JPS6325105B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、コンピユータの記憶装置内に貯えら
れた情報によつて制御されるマーカー（型紙
etc.）によつて通常自動的に裁断されるウエブ材
料を展伸する装置に関する。更に詳細に述べる
と、本発明は、展伸装置の作業員を補助し、ウエ
ブ材料の展伸作業中遭遇する織むら、シワ、ある
いはしみ等の欠陥を処理する装置に関する。

(ロ) 従来技術 本発明装置は、ウエブ材料が所定のマーカーに
よつて裁断され、それによつて最終製品を製造す
べくミシンその他の手段によつて結合せしめられ
るパターン片を製造する種々の工業において使用
することができる。たとえば、衣服製造工業分野
において、織編物ウエブは、従来展伸テーブル上
に広げられ、それにより、複数層からなる積層体
が形成される。かかる積層体は、しかる後貯えら
れたマーカーの情報に従つて制御された裁断装置
によつて作業を行なわれ、パターン片の束として
裁断される。このような自動的に制御せしめられ
た裁断装置は、米国特許第3887093号；第4133235
号、およびRe.第30757号に開示されている。あ
る裁断／展伸操作においては、伸展作業中欠陥が
あつても、それを考慮せず、それらがパターン片
内にあらわれた時、それらパター片を２級品、す
なわち欠陥を含む程度の低い製品の材料として使
用していた。又、ある展伸／裁断操作において
は、２級品あるいは程度の低い製品を含まない１
級品だけからなる最終製品を製造すべく、すべて
のパターン片の束が等しい数の正規のパターン片
を含むように、ウエブ材料内の欠陥を処理する試
みがなされている。たとえば、チヨークにより欠
陥部分を丸で囲み、および／又はクリツプあるい
は小さな紙片をウエブ材料の端縁につける等の方
法により、欠陥部分に印をつけておく等展伸され
るウエブ材料をあらかじめ検査しておき、それに
よりウエブ材料を展伸した時、展伸装置の作業員
がそれを容易に発見することができるようにして
いた。ウエブ材料をあらかじめ検査しておくこと
ができないような他の場合には、展伸装置の作業
員は、ウエブ材料が広げられた時、視覚によりそ
れを検査し、あるいは展伸装置に、ウエブ材料が
広げられた時、ウエブ材料を自動的に検査し、か
つ欠陥が発見された時、それを表示する信号を提
供するための装置を設けるようにしていた。

展伸装置の作業員が、マーカーに関し利用でき
る情報が限られたものであつた場合には、作業員
は、各欠陥がウエブ材料の問題を引き起こす領域
すなわち非許容領域に存在したとき、その各欠陥
があらわれるごとに、ある種の矯正作業を行なわ
なければならないとう責任を負うことになつてい
た。そしてこの矯正作業は、通常多くのウエブ材
料を廃棄するという形をとつていた。あるいは、
作業員は、欠陥部品があらわれた時、展伸作業を
停止し、積層体の上方にマーカーの型紙をのせ、
欠陥部分がマーカーの許容領域にあるか、あるい
は非許容領域にあるかを決定し、かつもし欠陥が
非許容領域に存在した場合には、ウエブ材料をも
つとも経済的に使用し得る欠陥の処理方法を決定
していた。この紙型を使用する方法は、きわめて
時間を労費するものであり、かつ非効率的なもの
であつた。従つて、キズの位置と、ウエブ材料か
ら裁断すべきマーカーとの相関関係を迅速に計算
し、かかる相関関係からその欠陥が問題をひきお
こすものであるか否か、およびもしそれが問題を
ひきおこすものである時には、それをどのように
処理したらよいかを決定するための作業員の補助
となる情報を与える装置を設けることが好まし
い。

米国特許第3540830号および第4176566号は、展
伸装置の作業員に対し、欠陥処理上の援助を提供
するための二つの装置を開示している。これら開
示のいずれにおいても、透明なフイルムストリツ
プを使用し、関連するマーカーにより再生産する
方法を含んでいる。フイルムストリツプは、ウエ
ブ材料が広げられた時、そのウエブ材料と一緒に
前進せしめられる。このフイルムストリツプは、
ウエブ材料の上のフイルムストリツプの一部分に
絵画的な表示を形成するように映し出す映写装置
とともに使用される。この絵画的な表示は、ウエ
ブ材料から裁断すべきパターン片の像をあらわす
ものであり、それらがウエブ材料から切り出され
た時のパターン片を一致する。しかしながら、か
かるシステムにおいては、フイルムストリツプの
製造という費用のかかる工程を必要とするととも
に、その信頼性は、フイルムストリツプを広げら
れたウエブ材料と一緒に機械的に正確に前進させ
ることができるか否かに依存していた。一般的に
この機械的な正確な前進を維持することは、困難
であつた。

(ハ) 発明の目的 従つて、本発明の一般的な目的は、展伸装置の
操作員が欠陥を処理するうえで補助となる欠陥処
理装置であつて、その応用例における必要性に応
じて、種々の方法で実行可能であり、かつもし必
要であればきわめて安い費用で実行可能な欠陥処
理装置を提供することである。本発明は、いずれ
にしてもコンピユータの記憶装置内に貯えられた
マーカーの表示を使用するものである。このコン
ピユータの記憶装置内に貯えられたマーカーの表
示は、次の裁断操作を行なう自動的に制御された
裁断装置の制御にも使用される。したがつて、欠
陥処理装置に対しては、いかなる付加的なマーカ
ーの表示も必要としない。本発明は又、前述した
２つの特許に比べ、価格、正確さ、汎用性、操作
の容易性その他の要素においてすぐれている欠陥
処理装置を提供するものである。

本発明の他の目的は、コンピユータにより、展
伸装置の作業員に対し現在までのところ欠陥の処
理に関し最もウエブ材料を労費せずに最高効率で
処理する情報を与える上述した特長を有する欠陥
処理装置を提供することである。

(ニ) 発明の説明 本発明にかかる欠陥処理装置は、裁断されるべ
き布帛を展伸する展伸テーブルと；コンピユータ
の記憶装置内に貯えられたマーカーの表示を提供
するための構成要素と；欠陥位置の表示を提供す
る構成要素と；そして二つの表示に応答して、欠
陥を処理する作業員に対し、有効な、目に見える
映像を提供するデイスプレイ装置；を含んで構成
されている。

さらに詳細に述べると、本発明装置は、欠陥位
置の表示と、マーカーの表示とを処理し、デイス
プレイ装置に情報を提供するコンピユータからな
る二つの表示に応答する装置を含んでいる。映し
出された情報は、デイジタル形式でも、あるいは
絵画的な形態をとることもでき、また、端切れに
ついての情報、停止および再スタート線の位置に
関する情報でも、あるいはその他の有用な情報と
することもできる。

本発明においては、欠陥位置の表示を提供する
構成要素は、展伸テーブル上に支持され、かつ縦
方向または縦方向および横方向に移動し、検知さ
れた欠陥の直ぐ上方に移動することができるよう
になされた映像装置から構成されている。

本発明においては、デイスプレイ装置は、コン
ピユータの記憶装置から得られたマーカーの一部
分を、展伸されたウエブ材料の欠陥を含む部分上
に映し出す映像装置から構成されている。

第１図を参照すると、テーブル２０と関連して
参考の欠陥処理装置が図示されている。このテー
ブル２０の上には、所定長さのウエブ材料が相互
に積み重ねられて広げられており、それにより積
層体２２を形成している。この積層体２２は、次
の工程で裁断され、それによりパターン片からな
る束を形成する。図示されたテーブル２０は、展
伸テーブルと裁断テーブルの両方の役割を果た
す。すなわちテーブル２０はウエブ材料を展伸す
るための展伸装置２４と、ウエブ材料を次の工程
で裁断するための自動裁断装置２６との両方の装
置として使用可能である。しかしながら、このテ
ーブルのかかる２つの機能は、本発明にとつて根
本的なものではなく、もし必要であれば、このテ
ーブルをウエブ材料を広げるための単なる展伸テ
ーブルとすることができる。ウエブ材料を展伸し
た後、ウエブ材料を、裁断のために他のテーブル
又は場所に移動する。いずれにしても、積層体２
２によつてあらわされた展伸せしめられたウエブ
材料は、所定のマーカーに従つて裁断される。こ
の表示はコンピユータの記憶装置内に貯えられて
いる。かかるコンピユータに貯えられたマーカー
の表示は、前述した米国特許第3803960号あるい
は第3887903号に記載されている。マーカーに、
かかるコンピユータに貯えられたマーカーの表示
は、自動裁断装置を制御するのに使用される。第
１図において、かかる表示を含む記憶装置は、参
照番号２８で示されており、裁断装置２６を制御
するコンピユータ３２を含む制御装置３０の一部
分を構成している。

本発明によれば、欠陥処理装置は、展伸テーブ
ル２０、コンピユータ３２および記憶装置２８内
に貯えられたマーカーの表示を含んで構成されて
いる。更に、欠陥処理装置は、検知された欠陥位
置の表示を提出するための装置を含んでいる。欠
陥位置の表示は、それからコンピユータ３２で処
理される。マーカーの表示は、展伸装置の作業員
に対し、有益な情報を提供する。本発明の欠陥処
理装置は又かかる情報を作業員に視覚的に映し出
すための装置を含んでいる。欠陥位置の表示を提
供する装置および視覚的なデイスプレイ装置は、
色々な種類、たとえば、価格の高低、複雑さ、あ
るいは映し出される情報のレベル等、種々の種類
が存在する。

第１図において、図示された欠陥処理装置は、
装置全体を比較的安価で簡単な構造にする構成要
素を用いている。更に詳細に述べると、欠陥位置
の表示を提供する装置は、Ｔ定規３４と、携帯可
能なターミナル３６からなるキーボード３５から
構成されている。ターミナル３６の面は、第４図
に詳細に図示されている。このターミナル３６の
表面は、キーボード３５に加えて視覚的なデイス
プレイ装置３８を含んでいる。

Ｔ定規３４は、テーブル２０の一つの側端縁４
２に対し平らにのせられるようになされた頭部４
０と、頭部４０に取り付けられた細長い腕４４と
を含んでいる。腕４４は、頭部４０が第１図に図
示されているようにテーブルの端縁４２に対し平
らとなるように係合せしめられた時、テーブル２
０およびその上に広げられたウエブ材料を横断し
て横方向に、すなわちＹ方向となるように頭部４
０に固定されている。腕４４は、更に、その一端
縁に沿つて目盛付スケール４６が設けられてい
る。この目盛りをよむことにより、検知された欠
陥のＹ座標が与えられる。

すなわち、欠陥は複数の異なる種類が存在し、
どのような種類の欠陥が含まれているかによつ
て、一又は二以上の点の座標及び他のデジタル情
報が、おそらく、それら欠陥を表わすために使用
することができる。例えば、欠陥が、極めて小さ
な点の如きものの場合、単一の点の座標のみが、
それを表わすものとして使用される。また、欠陥
が大きいものであるがほぼ円形のものである場
合、欠陥は、その中心の座標と直径又は半径を表
わす数字によつて表わされる。また、欠陥がウエ
ブと平行又はそれを横断する方向に延びる線であ
る場合、欠陥は、その両端の点の座標、あるい
は、その一方の座標と線の長さを表わす数字及び
その線がウエブの縦方向であるのか、横方向であ
るのかを示す記号又は数字とによつて表わされ
る。もし欠陥が不規則な形状を有している場合、
そのような領域の周縁を画成する複数の点の座標
がそれを表わすものとして使用される。

テーブル２０は、端縁４２に近接してテーブル
の長手方向に沿う目盛付スケール４８を有してい
る。Ｔ定規３４でこのスケールを読むことによ
り、検知された欠陥のＸ座標が与えられる。テー
ブルのスケール４８は、種々の方法で提供され
る。たとえば、スケール４８は、テーブル上に直
接描かれた目盛および数字から構成することもで
き、あるいはテーブルの端縁に貼着される別体の
スチール製テープから構成することもできる。第
３図に図示されているように、Ｔ定規の頭部４４
の内側表面には、スケール４８を読む時に使用す
る基準線又は溝５０が設けられている。しかしな
がら、他の形式の基準マークあるいは、Ｔ定規に
支持されたポイント装置をもし必要であれば、ス
ケール４８を読むために使用することができる。
Ｔ定規３４は、テーブル２０から分離することが
でき、従つて使用しない時は、一つの側面側に寄
せておくことができる。ある場合には、Ｔ定規の
代わりに簡単な巻尺あるいはおりたたみ定規を使
用し、欠陥位置の座標を測定することができる。

テーブル２０上に広げられたウエブ材料の中に
欠陥が発見された時、展伸作業を暫定的に停止
し、Ｔ定規３４を欠陥に隣接して載置する。欠陥
のＸ座標及びＹ座標を決定するため、スケール４
６及び４８をよみ、これら座標をターミナル３６
のキーボード３５によりコンピユータ３２にイン
プツトする。

有用な出力情報を提供するため、コンピユータ
３２は又、テーブルの表面に対する積層体２２の
位置、あるいは他の広げられたウエブ材料の位置
を知る必要がある。第１図において、積層体２２
の右下側のコーナーをその基準点（原点）とし、
この点の座標（Xo，Yo）をコンピユータに入力
し、それによりテーブルに対する積層体の位置を
定義する。ある場合においては、テーブル上に広
げられた各積層体は、同じ基準座標を有してい
る。そのような場合、このような基準座標は、コ
ンピユータ内に永久的に貯えることができ、新し
い積層体ごとに基準座標を入力する必要はない。
しかしながら、その他の場合においては、基準座
標は積層体ごとに変化し、従つて、その基準座標
は各積層体ごとにコンピユータ内に入力しなけれ
ばならない。このような場合、基準座標はＴ定規
３４及びスケール４８を用いてそれらの数値を人
手により読みとることによつて提供される。これ
ら数値は、キーボード３５を介してコンピユータ
内に入力される。

第１図において、積層体２２の最上層に存在す
る欠陥が、参照番号５２として図示されている。
この欠陥が発見された場合、その欠陥が次に広げ
られたウエブ材料の層によつてカバーされる前
に、この展伸作業は停止せしめられる。これは、
欠陥５２が広げられたウエブ材料内に発見された
後、しばらくたつてから展伸装置２４が停止され
ることを意味する。すなわち、欠陥５２が広げら
れたウエブ材料内に発見された後、展伸装置は、
欠陥を含むウエブ材料の層をしばらく広げ続け、
しかる後その展伸作業を停止し、そしてウエブ材
料内のすべての欠陥について注意が払われるまで
再スタートしないことを意味する。

欠陥５２に対し注意を払う場合、作業員は、Ｔ
定規３４と目盛付スケール４６，４８を用いてそ
の座標（X₁，Y₁）を人手により読みとる。読み
とられたこれら座標は、キーボード３５を介して
ターミナル３６内に入力される。座標についての
情報は、キーボード３５からコンピユータ３２に
伝達される。この伝達は、ターミナルとコンピユ
ータとを連結するケーブル５４を介して種々の方
法で行なわれる。しかしながら、必要であれば、
キーボード３５及び制御装置３０の双方にワイヤ
レスの送信装置及び受信装置を設けることができ
る。それにより、ターミナルと制御装置との間で
情報を相互に交信し、それによつてターミナルか
らワイヤー連結を除去するとともに携帯性を向上
させることができる。コンピユータ３２は、適当
なプログラムが入力されている。コンピユータ
が、ターミナル３５からの欠陥５２の座標ついて
の情報を、キーボード３５を介して入力された付
加的な情報と一緒に受けとつた後、コンピユータ
は、欠陥位置の情報を記憶装置２８内に貯えられ
たマーカーの表示とともに処理し、それにより、
作業者にとつて有用な情報を提供する。

第１図の実施例において、作業員に提供される
検知された欠陥についての情報は、欠陥が、ウエ
ブ材料の問題となる位置に存在するかどうか及び
何らかの矯正作業が必要であるか否かについて、
作業員に対し与えられる表示から構成されてい
る。第２に、もし欠陥の位置が問題のおきる位置
であつた場合、作業員に対しては更に欠陥を含む
ウエブ材料の上方に付与される端切れの寸法及び
位置についての情報が与えられる。第４図に図示
されているように、視覚的な情報を提供するデイ
スプレイ装置３８は、各々複数の数字を表示する
４つの独立したデイスプレイ５６，５８，６０お
よび６２から構成されている。デイスプレイ５６
は、必要とされる端切れの長さを示す数字を提供
する。デイスプレイ５８は、必要とされる端切れ
の幅を示す数字を提供する。デイスプレイ６０
は、端切れ６６の基準コーナー部６４のＸ座標
（Xa）を示す数字を提供する。そして、デイスプ
レイ６２は、端切れの基準コーナー部６４のＹ座
標（Ya）を示す数字を提供する。もし欠陥５２
が問題となる点に存在しないということをコンピ
ユータが決定した場合、端切れの長さ及び幅を標
示するためのデイスプレイ５６，５８はゼロを示
す。しかし、もし必要であればいくつかの別のイ
ンジケータをターミナル３５に設け、欠陥位置の
問題とならないような位置についての標示を行な
うようにすることもできる。もし欠陥の位置が問
題をおこす位置に存在する場合は、作業員によつ
て矯正作業が行なわれる。すなわち、作業員はデ
イスプレイ５６，５８によつて示された長さ及び
幅寸法によつて、検知された大きさに見合う端切
れを切断し、しかる後、それを、端切れの基準コ
ーナー部６４がデイスプレイ６０，６２によつて
与えられた位置となるようにして、広げられたウ
エブ材料の上方にのせる。端切れをのせる作業
は、Ｔ定規３４及びスケール４８を用いて行なわ
れる。

第５図は、図示された欠陥５２等の欠陥につい
ての情報をつくるときのコンピユータ３２によつ
て行なわれるプロセスを図示している。コンピユ
ータは、欠陥５２の座標（X₁，Y₁）を規定する
座標についての情報を受け取つた後、はじめに、
図示された如き円形の線６８等の欠陥をとり囲む
閉鎖した線を描くことが好ましい。それにより、
種々の許容誤差あるいは予想されるエラーを考慮
に入れた欠陥領域７０を形成する。すなわち、裁
断工程と展伸工程の間において、ウエブ材料はシ
フトしたりわずかに広がつたりする。従つて、ウ
エブ材料が裁断された時、存在する欠陥は、展
伸／矯正工程中に占める位置とは同じ位置とはな
らなくなる。閉鎖した線６８によつて欠陥位置を
拡張するのは、そのような可能性を考慮したため
である。欠陥の大きさを拡張する代わりに、許容
誤差を設ける方法がある。即ち、マーカーのパタ
ーン片の端縁に、許容誤差のための切りしろを加
えることにより同様の目的を達成することができ
る。又、ウエブ材料の縦方向の誤差は、横方向の
誤差に比べて大きいため、欠陥（又はパターン
片）の縦方向の拡張量は横方向の拡張量よりも大
きくする。

しかる後、コンピユータは欠陥領域７０とマー
カーの表示（又は欠陥位置そのものと拡張したパ
ターン片とを）比較する。第５図において、欠陥
５２に近接してあらわれるマーカーのパターン片
７２，７２は、積層体２２の最上面上に重ねて映
し出される。欠陥領域７０が、隣接するパターン
片７２，７２のいずれの中にも完全に又は部分的
に位置しない場合には、コンピユータにより問題
がおこらない旨の宣言がなされる。適当な標示
が、ターミナル３６の映像デイスプレイ装置を通
じて作業員に与えられる。しかしながら、第５図
において欠陥５２がパターン片７２のひとつの中
に位置した場合、コンピユータは、第５図におい
て鎖線で表示した如き必要な端切れの寸法及び位
置を計算する。もちろん、欠陥領域７０が、２又
はそれ以上の隣接するパターン片内にわたつて存
在している場合には、端切れの大きさは、それが
含まれているすべてのパターン片をおおうことが
できるような十分な大きさとなされる。

図示された場合において、欠陥領域がどこかの
パターン片内に侵入した場合には、そのパターン
片は端切れによつておおわれるという工程が行な
われる。しかしながら、コンピユータには、欠陥
領域がパターン片に侵入した場合、端切れによつ
ておおうべきかどうかを決定するについてある種
の数値判断又は分析を行なうようなプログラムを
入れておくことができる。たとえば、各パターン
片又はパターン片の部分にそれを特定するため、
それに対し関連づけた評価値を与えておき、欠陥
部分の侵入があつたパターン片又はパターン片の
一部分に割り当てられた評価値に従つて、端切れ
を必要とするかどうかを決定するようにすること
ができる。たとえば、最終製品において外側から
通常は見えないような位置のパターン片は、重要
ではないという標価値が与えられる。従つて、欠
陥領域がこのようなパターン片内に位置又は侵入
した場合でも、端切れを必要としない。

第１図又は他のいくつかの図面において、欠陥
５２は、図解上の便利のために、ウエブ材料上に
きわめて小さな領域として図示されている。即
ち、この形式の欠陥は、基本的に寸法を有さな
い。即ち点型の欠陥である。しかしながら、他の
多くの場合においては、欠陥はいくらかの寸法を
有しており、これらはコンピユータに供給される
欠陥位置情報の一部分として定義される。たとえ
ば、欠陥は糸を引つ張ることによつて発生する縦
又は横方向の線の形態をとる。あるいは、ほぼ円
形の、あるいは他の不規則な形状の領域を占める
こともある。以下の説明のために、第２１図は線
型の欠陥５３を図示している。その位置は、線の
両端地点５５，５７の座標（Xa，Ya）及び
（Xb，Yb）を測定することにより、コンピユー
タ３２に供給される。測定された座標は、しかる
後作業員のターミナルのキーボードを通して、あ
るいは後述するエンコーダーによつてコンピユー
タ内にインプツトされる。もちろん、作業員のタ
ーミナルのキーボードは、コンピユータが含まれ
ている欠陥の形式を特定するための即ちコンピユ
ータに入力された座標に関する情報が、点型の欠
陥、線型の欠陥、円形型の欠陥、不定形型の欠
陥、あるいは他の認識しうる形式の欠陥であるか
をコンピユータに入力するためのキー、あるいは
その他の同等の手段を含んでいる。

第２２図は、円形型の欠陥５９を図示してい
る。その場合、コンピユータに供給される欠陥位
置についての情報は、中心点６１の座標（Xa，
Ya）とその直径６３の長さをあらわす数字とか
ら構成されることになる。

第２３図は、不定形の欠陥６５を図示してい
る。その場合、コンピユータに入力されるパター
ン位置についての情報は、欠陥の周囲に描かれた
多角形のコーナーの座標、たとえば図示された４
本の辺を有する多角形のコーナー部６７，９６，
７１及び７３の座標となる。もちろん、コンピユ
ータには、入力された情報がそのようなコーナー
部の位置を表わすものであると知らせる命令がキ
ーボード３５を通して供給される。問題をひきお
こすような欠陥を処理するため、ウエブ材料に端
切れを付与する方法の代わりに、他の矯正手段を
取り得ることができる。即ち、コンピユータ３２
のプログラム及び作業員のターミナル３６のデザ
インを、作業員に適当な情報を与えるようなもの
とする方法である。たとえば、第６図〜第９図
は、欠陥を矯正するため、ウエブ材料を重ね継ぎ
（スプライス）をする方法を開示している。重ね
継ぎの２つの形式が第８図及び第９図に図示され
ている。いずれの場合においても、ウエブ材料か
らなる最上層７４を広げる展伸装置は、右から左
に移動するものとする。第８図において、重ね継
ぎは切断することによつて行なわれる。即ち、展
伸作業は、ウエブ材料を切断する縦方向の座標の
X_Sを有する停止線８４で停止せしめられる。切
断端７６は、展伸作業を再スタートする縦方向の
座標X_Rを有する再スタート線８６まで引き戻さ
れる。第９図において、重ね継ぎは折りたたむこ
とによつて行なわれる。展伸作業は、停止線８４
で停止せしめられ、かつ再スタート線８６で再ス
タートせしめられるが、ウエブ材料は停止線で切
断される代わりに、図示されているように折り重
ねられる。第８図又は第９図に図示されているよ
うに、重ね継ぎにより欠陥を矯正する場合、作業
員に供給される情報は、裁断テーブルに対する再
スタート線及び停止線の位置を定義する情報であ
る。

第６図は、第１図のターミナル３６に代わる作
業員のターミナル７８を図示している。ターミナ
ル７８は、キーボード３５と、第７図に図示され
ている如く停止線８４の位置と再スタート線８６
の位置をあらわす数字を示すための２つの独立し
たデイスプレイ８０，８２からなる映像装置とキ
ーボード３５とを含んでいる。即ち、ターミナル
７８を使用する場合、作業員は欠陥５２を発見し
た時、欠陥の座標（X₁，Y₁）を測定し、それら
をターミナル７８のキーボード３５を介してシス
テムの残りの部分内に入力する。しかる後、コン
ピユータは記憶装置２８内に貯えられたマーカー
の表示に関連してこの座標に関する情報を処理
し、デイスプレイ８０上に停止線８４の縦座標
X_Sをあらわす出力数字を提供し、かつデイスプ
レイ８２に再スタート線８６の縦座標X_Rをあら
わす他の出力数字を提供する。これら２つの線
は、スケール４８を使用することによつて作業員
によりテーブル上で位置決めされ、しかる後重ね
継ぎが第８図に図示された如き裁断法により、あ
るいは第９図に図示された如き折りたたみ法によ
り行なわれる。

作業員が人手により測定された欠陥の位置に関
する測定値を入力するためのキーボード及び端切
れ又は重ね継ぎに関する情報を提供するためのデ
ジタル表示のデイスプレイを有するキーボードを
用いた上述した装置は、比較的低価格であるが、
しかしながらウエブ材料及び展伸作業時間を飛躍
的節約する手助けをする装置である。しかしなが
ら、より複雑な構成要素を使用する更に効率のよ
い装置についても以下説明する。

たとえば、第１０図を参照すると、参照番号８
８で示された如き作業員のターミナルは、第１図
のターミナル３６の代わりとなるものである。こ
のターミナル８８は、人手により測定した欠陥位
置に関する測定値を入力するためのキーボード３
５を含んでいる。しかしながら、デジタル標示の
デイスプレイの代わりに、あるいはそれに加え
て、ターミナル８８は絵画的な映像を提供するブ
ラウン管又は陰極線管を含んでいる。即ち、欠陥
位置の座標をキーボード３５内に入力した後、コ
ンピユータは、この情報を記憶装置内に貯えられ
たマーカーの表示と関連して処理し、このブラウ
ン管が欠陥の表示９２及び欠陥に近接して位置せ
しめられたマーカーのパターン片の表示９４，９
４を映し出すようにブラウン管９０に情報を提供
する。欠陥の表示９２の周囲には許容誤差領域９
６が図示されている。ブラウン管９０上の目盛付
されたスケール９８，１００と一緒にこの絵画的
なデイスプレイを行なうことにより、作業員は欠
陥について矯正作業が必要であるか否かを決定す
ることができ、かつもし必要であればどのような
作業を行なうべきであるかを決定することができ
る。たとえば、ブラウン管を見ながら、作業員は
どのような大きさの端切れが必要であるかを、及
びそのような端切れを欠陥に対しどのような位置
に置くべきかを決定することができる。絵画的な
デイスプレイに比べて、ターミナル８８は、デジ
タル表示のデイスプレイを含むことができる。第
１０図において、このような付加的なデジタル表
示のデイスプレイ１０２，１０４が絵画的なデイ
スプレイと一緒にブラウン管９０のスクリーン上
に提供されている。しかしながら、別体のデイス
プレイ装置を付加的なデジタル標示の出力のため
にターミナル８８の他の場所に設けることができ
る。

人手により行なわれる欠陥位置の測定の代わり
に、かかる測定値をコンピユータ内により簡単に
入力することができるように、コード化又はデジ
タル化するためのある種の装置を設けることがで
きる。そのような装置が、第１１図に図示されて
いる。即ち、欠陥位置の測定は、頭部１０８と細
長い腕１１０を有するＴ定規１０６によつて行な
われる。Ｔ定規はテーブル２０から分離してい
る。しかし頭部１０８はテーブルの縦方向の側端
縁４２と滑動自在に係合するようになつており、
かつ頭部がそのように位置決めされた時、腕１１
０は積層体２２を横断して横方向に伸びている。
頭部１０８は、可撓性を有するケーブル１１４と
着脱自在な連結器具１１６を介してＸ座標エンコ
ーダー１１２に連結されている。エンコーダー１
１２は、ケーブル１１４のためのリールと、この
リールを巻き取り方向に付勢するためのスプリン
グ機構を含んでいる。Ｔ定規の腕１１０は、腕の
長手方向に沿つて滑動するようになされたポイン
ト装置１１８を支持している。このポイント装置
は、ケーブル１２２を介してエンコーダー１１２
と同様のＹ座標エンコーダー１２０に連結されて
いる。

Ｔ定規の頭部１０８は更に、コンピユータ３２
に供給される命令を入力するためのキーボード１
２４と、コンピユータ３２から供給されたデジタ
ル化された情報を映し出すための視覚的なデイス
プレイとを含んでいる。視覚的なデイスプレイ
は、種々の形態をとることができる。図示された
デイスプレイは、それぞれ重ね継ぎのための停止
線及び再スタート線の位置を表わす数字をそれぞ
れ映し出すための２つの独立したデイスプレイ１
２６，１２８とから構成されている。従つて、第
１１図から図示されるように、欠陥５２が発見さ
れた場合、Ｔ定規はテーブルに対し適当な位置に
置かれる。ケーブル１１４が頭部１０８に連結さ
れ、かつＴ定規及びポイント装置１１８は、ポイ
ント装置が欠陥の位置に整合するように移動せし
められる。キーボードを介してそうするように入
力された命令に従い、コンピユータはエンコーダ
をよみとる。コンピユータはしかる後、かかる座
標を記憶装置２８内に貯えられたマーカーの表示
と関連して処理し、それによりデイスプレイ１２
６，１２８上に所定の情報を提供する。もし、欠
陥が、それを表わすのに一つの点以上をとらなけ
ればならないものである場合、そのような点の全
ての座標を最初に読みとり、同様にしてコンピユ
ータ内に入力される。しかる後、コンピユータ
は、かかる座標についての情報は記憶装置内に貯
えられたマーカーの表示と関連して処理し、作業
員のための情報を提供する。

第１２図は、第１図のターミナル３６の代わり
となる他のターミナルを図示している。このター
ミナルは、ターミナル３６のデジタル化されたデ
イスプレイの代わりに、又はそれに加えて絵画的
なデイスプレイを提供する。このターミナルは参
照番号１３０で示されている。ターミナル１３０
はキーボード３５と、デジタル化された情報を映
し出すための２つのデイスプレイ１３２，１３４
に加えて、ほぼ平坦な領域１３６の形態をとるデ
イスプレイを含んでいる。この平坦な領域１３６
の全体にわたつて均一に多数の二状態装置すなわ
ちオン／オフ装置が、縦列をなして設けられてい
る。この二状態装置は、平坦領域１３６上のある
形を作るため、その２つの状態のいずれかに選択
的にスイツチしてかわることができる。二状態装
置は、種々の形態をとることができるが、好まし
くは、発光状態及び非発光状態のいずれかにスイ
ツチして変換可能な発光ダイオード（LED）１
３８等の光源とすることが好ましい。発光ダイオ
ード１３８，１３８同志の間隔は、テーブル２０
上の対応する点の間隔に、たとえば５対１の縮尺
率で対応している。発見された欠陥の位置を表わ
す座標がコンピユータ３２に送られかつ処理され
た後、コンピユータは、１４０のごとき発光ダイ
オードをを点灯して欠陥の位置をあらわし、１４
２，１４２等の他の４つの発光ダイオードを点灯
してウエブ材料上にのせるべき端切れのコーナー
部の位置をあらわす情報をターミナル１３０にフ
イードバツクする。残りの発光ダイオードは、点
灯されないままである。従つて点灯された発光ダ
イオード１４０及び１４２，１４２を観察するこ
とにより、作業員は必要な端切れの大きさ及び欠
陥に対する端切れの位置を知ることができ、それ
により端切れを適当に裁断しかつのせることがで
きる。

第１３図は、本発明の実施例を図示している。
即ち、欠陥位置の表示は、テーブル２０上に支持
され、かつレール１４６によつてテーブルの縦方
向に移動できるように支持された映像装置１４４
によつて提供される。映像装置の縦方向の位置
は、エンコーダー１４８によつてコード化され
る。映像装置には、ハンドル１５０が取付けられ
ており、作業員はこのハンドルを用いて映像装置
を参照番号５２で示された如き発見された欠陥の
位置に位置決めすることができる。欠陥をより見
やすくするために、作業員はその上に、たとえば
第１４図に図示された如き円形のバンド１５４と
２本の十字線１５６，１５６からなるマーカー１
５２をのせることができる。従つて、マーカー１
５２は、欠陥を映像装置に対しより見やすくする
ばかりでなく、その円形のバンド１５４は、欠陥
５２の周囲を取り巻く許容誤差領域を提供するた
めにも使用することができる。それにより、その
ような領域をつくるためのコンピユータの仕事を
削減することができる。第１３図に記載された装
置は、キーボード１６０と絵画的な映像を映し出
すためのブラウン管１６２とを含む作業員のため
のターミナル１５８とを備えている。

第１３図に記載の装置の使用方法を説明する。
欠陥５２を発見した場合、作業員はハンドル１５
０により映像装置１４４を移動させてそれを欠陥
のほぼ上方に位置させる。しかる後エンコーダー
１４８が、欠陥位置の表示を制御装置３０のコン
ピユータに送る。コンピユータは、そのような情
報をコンピユータ内に貯えられたマーカーの表示
と関連して処理し、第１５図に図示されている如
きブラウン管１６２のスクリーン上に所定の映像
を提供する。このブラウン管１６２は、マーカー
のパターン片を欠陥に近接して絵画的に映し出
す。欠陥の絵及びマーカー１５２の絵も又必要で
あれば映し出される。換言すれば、ブラウン管１
６２は映像装置１４４によつて見ることができる
領域のみならず、マーカーの関連する領域をも絵
画的に映し出すことができる。これら２つの像
は、相互に重ね合わせて映し出される。従つて、
観察せしめられる領域に欠陥があらわれた時はい
つでも、それはブラウン管上にもあらわれること
となる。そして作業員はたとえばブラウン管を見
ていることにより積層体の最上面に第１５図に図
示された如き、たとえば参照番号１６６で示され
た如き線をひくことができ、それによりウエブ材
料を最も節約しつつ重ね継ぎをするための裁断線
を描くことができる。もし裁断線が直線のみであ
る場合には、棒又はその他の直線状のエツジ部材
１６８を使用し、それを映像装置の視野内に位置
する積層体を横断して位置決めすることが便利で
ある。第１５図に図示されているごとく、ブラウ
ン管上の線又は棒１６８を観察することにより、
作業員は材料の裁断線がブラウン管により発見す
ることができるまでそれを前後に動かすことがで
きる。ウエブ材料はしかる後棒によつて定義され
た線に沿つて裁断又は折りたたまれ、それにより
重ね継ぎを形成する。しかしながら、そのような
棒を使用する必要がない場合、そしてそれは多分
好ましい場合であるが、コンピユータは欠陥を処
理するための最良の方法を計算し、その結果をブ
ラウン管／又はターミナルの他のデイスプレイ装
置を介して作業員のターミナルに映し出させる。

第１３図のシステムにおいて、ブラウン管１６
２の縦中央目盛線１６３が第１５図に図示されて
いる如く欠陥、その他の注目点を通るように位置
決めすると、エンコーダ１４８は欠陥５２その他
の注目点の縦座標、すなわちＸ座標を提供する。

第１３図のシステムにおいて複数の点からなる
種々の欠陥のＸ座標、Ｙ座標の両方が必要である
場合には、そのような座標の入取は、触感型（タ
ツチセンシテイブ型）の映像装置、あるいは、映
像表面に接触することにより、スクリーン表面に
対する接触された位置の座標を表わす信号が得ら
れ、それがコンピユータに入力されるような型式
の他の映像装置を作業員のターミナルの映像装置
内に設置することによつて簡単に行なうことがで
きる。そのような映像装置のターミナル１５８′
が第１５Ａ図に図示されている。このターミナル
１５８′は、第１３図のターミナル１５８の代わ
りに使用することができる。ターミナル１５８′
は、触感型のスクリーン１６５の形態をした映像
装置を備えたブラウン管１６２′を有している。
触感型スクリーンとしては、従来周知の多くの装
置を使用し得るが、第１５Ａ図に図示された実施
例においては、透明な触感膜１６９で被われた従
来周知のガラスベース型のスクリーンが使用され
ている。触感膜１６９は、薄いほとんど見ること
ができないＸ軸ワイヤ及びＹ軸ワイヤをその内部
に埋め込んだプラスチツク製の薄い透明シートか
ら構成することができる。Ｘ軸ワイヤ及びＹ軸ワ
イヤは、スタイラス１７１によつて接触されたス
クリーン上の点に対するＸ座標及びＹ座標を表わ
す信号を提供する。

第１５Ａ図のターミナル１５８′を備えた第１
３図のシステムの使用方法について説明する。積
層体２２の頂面上に欠陥が発見された場合、作業
員は、ハンドル１５０を用いてビデコン、又は映
像装置１４４がほぼ欠陥の上方の位置に移動す
る。エンコーダー１４８は、テーブル２０に対す
る映像装置のＸ座標方向の位置を表わす情報をコ
ンピユータに送り、コンピユータはこれに応答し
て、映像装置の位置に隣接して設けられたマーカ
ーのその部分の映像を、ブラウン管のスクリーン
１６５に映像として提供する。このような映像
は、第１５Ａ図において、パターン片１６４，１
６４として表われている。

映像装置１４４が欠陥のほぼ上方の位置に移動
された後、欠陥に隣接する積層体２２の頂面の領
域の映像がブラウン管１６２′のスクリーン１６
５上に写し出される。欠陥は映像装置の視界内に
入つているため、第１５Ａ図において参照番号１
７３として示されたその映像もまたスクリーン１
６５上に写し出される。次に、欠陥１７３を表わ
す点についてのコンピユータ情報を入力するた
め、スタイラス１７１をスクリーン１６５上のか
かる点の位置に接触させる。ある欠陥を表わすた
めにとられる点の数は、欠陥の性質とコンピユー
タの操作能力によつて決定されるものであるが、
第１５Ａ図においては、欠陥１７３を表わすた
め、８ケ所のこのような点が参照番号１７５，１
７５として図示されている。従つて、これら８ケ
所の点全ての座標を入力するために作業員が行な
わなければならないことは、スタイラス１７１を
スクリーン上の点１７５，１７５を連続して接触
することだけである。しかる後、これらの点の座
標は、エンコーダー１４８からの映像装置１４４
の位置と一緒され、コンピユータはこの情報を制
御装置３０のコンピユータ内に貯えられたマーカ
ーの情報と一緒に処理し、正しい矯正操作の指示
を提供する。この情報は、しかる後、ブラウン管
１６２′のスクリーン１６５又は他の可視的な映
像装置により写し出される。第１５Ａ図では、映
像装置によつて提供された欠陥の映像１７３にマ
ーカーの関連部分の像が重ね合わせて写し出され
ているが、このことは全ての場合にかならず必要
であるという事項ではない。ある場合には、マー
カーの像を写し出すのを消略することも可能であ
る。

第１３図において、作業員のターミナル１５８
は、映像装置１４４から分離されており、図示さ
れている如く作業員に便利な場所に移動可能な台
車つき台１７０上にのせられている。作業員のタ
ーミナル１５８のための他の構成が第１６図に図
示されている。ターミナル１５８は、支持体１７
２に支持されている。このターミナル１５８は、
テーブル２０の縦方向であるＸ座標方向に移動可
能な映像装置１４４を支持している。従つて、第
１６図の装置において、映像装置が発見された欠
陥５２の上方の位置まで移動された時、ブラウン
管も同時に作業員が使用するのに便利な位置まで
もつてこられる。第１３図及び第１６図の装置に
おいて、映像装置１４４は、Ｘ座標方向、即ちテ
ーブル２０の縦方向にのみ移動可能である。もち
ろん、関連する視野は、積層体２０の全幅を包含
するのに十分な大きさを有している。小さな視野
のものが用いられた場合には、映像装置１４４
は、第１７図の例に図示されている如く、２つの
座標方向に移動可能に支持される。即ち、第１７
図の映像装置１４４は、レール１４６により矢印
１７６で示された如きテーブル２０の縦方向に沿
つて移動可能に支持されたキヤリツジ１７４によ
つて、支持されている。この映像装置は、更に矢
印１７８によつて示されたテーブル２０の横方向
にキヤリツジ１７４に対し相対的に運動するよう
に支持されている。キヤリツジ１７４の縦方向の
位置は、キヤリツジに固定されたエンコーダー１
８０によつてコード化され、かつ映像装置の横方
向の位置は、映像装置に取り付けられたもう一つ
のエンコーダー１８２によつてコード化される。
映像装置１４４に取り付けられたハンドル１８４
を使用して、作業員は映像装置をテーブルの縦方
向及び横方向の両方の方向に移動することがで
き、それにより映像装置を発見された欠陥５２の
すぐ上方又はほぼその上方の位置までもつていく
ことができる。映像装置１４４の視野は、作業員
の必要性に合うように選択される。しかし、もし
必要であれば、第１８図に図示されている如く、
比較的小さなものとすることができる。映像装置
が発見された欠陥の直上に位置決めされた時、従
つてその光学軸が発見された欠陥と一致した時、
発見された欠陥はブラウン管のスクリーンの中央
にあらわれることとなる。しかし発見された欠陥
に対する映像装置のかかる正確な位置は、一般的
に矯正作業を必要とするか否かを作業員に決めさ
せているような場合においては必要ではない。

ブラウン管のスクリーン等の分離した領域上に
形成された絵画的な映像の代わりに、その映像を
広げられたウエブ材料の表面上に直接映し出すこ
ともできる。そのような装置が第１９図に図示さ
れている。この装置は、作業員のターミナル３
６′上にあらわれるのではなく、テーブル２０の
上方に位置する映写パネル１９０を使用すること
によつて得られる視覚的なデイスプレイ装置を用
いる点を除いて第１図のものと類似している。パ
ネル１２０の下側表面は、第１２図の発光ダイオ
ード１３８，１３８の配列の如き縦横に配列せし
められた小さなレーザー等の如ききわめて多数の
平行な光源を含んでいる。このレーザーはオン又
はオフに切り替えられるもので、たとえばオンに
切り替えられた時、対応する光のスポツトを積層
体２２の表面上に映し出す。従つて制御装置３０
のコンピユータは、欠陥位置の情報とマーカーの
表示とを処理し、パネル１９０の所定の光源のみ
を発光させるというような形の情報を発生し、そ
れにより、積層体の表面の上に作業員にとつて有
益な情報からなる映像を写し出す。たとえば、第
１９図の記号Ａで一般的に図示されているよう
に、映し出された情報はスポツト映像からなり、
それにより積層体の頂部表面上に重ね継ぎを行な
うための停止線１９２及び再スタート線１９３を
形成する。あるいは全体的に記号Ｂで図示した如
く、映し出された情報は、ウエブ材料にのせられ
る端切れのアウトラインを示す形状１９６を定義
するようなものであつてもよい。あるいは、全体
的に記号Ｃで図示されているように、映し出され
た情報は、発見された欠陥５２ｃの近くに位置せ
しめられたマーカーのパターン片からなる像１９
８，１９８を定義するようなものであつてもよ
い。

第１９図において、パネル１９０は、固定式と
されており、かつ積層体２２の長さと等しい長さ
を有している。しかしながらパネル１９０は、か
なり短い長さのものとすることができ、かつその
場合、テーブル２０の縦方向に移動可能とされ
る。

積層体２２の上に直接情報を映し出すための他
の装置が第２０図に図示されている。この装置に
おいて、映写装置は、ウエブ材料の上にスポツト
あるいはウエブ材料に対するその位置を定義する
他の像のみならず、かかるスポツトに近接するマ
ーカーのかかる部分の像を映し出す。映写装置
は、たとえばガルバノメーターで偏向せしめられ
たレーザービーム等種々の形態をとることができ
る。第２０図において映写テレビユニツト１４８
は、テーブルの縦方向に移動可能なレール１４６
によつて支持されたキヤリツジ２００によつて、
テーブル２０の縦方向および横方向に移動可能に
支持されている。このキヤリツジ２００は、映写
テレビユニツト１４８を横方向に移動可能に支持
している。ユニツト１４８の縦方向の位置は、エ
ンコーダ２０２によつてコード化され、その横方
向の位置はもう１つのエンコーダー２０４によつ
てコード化される。使用する場合、映写テレビユ
ニツト１４８は、ユニツト１４８によつて映し出
されたスポツト７５が欠陥５２（あるいはその他
の位置が欠陥位置の情報の一部分としてよみとれ
るような欠陥）と一致するまで、ユニツトに固定
されたハンドル２０６によつて、作業員により発
見された欠陥５２の上方に移動せしめられる。エ
ンコーダー２０２，２０４はしかる後、制御装置
３０のコンピユータにユニツト１４８の座標を欠
陥位置の表示として供給する。この情報を記憶装
置内に貯えられたマーカーの表示と関連して処理
し、しかる後コンピユータは映写テレビユニツト
１４８に信号を送る。この信号は、積層体２２の
表面上に欠陥５２に近接して位置決めされたパタ
ーン片２０８の像を映し出させる。このようにし
て形成された映像から、作業員は、欠陥が許容範
囲内に位置するかどうかを決定し、かつかかる矯
正が必要である場合、どのような作業をその欠陥
を矯正するためにとらなければならないかを決定
することができる。あるいは、コンピユータにそ
れ自身で欠陥の許容非許容を決定するためのプロ
グラムを入れておき、及び／又はもし欠陥が許容
できないものであつた場合、その欠陥を処理する
ための最良の方法を決定し、かつ映し出すように
プログラムを入れておくことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、展伸／裁断テーブルのいく分簡略化
した平面図である。第２図は、第１図の２―２線
にそつてとつた縦断面図である。第３図は、第２
図の３―３線にそつてとつた縦断面図である。第
４図は、第１図の装置の作業員のための可視的な
デイスプレイとキーボードターミナルを図示した
拡大平面図である。第５図は、第１図の展伸／裁
断テーブルの部分平面図であり、参考の欠陥処理
装置の操作を図示したものである。第６図は、第
１図の装置とほぼ同様の装置に使用される第１図
の作業員のターミナルの代わりに使用される作業
員のターミナルの平面図である。第７図は、展
伸／裁断テーブルの部分平面図であり、第６図の
可視的なデイスプレイを使用した装置の操作を詳
細に図示したものである。第８図は、ウエブ材料
の最上層を裁断し、かつ重ね合わせることによつ
て作られた重ね継ぎを図示するため、上記展伸テ
ーブルを貫通してとつた、拡大部分縦断面図であ
る。第９図は、ウエブ材料を裁断することなく、
ウエブ材料を折りたたむことにより形成された重
ね継ぎを図示した上記第８図と同様の図である。
第１０図は、第１図の作業員のターミナルの代わ
りに使用されるターミナルを図示した斜視図であ
る。第１１図は、裁断テーブルの部分平面図であ
り、自動的に欠陥位置の情報をコンピユータに供
給するためのＸ―エンコーダー及びＹ―エンコー
ダーを有する欠陥位置決定装置を図示している。
第１２図は、第１図に図示された作業員のための
ターミナルの代わりに使用されるターミナルの平
面図である。第１３図は、本発明にかかる欠陥処
理装置の実施例と組み合わされた展伸テーブルを
図示したいく分図解的な斜視図である。第１４図
は、第１３図の装置に使用される欠陥のマーカー
を図示した拡大部分平面図である。第１５図は、
第１３図のデイスプレイ装置によつて形成された
典型的なデイスプレイを図示した図である。第１
５Ａ図は、本発明の装置に含まれるデイスプレイ
装置の実施例を示す図である。第１６図は、参考
の欠陥処理装置を組み合わされた展伸テーブルを
図示したいくらか図解的な斜視図である。第１７
図は、第１３図の映像装置の代わりに利用される
映像装置と関連せしめられる展伸テーブルの部分
斜視図である。第１８図は第１７図の映像装置を
使用した装置によつて形成された可視的デイスプ
レイを図示した図面である。第１９図は、他の参
考の欠陥処理装置と組み合わされた展伸テーブル
をいく分図解的に示した斜視図である。第２０図
は、別の参考の欠陥処理装置と組み合わされた展
伸テーブルを図解的に示した部分斜視図である。
そして、第２１図、第２２図、及び第２３図は、
広げられたウエブ材料の一部分を図示した部分平
面図であり、作業中発見される欠陥のいろいろな
タイプを図示している。 ２０…展伸テーブル、２２…積層体（ウエブ材
料）、３０…制御装置、５２…欠陥、１４４…映
像装置、１４６…レール、１５０…ハンドル、１
５８，１５８′…ターミナル、１６２，１６２′…
ブラウン管（デイスプレイ装置）、１６５…スク
リーン（デイスプレイ表面）、１６９…触感膜
（薄膜）、１７１…スタイラス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 所定のマーカーに従つて裁断されるウエブ材
   料の展伸中発見されたウエブ材料の欠陥を処理す
   るための装置であつて、 ウエブ材料をその上に広げるための展伸テーブ
   ルと； 展伸テーブル上の広げられたウエブ材料を裁断
   するためのマーカーの表示を提供する装置にして
   上記マーカーの表示が貯えられるコンピユータ記
   憶装置を備えた装置と； 上記展伸テーブル上に広げられたウエブ材料の
   上にあらわれた欠陥位置の表示を提供する装置１
   ４４と； 上記マーカーの表示と上記欠陥位置の表示との
   双方に応答し、上記欠陥位置の表示によつてあら
   わされた欠陥を処理する作業員に有用な視覚的な
   映像を提供する可視的なデイスプレイ装置１６
   ２，１６２′と； を含んで構成されてなり、 上記欠陥位置の表示を提供する装置が、上記展
   伸テーブル上に位置決めされかつ展伸テーブル上
   に広げられたウエブ材料の一部分を観察するよう
   になされた映像装置１４４を具備し； 上記マーカーの表示と欠陥位置の表示との双方
   に応答する装置は、上記可視的なデイスプレイ装
   置に情報を提供するため上記表示を処理するコン
   ピユータを備えており、 上記デイスプレイ装置は、上記映像装置によつ
   て観察されたウエブ材料の像をその上に映し出す
   デイスプレイ表面を含んでおり、上記デイスプレ
   イ表面は、上記デイスプレイ表面に接触した時、
   上記欠陥位置の表示の一部として、上記デイスプ
   レイ表面に対する接触された点の座標を表わす信
   号が上記コンピユータに入力されるように、関連
   する座標エンコーダー装置を有することを特徴と
   する装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、上記可視的なデイスプレイ装置が、触感スク
   リーンを有するブラウン管であることを特徴とす
   る装置。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、上記可視的なデイスプレイ装置のデイスプレ
   イ表面に、映像装置で観察したウエブ材料の像の
   上に上記マーカーの関連する部分の像を重ね写し
   する装置を備えることを特徴とする装置。 ４ 特許請求の範囲第３項に記載の装置におい
   て、上記可視的なデイスプレイ装置が、触感スク
   リーンを有するブラウン管であることを特徴とす
   る装置。 ５ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、上記可視的なデイスプレイ装置が上記デイス
   プレイ表面を提供する基礎スクリーンを有するブ
   ラウン管であり、上記座標エンコーダー装置が上
   記スクリーンを覆う透明な薄膜及びスタイラスで
   あり、そして、該薄膜及びスタイラスは、該スタ
   イラスが該薄膜に接触された時、該スタイラスに
   よつて提供された該薄膜上の点の座標を表わす信
   号を、上記欠陥位置の表示の一部として上記コン
   ピユータに供給するように相互に協働することを
   特徴とする装置。 ６ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、上記映像装置は上記展伸テーブルに対して相
   対的に少なくとも一つの座標方向に移動可能であ
   り、それによつて、上記テーブル上にひろげられ
   たウエブ材料の頂面にある欠陥が上記映像装置の
   視界内に入るようになされていると共に、上記装
   置は、さらに、上記映像装置の上記テーブルに対
   する上記少なくとも一つの座標方向の位置をコー
   ド化し、その出力を上記欠陥位置の表示の他の部
   分として上記コンピユータに入力する装置を備え
   ることを特徴とする装置。