JPS6325075B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の浸漬洗浄、蒸気洗浄および冷却乾燥を
一連に行う縦型洗浄装置において、被洗浄物を収
容した洗浄バスケツトを回転させながら行う改良
された有機溶剤洗浄装置に関するものである。

フロンやトリクロエチレン等の有機溶剤で油脂
分のついた機械部品その他の被洗浄物を洗浄する
縦型装置は、バスケツトに被洗浄物を収容し、こ
のバスケツトを上下に移動させ潜浄槽の最下端の
浸漬槽内に浸漬し、かつ、必要により超音波洗浄
し、次にその上方のゾーンにおいて溶剤蒸気によ
り蒸気浴洗浄し、更に、その上方のゾーンにおい
て冷却乾燥を一連に行う作業工程をたどる。しか
して、被洗浄物が例えばプリント基板のように薄
板の場合には作業工程中、重なり合つたままで十
分な洗浄、乾燥効果が得られない。そこで、本発
明は一連の作業工程中に洗浄バスケツトを回転さ
せる構成とし、バスケツト内の被洗浄物を転動さ
せてその洗浄および乾燥効果を高めることを目的
とする。

以下、本発明の実施例を示す図面について説明
すれば、第１図は一側面からみた洗浄装置全体の
簡略図、第２図は正面側からみた洗浄装置全体の
簡略図であり、１は縦型洗浄槽、２，２ａは前記
洗浄槽の一側面に沿つて下端から槽上方一定高さ
に起立した平行ガイド、３は前記平行ガイド２，
２ａにガイドされて上下動する固定ホルダー、４
は前記ホルダーの上下動駆動機構部で、ホルダー
にチエン４ａを連結し、チエンの上昇、降下によ
り当該ホルダー３が洗浄槽内の各ゾーンを上下す
る。５は回転ホルダーで、前記固定ホルダー３の
内側に回動自在に支持され、回転駆動機構部６の
チエン６ａにより回動操作される。

前記固定ホルダー３と回転ホルダー５について
は第３図に示す双方の分解斜視図、第４図に示す
回転ホルダーの中央縦断面図に沿つて更に詳説す
る。固定ホルダー３は四辺を枠どりされ、かつ、
その上下辺をつなぐ軸支フレーム７から成る一側
フレーム８と、上辺から軸支フレーム９を垂下し
たＴ字状の他側フレーム１０と、これらフレーム
８，１０を左右に一定間隔をあけて配置し、上辺
どおしを前後においてつなぐ横軸１１とで組付け
し、かつ、一側フレーム８の上辺外側に鍔１２を
設け、これを上下に貫くガイド孔１２ａを設けて
前記平行ガイド２，２ａに摺動自在に取付けガイ
ドに沿つて上下動する。また軸支フレーム７，９
には軸孔７ａ，９ａを設ける。

回転ホルダー５は下辺に軸支フレーム１３ａ，
１３ａを起立した倒立したＴ字形の左右フレーム
１３，１３ａと、軸支フレーム１３ａどおしを一
定間隔をあけてつなぐ横軸１４で組立て、かつ、
軸支フレーム１３ａに軸孔１３ｂを設ける。この
回転ホルダー５は前記枠組した固定ホルダー３の
内部に収容し、かつ、内・外に接する軸支フレー
ム７，１３ａおよび９，１３ａとを回転自在に軸
止めし、固定ホルダー３の内部空所においてこの
回転ホルダー５を回動自在に形成する。

１５はスプロケツトで、軸支フレーム７，１３
ａの軸孔７ａ，１３ｂを貫く回転軸の外端に同軸
で設け、上方のモーター６ｂに張架したチエン６
ａにより回転ホルダー５を回動させる。

前記スプロケツト１５は他の変形として各ホル
ダーの軸支フレーム７，１３ａの間に設けること
もある。回転ホルダー５は軸支フレーム１３ａ間
に洗浄バスケツト１６を収容しうる空所を設け、
この空所間隔の上面及び下面に洗浄バスケツト１
６の支持蓋１７及び支持脚２１を設ける。支持脚
２１は左右フレーム１３の下辺内側にコロ状突起
をいくつか設けて洗浄バスケツト１６の下面を受
止める。支持蓋１７は格子状その他の平面板で洗
浄バスケツト１６の平面積と略同大にしてバスケ
ツト上面におおい、かつ、引上レバー１８を介し
てバスケツト上面に上下に移動し接離状態を形成
する。

前記引上レバー１８は平面上略コ型をなし、回
転ホルダー５の横軸１４に回動自在のカラー１８
ａを設けて支点とし、かつ、下向き傾斜端１８ｂ
で前記支持蓋１７とカラー１８ａを連結し、上向
き傾斜端１８ｃを上方に位置してストツパ２０の
下方に対設する。この引上レバー１８は図示上は
対向状態に対にあつて、支持蓋１７の安定した引
上げを行えるようにしているが、これに限らな
い。また、同レバー１８は平面略コ形にしている
が、単に棒状であつてもよい。１９はコイルバネ
で上端を支持蓋１７に、下端を左右フレーム１３
下辺に夫々固着して支持蓋１７を常に強く引下げ
る。支持蓋１７は支持脚２１に受止めた洗浄バス
ケツト１６の上面に圧接して同バスケツト１６を
回転ホルダー５に固定する。前記コイルバネ１９
はバネの安定装着のために左右両側の軸支フレー
ム１３ａ，１３ａにおいて巾方向前後に沿つて張
架した。支持蓋１７の開きは固定ホルダー３の上
限位置近くで行われる。即ち、固定ホルダー３の
上限位置近くで上面に位置するストツパ２０に引
上レバー１８の上向き傾斜端１８ｃを突合させて
押下げ、これによりコイルバネ１９に抗して支持
蓋１７を一定寸法だけ引上げて収容空間を拡開し
て洗浄バスケツト１６の出し入れを容易に行える
ようにする。

固定ホルダー３が降下しストツパ２０から引上
げレバー１８が離れると、コイルバネ１９により
洗浄バスケツト１６は弾力的に支持され回転ホル
ダー５の回動時にも安定維持が図られる。

第５図は洗浄バスケツト１６全体の斜視図で、
箱型の外枠フレーム１６ａ内部に断面六角形のバ
スケツト本体１６ｂが固着され、洗浄バスケツト
１６の回動により内部に収容された被洗浄物を転
動させる。尚、バスケツト本体１６の外面は密な
網目でつくられる。１６ｃはバスケツト本体１６
ｂの開閉蓋である。

本発明は以上のように縦型洗浄槽１の各ゾーン
を上下動する固定ホルダー３の内部に洗浄バスケ
ツト１６を支持した回転ホルダー５を洗浄、乾燥
工程中に回動自在に構成したことにより、洗浄バ
スケツト１６の回動に伴い被洗浄物の洗浄面積及
び乾燥面積を著しく拡大してそれらの効果を高め
得るものであり、また洗浄バスケツト１６は支持
蓋１７によつて弾力的に支持され、作業工程の終
了時には支持蓋の自動開放によるため出入容易で
あり、被洗浄物の出入れもバスケツト単位に行え
るから取扱上便利である。更に洗浄バスケツトの
支持は、ストツパから離れると同時に生じるバネ
弾性によるため、固定作業を簡単にする等、多大
な特徴をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は洗浄装置全体の側面略図、第２図は同
正面略図、第３図は固定ホルダーと回転ホルダー
の分解斜視図、第４図は回転ホルダーの中央縦断
面図、第５図は洗浄バスケツトの斜視図である。 １…縦型洗浄槽、２…平行ガイド、３…固定ホ
ルダー、４…上下駆動機構部、５…回転ホルダ
ー、６…回転駆動機構部、７，９…軸支フレー
ム、１３…左右フレーム、１３ａ…軸支フレー
ム、１５…スプロケツト、１７…支持蓋、１８…
引上レバー、１９…コイルバネ、２０…ストツ
パ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄槽１の上方の移送上限位置から槽内の上
   下に連続する洗浄・乾燥ゾーンの間に被洗浄物を
   収容した洗浄バスケツトを移送手段を介して上下
   動する縦型洗浄装置において、前記移送手段に一
   側を固着し同手段に同伴する固定ホルダー３を設
   け、左右フレーム１３，１３に軸支フレーム１３
   ａ，１３ａを有し、かつ同フレーム１３ａ上端に
   横架した横軸１４とから成り前記固定ホルダー３
   の軸支フレーム７，９内側に当該軸支フレーム１
   ３ａ，１３ａを同軸固着した回転自在の回転ホル
   ダー５を設け、装置上方の回転駆動部６に連絡し
   前記固定及び回転のホルダー３，５の回転軸の一
   つに同軸固定されたスプロケツト１５を設け、前
   記回転ホルダー５の左右フレーム間に洗浄バスケ
   ツト１６を収容し、下面の受止部２１と上面の支
   持蓋１７で支持してなることを特徴とする縦型有
   機溶剤洗浄装置。