドが、複素環式化合
物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選ば
れたものであるBリンパ球分離材を示すものである。本
発明はざらに、複素環式化合物類が、化学療法剤および
その誘導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合
物ならびにピラジン関連化合物からなる群から選ばれた
ものであるBリンパ球分離材を示すものである。本発明
はざらに複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤
と1)K4.0〜9.0の色素との化合物、2−チオウ
ラシル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールか
らなる群から選ばれたものであるBリンパ球分離材を示
すものである。本発明はまた、ペプチド類が、アミノ酸
数2〜10程度のオリゴペプチドであるBリンパ球分離
材を示すものである。本発明はさらに、オリゴペプチド
が、リジン、チロシンによるオリゴペプチドあるいはア
スパチルフェニルアラニンアルキルエステルであるBリ
ンパ球分離材を示すものである。本発明はまた、アミノ
酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニ
ン、イソロイシン、トリプトファン よびアスパラギン酸ないしその誘導体からなる詳から選
ばれたアミノ酸を単独あるいは複数組合せたものである
Bリンパ球分離材を示すものである。
本発明はざらにまた、有機合成されたりカントが、アル
ギニン、アスパラキン酸、フェニルアラニン、プロリン
とスルファチアゾールを組合せてなるものであるBリン
パ球分離材を示すものである。本発明はまた、水不溶性
固体物質が、合成有機高分子、天然有機高分子または無
機物からなる粒子体であるBリンパ球分離材を示すもの
である。本発明はまた、水不溶性固体物質が、平均粒径
0.05〜5mmの粒子体であるBリンパ球分離材を示
すものである。
上記開目的はまた、水不溶性固体物質表面にスペーサー
を介して免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成
されたリガンドを固定化してなる分離材に、Bリンパ球
含有液を接触させ、膜表面に免疫グロブリン分子(S−
1g>を有するBリンパ球を選択的に捕捉せしめること
を特徴とするBリンパ球の分離方法により達成される。
本発明はまた分離材におけるスペーサーが少なくとも2
個以上の炭素原子を有する炭化水素鎖ないしは特性基を
含む炭化水素鎖を骨格とするものであるBリンパ球の分
離方法を示すものである。
本発明はざらに分離材におけるスペーサーのメチレンの
繰返しが4個以上の直鎖アルキルを骨格とするものであ
るBリンパ球の分離方法を示すものである。本発明はま
た、分離材におけるスペーサーが弔合痕1〜50のエチ
レンオキサイド骨格を有するものであるBリンパ球の分
離方法を示すものである。本発明はまた、分離材に固定
化されたリガンドが、複素環式化合物類、ペプチド類お
よびアミノ酸類からなる群から選ばれたものであるBリ
ンパ球の分離方法を示すものである。本発明はざらに、
複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘導体、ピ
リミジン関連化合物、ピリジン関連化合物ならびにピラ
ジン関連化合物からなる群から選ばれたもので必るBリ
ンパ球の分離方法を示すものである。本発明はざらに複
素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤とpK4.
0〜9、0の色素との化合物、2−チオウラシル、イソ
ニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールからなる群から
選ばれたものである日リンパ球の分離方法を示すもので
ある。本発明はまたペプチド類が、アミノ酸数2〜10
程度のオリゴペプチドであるリンパ球の分離方法を示す
ものである。本発明はざらに、オリゴペプチドが、リジ
ン、チロシンによるオリゴペプチドあるいはアスパチル
フェニルアラニンアルキルエステルであるBリンパ球の
分離方法を示すものである。本発明はまた、アミノ酸類
が、バリン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、
イソロイシン、トリプトファン、リジン、アルギニン、
プロリンおよびアスパラギン酸ないしその誘導体からな
る群から選ばれたアミノ酸を単独あるいは複数組合せた
ものであるBリンパ球の分離方法を示すものである。本
発明はさらに、分離材に固定化されたリガンドが、アル
ギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、プロリン
とスルファチアゾールを組合せてなるものであるBリン
パ球の分離方法を示すものである。本発明はざら【こ、
水不溶性固体物質が、合成有機高分子、天然有機高分子
または無機物からなるものであるBリンパ球の分離方法
を示すものである。本発明はまた洗浄液として等張緩衝
液を用いるものであるBリンパ球の分離方法を示ずもの
である。
上記諸口的はざらに、粒子状の水不溶性固体物質表面に
スペーサーを介して免疫グロブリンと高い親和性を有す
る有機合成されたリガンドを固定化してなる分離材を充
填したカラムを有することをBリンパ球の分離器により
達成される。
本発明はまたカラムがポリプロピレンまたはポリカーボ
ネートからなるものであるBリンパ球の分離器を示すも
のである。本発明はざらにカラムの出入口と分離材層と
の間には、Bリンパ球含有液中の細胞成分は通過するが
分離材は通過できない網目を有するフィルターを備えて
なるものであるBリンパ球の分離器を示ずものである。
本発明はざらにフィルターがポリエステルまたはポリア
ミドからなるものであるBリンパ球の分離器を示すもの
である。なお、本明細書において「リガンド」とは張白
質に特異的に結合する物質をいう。
(作用) 公知のごとくBリンパ球の細胞膜表面には、その分化の
度合などにより、IOG、IOM、ICJAなどそのク
ラスの異なるが、いずれも免疫グロブリンが存在してお
り、一方丁リンパ球の細胞膜表面には、実質的にこのよ
うな免疫グロブリンが存在しないことが知られている。
しかして、本発明に係るBリンパ球分離材は、水不溶性
固体物質表面に、免疫グロブリンと^い親和性を有する
有機合成されたリガンドを固定化したことを特徴と、す
るものであるので、該Bリンパ球分離材を例えばリンパ
球懸濁液等のBリンパ球含有液と接触させた際、細胞膜
表面に免疫グロブリンを有するBリンパ球と極めて高い
親和力を示し、Bリンパ球はBリンパ球分離材に極めて
高い確率で捕捉される。一方、細胞膜表面に免疫グロブ
リンを有しないTリンパ球に対しては、親和力を示さず
、■リンパ球はBリンパ球分離材に捕捉されない。従っ
て、分離材吸着分画と分離材非吸着分画とを分離するこ
とによってBリンパ球とTリンパ球を高純度、高収率で
得ることができるものである。
ざらに、本発明に係る別のBリンパ球分離材は、水不溶
性固体物質表面にスペーサーを介して、免疫グロブリン
と高い親和性を有する有機合成されたリガンドを固定化
したことを特徴とするものであるので、該Bリンパ球分
離材を例えばリンパ球懸濁液と接触させた際、Bリンパ
球分離材は細胞膜表面に免疫グロブリンを有するBリン
パ球に対して極めて高い親和力を示し、Bリンパ球はB
リンパ球分1i1t、iに極めて高い確率で捕捉される
。一方、細胞膜表面に免疫グロブリンを有しないTリン
パ球に対しては、Bリンパ球分離材は親和力を示さず、
ざらに水不溶性固体物質表面と免疫グロブリンと高い親
和性を有する有機合成されたリガンドとの間に介在する
スペーサーが、その流動性や排除体積効果によって細胞
が分離材表面に接近して相互作用することを妨げるため
に、上記のようにBリンパ球分離材との相互作用力の弱
いTリンパ球の非特異的接着を抑制するために、■リン
パ球はBリンパ球分離材に実質的に捕捉されない。
従って、分離材吸着分画と分離材非吸着分画とを分離す
ることによってBリンパ球とTリンパ球をより高純度、
高収率で得ることができるものである。
このため、例えば該Bリンパ球分離材を充填した液の出
入口を有するカラムにリンパ球懸濁液を一定速磨で注入
し、直ちに等張緩衝液などの洗浄液によってカラム内の
非吸着分画を洗い流すことで−「リンパ球が簡便、迅速
かつ大量に高純度、高収率で1qることかできる。この
ように本発明は、一種の吸着クロマトグラフィー的手法
を適用するものであるが、本発明のBリンパ球分離材の
場合、従来のアフィニティークロマトグラフィーのごと
く、担体に抗体や免疫複合体を固定化した場合とは異な
り、Bリンパ球に対しては明確な親和性を有するが、生
物学的に特異性の高い刺激等はいっさい与えないという
特性を有するため、分離されたTリンパ球およびBリン
パ球はインタクトな状態を保持しているものである。ざ
らに、本発明のBリンパ球分離材のこの様な親和性は、
動物種の由来に影響しないことも確められ、分離操作も
数分で完了し、また、リンパ球懸濁液の組成も単純等張
塩溶液でよくウシ胎児血清等の異種動物由来の濃厚血清
も必要がないというように、応用上における利点を数多
く有するものである。 以下、本発明を実施態様に基づ
きより詳細に説明する。
本発明のBリンパ球分離材は、水不溶性固体物質表面に
、免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成された
リガンドを固定化したことを特徴とするものである。こ
のように免疫グロブリンと高い親和性を有するリガンド
としては、複素環式化合物類、ペプチド類およびアミノ
酸類などが挙げられ、これらはリガンドとして単独であ
るいは複数組合せて用いられる。
本発明において用いられる複素環式化合物類としては、
具体的には、五員複素環式化合物ではフランとその誘導
体、チオフェンとその誘導体およびジチオラン誘導体、
アゾール類など、また六員複素環式化合物ではピリジン
および関連化合物、キノリンおよび関連化合物、アクリ
ジンおよび関連化合物、ピリミジンおよび関連化合物、
ピランおよびピロンおよび関連化合物、また綜合環系複
素化合物では、フェノキサジン、フェノチアジン、プテ
リンおよびアロキサジン化合物など、ざらにポルフィリ
ン環系複素化合物では、プリン塩基、核酸、ヘミン、ク
ロロフィル、ビタミン812およびフタロシアニンなど
、その他アルカロイドなどが挙げられる。これらの複素
環式化合物のうちでは、化学療法剤およびその誘導体、
ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物ならびにピ
ラジン関連化合物などが特に好ましい結果を与え、ざら
にサルファ剤、サルファ剤とI)K4.0〜9.0の色
素との化合物、2−チオウラシル、イソニコチン酸ヒド
ラジドおよびルミノールなどがより好ましい結果を与え
る。なおpK4.0〜9.0の色素とは、エイチ、ジエ
イ、コーンズ バイオロジカル ステインズ、アール、
ディー、リトル。
ザ ウイリアンス アンド ゥイルキンス カンパニー
、バルチモア、 1977 [H,J、 C0nn’S
 BiOIOgical  5tains、  R,D
、  Little、  ■he  WillianS
  &  Witkins Company、 Bal
timore、1977]に記載されている各種指示薬
、組織化学用色素の内でpK値が4゜0〜9.0のもの
をいう。色素はpK値が免疫グロブリンGの等電点にほ
ぼ等しいものが好ましく、pK値4.0〜9.0の範囲
がこれにあたる。さらにサルファ剤またはサルファ剤と
pK4.0〜9.0の色素との化合物の中では、サルフ
ァ剤がスルファチアゾール、スルファメチゾール、スル
フィツメゾールであり、pK4.0〜9.0の色素がラ
クモイド、ブリリアントイエロー、あるいはフェノール
レッドである場合が特に好ましい結果を与える。これら
のサルファ剤は、N1−異項環系化合物であり、複素環
がアゾール類に属し、それぞれチアゾール、2−メチル
チアゾール、2−メチルイソオキサゾールである。
本発明のBリンパ球分離材において、免疫グロブリンと
高い親和性を有するリガンドとして好適に用いられる複
素環式化合物のピリジン、ピリミジン、アゾール類のへ
テロ原子は孤立電子対を有し、プロトンアクセプターと
して働く。また解離基の少ない複素環は疎水性を示す。
ざらにサルファ剤のスルフォンアミド部分、2−チオウ
ラシルのチオール基あるいは水酸基、イソニコチン酸ヒ
ドラジドの酸アミド部分、ルミノールのカルボニル基と
イミノ基は水素結合性を有している。この様に、Bリン
パ球細胞膜表面の免疫グロブリンと該化合物との相互作
用において、該化合物の主要部分の疎水性、ヘテロ原子
による静電特性、主要部分付近の水素結合性が、免疫グ
ロブリン分子鎖中の吸着サイトのアミノ酸残基とそれぞ
れ相互作用力を発揮し、加えて、該化合物の立体構造が
細胞膜表面の免疫グロブリン分子内ポケットに適度に当
てはまったために、非抗原/抗体系の高い親相性が得ら
れたものと考えられる。
また、本発明において用いられるペプチド類は、少なく
とも2個以上のアミノ酸がペプチド結合を介して得られ
る合成化合物であり、アミノ酸数2〜10程度のオリゴ
ペプチドが好ましい結果を与える。ざらにこれらのオリ
ゴペプチドの中でも、免疫グロブリン分子と特異的な結
合性を有するプロティンA等の公知の天然物質の7フイ
ニテイーサイトを模倣したものが好ましく、特にリジン
、チロシンによるオリゴペプチド、あるいはアスパチル
フェニルアラニンメチルエステルなどのアスパチルフェ
ニルアラニンアルキルエステル等の化合物が極めて良好
な結果を与える。
これらのペプチド類に関しても、免疫グロブリン分子鎖
中の特定な疎水性サイトや荷電サイトとの相互作用によ
って非抗原/抗体系の高い親和性か得られたものと考え
られる。
また本発明において用いられるアミノ酸類は、単種のア
ミノ酸、あるいは2種以上のアミノ酸を同時に用いたも
のであり、疎水性のバリン、ロイシン、チロシン、フェ
ニルアラニン、イソロイシン、トリプトファンや、塩基
性のリシン、アルギニン、あるいは酸性のプロリンおよ
びアスパラギン酸およびその誘導体を単独あるいは複数
組合せて用いたものが特に良好な結果を与える。なおこ
れらの物質のり、1体の如何は問われない。
これらのアミノ酸類に関しても、先に述べたペプチド類
と同時に、免疫グロブリン分子鎖中の特定な疎水性サイ
トや荷電サイトとの相互作用によって、免疫グロブリン
を有するBリンパ球と非抗原/抗体系の高い親和性が得
られたものと考えられる。
ざらに、以上述べたような有機合成されたリガンドは、
単独で用いてもBリンパ球に対する親和性を十分に発揮
できるが、特に、アルギニン、アスパラギン酸、フェニ
ルアラニン、プロリン等のアミノ酸と複素環式化合物で
あるスルファチアゾールを同時にリガンドとして用いた
場合には、極めて良好な結果が得られる。また、上記に
列記したこのようなリガンドは、ヒト、ウシ、ラット由
来の免疫グロブリンに対して高い親和性を持つことから
、対象とする細胞の動物種の如何を問わないものである
可能性が高いものとなる。
本発明の−T=8リンパ球分離相分離材て、このような
有機合成されたリガンドを固定化させる担体としての水
不溶性固体物質としては、アガロース系、デキストラン
系、セルロース系、ポリアクリルアミド系、ポリビニル
アルコール系、ポリビニルピロリドン系、ポリアクリロ
ニトリル系、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポ
リスチレン系、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エ
ステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリ4
−フッ化エチレン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系
、ボ、リアミド系、ポリカーボネート系、ポリフッ化ご
ニリデン系、ポリビニルホルマール系、ボリアリレート
系、ポリエーテルスルフォン系などの有機高分子、ガラ
ス系、アルミナ系、チタン系、活性炭系、セラミックス
系などの無機物などが挙げられるが、特に細胞接着性の
高すぎないもの、すなわち、細胞−担体間の相互作用が
比較的穏やかなものが好まれ、特に好ましくはアクリル
酸エステル系などが用いられる。また、生体由来の天然
有機高分子であるコラーゲン、キトサン等も用いられ得
る。このような水不溶性固体物質の形態としては、特に
限定されず、平板上のものも用いることができるが、好
ましくは、粒子状、特に平均粒径が0.05〜5Iry
Jの粒子状のものが望ましい。なお平均粒径はJ l5
−Z−8801に規定されるフルイを用いて分級した後
、各板の上限粒径と下限粒径の中間値を各板の粒径とし
、その重量平均として搾出したものである。ざらに粒子
形状は細胞に物理的な損傷を与えにくいことや均一な粒
子を得やすい等の点から球形のものが好ましい。
本発明のBリンパ球分離材において、上記のごとき水不
溶性固体物質表面に有機合成されたリガンドを固定化す
る方法としては、共有結合、イオン結合、物理的吸着、
包理あるいは担体表面への沈澱不溶化などあらゆる公知
の方法用いることができるが、固定化されたリガンドの
溶出性からみて、共有結合により固定、不溶化して用い
るのが好ましい。そのため一般に、固定化酵素、アフィ
ニティークロマトグラフィーの分野で用いられる公知の
不溶性担体の活性化法およびリガンドの固定化方法が、
好ましく用いられ得る。
本発明の別のBリンパ球分離材は、水不溶性固体物質表
面にスペーサーを介して、免疫グロブリンと高い親和性
盆有する有機合成されたリガンドが固定化されているこ
とを特徴とするものである。
このBリンパ球において用いられる免疫グロブリンと高
い親和性を有するリガンドとしては、上記に挙げたもの
と同様なものが用いられ、その作用も同様であり、また
このような有機合成されたリガンドを固定化させる担体
としての水不溶性固体物質としても、上記に挙げたちの
同様なものが用いられる。
本発明のこの別のBリンパ球分離材において用いられる
スペーサーとは、分子状をなし、水不溶性固体物質表面
とリガンドとの間に介在して任意の長さを設けることが
できるものであればよく、水不溶性固体物質表面とリガ
ンドとの結合を立体的に阻害しない限り、どのような骨
格栴造をもつものでもよい。水不溶性固体物質表面とリ
ガンドとの間にこのようなスペーサーが介在していると
、スペーサーの流動性や排除体積効果によって、細胞が
分離材表面に接近して相互作用することが妨げられ、こ
の結果、分離材との相互作用力の弱いTリンパ球の接着
が優先的に抑制されるものと考えられ、Tリンパ球の非
特異的接着を抑制する効果が生まれる。
このようなスペーサーは、少なくとも2個以上の炭素原
子を有する、疎水性の炭化水素鎖ないしは分子鎖に水酸
基、カルボキシル基等やエーテル  ′酸素などの特性
基を含む親水性の炭化水素鎖を骨格とするものであり、
またその分子鎖の両端に有していたエポキシ基やイソチ
オシアネート塁等の公知の反応性官能基を、水不溶性物
質表面およびリガンドのアミノ基やカルボキシル基にそ
れぞれ反応させて分子鎖の一端において水不溶性物質表
面に、他端においてリガンドに共有結合しているもので
ある。
スペーサー骨格としての疎水性の炭化水素鎖としては、
単純なメチレンの繰返しからなるアルキル鎖、このアル
キル鎖中に一部炭素二重結合やベンゼン環等の種々の環
式置換基が含まれるもの、ざらにはこのような分子鎖に
分岐があるものなどがあるが、好ましくはメチレンの繰
返しが4個以上、より好ましくはメチレンの繰返しが4
〜10個の直鎖アルキル鎖が特にTリンパ球の非特異的
接着を抑制するスペーサーとしての効果の高いものであ
る。またスペーサー骨格としての特性基を含む親水性の
炭化水素鎖としては、上記のアルキル鎖中に水M基、カ
ルボキシル基、あるいはアミノ基等の解離性の官能基を
有するものや、エーテル酸素を有するものなどがあり、
同様に炭素二重結合や環式置換基あるいは分子鎖の分岐
があっても構わないが、好ましくは重合度1〜50、よ
り好ましくは重合度4〜30のエヂレンオキサイド骨格
が、特にTリンパ球の非特異的接着を抑制するスペーサ
ーとしての効果の高いものである。
なお水不溶性固体物質表面およびリガンドに共有結合し
て本発明のBリンパ球分離材におけるスペーサーとなり
得る化合物の好ましい例としては、次に示すような構造
を有するものがあるが、もちろんこれらに限定されるも
のではない。
CH2−CHCH20R’ 0CH2CH−CH2X 
/             \ /(■)[式中R1
は炭素数2〜20個、好ましくはメチレンの繰返しが4
〜10個の直鎖アルキルある。]R2R3 +     1     (II) [式中、R2、R3はそれぞれ水素または炭素数1〜4
個のアルキル基であり、またnは0〜49、より好まし
くは3〜29の数である。]本発明のこの別のBリンパ
球分離材を得るには、例えば、固定化酵素、アフィニテ
ィークロマトグラフィーの分野で用いられる公知の方法
に基づき、上記構造式(I)または(11)で表わされ
るビスエポキシドのような両端に反応性官能基を有し、
スペーサーとして適度な鎖長の分子骨格を有する化合物
の該反応性官能基を、それぞれ水不溶性固体物質表面お
よびリガンドのアミノ基ヤカルボキシル基に反応させて
共有結合させればよく、免疫グロブリンに高い親和性を
有するリガンドはスペーサーを介して水不溶性固体物質
表面に共有結合により強固に結合されることとなる。
本発明のBリンパ球の分離方法は、上記のごとき水不溶
性固体物質表面に免疫グロブリンGと高い親和性を有す
る有機合成されたリガンドを固定化してなる分離材、ま
たは上記のごとき水不溶性固体物質表面にスペーサーを
介して免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成さ
せたリガンドを固定してなる分離材に、Bリンパ球含有
液を接触ざぜ、膜表面に免疫グロブリン分子(S−Io
)を有するBリンパ球を選択的に捕捉せしめることによ
り、Bリンパ球を効率よく分離するものである。
本発明のBリンパ球の分離方法において処理対象として
用いられるBリンパ球含有液としては、全血、全血を遠
心処理する等により得られた白血球分画、およびリンパ
球懸濁液などが含まれる。
リンパ球懸濁液は、末梢血あるいは組織液などのリンパ
球を含む細胞浮遊液から、血漿分離器あるいは遠心分離
装置等を用いてリンパ球分画を伯の血球成分から精製し
、このリンパ球分画を適当な溶液中に浮遊させることに
より調製される。リンパ球分画を浮遊させる溶液は、単
純な等張塩溶液であっても、また自己血清等を含むもの
であっても溝ねない。
本発明のBリンパ球の分離方法において、リンパ球1濁
液等のBリンパ球含有液とのBリンパ球分離材との接触
は、平板状のBリンパ球分子ji+AにBリンパ球含有
液を接触させて行なうことも可能であるが、水不溶性固
体物質表面上の有機合成されたリガンドの絶対母や十分
な細胞吸着スペースを獲得するという点から、粒子状の
Bリンパ球分離材を充填してなるカラムを有するBリン
パ球分離器を用い、これにBリンパ球含有液を通液する
ことにより好適に行なわれる。
この粒子状のBリンパ球分離材を充填してなるカラムを
有するBリンパ球分離器において、カラム容器を構成す
る材質としては、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の合成樹脂
、ガラスおよびステンレス等の金属などが使用できるが
、オートクレーブ滅菌が可能で取り扱いやすいポリプロ
ピレンやポリカーボネート等が特に好ましい。またこの
Bリンパ球分離器のカラムの出入口とBリンパ球分離材
を充填した分離材層との間には、Bリンパ球含有液中の
細胞成分は通過するが分離材は通過できない網目を有す
るフィルターを備えていることが好ましく、このフィル
ターを構成する材質としては、生理学的に不活性で強度
の高いものであればよいが、特にポリエステル、ポリア
ミドであることが好まれる。
第1図は、本発明に係るBリンパ球分離器の一実施例の
使用態様を示す模式図である。第1図に示すようにBリ
ンパ球含有液としてのリンパ球を浮遊させたリンパ球懸
濁液1はBリンパ球分離器の導入口9から、Bリンパ球
分離材5を充填されたカラム6内にポンプ2によって注
入される。なおりリンパ球分離材5は、フィルター4a
、4bによりカラム6内に保持されている。リンパ球懸
濁液1を注入後、洗浄液8をポンプ3でカラム6内に注
入し、カラム内に残留している非捕捉細胞をリンスし、
導出口10より流出してくる処理液7を回収する。この
処理液7は、分離材非吸着分画であり、高純度、高収率
でTリンパ球を含むものである。
Bリンパ球分離材5に捕捉された細胞(Bリンパ球)を
溶離することなく、捕捉されなかった細胞(Tリンパ球
)を洗い落とすために用いられる洗浄液8としては、等
張緩衝液、細胞培拾液等が用いられ、好ましくは2価カ
チオンフリーの等張Mli液、特に好ましくはハンクス
緩衝液(Hank’5balanced 5att 5
OILltiOn :HBSS)などが用いられる。ま
たリンパ球懸濁液1の通液方法は、必要に応じて連続あ
るいは非連続にしてもよく、さらには一定時間のインキ
ュベーションを加えても構わない。
ざらにBリンパ球分離材5に捕捉された細胞を回収する
場合には、洗浄′&8により非捕捉細胞を洗浄除去した
後、Bリンパ球分離材5に捕捉された細胞とBリンパ球
分離材5表面のリガンドとの結合力を適当な手段で弱め
てやればよく、例えば、アミノ酸、糖類あるいはアルブ
ミンを含む等張緩耐液等を溶離剤として用い、ざらにカ
ラム6に物理的振動を与えるなどして溶離剤を流し捕捉
細胞を溶離回収すればよい。
また、本発明のBリンパ球の分離方法において、Bリン
パ球分離材に対するTリンパ球の非特異的付着性を低下
させ、収率を向上させるために、公知のごとく、分離材
にウシ血清アルブミン等により処理を行なった後、Bリ
ンパ球分離操作を行なうことも可能である。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 水不溶性固体物質として、オキシラン基を有するアクリ
ルビーズ(オイパーキッドC(EC)。
レーム ファル? [R6hm Pharma ]社製
](平均粒径0.15on)を用い、リガンドとして複
素環式化合物のスルファデアゾール(ST)を固定化し
たBリンパ球選択捕捉型分離材を作成した。
まず、0.2Mの炭酸緩衝液(p H10>とジメチル
ホルムアミドの混合液(容旦比2:3)100d中に、
c度o、1vとなるようにスルファチアゾールを溶解し
た。該溶液中にオキシラン−アクリルビーズ(架橋性モ
ノマーの比率30fflffi%)を0.1〜0.2W
J/dの割合で投入し脱気した。これを80℃の水浴中
で3時間加温した後に、ブラッドミキサー(萱垣医理科
工業製、 BM−101>を使用して室温で一晩撹拌し
た。次いで、未反応のオキシラン基を除去するために1
M(pH8>のエタノールアミン溶液を添加し一晩撹拌
した。その後、蒸密水、塩化ナトリウム005Mを含有
する0、02M (pH4>の酢酸緩衝液、0.2M 
(pH10)の炭酸緩衝液、で順次洗浄しスルファチア
ゾール固定化アクリルビーズ(EC−8T)を得た。
このようにして得られた分離材を、内径3.s、外径4
mのテフロンチューブからなるカラムに充填し、該チュ
ーブの両端にポリエステル製フィルター(150メツシ
ユ)を有する端子を接続し、カラム内に吸着材を保持さ
せた。この吸着剤を充填したカラム内をハンクス緩衝液
(1−IBss : I)H7,2,0a2”、Mq2
+フリー)で置換し、続<T、Bリンパ球分離操作に供
した。
一方リンパ球懸濁液は、ウィスター系ラットの腸間膜リ
ンパ節から単離されたリンパ球分画を、HBSSを用い
て800X104細胞/dに懸濁・希釈することによっ
て調製され、このリンパ球、懸濁液は水冷下で保存され
、希釈後1時間以内に使用された。
上記のごとき調製されたリンパ球懸濁液lll11をデ
イスポーサブルシリンジとシリンジポンプ(ともにテル
モ株式会社製)によって、1〜3d/分の流速で、分離
材を充填した上記カラムに注入し、直ちにHBBSを用
いて2m/分の流速で同様にカラムに注入してカラム内
を洗浄し、分離操作を完了した。同数した処理液は自動
血球計数装置(オルソ インスツルメンツ[OR丁HO
INS丁RUMEN丁S]社製、ELT−8>を用いて
細胞密度を計測され、続いて処理液中のBリンパ球のみ
をラットIQGに対する抗体を結合させたFITC(マ
イルズ[HILES ]社製)を用いて蛍光染色し、蛍
光顕微鏡によって処理液中のBリンパ球をカウントし、
処理液中のT、Bリンパ球比を算出した。以上の操作に
よって、処理液中のTリンパ球の収率(y)と純度(p
)、およびBリンパ球に対する特異性を表す指標として
捕捉性(S R)を得た。
結果を第1表に示す。
実施例2 水不溶性固体物質として、オキシラン基を有するアクリ
ルビーズ(オイパーキッドC,レームフフルマ社Hにス
ルファチアゾールとアルギニン、アスパラギン酸、フェ
ニルアラニン、プロリンを16:1:1:1の割合で混
合した混合液を用いて、実施例1と同様にして、スルフ
ァチアゾール、アルギニン、アスパラギン酸、フェニル
アラニン、プロリン固定化アクリルビーズ(EC−3T
Δ)を作成した。
このEC−8TAを用いて実施例1と同様にしてT、B
リンパ球分離操作を行なった。収率(y)と純度(p)
、および捕捉性(SR)に関して得られた結果を第1表
に示す。
実施例3 水不溶性固体物質として架橋タイプのキトサンビーズ(
chitopearl (CI−1) 、富士紡績■製
)(平均粒径0.25M)を用いてスルファチアゾール
を固定化したBリンパ球選択捕捉型分離材を作成した。
まず、水酸化ナトリウムでpH7,0に調整した5w/
v%グルタルアルデヒド(GΔ)水溶液にキトサンビー
ズを浸して脱気した後、ブラッドミキサー(萱垣医理科
工業製、BM−101>を用いて室温で一晩撹拌した。
蒸溜水で洗浄したこの反応物を、ジメチルホルムアミド
と10mM塩化カルシウム溶液(pH8)の混液(容量
化2:3〉に溶解させた0、1Mスルファチアゾール溶
液に加えて脱気し、ブラッドミキサーで一晩撹拌した後
、ジメチルホルムアミドおよび蒸溜水でキトサンビーズ
を洗浄した。次に、未反応のアルデヒド基をブロッキン
グするために、1Mエタノールアミン(pH8>溶液中
で脱気した後、ブラッドミキサーで一晩撹拌した。これ
を再び蒸留水で洗浄し、1 w/v%の水素化ホウ素ナ
トリウムを含む10mM塩化カルシウム溶液(pH8>
に加えて4°Cで反応させ、グルタルアルデヒドのアル
デヒド基とキトサンおよびスルファチアゾールのアミノ
基との反応によって生じたアゾメチン基を還元させて安
定化した。最後に蒸留水、0.5M塩化ナトリウムを含
有する0、02M酢酸緩衝液(pH4)、および0.2
M炭酸緩衝液(pHIO)で数回洗浄して、スルフ1チ
アゾール固定化キトサンビーズ(CH−GAST)を得
た。
このCH−GASTを用いて、実施例1と同様にしてT
、Bリンパ球分離操作を行なった。収率(V)とN!度
(p)、および捕捉性(SR)に関して得られた結果を
第1表に示す。
比較例1 比較のためにリガンドを結合させていないアクリルビー
ズ(EC)を用いて、実施例1の手順に従い、T、Bリ
ンパ球分離操作を行なった。結果を第1表に示す。
比較例2 比較のためにリガンドを結合させていないキトサンビー
ズ(CH)を用いて、実施例1の手順に従い、T、Bリ
ンパ球分離操作を行なった。結末を第1表に示ず。
これらの結果から明らかなように、免疫グロブリンに高
い親和性を有するリガンドを導入することによって8リ
ンパ球の捕捉性が著しく向上すること、それにともない
回収された細胞懸濁液中のTリンパ球温度が高まること
がvl認された。
実施例4 実施例1と同様にして得られたスルファチアゾール固定
化アクリルビーズをカラム内に充填した後、カラム内に
0.5%ウシ血清アルブミンを注入し、16時間放置後
、カラム内の遊離アルブミンを除去した。このようにし
てウシ血清アルブミンで処理したスルファチアゾール固
定化アクリルビーズ(AEC−8T>を用いて、実施例
1の手順に従いT、Bリンパ球分離操作を行なった。収
率(y)、純度(p)および捕捉性(SR)に関して得
られた結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から明らかように、アルブミン処理を
施さなかったEC−8T (実施例1)と比較して、分
離効率において純度を低下させることなく20%以上の
収率の向上が観察された。このことは吸着したアルブミ
ンがBリンパ球−リガント間の親和性を低下させること
なく、Tリンパ球の非特異的付着性を抑制する界面活性
剤的効果を発揮したためと考えられる。
なお、収率(y)、純度(p>および捕捉性(SR)は
以下のようにして算出された。
さらに、本発明に係るT、Bリンパ球分離材(実施例1
〜4)においては、分離材1g当り少なくとも1.0X
107〜6.0X107個程度のリンパ球を処理するこ
とが可能で、それに要する処理時間が約2分/カラムで
あり、しかも生存性、接着形態の而からみても際だった
細胞損傷も一切ないものであった。
実施例5 pf−17,4のリン酸緩衝生理食塩水で10(8希釈
して調製した5 w/v%グルタルアルデヒド溶液を用
いる以外は、実施例3と同様にして架橋タイプのキトサ
ンビーズにスルファチアゾールをグルタルアルデヒドを
用いて結合・固定化したスルファチアゾール固定化キト
サンビーズ(CH−G AST)を得た。
このようにして得られた分離材を、内径3M、外径4m
のテフロンチューブからなるカラムに充填し、該チュー
ブの両端にポリエステル製フィルター(150メツシユ
)を有する端子を接続し、カラム内に分離材を保持させ
た。この分#i材を充填したカラム内をハンクス緩衝液
(HBSS: p2十 H7,2,Ca  、IVtQ2+Vt−)で置換し、
続く王、Bリンパ球分離操作に供した。
一方、対象とするリンパ球を、ヒト末梢血からフィコー
ルパック(比重1,077、ファルマシア社製)を用い
た比重遠心分離によって採取し、HBBSを用いて80
0X104細胞/dに懸濁・希釈することによってリン
パ球懸濁液を調製した。
上記のごとく調製されたリンパ球懸濁液1dをディスポ
ーサブルシリンジとシリンジポンプ(ともにテルモ株式
会社製)によって、第2表に示す一定流速で、分離材を
充填した上記カラムに注入し、直ちにHBBSを用いて
第2表に示す一定流速で同様にカラムに注入してカラム
内を洗浄し、分離操作を完了した。回収されたリンパ球
懸濁液の細胞数を自動血球計数装置(オルソ インスツ
ルメンツ[0RTHOlN5TR聞ENT’Sコ社製、
ELT−8)で測定し、続いて回収液中のBリンパ球の
みを、ヒト免疫グロブリンに対する抗体を結合させたF
ITC(マイルズ[MILES]社製)で螢光染色を施
し、螢光顕微鏡によって回収液中のFITC陽性細胞を
カウントし、FITC染色細胞(FITC(+))とF
ITC非染色細胞(FITC(−) )がカラム中に捕
捉される割合を求めた。結果を第2表に示す。
実施例6 水不溶性担体としての架橋タイプのキトサンビーズ(C
H)にリガンドとしてアスパラギン酸とフェニルアラニ
ンからなるジペプチドであるα−し一アスパチルフェニ
ルアラニンメチルエステル(A T、味の素(株)製)
をグルタルアルデヒドを用いて結合・固定化したBリン
パ球分離材を作成した。なおこのBリンパ相分1dl+
JはC)l −G AATと呼称した。
まず、DH7,4のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で
10倍希釈して調製した5w/v%グルタルアルデヒド
溶液に、キトサンビーズを浸して脱気した後、ブラッド
ミキサー(萱垣医理科工業装:BM−101)を用いて
室温で撹拌した。@留水で洗浄したこの反応物を、α−
L−アスパナルフェニルアラニンメチルエステルをリン
酸緩衝生理食塩水(PBS) 、pH7,4に溶解させ
た0゜1Mα−L−7スパチルフエニルアラニンメチル
エステル溶液に加えて脱気し、ブラッドミキサーで一晩
撹拌した。
次に、このキトサンビーズを洗浄した後、未反応のアル
デヒド基をブロッキングするために、1Mエタノールア
ミン(pH8>溶液中で182気した後、ブラッドミキ
υ−で一晩撹拌した。これを再び蒸留水で洗浄し、1 
w/v%の水素化ホウ素ナトリウムを含む10m〜1塩
化カルシウム溶液に加えて4°Cで反応させ、グルタル
アルデヒドのアルデヒド基とキトサンおよびα−し一ア
スパチルフェニルアラニンメチルエステルのアミノ基と
の反応によって生じたアゾメチン基を)!元ざぜて安定
化した。最後に、蒸留水、0.5M塩化ナトリウムを含
む0.02酢酸緩衝液(pH4>、および0゜2M炭酸
緩衝液(pH10>で数回洗浄してグルタルアルデヒド
を用いてα−L−アスパチルフェニルアラニンメチルエ
ステルを固定化したキトサンビーズ(CH−GAAT)
を得た。
このようにして得られた分離材CH−GAATを用いて
実施例5と同様にしてT、Bリンパ球分離操作を行なっ
た。結果を第2表に示す。
実施例7〜8 不溶性担体としての架橋タイプのキト1ノ゛ンビーズ(
C’H”)にリガンドとしてスルファチアゾール(ST
)またはα−し一アスパチルフェニルアラニンメチルエ
ステル(AT>をエピクロルヒドリン(EH)を用いて
結合・固定化したBリンパ球分離材を作成した。なおこ
のBリンパ球分離材はそれぞれCl−1−El−13T
(実施例7)およびCH−El−IAT(実施例8)と
呼称した。
まず、2MのNaOHとエピクロルヒドリンを4:1の
割合で混合し、蒸留水で518に希釈した溶液にキトサ
ンビーズを加え、ブラッドミキサー°−を用いて40〜
45℃で2時間撹拌した。蒸留水で洗浄したこの反応物
を、DMFと10n M塩化カルシウム溶液の混液(2
:3)に溶解させた001Mスルファチアゾール溶液ま
たはPBS (pH7,4)に溶解させた0、IMα−
L−7スパチルフエニルアラニンメチルエステル溶液に
0.1〜0.7Q/ldの割合で加えて脱気し、ブラッ
ドミキサーを用いて室温で一晩撹拌した。
次に、未反応のオキシラン基を70ツキングするために
濃度IM (pH8>のエタノールアミン溶液を添加し
、−晩撹拌した。その後、蒸留水、塩化ナトリウム0.
5Mを含む濃度0.02M(pH4)の酢酸緩衝液、濃
度0.2M(pH10)の炭酸緩衝液で順次洗浄しスル
ファチアゾール固定化キトサンビーズ(C:H−EH3
T>およびα−L−アスパチルフェニルアラニンメチル
エステル固定化キトサンビーズ(CH−E)−IAT)
を得た。
このようにして得られた分離材CH−E )−1S T
およびCH−EH3Tを用いて、リンパ球懸濁液注入速
磨および洗浄速度を第2表に示ず以外は実施例5と同様
にしてT、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第2
表に示す。
比較例3〜4 比較のために架橋タイプのキトサンビーズ(C1」)を
そのまま分離材として用いて、第2表に示づリンパ球懸
濁液注入速磨および洗浄速庶にて実施例5と同様にして
T、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第2表に示
す。
第2表 実施例5 C3−GAST   150 120  8
5  58II  6 CH−GA^T  150 1
20 64  8比較例3  CH150120372
0実施例7 CH−EH11401207836II 
   B  CI−EH八へ     40   12
0    77    1B比較例4  CH4012
06139 第2表に示す結果から明らかなように、本発明に係るB
リンパ球分離材(実施例5〜8)は、第1表に示す結果
と同様に8リンパ球を優先的に捕捉する分離材として有
効であることがわかった。
また、実施例5〜8に係るBリンパ球分離材においても
、生存性、接着形態の面からみても際だった細胞損傷の
一切ないものであった。
実施例9 ポリエチレンオキサイド鎖を有するビスエポキシド(E
G22.ナガセ化成工業(In!>(エチレンオキサイ
ド繰返し度22)をスペーサーとして用い、オキシラン
基を有するアクリルビーズ(オイパーギッドC(EC)
 、レーム ファルマ[R6hm Pharma ]社
製) (平均粒径0.15m> に’)ガントとして複
素環式化合物であるスルファチアゾール(ST)を結合
・固定化してBリンパ球分離材を作成した。なおこのB
リンパ球分離材はEC−EG22STと呼称した。
まず、炭酸緩衝液(pH10>に溶解した0゜2Mの1
,3−プロパンジアミン溶液に、蒸溜水で予め洗浄した
EC309を加え脱気した後、80℃の水浴中で3時間
反応させた。そしてブラッドミキサー(萱垣医理科工業
R製、BM−101)を用いて室温にて一晩撹拌し、蒸
留水で洗浄した。
次に、このようにしてアミノ基を導入したEC189(
湿fA重量)を、炭酸緩衝液(pH10)を用いて作成
した10%(w/v)EG22溶液に加え、全醋を10
0dとし、ブラッドミキサーで一晩回転混合した後、8
0℃の水浴中で1時間反応させ、蒸留水で洗浄した。こ
れを再び炭酸緩衝液(pH10>とジメチルホルムアミ
ドの混合液(容量比2:3)−を用いたO、1Mスルフ
ァチアゾール溶液10〇−中に加え、80℃の水浴中で
3時間反応させ、ブラッドミキサーで一晩回転混合した
。さらに、未反応のオキシラン基をブロッキングするた
めに、m度IM (pH8)のエタノールアミン100
IIdlを添加し、−晩撹拌した。その後、蒸留水、塩
化ナトリウム0.5Mを含む濃度0.02M (pH4
>の酢酸緩衝液、a度0゜2M(1110)の炭酸緩衝
液で順次洗浄し、ポリエチレンオキサイド鎮を介してス
ルファチアゾールを固定化したアクリルビーズ(EC−
EG22ST)を得た。
このようにして得られた分離材を、内径3#l1111
外径4Hのテフロンチューブからなるカラムに充填し、
該チューブの両端にポリエステル製フィルター(150
メツシユ)を有する端子を接続し、カラム内に分離材を
保持させた。この分離材を充填したカラム内をハンクス
緩衝液(t−IBss:C2十 H7,2,Ca  、MQ2”7リー)で置換し、続<
T、Bリンパ球分離操作に供した。
一方、対象とするリンパ球を、ヒト末梢血からフィコー
ルパック(比重1,077、ファルマシア社製)を用い
た比重遠心分離によって採取し、トIBBsを用いて8
00X104細胞/n認にII、濁・希釈すること、に
よってリンパ球!J!濁液を調製した。
上記のごとく調製されたリンパ球懸濁液1dをディスポ
ーサブルシリンジとシリンジポンプ(ともにテルモ株式
会社製)によって、第3表に示す一定流速で、分離材を
充填した上記カラムに注入し、直ちにHBBSを用いて
第3表に示す一定流速で同様にカラムに注入してカラム
内を洗浄し、分離操作を完了した。回収されたリンパ球
懸濁液の細胞数を自動血球計数装置(オルソ インスツ
ルメンツ[0RrHOINS丁RU)IENTs ]]
社製、ELT−8で測定し、続いて回収液中のBリンパ
球のみを、ヒト免疫グロブリンに対する抗体を結合させ
たFITC(マイルズ[MiLES1社製)で螢光染色
を施し、螢光顕微鏡によって回収液中のFITCI性細
胞をカウントシ、FITCI色細胞(FITC(十))
とFI丁丁卯非染色細胞FITC(−) )がカラム中
に捕捉される割合を求めた。結果を第3表に示す。
比較例5 比較のために、オキシラン基を有するアクリルビーズ(
オイパーギットC(EC)、’L−−ム ファルマ社製
)をそのまま分離材として用いて、実施例9の手順に従
い、T、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第3表
に示す。
実施例10 ポリエチレンオキサイド鎖を右するヒスエポキシド(E
G22.ナガセ化成工業■製)をスペーサーとして用い
、架橋タイプのキトサンビーズ(chitopearl
 (CH) 、富士紡績(4勾礼装)(平均粒径0.3
m)にリガンドとしてスルフ7ヂアゾール(ST)を結
合・固定化してBリンパ球分離材を作成した。なおこの
Bリンパ球分離材はCH−EG22STと呼称した。
まず、予め蒸留水で洗浄した30g(湿潤重儀)のキト
サンビーズを、炭酸緩衝液(pH10>を用いて調製し
た10%(w/v)EG22溶液に11口え、全問を1
00mとし、ブラッドミキサーで一晩回転混合2合した
後、80’Cの水浴中で1時間反応させ、蒸留水で洗浄
した。これを再び炭V綴衝液(pH10)とジメチルホ
ルムアミドの混合液(容は比2:3)を用いた0、1M
スルファチアゾール溶1100ml中に加え、80’C
の水浴中で3時間反応させ、ブラッドミキサーで一晩回
転混合した。さらに、未反応のオキシラン基をブロッキ
ングするために濃度IM (pH8>のエタノールアミ
ン100&!を添加し一晩撹拌した。その後、蒸留水、
塩化すトリウム0.5Mを含む濃度0゜02M(pH4
)の酢酸緩衝液、濃度0.2M(pH10)の炭酸緩衝
液で順次洗浄し、スルファチアゾールを固定化したキト
サンビーズ(CH−EG22ST)を得た。
このようにして得られた分離材CH−EG22STを用
いて、実施例9と同様にしてT、Bリンパ球分離操作を
行なった。結果を第3表に示す。
比較例6 比較のために架橋タイプのキトサンビーズ(chito
peal、 (CH)富士紡績■社製)をそのまま分離
材として用いて、実施例9の手順に従い、T。
Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第3表に示す。
第1り 流速(d/h)捕捉率(′g) FITCFITC 分離材ム肚皿ヨ 実施例9  EC−EG22ST   20  60 
 66   B比較例5  EC2060928B 実施例10  CH−EG22ST   20  60
  75  7比較例6  CH20606752 第3表に示す結果から明らかなように、各分離条件にお
いて、スペーサーを介してスルファチアゾールを結合し
た分離材(実施例9〜10)は、リンパ球そのものの接
着性を著しく低下させるとともに、Bリンパ球に対する
高い親和性を損なうことなくTリンパ球の非特異的接着
を抑制し、高精度なT、Bリンパ球選択性を有するもの
であった。さらにこのような高度の選択性の発現は、水
不溶性固体物質がアクリルビーズ(EC)である場合で
もキトサンビーズ(CH)である場合でも観察され、T
、Bリンパ球選択性は水不溶性固体物質の種類に依存し
ないことが確認された。
実施例11〜12 スペーサーとしてエチレンオキサイドの繰返し麿が1の
エチレンオキサイド鎖を有するビスエポキシド(EGl
、ナガセ化成工業■製)(実施例11)または繰返し度
が9のヒスエポキシド(EC9,ナガセ化成工業(l’
l製>(実施例12)を用いる以外は実施例9と同様に
してエチレンオキサイド鎖を介してスルファチアゾール
を固定化したアクリルビーズを作成した。なお得られた
Bリンパ球分離材はそれぞれEC−EGIST、(実施
例11 >、I:C−EC9ST (実施例12)と呼
称した。 この分離材EC−EGISTまたはEC−E
C9STを用いてリンパ球懸濁液注入速度および洗浄速
度を第4表に示す速度とする以外は実施例9と同様にし
て、T、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第4表
に示す。
実施例13 実施例9と同様にしてEC−EG22STを作成し、こ
の分離材を用いてリンパ球U!濁液注入速度および洗浄
速度を第4表に示す速度とする以外は実施例9と同様に
して、T、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第4
表に示す。
実施例14〜15 スペーサーとしてメチレンの繰返し度が4の1.4−ブ
タンジオールジグリシジルエーテル(ME4 、東京化
成@製) (実施例14)またはメチレンの繰返し度が
6の1.6−ヘキザンジオールジグリシジルエーテル(
ME6.東京化成■装)(実施例15)を用い、その溶
液として炭酸緩衝液(pH10>とジメチルホルムアミ
ドの混合液(容」比9:1)を用いて調製した1 0 
(w/v )% M E 4溶液、炭rti緩衝液(p
H10)、ジメチルホルムアミドおよび蒸菌水の混液(
容旦比2:2:1)を用いて調製した10(w/v)%
ME6溶液とする以外は実施例9と同様にしてポリエチ
レン鎖を介してスルファチアゾールを固定化したアクリ
ルビーズを作成した。なお得られたBリンパ球分離材は
それぞれEC−ME4ST (実施例14)、EC−M
E6ST (実施例15)と呼称した。
この分離材EC−ME4STまたはEC−ME6STを
用いてリンパ球懸濁液住人速度および洗浄速度を第4表
に示す速度とする以外は実施例9と同様にして、T、B
リンパ妹分tdt操作を行なった。結果を第4表に示す
(以下余白) 第4表に示す結果から明らかなように、スペーサを介し
てスルファチアゾールを結合した分離材は、Bリンパ球
に対する高い親和性を損なうことなくTリンパ球の非特
異的接着を抑制し、高精度なT、Bリンパ球分離能を維
持することがわかり、特にEG9 (実施例12)、E
G22(実施例13)およびME4 (実施例14)を
スペーサとして用いたものは際だったT、B選択性を示
した。
実施例16 スペーサーとしてエチレンオキサイドの繰返し度が1の
エチレンオキサイド鎖を有するヒスエポキシド(EGl
、ナガセ化学工業(株)製)用い、その溶液として炭酸
緩衝液(pH10)とジメチルホルムアミドの混液(容
旦比9:1)を用いて調製した1 0 (w/v)%E
G1溶液とする以外は実施例10と同様にして、エチレ
ンオキ1ノイド鎖を介してスルファチアゾールを固定化
したキトサンビーズを作成した。なお得られたBリンパ
球分離材はCH−EGISTと呼称した。
この分離材CH−EG1STを用いてリンパ球懸濁液注
入速度および洗浄速度を第5表に示す速度とする以外は
実施例10と同様にしてT、Bリンパ球分離操作を行な
った。結果を第5表に示す。
実施例17 スペーサーとしてエチレンオキサイド鎖を3本有する3
官能性のトリエポキシド(EG3、ナガセ化成工業(株
)製)を用いる以外は、実施例10と同様にしてエチレ
ンオキサイド鎖を介してスルファチアゾールを固定化し
たキトサンビーズを作成した。なお得られたBリンパ球
分離材はCH−EG3STと呼称した。
この分離材CH−EG3STを用いて、リンパ球懸濁液
注入速度および洗浄速度を第5表に示す速度とする以外
は実施例10と同様にしてT、 Bリンパ球分離操作を
行なった。結果を第5表に示す。
実施例18 スペーサーとしてエチレンオキサイドの繰返し度が9の
ポリエチレンオキサイド鎖を有するヒスエポキシド(E
G9、ナガセ化成工業(株)製)を用いる以外は実施例
10と同様にして、ポリエチレンオキサイド鎖を介して
スルファチアゾールを固定化したキトサンビーズを作成
した。なお得られたBリンパ球分離材はCH−EG9S
Tと呼称した。
この分離材CH−E G 9 S Tを用いて、リンパ
球懸濁液注入速度および洗浄速度を第5表に示す速度と
する以外は実施例10と1ffi1様にして、T。
Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第5表に示ず。
実施例19 実施例10と同様にしてCH−E G 22 S−rを
作成し、この分vi材を用いて、リンパ球懸[液注入速
度および洗浄速度を第5表に示ず速庭とする以外は実施
例10と同様にしてT、Bリンパ球分離操作を行なった
。結果を第5表に示す。
実施例20〜21 スペー1)としてメチレンの繰返し度が4の1.4−ブ
タンジオールジグリシジルエーテル(ME4、東京化成
(株)製)(実施例20)またはメチレンの繰返し度が
6の1.6−ヘキサンシオールジグリシジルエーテル(
ME6.東京化成(株)製)(実施例21)を用い、そ
の溶液として炭M緩衝液(pH10)を用いて調製した
1 0 (w/v)%ME4溶液、炭ti緩衝液(pH
10)、ジメチルホルムアミドおよび蒸留水の混合液(
容量比2:2:1)を用いて調製した1 0 (w/v
 )%ME6溶液とする以外は実施例10と同様にして
、ポリメチレン鎖を介してスルファチアゾールを固定化
したキトサンビーズを作成した。なお得られたBリンパ
球分離材はそれぞれCI−1−ME4ST(実施例20
>、CH−ME6ST (実施例21)と呼称した。
この分離材CH−ME4STまたはCH−ME6STを
用いて、リンパ球懸濁液注入速度および洗浄速度を第5
表に示す速度とする以外は実施例10と同様にして、T
、Bリンパ球分離操作を行なった。結果を第5表に示す
第5表に示す結果から明らかなように、スペーサーを介
してスルファチアゾールを結合した分離材は、第5表に
示す結果と同様に、Bリンパ球に対する高い親和性を損
なうことなくTリンパ球の非特異的接着を抑制し、高精
度なT、Bリンパ球分離能を維持することがわかり、持
にEG22(実施例19)、ME4(実施例20>およ
びME6(実施例21)をスペーサとして用いたものは
、10%に満たないF ITC(−)の捕捉率とF I
TC(+)の捕捉率が80%という際だった選択性を示
した。
実施例22〜25 比不遠心分離法によってヒト抹潤血より得られたリンパ
球分画には主としてTリンパ球およびBリンパ球の他、
単球あるいはヌル細胞等の不純物が存在することから、
これらの非T、E3リンパ球系細胞(N)の混入をベル
オキシダー+i染色法、イムノビーズ法によって評価し
た。すなわち、実施例9と同様にして得られたEC−E
G22ST、実施例10と同様にして得られたCH−E
G22ST、実施例20と同様にして得られたCH−M
E4ST、または実施例21と同様にして1qられたC
H−ME6STを用いて、リンパ球懸濁液の注入速度お
よび洗浄速度を第6表に示す速度で行なう以外は実施例
9と同様にしてT、Bリンパ球分離操作を行ない、分離
操作前後のリンパ球懸濁液中の非T、Bリンパ球系細胞
(N)の混入の割合を上記方法により評価し、さらに分
離操作によって回収されたTリンパ球の収率および純度
を上記の評価方法から算出し、正確な分離精度を得た。
結果を第6表に示す。
(以下余白) 第6表に示す結果から明らかなように、本発明に係るT
、Bリンパ球分離材はいずれも極めて高いT、Bリンパ
球選択性を有し、Tリンパ球の収率、純度もそれぞれ8
0〜95%、90〜95%という際だった値が示され、
またこの様な分離能は非T、B系細胞の混入にも影響さ
れないことが同時に確認された。
実施例26〜28 まず実施例16と同様にしてCI−(−EGlSTを、
実施例18と同様にしてCH(−EG9STを、および
実施例10と同様にしてCH−EG22S丁を作成した
これらの分離材を用いて、第7表に示すリンパ球懸濁液
注入速度および洗浄速度にて実施例9における手順に従
い、ラット腸間膜リンパ節から調製されたリンパ球懸濁
液およびヒト末梢血リンパ球懸濁液に対してT、Bリン
パ球分離操作を行なった。なおラット由来のリンパ球の
蛍光染色にはラット免疫グロブリンGに対する抗体を結
合させたFITCを用いた。結果を第7表に示す。
第7表 ラット 実施例26  C11−EGIST    40 12
0  67  15/l 27 C1−EG9ST  
 40 120 、62 16/l 28 C1−EG
22ST  40 120 64 13ヒ    1〜 実施例26  CH−EGlST    20  60
  86  28# 27 C11−EG9ST   
20 60 63 16/、 28CH−EG22ST
  20 60 69 7第7表に示ず結果から明らか
なように、米発明に係るT、[3リンパ球分離祠はいず
れもラットおよびヒト由来のリンパ球に対して極めて高
いBリンパ球親和性を有することが示された。このこと
から免疫グロブリンGに対して親和性を有するリガンド
をスペーサーを介して固定した本発明のT。
Bリンパ球分離材は、分離するリンパ球の動物種に影響
されないBリンパ球親和性を有するでおろうことが推定
された。
さらに本発明に係るT、Bリンパ球分離材(実施例9〜
28)においては、分離材1g当り少なくとも1.0X
107〜6.0X107′個程度のリンパ球を処理する
ことが可能で、それに要する処理時間が10分以内であ
り、しかも生存性、接着形態の面からみても際だった細
胞損傷も一切ないものであった。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明は、水不溶性固体物質表面に
免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成されたリ
ガンドを固定化したことを特徴とするBリンパ球分離材
であるから、仲壽4叫Bリンパ球のみを選択的に捕捉分
離でき、例えば末梢血あるいは生体組織から得られるリ
ンパ球分画から、■リンパ球とBリンパ球を簡便かつ迅
速に高収率、高純度で分離することが可能であり、しか
も分離されたTリンパ球およびBリンパ球の機能的損傷
も少ないことから、免疫機能に関係した疾患の診断、治
療やリンパ球由来の生理活性物質を得るための基礎技術
に応用できるものである。さらに本発明のBリンパ球分
離材において、有機合成されたリガンドが、複素環式化
合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる詳から選
ばれたものである場合、より望ましくは複素環式化合物
類が、化学療法剤およびその誘導体、ピリミジン関連化
合物、ピリジン関連化合物ならびにピラジン関連化合物
からなる群から選ばれたもの、さらに望ましくは複素環
式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤とOK4.0〜
9.0の色素との化合物、2−チオウラシル、イソニコ
チン酸ヒドラジドおよびルミノールからなる群から選ば
れたものであり、また望ましくはペプチド類がアミノ酸
数2〜10程度のオリゴペプチド、ざらに望ましくはオ
リゴペプチドが、リジン、チロシンによるオリゴペプチ
ドあるいはアスパチルフ?ニルアラニンアルキルエステ
ルであり、また望ましくはアミノ酸類がバリン、ロイシ
ン、チロシン、フェニルアラニン、イソロイシン、トリ
プトファン、リジン、アルギニン、プロリンおよびアス
パラギン酸ないしその誘導体からなる群から選ばれたア
ミノ酸を単独あるいは複数組合せたものである場合、あ
るいはまた有機合成されたリガンドが、アルギニン、ア
スパラギン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファ
チアゾールを組合せてなるものである場合、より高純度
、高収率で安全性高くTリンパ球およびBリンパ球を得
ることができるものとなり、さらに、水不溶性固体物質
が平均粒径0.05〜5mm1I11の粒子体であり、
有機合成されたリガンドが、水不溶性固体表面に共有結
合により固定化されているものであるとより安定化して
効率よ(Bリンパ球を分離することが可能となる。
また本発明は、水不溶性固体物質表面に免疫グロブリン
と高い親和性を有する有機合成されたリガンドを固定化
してなる分離材に、Bリンパ球含有液を接触させ、膜表
面に免疫グロブリン分子(S−Ig)を有するBリンパ
球を選択的に捕捉せしめることを特徴とするBリンパ球
の分離方法であるから、濃厚血清や生理活性物質を用い
ることなく、簡便に精度の高いBリンパ球分離を行なう
ことができ、ざらに本発明のBリンパ球の分離方法にお
いて、分離材1こ固定化されたリガンドが、複素環式化
合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選
ばれたものである場合、より望ましくは複素環式化合物
類が、化学療法剤およびその誘導体、ピリミジン関連化
合物、ピリジン関連化合物ならびにピラジン関連化合物
からなる群から選ばれたもの、さらに望ましくは複素環
式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤とpK4.0〜
9.0の色素との化合物、2−チオウラシル、イソニコ
チン酸ヒドラジドおよびルミノールからなる群から選ば
れたものであり、また望ましくはペプチド類が、アミノ
酸数2〜10゛程度のオリゴペプチド、ざらに望ましく
はオリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオリゴペ
プチドあるいはアスパチルフェニルアラニンアルキルエ
ステル、また望ましくはアミノ酸類が、バリン、ロイシ
ン、チロシン、フェニルアラニン、イソロイシン、トリ
プトファン、リジン、アルギニン、プロリンおよびアス
パラギン酸ないしそのMW体からなる群から選ばれたア
ミノ酸を単独あるいは投数組合せである場合、あるいは
また有機合成されたリガンドが、アルギニン、アスパラ
ギン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファチアゾ
ールを組合せたものである場合、例えばリンパ球分画の
分離に用いられた際より高純度、高収率で安全性高くT
リンパ球みよびBリンパ球を分離することができるもの
であり、また洗浄液として等張緩両液を用いるものであ
ると、T、Bリンパ球の分離はより容易にかつ好適に行
なえるものとなり、さらにまた分離材をウシ血清アルブ
ミンで処理した後、こリンパ球含有液を接触させるもの
であると、分離効率において純度を低下させることなく
収率を向上させることができ、より優れた効果が期待で
きるものである。
本発明はさらに、粒子状の水不溶性固体物質表面に免疫
グロブリンと高い親和性を有する有機合成されたリガン
ドを固定化してなる分離材を充填したカラムを有するこ
とを特徴とするBリンパ球の分離器であるから、上記の
ごとく優れた特性を有するBリンパ球分離材とリンパ球
懸濁液等のBリンパ球含有液との接触をより効率よく行
なうことができ、Tリンパ球とBリンパ球の分離を短時
間でかつ首尾よ〈実施することが可能となり、ざらにカ
ラムがポリプロピレンまたはポリカーボネートからなる
ものであり、またカラムの出入口と分離材層との間には
、Bリンパ球含有液中の細胞成分は通過するが分離材は
通過できない網目を有するフィルターを備えてなり、ざ
らに該フィルターがポリエステルまたはポリアミドから
なるものであると、滅菌処理等の操作も簡単でかつ通過
するBリンパ球含有液中の細胞成分を損傷する虞れも少
なく、リンパ球分画の分離に用いられた際にはより高純
度、高収率でTリンパ球と8リンパ球の分離を可能とす
るものである。
またざらに本発明は水不溶性固体物質表面にスペーサー
を介して、免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合
成されたリガンドが固定化されていることを特徴とする
Bリンパ球分離材であるから、Bリンパ球のみを選択的
に捕捉分離でき、例えば末梢血あるいは生体組織から得
られるリンパ球分画から、Tリンパ球とBリンパ球を簡
便かつ迅速に極めて高収率で高純度で分離することが可
能であり、しかも分離されたTリンパ球およびBリンパ
球の機能的損傷も少ないことから、免疫機能に関係した
疾患の診断、治療やリンパ球由来の生理活性物質を得る
ための基礎技術に応用できるものである。さらに本発明
のBリンパ球分離材においてスペーサーが少なくとも2
個以上の炭素原子を有する炭素水素鎖ないしは特性基を
含む炭化水素鎖を骨格とするもの、より好ましくはスペ
ーサーのメチレンの繰返しが4個以上の直鎖アルキルを
骨格とするものまたは重合度1〜50のエチレンオキサ
イド骨格を有するものであると、Tリンパ球の非特異的
吸着がさらに抑制されて、分離精度はより高いものとな
り、ざらに本発明のBリンパ球分離材において、有機合
成されたりガンドが、複素環式化合物類、ペプチド類お
よびアミノ酸類からなる群から選ばれたものである場合
、より望ましくは複素環式化合物類が、化学療法材およ
び誘導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物
ならびにピラジン関連化合物からなる群から選ばれたも
の、ざらに望ましくは複素環式化合物類が、サルファ剤
、サルファ剤とpK4.0〜9.0の色素との化合物、
2−チオウラシル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびル
ミノールからなる群から選ばれたものであり、また望ま
しくはオリゴペプチド、さらに望ましくはオリゴペプチ
ドが、リジン、チロシンによるオリゴペプチドあるいは
アスパチルフェニルアラニンアルキルエステルであり、
また望ましくはアミノ酸類がバリン、ロイシン、チロシ
ン、フェニルアラニン、インロイシン、トリプトファン
、リジン、アルギニン、プロリンおよびアスパラギン酸
ないしその誘導体からなる群から選ばれたアミノ酸を単
独あるいは複数組合わせたものである場合、あるいはま
た有機合成されたリガンドが、アルギニン、アスパラギ
ン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファチアゾー
ルを組合せてなるものである場合、゛より高純度、高収
率で安全性高くTリンパ球およびBリンパ球を得ること
ができるものとなり、さらに、水不溶性固体物質が平均
粒径0.05〜5mの粒子体であるとより安定して効率
よくBリンパ球を分離することが可能となる。
また、本発明は、水不溶性固体物質表面にスペーサーを
介して、免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成
されたリガンドを固定化してなる分離材に、リンパ球含
有液を接触させ、膜表面に免疫グロブリン分子(S−I
Q)を有するBリンパ球を選択的に捕捉せしめることを
特徴とするBリンパ球の分離方法であるから、処理操作
において異種生物由来の濃厚血清や生理活性物質を用い
ることがいっさいなく簡便に精度の高いBリンパ球分離
を行なうことができる。加えて、本発明のBリンパ球の
分離方法において、分離材におけるスペーサーが少なく
とも2個以上の炭素原子を有する炭化水素鎖ないし特性
基を含む炭化水素鎖を骨格とするもの、より好ましくは
スペーサーのメチレンの繰返しが4個以上の直鎖アルキ
ルを骨格とするものまたは重合度1〜50のエレレンオ
キサイド骨格を有するものであると、より高精度なりリ
ンパ球分離が期待でき、ざらに分離材に固定化されたリ
ガンドが、複素環式化合物類、ペプチド類およびアミノ
酸類からなる群から選ばれたものである場合、より望ま
しくは複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘導
体、ピリミジン関連化合物からなる群から選ばれたもの
、さらに望ましくは複素環式化合物類が、サルファ剤、
サルファ剤とpK4.0〜9.0の色素との化合物、2
−チオウラシル、イソニコチン酸ヒドラジド6よびルミ
ノールからなる群から選ばれたものであり、また望まし
くはペプチド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリゴペ
プチド、ざらに望ましくはオリゴペプチドが、リジン、
チロシンによるオリゴペプチドあるいはアスパチルフェ
ニルアラニンアルキルエステル、また望ましくはアミノ
酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニ
ン、イソロイシン、トリプトファン、リジン、アルギニ
ン、プロリンおよびアスパラギン酸ないしその誘導体か
らなる群から選ばれたアミノ酸を単独あるいは複数組合
せたものである場合、あるいはまた有機合成されたリガ
ンドが、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニ
ン、プロリンとスルファチアゾールを組合せたものであ
る場合、例えば、リンパ球分画の分離に用いられた際よ
り高純度、高収率で安全性高くTリンパ球およびBリン
パ球を分離することができるものであり、また洗浄液と
して等張緩耐液を用いるものであるとT。
Bリンパ球の分離は容易にかつ好適に行なえるものとな
り、より優れた効果が期待できるものである。
本発明はざらに、粒子状の水不溶性固体物質表面にスペ
ーサーを介して免疫グリプリンと高い親和性を有する有
機合成されたリガンドを固定化してなる分離材を充填し
たカラムを有することを特徴とするBリンパ球の分離器
であるから、上記のごとく優れた特性を有するBリンパ
球分離材とすンバ球懸濁液等のBリンパ球含有液との接
触をより効率よく行なうことができ、Bリンパ球の分離
を短時間でかつ首尾よ〈実施することが可能となり、ざ
らにカラムがポリプロピレンまたはポリカーボネートか
らなるものであり、またカラムの出入口と分離材層との
間には、Bリンパ球含有液中の細胞成分は通過するが分
離材は通過できない網目を有するフィルターを備えてな
り、さらに該フィルターがポリエステルまたはポリアミ
ドからなるものであると、滅菌処理等の操作も簡単でか
つ通゛遇するBリンパ球含有液中の細胞成分を損傷する
虞れも少なくミリンパ球分画の分離に用いられた際には
より高純度、高収率でTリンパ球とBリンパ球の分離を
可能とするものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のBリンパ球分離器の一実施例の使用態
様を示す模式図である。 1・・・リンパ球懸濁液、4a、4b・・・フィルター
、5・・・Bリンパ球分離材、6・・・カラム、7・・
・処理液、8・・・洗浄液、9・・・導入口、10・・
・導出口。

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水不溶性固体物質表面に、免疫グロブリンと高い
    親和性を有する有機合成されたリガンドを固定化したこ
    とを特徴とするBリンパ球分離材。
  2. (2)有機合成されたリガンドが、複素環式化合物類、
    ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選ばれたも
    のである特許請求の範囲第1項に記載のBリンパ球分離
    材。
  3. (3)複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘導
    体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物ならび
    にピラジン関連化合物からなる群から選ばれたものであ
    る特許請求の範囲第2項に記載のBリンパ球分離材。
  4. (4)複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤と
    pK4.0〜9.0の色素との化合物、2−チオウラシ
    ル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールからな
    る群から選ばれたものである特許請求の範囲第3項に記
    載のBリンパ球分離材。
  5. (5)ペプチド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリゴ
    ペプチドである特許請求の範囲第2項に記載のBリンパ
    球分離材。
  6. (6)オリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオリ
    ゴペプチドあるいはアスパチルフェニルアラニンアルキ
    ルエステルである特許請求の範囲第5項に記載のBリン
    パ球分離材。
  7. (7)アミノ酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、フ
    ェニルアラニン、イソロイシン、トリプトファン、リジ
    ン、アルギニン、プロリンおよびアスパラギン酸ないし
    その誘導体からなる群から選ばれたアミノ酸を単独ある
    いは複数組合せたものである特許請求の範囲第2項に記
    載のBリンパ球分離材。
  8. (8)有機合成されたリガンドが、アルギニン、アスパ
    ラギン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファチア
    ゾールを組合せてなるものである特許請求の範囲第1項
    または第2項に記載のBリンパ球分離材。
  9. (9)水不溶性固体物質が、合成有機高分子、天然有機
    高分子または無機物からなる粒子体である特許請求の範
    囲第1項〜第8項のいずれかに記載のBリンパ球分離材
  10. (10)水不溶性固体物質が、平均粒径0.05〜5m
    mの粒子体である特許請求の範囲第1項〜第9項のいず
    れかに記載のBリンパ球分離材。
  11. (11)有機合成されたリガンドが、水不溶性固体表面
    に共有結合により固定化されているものである特許請求
    の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載のBリンパ球
    分離材。
  12. (12)水不溶性固体物質表面に免疫グロブリンと高い
    親和性を有する有機合成されたリガンドを固定化してな
    る分離材に、Bリンパ球含有液を接触させ、膜表面に免
    疫グロブリン分子(S−Ig)を有するBリンパ球を選
    択的に捕捉せしめることを特徴とするBリンパ球の分離
    方法。
  13. (13)分離材に固定化されたリガンドが、複素環式化
    合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選
    ばれたものである特許請求の範囲第12項に記載のBリ
    ンパ球の分離方法。
  14. (14)複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘
    導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物なら
    びにピラジン関連化合物からなる群から選ばれたもので
    ある特許請求の範囲第13項に記載のBリンパ球の分離
    方法。
  15. (15)複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤
    とPK4.0〜9.0の色素との化合物、2−チオウラ
    シル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールから
    なる群から選ばれたものである特許請求の範囲第14項
    に記載のBリンパ球の分離方法。
  16. (16)ペプチド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリ
    ゴペプチドである特許請求の範囲第13項に記載のBリ
    ンパ球の分離方法。
  17. (17)オリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオ
    リゴペプチドあるいはアスパチルファニルアラニンアル
    キルエステルである特許請求の範囲第16項に記載のB
    リンパ球の分離方法。
  18. (18)アミノ酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、
    フェニルアラニン、イソロイシン、トリプトファン、リ
    ジン、アルギニン、プロリンおよびアスパラギン酸ない
    しその誘導体からなる群から選ばれたアミノ酸を単独あ
    るいは複数組合せたものである特許請求の範囲第13項
    に記載のBリンパ球の分離方法。
  19. (19)分離材に固定されたされたリガンドが、アルギ
    ニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、プロリンと
    スルファチアゾールを組合せてなるものである特許請求
    の範囲第12項に記載のBリンパ球の分離方法。
  20. (20)水不溶性固体物質が、合成有機高分子、天然有
    機高分子または無機物からなるものである特許請求の範
    囲第12項〜第19項のいずれかに記載のBリンパ球の
    分離方法。
  21. (21)洗浄液として等張緩衝液を用いるものである特
    許請求の範囲第12項に記載のBリンパ球の分離方法。
  22. (22)分離材をウシ血清アルブミンで処理した後、リ
    ンパ球懸濁液と接触させるものである特許請求の範囲第
    12項に記載のBリンパ球の分離方法。
  23. (23)粒子状の水不溶性固体物質表面に免疫グロブリ
    ンと高い親和性を有する有機合成されたリガンドを固定
    化してなる分離材を充填したカラムを有することを特徴
    とするBリンパ球の分離器。
  24. (24)カラムがポリプロピレンまたはポリカーボネー
    トからなるものである特許請求の範囲第22項に記載の
    Bリンパ球の分離器。
  25. (25)カラムの出入口と分離材層との間には、Bリン
    パ球含有液中の細胞成分は通過するが分離材は通過でき
    ない網目を有するフィルターを備えてなるものである特
    許請求の範囲第23項または第24項に記載のBリンパ
    球の分離器。
  26. (26)フィルターがポリエステルまたはポリアミドか
    らなるものである特許請求の範囲第25項に記載のBリ
    ンパ球の分離器。
  27. (27)水不溶性固体物質表面にスペーサーを介して、
    免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成されたリ
    ガンドが固定化されていることを特徴とするBリンパ球
    分離材。
  28. (28)スペーサーが少なくとも2個以上の炭素原子を
    有する炭化水素鎖ないしは特性基を含む炭化水素鎖を骨
    格とするものである特許請求の範囲第27項に記載のB
    リンパ球分離材。
  29. (29)スペーサーのメチレンの繰返しが4個以上の直
    鎖アルキルを骨格とするものである特許請求の範囲第2
    8項に記載のBリンパ球分離材。
  30. (30)スペーサーが重合度1〜50のエチレンオキサ
    イド骨格を有するものである特許請求の範囲第28項に
    記載のBリンパ球分離材。
  31. (31)有機合成されたリガンドが、複素環式化合物類
    、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選ばれた
    ものである特許請求の範囲第27項〜第30項のいずれ
    かに記載のBリンパ球分離材。
  32. (32)複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘
    導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物なら
    びにピラジン関連化合物からなる群から選ばれたもので
    ある特許請求の範囲第31項に記載のBリンパ球分離材
  33. (33)複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤
    とpK4.0〜9.0の色素との化合物、2−チオウラ
    シル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールから
    なる群から選ばれたものである特許請求の範囲第32項
    に記載のBリンパ球分離材。
  34. (34)ペプチド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリ
    ゴペプチドである特許請求の範囲第31項に記載のBリ
    ンパ球分離材。
  35. (35)オリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオ
    リゴペプチドあるいはアスパチルファニルアラニンアル
    キルエステルである特許請求の範囲第34項に記載のB
    リンパ球分離材。 (35)アミノ酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、
    フェニルアラニン、イソロイシン、トリプトファン、リ
    ジン、アルギニン、プロリンおよびアスパラギン酸ない
    しその誘導体からなる群から選ばれたアミノ酸を単独あ
    るいは複数組合せたものである特許請求の範囲第31項
    に記載のBリンパ球分離材。
  36. (36)有機合成されたリガンドが、アルギニン、アス
    パラギン酸、フェニルアラニン、プロリンとスルファチ
    アゾールを組合せてなるものである特許請求の範囲第3
    1項に記載のBリンパ球分離材。
  37. (37)水不溶性固体物質が、合成有機高分子、天然有
    機高分子または無機物からなる粒子体である特許請求の
    範囲第27項〜第36項のいずれかに記載のBリンパ球
    分離材。
  38. (38)水不溶性固体物質が、平均粒径0.05〜5m
    mの粒子体である特許請求の範囲第27項〜第37項の
    いずれかに記載のBリンパ球分離材。
  39. (39)水不溶性固体物質表面にスペーサーを介して免
    疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成されたリガ
    ンドを固定化してなる分離材に、Bリンパ球含有液を接
    触させ、膜表面に免疫グロブリン分子(S−Ig)を有
    するBリンパ球を選択的に捕捉せしめることを特徴とす
    るBリンパ球の分離方法。
  40. (40)分離材におけるスペーサーが少なくとも2個以
    上の炭素原子を有する炭化水素鎖ないしは特性基を含む
    炭化水素鎖を骨格とするものである特許請求の範囲第1
    4項または第15項に記載のBリンパ球の分離方法。
  41. (41)分離材におけるスペーサーのメチレンの繰返し
    が4個以上の直鎖アルキルを骨格とするものである特許
    請求の範囲第40項に記載のBリンパ球の分離方法。
  42. (42)分離材におけるスペーサーが重合度1〜50の
    エチレンオキサイド骨格を有するものである特許請求の
    範囲第40項に記載のBリンパ球の分離方法。
  43. (43)分離材に固定化されたリガンドが、複素環式化
    合物類、ペプチド類およびアミノ酸類からなる群から選
    ばれたものである特許請求の範囲第39項〜第42項の
    いずれかに記載のBリンパ球の分離方法。
  44. (44)複素環式化合物類が、化学療法剤およびその誘
    導体、ピリミジン関連化合物、ピリジン関連化合物なら
    びにピラジン関連化合物からなる群から選ばれたもので
    ある特許請求の範囲第43項に記載のBリンパ球の分離
    方法。
  45. (45)複素環式化合物類が、サルファ剤、サルファ剤
    とPK4.0〜9.0の色素との化合物、2−チオウラ
    シル、イソニコチン酸ヒドラジドおよびルミノールから
    なる群から選ばれたものである特許請求の範囲第44項
    に記載のBリンパ球の分離方法。
  46. (46)ペプチド類が、アミノ酸数2〜10程度のオリ
    ゴペプチドである特許請求の範囲第43項に記載のBリ
    ンパ球の分離方法。
  47. (47)オリゴペプチドが、リジン、チロシンによるオ
    リゴペプチドあるいはアスパチルフェニルアラニンアル
    キルエステルである特許請求の範囲第46項に記載のB
    リンパ球の分離方法。
  48. (48)アミノ酸類が、バリン、ロイシン、チロシン、
    フェニルアラニン、イソロイシン、トリプトファン、リ
    ジン、アルギニン、プロリンおよびアスパラギン酸ない
    しその誘導体からなる群から選ばれたアミノ酸を単独あ
    るいは複数組合せたものである特許請求の範囲第43項
    に記載のBリンパ球の分離方法。
  49. (49)分離材に固定されたされたリガンドが、アルギ
    ニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、プロリンと
    スルファチアゾールを組合せてなるものである特許請求
    の範囲第43項に記載のBリンパ球の分離方法。
  50. (50)水不溶性固体物質が、合成有機高分子、天然有
    機高分子または無機物からなるものである特許請求の範
    囲第39項〜第49項のいずれかに記載のBリンパ球の
    分離方法。
  51. (51)洗浄液として等張緩衝液を用いるものである特
    許請求の範囲第39項に記載のBリンパ球の分離方法。
  52. (52)粒子状の水不溶性固体物質表面にスペーサーを
    介して免疫グロブリンと高い親和性を有する有機合成さ
    れたリガンドを固定化してなる分離材を充填したカラム
    を有することを特徴とするBリンパ球の分離器。
  53. (53)カラムがポリプロピレンまたはポリカーボネー
    トからなるものである特許請求の範囲第52項に記載の
    Bリンパ球の分離器。
  54. (54)カラムの出入口と分離材層との間には、Bリン
    パ球含有液中の細胞成分は通過するが分離材は通過でき
    ない網目を有するフィルターを備えてなるものである特
    許請求の範囲第52項または第53項に記載のBリンパ
    球の分離器。
  55. (55)フィルターがポリエステルまたはポリアミドか
    らなるものである特許請求の範囲第54項に記載のBリ
    ンパ球の分離器。
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