JPS6323667Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はストレーナ付き過圧逃し弁装置に関す
るものである。

第４図は従来例の構成で、通路管１の途中に過
圧逃し弁ゴム４、過圧逃し弁スプリング５および
スプリング受け７からなる過圧逃し弁を設け、そ
の上流側にストレーナ取付本体６およびシール用
Ｏリング８で固定されたストレーナ２を有するも
のである。ａ，ｅは通路管の通路部分を示す。し
かし、この構成では過圧逃し弁とストレーナとは
別々に独立して設けられているので、両者共に着
脱するのは容易でなかつた。

本考案の目的とするところはストレーナと過圧
逃し弁の一体化を図り、かつ、過圧逃し弁へごみ
が噛み込むのを防止しようとするものである。

以下、図面に従いその構成を説明する。第１図
は本考案装置が設置されている流体通路の平面図
で、流体の流れは通路部分ａよりｅを通り、流体
制御部Ｃ等を経て流出路ｉへと導かれる。ストレ
ーナは流体制御部Ｃ等の機能を維持するため、そ
の上流側のＡの位置に設けられる。第２図は本考
案の一実施例を示し、１は通路管、２は通路管１
の流体の流入方向に開口部の一端を対向させ、か
つ一端開口縁２ａを通路管１の内面に密着させた
筒状のストレーナで、前記通路管１の内周面との
間に隙間Ｃを設け、出入自在に通路管１へ挿入し
ている。３はストレーナ２の内部に設けた隔壁ス
トレーナで前記ストレーナ２の一端開口と他端開
口の間で、かつ流体の一部を直接に前記ストレー
ナ２へ流し、残る流体の一部をストレーナを通過
さす前に過する位置において外周面を前記スト
レーナ２の内面に密着してある。４は過圧逃し弁
ゴム、５は過圧逃し弁スプリングで、この両者に
より過圧逃し弁装置を構成している。前記隔壁ス
トレーナ３は、流体に過圧が生じて圧力が過圧逃
し弁装置から器外へ放出されるとき、ごみも一緒
に放出してしまい過圧逃し弁ゴム４の部分へごみ
が噛み込むという不都合を防止するために設けた
ものである。６はストレーナ２の他端の開口部に
取付けられた筒状のストレーナ取付本体で、前記
ストレーナ２の他端開口縁を一体に固定し、かつ
内部に前記の過圧逃し弁装置を組込んでいる。そ
して、ストレーナ取付本体６は通路管１の上流で
ある流入路ａと下流である主通路ｅとを接続する
角部分９に着脱自在に取付けている。７はスプリ
ング受け、８はシール用Ｏリングである。ａ〜ｈ
は各通路の部分を示す。液体若しくは気体の通常
時の流れは第２図に示す実線の矢印である。液体
は流入部の通路部分ａよりストレーナ２の筒内部
の通路部分ｂに入り、ストレーナ２と通路管１と
の間に設けられた隙間ｃの通路部分を経て主通路
の通路部分ｅへ流れると共に、ストレーナ２の筒
内部に設けられた隔壁ストレーナ３を通り通路部
分ｄ，ｃを経てｅへ流れる。これによつて主通路
の通路部分ｅへのごみが除去される。隔壁ストレ
ーナ３の位置は流入路ａに近付けて設けると、ご
みが短期間に溜り、流体の流れを阻止することに
なると共にストレーナ取付本体６を取外してごみ
を除去する時ストレーナ２の流入側の開口部より
ごみが通路管内に落下することになる。逆にスト
レーナ取付本体６に近付けて設置すると、隔壁ス
トレーナ３部にごみが詰つた場合、過圧逃し弁へ
の通路が閉塞され過圧逃し弁としての働きを阻害
される。したがつて、過圧逃し弁の働きを阻害し
ない隙間Ｃを主通路ｅに対して設け、ストレーナ
取付本体６に近付けストレーナ２の下流である主
通路ｅへの流体の流れをストレーナ２を直接に通
過する流れと、その前に過される流れに分割せ
しめるものである。過圧逃し弁作動時の水の流れ
は図中の破線で示す通りで、逃し弁ゴム４，逃し
弁スプリング５が押され器外へ圧力が放出され
る。この時の流れは破線の矢印で示した４つの経
路 イ ａ→ｂ→ｄ→ｆ→ｇ→ｈ→器外 ロ ａ→ｂ→ｃ→ｄ→ｆ→ｇ→ｈ→器外 ハ ｅ→ｃ→ｂ→ｄ→ｆ→ｇ→ｈ→器外 ニ ｅ→ｃ→ｄ→ｆ→ｇ→ｈ→器外 を経て器外に放出されるが、隔壁ストレーナ３に
ごみが溜ると前述のイ及びハの経路へは流れにく
くなる。しかしロ及びニの経路が残されているの
で過圧逃し弁としての働きが阻害されることがな
い。また、上記イ〜ニのどの経路を通つても、何
れかのストレーナによつてごみを除去されるの
で、過圧逃し弁ゴム４とストレーナ取付本体６の
シール部へのごみの噛み込みも防止できる。

本考案は従来独立して設けられていた過圧逃し
弁装置とストレーナとを一体化したので製作コス
トを低減することができる。また過圧逃し弁装置
へのごみ噛みを防止する隔壁ストレーナを、流体
の一部がストレーナを直接に通過する流れと残り
の流体の一部を過してからストレーナに流す位
置に設けたので隔壁ストレーナにごみが詰つた場
合でも過圧逃し弁への流体の通路は残されてお
り、過圧逃し弁の働きが阻害されず、かつ隔壁ス
トレーナが詰つた場合でも主通路のストレーナ有
効面積を余り減少させることがないので、ストレ
ーナの掃除の回数を増すこともない。さらに着脱
可能としたこととストレーナの開口部の一端を流
入路に対向させているので通路管内へのごみ落下
もなく、ストレーナ内に溜つたごみを簡単に除去
できると共に万一、ストレーナの破損等、過圧逃
し弁の破損等が発生しても容易に交換できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は流体通路の平面図、第２図は本考案装
置の断面図、第３図は第２図Ｂ−Ｂ線による断面
図、第４図は従来例を示す断面図である。 １……通路管、２……ストレーナ、３……隔壁
ストレーナ、４……逃し弁ゴム、５……逃し弁ス
プリング、６……ストレーナ取付本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通路管の上流に一端開口を向けて前記通路管の
   内面に前記一端開口縁を密着させるとともに前記
   通路管の内面と外周面の間に隙間を残して通路管
   内に出入自在に挿入した筒状のストレーナと、こ
   のストレーナの一端開口と他端開口の間で、かつ
   流体の一部を直接に前記ストレーナに流し、残る
   流体の一部をストレーナを通過する前に過する
   位置において外周面を前記ストレーナの内面に密
   着させた隔壁ストレーナと、前記ストレーナの他
   端開口縁を一端部に一体に固定し、内部に前記ス
   トレーナ、隔壁ストレーナを介して通路管内に通
   じる過圧逃し弁装置を組込み、かつ通路管に着脱
   自在に取付けたストレーナ取付本体とを備えたス
   トレーナ付き過圧逃し弁装置。