JPS6323840Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マイクロホン内蔵型テープレコーダ
に関し、特にマイクロホンを振動発生源となつて
いるテープ駆動機構等の機構部を内蔵するテープ
レコーダ本体に対し振動の遮断を図つて取付ける
ことを可能となすとともに、上記マイクロホンを
テープレコーダ本体側の所定電気回路に確実且つ
容易に接続し得るようにしたものである。

従来、マイクロホン内蔵型のテープレコーダで
録音を行う場合、テープレコーダ本体に内蔵した
テープ駆動機構等の機構部からの振動がマイクロ
ホンに伝達され、この振動がノイズとなつて表れ
良好な記録特性をもつて録音することが極めて困
難であつた。

そこで、上述したような振動がマイクロホンに
伝達されないようになすため、上記マイクロホン
をウレタンフオーム等の弾性部材で包んでテープ
レコーダ本体に取付け、あるいはマイクロホンと
テープレコーダ本体間にゴムクツシヨン等の振動
の伝わりにくい弾性部材を介在させるようにして
取付けるようにしたものが提案されているが、テ
ープレコーダ本体からの振動を十分遮断すること
ができない。すなわち、従来のものにあつては、
いずれもマイクロホンとテープレコーダ本体側の
所定の電気回路を構成するプリント回路基板間の
中途部を固定されることのない長尺なリード線で
接続しているため、このリード線を介してテープ
レコーダ本体側の振動がマイクロホンへ伝達さ
れ、その結果上記振動がノイズとなつてマイクロ
ホンに入力されてしまうためである。

また、上記テープレコーダにおけるリード線の
プリント回路基板への接続は、半田付けによつて
行つているため、マイクロホンへの取付け作業が
困難となりテープレコーダ自体の組立て作業の作
業性を悪化させてしまつている。

そこで、本考案は、マイクロホンを振動発生源
となるテープ駆動機構を内蔵したテープレコーダ
本体に対し中間支持部材を介在させて振動の遮断
を図るようにして取付けるようになすとともに、
テープレコーダ本体側に取付けられる所定の電気
回路を構成するプリント回路基板とマイクロホン
間を半田付けを用いることなく電気的接続を図る
ようになし、テープレコーダ本体側から発生する
振動を確実に遮断してノイズのない良好な記録特
性をもつて録音を行うことを可能となし、且つ組
立ての容易なマイクロホン内蔵型テープレコーダ
を提供しようとするものである。

以下、本考案を図面に示す具体的な実施例を参
照して説明する。

本考案は、第１図に示すようにマイクロホン１
を重量物で形成したカプセル２内に収納して構成
した左チヤンネル用及び右チヤンネル用の一対の
マイクロホンユニツト３，４を両端に支持したマ
イクロホン支持部材５と、このマイクロホン支持
部材５が取付けられるマイクロホンホルダー６
と、このマイクロホンホルダー６に組付けられる
リール駆動軸７，７、キヤプスタン軸８等からな
るテープ駆動機構、カセツトホルダ９等を備えた
テープレコーダ本体１０とから構成されている。

一対のマイクロホン１，１を支持するマイクロ
ホン支持部材５は、連結片１１の両端に筒状のマ
イクロホン収納部１２，１３が設けられ、これら
マイクロホン収納部１２，１３内にウレタンホー
ム等の緩衝材１４，１４に内包されたマイクロホ
ンユニツト３，４が金網で形成した風防１５，１
５によつて一側面を覆われて収納されている。こ
れらマイクロホン収納部１２，１３に収納された
マイクロホンユニツト３，４は、マイクロホン収
納部１２，１３の下面側から挿通され止めネジ１
６によつて固定される。この止めネジ１６には台
座１７を設けたゴム材等からなる弾性材１８が介
在されている。また、マイクロホン支持部材５の
連結片１１の内側面にも、ゴム材等からなる板状
の弾性材１９が接合されている。

また、マイクロホン支持部材５が取付けられる
マイクロホンホルダー６は、テープレコーダ本体
１０側に取付けられるプリント回路基板２０及び
プリント回路基板２０に取付けられたイヤホンジ
ヤツク２１，２２、マイクロホンジヤツク２３及
びボリユーム２４が嵌合する如く収納されるプリ
ント基板収納部２５を有するとともにこのプリン
ト基板収納部２５の下部に録音表示ランプ２６や
その他切換えスイツチ２７等が収納される部品収
納部２８が設けられ、この部品収納部２８の両側
にマイクロホン支持部材５の両端に設けたマイク
ロホン収納部１２，１３が嵌合する嵌合凹部２
９，３０が形成されている。

そして、マイクロホンユニツト３，４を支持し
たマイクロホン支持部材５は、連結片１１の下側
縁に設けた差し込み片３１を、マイクロホンホル
ダー６の部品収納部２８の下面側基端に設けた係
合溝３２に差し込み係合させるとともに、マイク
ロホン収納部１２，１３をその下面に設けた弾性
材１８の台座１７を嵌合凹部２９，３０の底壁に
圧着させてこれら嵌合凹部２９，３０に嵌合し、
さらに連結片１１の内側面に接合した弾性材１９
を部品収納部２８の底面に圧着させてマイクロホ
ンホルダー６に嵌合配設する。そして連結片１１
の弾性材１９に対応する位置に穿設したビス穴３
３を介して挿通される止めネジ３４によつてマイ
クロホンホルダー６に固定される。このとき、マ
イクロホン支持部材５は、第２図及び第３図に示
すように弾性材１８，１９をマイクロホンホルダ
ー６に圧着させて取付けられるため、上記マイク
ロホンホルダー２に対し弾性的に取付けられる。

また、マイクロホンホルダー６に形成されるプ
リント基板収納部２５の一端側には、各マイクロ
ホンユニツト３，４に接続されたリード線３５の
端部が半田付けによつて接続される金属薄板から
なる導電体片として形成された３本の接続部３
６，３６，３６が設けられている。この接続部３
６は、基端に設けたコ字状の嵌合部３７をプリン
ト基板収納部２５の周壁端部に嵌合させるととも
に、上記周壁端部に穿設した突起３８に嵌合部３
７に穿設した透孔３９を係合させ、上記突起３８
を押し漬して上記プリント基板収納部２５に第３
図に示すように固定されている。そして、マイク
ロホンユニツト３，４に接続されたリード線３５
の端部は、接続部３６の嵌合部３７に半田付けに
よつて接続される。また、各接続部３６は、プリ
ント基板収納部２５の周壁面上に延在され、先端
側の弾性変位する接続端子部４０は、プリント基
板収納部２５に挿入されるプリント回路基板２０
の挿入方向と対向するように折曲げ立上がらされ
ている。

一方、マイクロホン支持部材５に支持されマイ
クロホンホルダー６を介してマイクロホンユニツ
ト３，４が取付けられるテープレコーダ本体１０
の一側面には、上述のようにイヤホンジヤツク２
１，２２、マイクロホンジヤツク２３及びボリユ
ーム２４が取付けられ、所定配線回路を形成した
プリント回路基板２０が取付け板４２を介して取
付けられている。この取付け板４２の一側面側の
上縁には、適宜間隔をもつてプリント回路基板２
０の一側縁が嵌合する嵌合溝４３を設けた支持片
４４が突設され、上記プリント回路基板２０は、
その一側縁を上記支持片４４の嵌合溝４３に挿入
嵌合させて取付け板４２に取付けられている。ま
た、上記取付け板４２には、マイクホルダー６の
部品収納部２８に収容配設される録音表示ランプ
２６等を押圧支持する支持舌片４５が立上り形成
されている。

上記テープレコーダ本体１０に取付けられるプ
リント回路基板２０の他側縁には、このプリント
回路基板２０をマイクロホンホルダー６のプリン
ト基板収納部２５に挿入したとき、このプリント
基板収納部２５内に配設された３本の接続部３６
の接続端子部４０とそれぞれ相対当接する３個の
接点部４６，４６，４６が設けられている。これ
ら３個の接点部４６，４６，４６は、第４図に示
すように、コ字状に折曲げた３個の接点部４６，
４６，４６の基端側を連結片４７で連結され一体
的に形成された接点部材４８をプリント回路基板
２０の他側縁に嵌合した後、上記連結片４７を切
断し、３個の接点部４６，４６，４６を分離独立
させることによつて設けられる。すなわち、接点
部材４８は、第５図に示すように各接点部４６，
４６，４６の先端をプリント回路基板２０に穿設
した貫通孔５０に挿通して上記プリント回路基板
２０の一側縁に取付けた後、上記貫通孔５０の周
部に形成された配線パターンのランド部と各接点
部４６，４６，４６間を半田によつて接続し、そ
の後連続片４７を第５図中破線にそつて切断する
と、それぞれプリント回路基板２０上の配線パタ
ーンに接続された独立した３個の接点部４６，４
６，４６が設けられる。

そして、前述のようにマイクロホン支持部材５
の両端に取付けられ、このマイクロホン支持部材
５を介してマイクロホンホルダー６に弾性的に取
付けられたマイクロホンユニツト３，４は、上記
マイクロホンホルダー６をテープレコーダ本体１
０の一側面に取付けることによつて該テープレコ
ーダ本体１０に組付けられる。

ところで、マイクロホンホルダー６をテープレ
コーダ本体１０に取付けるとき、テープレコーダ
本体１０の一側面に取付けたプリント回路基板２
０がマイクロホンホルダー６のプリント基板収納
部２５内に挿入され、このプリント基板収納部２
５内に３個の接続部３６，３６，３６に対しプリ
ント回路基板２０の他側縁に設けた接点部４６，
４６，４６が第６図及び第７図に示すように圧接
し、各マイクロホンユニツト３，４とプリント回
路基板２０とが電気的に接続される。このとき、
プリント回路基板２０に設けたイヤホンジヤツク
２１，２２、マイクロホンジヤツク２３の先端及
びボリユーム２４の一側がプリント基板収納部２
５に穿設された開口５１，５２，５３，５４に嵌
合され外方に臨まされる。

上述したように構成される本考案によれば、マ
イクロホンユニツトは、マイクロホンホルダーに
弾性的に取付けられこのマイクロホンホルダーを
介してテープレコーダ本体に取付けられるため、
テープ駆動機構等の振動発生源を有するテープレ
コーダ本体から空間的に隔離されるとともに、テ
ープレコーダ本体からの振動は、マイクロホン支
持部材とマイクロホンホルダーとの間に介在され
る弾性材によつて吸収されるため、マイクロホン
ユニツトにテープレコーダ本体側に伝達されなく
なる。また、マイクロホンユニツトからのリード
線はマイクロホンホルダー内の接続部への接続の
みにしか用いられず、マイクロホンホルダー内の
接続部とプリント回路基板間はプリント回路基板
に固定的に設け接点部を上記接続部に圧接して電
気的接続を図つているため、従来のものの如くリ
ード線を伝達部材として伝達されていたテープレ
コーダ本体からの振動を確実に遮断できる。

よつて、本考案によれば、ノイズのない良好な
記録特性をもつて録音が可能となるとともに、テ
ープレコーダ組立て時の半田付け工程の削減を図
り組立ての容易化が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図で
あり、第２図はマイクロホンユニツトをテープレ
コーダ本体に取付けた状態を示す底面側の一部断
面底面図であり、第３図はその側断面図であり、
第４図は本考案を構成する接点部を形成する接点
部材の斜視図であり、第５図は上記接点部材をプ
リント回路基板に取付けた状態を示す斜視図であ
る。第６図はマイクロホンユニツトのテープレコ
ーダ本体への組付け状態を示す一部断面正面図で
あり、第７図はその平面断面図である。 １……マイクロホン、３，４……マイクロホン
ユニツト、５……マイクロホン支持部材、６……
マイクロホンホルダー、１０……テープレコーダ
本体、１８，１９……弾性材、２０……プリント
回路基板、３６……接続部、４６……接点部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 マイクロホンユニツトが支持されるマイクロホ
   ン支持部材と、 このマイクロホン支持部材が弾性材を介して取
   付けられるマイクロホンホルダーと、 このマイクロホンホルダーが組付けられるテー
   プレコーダ本体と、 このテープレコーダ本体に支持されるとともに
   上記マイクロホンホルダー内に挿入されるプリン
   ト回路基板とを備え、 上記マイクロホンホルダー内に上記マイクロホ
   ンユニツトから引き出されたリード線の端部が接
   続されるとともに上記プリント回路基板に設けた
   接点部が接触する導電体片を設け、上記マイクロ
   ホンホルダーをテープレコーダ本体に組付けたと
   き上記プリント回路基板の接点部と上記導電体片
   を接触せしめてマイクロホンユニツトとプリント
   回路基板間の電気的接続を図つてなるマイクロホ
   ン内蔵型テープレコーダ。