JPS6324368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃料タンク及び着火機構を一体にした
ライター本体を外装ケース内に抜き取り自在に収
容したガスライターに関する。

一般にオイルを燃料とするライターにおいては
外装ケース内に着火機構及びオイル含浸材を充填
した燃料槽を一体に組み込んだライター本体を挿
脱自在に収容し、これを外装ケースから引き抜い
て燃料の充填を行うようにした形式のものが知ら
れている。この種のライターは外装ケースをライ
ター本体とは全く別に組み立てし、更に表面仕上
げができる点で製作上便利であり、また外装ケー
スの外面には燃料注入孔やその蓋を必要としない
ため体栽が良いとともに、その成形及び表面仕上
げが容易である等の利点がある。

しかし、ガスライターの場合は、その着火のた
めにノズル開閉弁を開く操作が必要であり、また
消火の際も、ガスの吐出を停止させるため弁の閉
じ操作が必要である。従来はライター本体の引き
抜きと、弁の開閉機構が複雑となるため外装ケー
ス内にライター本体を挿脱自在に収容し、ライタ
ー本体を引き抜くことによつて燃料を注入できる
ようにしたライターは一般には提供されていない
ものであつた。

本考案は、上述の現状にかんがみ、外装ケース
より引き抜き自在なライター本体と外装ケースの
蓋体開閉機構を簡単な構造で関連させ、外装ケー
スの蓋体の開閉によつてノズル開閉弁の開閉操作
がなされるようにするとともに、ライター本体の
引き抜きが可能でかつその引き抜きの際はノズル
開閉弁の閉鎖状態が維持されて燃料ガスの注入が
できるガスライターの提供を目的としたものであ
り、その要旨とするところは、外装ケース内に燃
料タンクと着火機構を一体に組み立てしたライタ
ー本体を挿脱自在に収容するとともに前記外装ケ
ースの開口部にライター本体の着火機構部分を覆
う蓋体を開閉自在に枢着し、該蓋体にはその枢着
部に外装ケースの内方であつて該蓋体の開放時に
ライター本体の挿脱行程を防げない位置に延長し
た開閉節度カムを備え、外装ケース内に収容さ
れ、突出方向に付勢したダンパーを該開閉節度カ
ムに当接させて前記蓋体の開閉節度機構を構成さ
せ、かつ前記ライター本体にはノズル開閉弁動作
用梃子を備え、該梃子の操作片部を前記蓋体の開
閉節度カムに対向させて配置し、前記蓋体の開放
により開閉節度カムが前記操作片部を押圧してノ
ズル開閉弁が開かれ、該蓋体を開いた状態で前記
ライター本体を引き抜いた時、前記開閉節度カム
の位置から前記梃子の操作片部が外れることを特
徴とするガスライターに存する。

次に本考案の実施の一例を図面について説明す
る。

図中１はライター本体であり、２は外装ケー
ス、３は蓋体である。ライター本体１は燃料タン
ク４の頂部に着火機構支持フレーム５が一体に設
けられ、そのフレーム５の前端側に発火ヤスリ６
及びこれと同軸配置の発火ヤスリ操作輪７が軸支
されている。発火ヤスリ６下には燃料タンク４を
貫通して発火石収容筒８が設けられ、その発火石
収容筒８内に下端より発火石９が挿入され、押し
上げスプリング（図示せず）をもつて発火ヤスリ
６に圧接されている。

またフレーム５の中央部内にはガス吐出ノズル
１０が突出され、そのノズル１０を引き上げるこ
とによつて燃料タンク４内のノズル開閉弁（図示
せず）が開かれるようにしている。

更にフレーム５の後端部内にはノズル開閉弁操
作用の梃子１１が軸１２を中心に回動自在に支持
され、その先端片部１１ａがノズル１０に係合さ
れ、その後端側の操作片部１１ｂが燃料タンク４
の背面より更に外方に突出されている。この操作
片部１１ｂが後述する蓋体３の動作に関連して動
作されるようにしている。

一方蓋体３には開閉節度カム１３が縁部より一
体に突設されているとともに外装ケース２の開口
縁部には開閉節度カム１３が挿入自在な切り欠き
１４が形成され、その切り欠き１４の位置にあつ
て外装ケースの内側に、これと一体的に一対の蓋
体支持片１５，１５が備えられている。この蓋体
支持片１５，１５は互いに切り欠き１４と同じ間
隔を隔てて平行配置に備えられ、その上端部間に
開閉節度カム１３が挿入され、軸１６をもつて枢
着されている。

外装ケース２内には両蓋体支持片１５，１５の
内方端と間隔を隔てて対向したダンパー支圧片１
７が備えられている。このダンパー支圧片１７と
蓋体支持片１５，１５に支持させてダンパー１８
が備えられている。

ダンパー１８は前述した開閉節度カム１３を押
圧して蓋体３に開閉節度を生じさせるものであ
り、第２図に示すように頂部に偏平なカム押圧部
１９を有し、そのカム押圧部１９の下側にＴ字状
配置に太軸部２０が一体形成され、その太軸部２
０の下端に一体に延長した細軸部２１とからなつ
ている。

カム押圧部１９及び太軸部２０の上半部は両蓋
体支持片１５，１５間の間隔より細幅に形成さ
れ、太軸部２０の下半部はその直径を両蓋体支持
片１５，１５間の間隔より大きくした円柱状に成
形されている。両蓋体支持片１５，１５間には下
端から上方に向けて両片にまたがらせて太軸部挿
入孔２２が形成され、その孔２２内に太軸部２０
が挿入されるようにしている。

またダンパー支圧片１７にはダンパー１８の細
軸部２１が挿入自在な細径孔１７ａが形成されて
いる。

而してダンパー１８はその細軸部２１の外周に
コイルスプリング２４を嵌め合わせ、その上端を
太軸部２０の下端面に当接させるとともに下端を
ダンパー支圧片１７の上面に当接させ、細軸部２
１をダンパー支圧片１７の細径孔１７ａに挿入し
て押し下げ、太軸部２０を両蓋体支持片１５，１
５の下端より孔２２内に挿入することによつて抜
け止めされ、かつコイルスプリング２４の弾発力
によりカム押圧部１９により開閉節度カム１３が
押圧されるようにしている。

開閉節度カム１３は閉蓋状態にあるとき第４図
に示すように角部１３ａが軸１６より外側の位置
でカム押圧部１９により押し上げられて閉鎖方向
に附勢され、かつ開蓋状態にあるときは、第５図
に示すように背面１３ｂがカム押圧部１９の上面
で押圧され、略90゜開いた状態に附勢されるよう
にしている。

このようにして蓋体３を取り付けした外装ケー
ス２内にライター本体１が収容されている。

ライター本体１は自重程度の力では容易に抜け
出ないように密に嵌着されるようにしている。ま
たライター本体１が挿入された状態でその背部に
突出している梃子１１の操作片部１１ｂが蓋体３
の開閉節度カム１３に対向する位置にあるように
構成されており、蓋体３を開くことにより開閉節
度カム１３の先端面が操作片部１１ｂを押圧する
ようにしている。この開閉節度カム１３による操
作片部１１ｂの押圧操作により梃子１１が動作さ
れ、ノズル１０が引き上げられてノズル開閉弁が
開かれ、燃料ガスが吐出されるようにしている。

また蓋体３を開いた状態でライター本体１を引
き抜くと、開閉節度カム１３位置から梃子１１の
操作片部１１ｂが外れ、ノズル１０がノズル開閉
弁に備えられているスプリングによつて引き込ま
れ、ノズル開閉弁が閉じ燃料ガスの吐出が自動的
に停止する。

なお図中４ａは燃料タンク４に備えた燃料ガス
注入弁であり、ライター本体１を外装ケース２内
から引き抜いて燃料ガスの注入を行うようにして
いる。

本考案のガスライターは上述の如く構成され外
装ケース内にライター本体を挿脱自在に収容し、
着火機構部分を覆う蓋体を開閉自在に枢着し、該
蓋体に備えた開閉節度カムが外装ケースの内方で
あつて該蓋体の開放時にライター本体の挿脱行程
を妨げない位置にあり、ライター本体の着火機構
を構成しているノズル開閉弁動作用梃子の操作片
部を外装ケースの開閉節度カムに対向させ、蓋体
の開き動作により開閉節度カムが梃子の操作片部
を押圧するようにしたことによつて、外装ケース
とライター本体とが全く別々に製造組立されライ
ター本体を外装ケースから引き抜いて燃料の充填
を行う形式のライターをガスライターとすること
ができたものであり、外装ケースの組み立て及び
メツキ等の仕上げ加工がライター本体の組立工程
とは全く別々に行うことができるため、ライター
本体の組立工程中に仕上後の外装ケースをきずつ
けたりする欠点がなくなつたものである。

また、本考案は、該蓋体を開いた状態で前記ラ
イター本体を引き抜いた時、前記開閉節度カムの
位置から前記梃子の操作片部が外れることによ
り、外装ケースからライター本体を引き抜くと、
同時にノズル開閉弁が自動的に閉じられ燃料ガス
の吐出が停止し、安全で且つ燃料ガスの無駄な散
失が無い等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のガスライターの一例の縦断面
図、第２図はダンパーの斜視図、第３図はダンパ
ー取付部の拡大断面図、第４図はダンパー組込状
態の部分拡大断面図、第５図は節度機構部分の動
作状態の断面図である。 １……ライター本体、２……外装ケース、３…
…蓋体、４……燃料タンク、１１……梃子、１１
ｂ……操作片部、１３……開閉節度カム、１８…
…ダンパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケース内に燃料タンクと着火機構を一体に
   組み立てしたライター本体を挿脱自在に収容する
   とともに前記外装ケースの開口部にライター本体
   の着火機構部分を覆う蓋体を開閉自在に枢着し、
   該蓋体にはその枢着部に外装ケースの内方であつ
   て該蓋体の開放時にライター本体の挿脱行程を妨
   げない位置に延長した開閉節度カムを備え、外装
   ケース内に収容され、突出方向に付勢したダンパ
   ーを該開閉節度カムに当接させて前記蓋体の開閉
   節度機構を構成させ、かつ前記ライター本体には
   ノズル開閉弁動作用梃子を備え、該梃子の操作片
   部を前記蓋体の開閉節度カムに対向させて配置
   し、前記蓋体の開放により開閉節度カムが前記操
   作片部を押圧してノズル開閉弁が開かれ、該蓋体
   を開いた状態で前記ライター本体を引き抜いた
   時、前記開閉節度カムの位置から前記梃子の操作
   片部が外れることを特徴とするガスライター。