JPS63236636A - 皮革様表面層を有する成形品 - Google Patents

皮革様表面層を有する成形品

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JPS63236636A
JPS63236636A JP62071073A JP7107387A JPS63236636A JP S63236636 A JPS63236636 A JP S63236636A JP 62071073 A JP62071073 A JP 62071073A JP 7107387 A JP7107387 A JP 7107387A JP S63236636 A JPS63236636 A JP S63236636A
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JP
Japan
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leather
leather powder
powder
film
resin
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JP62071073A
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English (en)
Inventor
貞夫 西堀
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EIN Engineering Co Ltd
Original Assignee
EIN Engineering Co Ltd
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Publication date
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は成形型を利用した各種樹脂の成形、特に注入
成形、射出成形等で成形される成形品の表面のみに皮革
粉を多量に含むスキン層を作り出し、成形品表面が天然
皮革近似の特性をもつようにした成形品の提供に関する
(従来技術) 近時天然の皮革を粉状とし、この皮革粉をポリウレタン
樹脂その他の合成樹脂中に混入して樹脂成形をなすこと
が試みられている。
かよる皮革粉の利用は1合成皮革あるいは人工皮革の改
良を目的としている。即ち現在の合成皮革は織布ないし
は編布をベースとして、塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
ウレタン等の発泡体で作られたスポンジレザーの表面を
変性ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリル酸誘導体
で処理したものである。又、れん根型中空緻維、微細繊
維集束型繊維等の特殊#!維の三次元繊維絡合体とエラ
ストマー(ポリウレタン)を主体とするバインダーの多
孔構造体からなる人工皮革も開発されている。
これらの合成皮革あるいは人工皮革は、天然の皮革に近
似した特性を有しており、優れた通気性、通湿性、撥水
性と共に優れた保温機能を有している。
しかしながら、これらの合成皮革あるいは人工皮革は、
あくまでも毛細管現象による吸水機能を有するにと(ま
り、組織の膨潤に伴う吸水機能を有していない。
又、この組織の膨潤に伴って組織間の間隙量が調節され
、通気性をコントロールする天然皮革特有の機能を有し
ていない。
そこで、本出願人は、天然の皮革を粉状として、この粉
状の天然皮革自体を合成樹脂と共に成形したり、合成樹
脂をバインダーとしてシート状とすること等を試みてき
た。
この天然の皮革自体を粉状にし、合成樹脂素材と共に成
形する利点は数多く上げることができる。
その一つは、成形された製品が天然の皮革自体を有して
いることから、混入された皮革粉の膨潤に伴う吸水、吸
湿機能を有している点であり、べたつき感のない良好な
肌触り感のある成形製品の提供をなすことができた。
その二つは、天然の皮革粉が成形製品中に含まれている
ことにより、樹脂成形品と異なるシラとりとした接触抵
抗を有する成形製品の提供をなすことができた。
その三つは、天然の皮革粉が成形製品中に含まれている
ことにより通例1合成樹脂成形品において生ずる静電気
の帯電が無くなり、この静電気の帯電に伴う塵芥の付着
及びこの静電気の放電に伴う不快感の発生の無い成形製
品の提供をなすことができた。
更に天然の皮革粉を成形製品中に含ませることにより樹
脂成形品の耐寒特性が高められることが実験上用らかに
された。
しかしながら、これらの皮革様の成形品は、皮革粉を混
入して射出ないしは押出し成形等で成形されることより
いずれも相当の成形設備を必要とし、押出し抵抗その他
の理由で成形される対象物に当然限界を有していた。又
、成形品は当然のことながら、成形物の表面に限らず全
体に皮革粉を有することへなり、使用皮革粉の量が多く
、その割に、実際に表面部に露ゎれる皮革粉量が微少で
ある欠点を有していた。又、このように成形品表面に極
力皮革粉が現われるようになした場合、混入される皮革
粉の量を多くする必要があり、この多口の混入皮革粉が
成形樹脂の特性を著しく損ねる傾向を有しており、又か
へる不都合は皮革粉を混入した樹脂の成形に際して特に
生ずるものであった。
そこで、本出願人は、成形品の表面のみに皮革粉を有す
るスキン層を形成することによって、か覧る従前におけ
る不都合の解消をはかった。
(本発明の目的及び解決すべき技術上の問題点)本出願
人は、か\る天然の皮革を粉砕してスキン層となる皮膜
の骨材とするために種々の方法を検討した。
(尚、本発明で皮膜と称する場合、独立したフィルム状
に形成しである場合と、成形型面に塗布形成される態様
の両者を含むものとする。) その一つは皮革材を機械的に破断しながら、目的とする
粒度の皮革粉を得る方法である。
この方法ではクロム社し処理の施された革を30mm前
後の長さに切断して昆布状の繊維屑に切断して粉砕機に
投入し粉砕をする。
多くの実験の結果、表面が滑らかで、混入された皮革粉
による表面凹凸の荒れ出しが無く、しかもピンホール、
裂は等の無い成形型面の皮膜を得るためには皮■り成形
樹脂中に混合される皮革粉が微細であればある程、仕上
りが良くなることが判明した。即ち、皮膜成形樹脂中に
取入れられる皮革粉が微細であることにより成形皮膜の
全体に皮革特有の性状が生ずる共に皮膜形成樹脂自体の
特性も損われないことが明らかとなった。
そこで本出願人は、数多くの実験を通じて皮革を微粉状
とすべく以下の機械的方法による粉砕をなした。
それは、前記の昆布状に切断した30mm前後の革の含
有水分が3重量%(ウェットベース)以内となるように
乾燥(実際の実験プラントでは1.3〜2.4重量%)
し、これをハンマータイプの粉砕機に次の条件で投入し
て衝撃剪断により粉砕するものである。
ハンマータイプ粉砕機回転数3800 (r、p、+o
)篩のスクリーン     32メツシュ投人材料  
      0.2 Kg処理時間        0
’27” (27秒)製品量         0.0
25 Kg上記の粉砕により 32メツシュ以上     0.8% 32〜48  メツシュ    2.4%48〜60メ
ツシユ    8,2% 60〜+00メツシユ   15.5%100〜150
メツシユ    18.4%150メツシユ以下   
 54.7%の粒度(繊維状の場合短径側を採用)分布
からなる革粉を得ることができた。
しかしながら、上記の方法による革粉の見掛は比重は0
.1〜0.2 g/ccと極めて低く、これを電子顕微
鏡(100倍の倍率)で撮影したところ添付の写真(参
考写真+bl)の形状であることが判明した。 (焼付
は時に1.6倍に引き延ばしである。) 即ち、斜上の方法では150メツシユ (略100ミク
ロン)よりも細かい革粉が多い割に長Ji[(800ミ
クロン前後)の革粉が混入されており、見掛は比重の低
い2革粉であった。
又、斜上の強制乾燥とma剪断とにより作り出される皮
革粉では作り出された皮革粉が保管状態で相互に絡み合
って解綿状(綿を解いたような状態)となり、しかも皮
膜成形樹脂との混合に際して皮革粉相互が凝集して分離
できない状態となることが判明した。
この結果、斜上の強制乾燥と衝撃剪断により作り出され
た皮革粉を皮膜成形樹脂中に混入して成形型面皮膜を形
成したところ皮膜表面に皮革粉が綿状に凝集して浮き出
してくる不都合が生じた。
特に、成形型面に塗布形成又は添着に供される皮膜を0
.01〜0.05mm前後の極薄状に形成した場合、解
綿状とされた皮革粉が皮膜の両面間に亘って一連に存在
することがあり、この両面間に亘った皮革粉により皮膜
が縁切れ状となり、この解綿状の皮革粉が抜は出して穴
を作ったり、この縁切れ部分より皮膜がヒビ割れ状とな
る不都合を有していた。
又、成形型面に塗布形成又は添着に供される皮膜を前記
のように薄く構成した場合、混入される皮革粉の解綿状
部分が皮膜表面から突3出る不都合があり、皮膜面が滑
らかとならず、ザラつき感を生ずる不都合があった。
更に、成形型内に樹脂を注入ないしは射出等の手段によ
り充填した際に、皮膜面より突出している解綿状部分が
樹脂の流動抵抗による力を受けて皮膜に歪出しを生ずる
と共に、前記縁切れ部分ないしはヒビ割れ部分より皮膜
が裂は出す不都合を有していた。
c本発明の目的及び構成) 本発明に係る皮革様表面層を有する成形品は、成形品の
表面のみに皮革粉を多量に有するスキン層を形成し、し
かもこのスキン層に混入される皮革粉が解綿状となるこ
となく均一にスキン層内に散在されるように配慮したも
のである。
即ち、成形品の表面のみに皮革粉を多量に有するスキン
層を形成することにより、皮革粉の使用効率を高めると
共に成形上の諸問題、例えば押出し、ないしは射出抵抗
の除去、成形品組織の疎密(脈動に伴う)から生ずる成
形品の歪出しの防止等をなし、又同時に、厚幅が0.0
1〜0.11の極薄の皮膜に対し、良好な滑性のもとに
混入される皮革粉を用意することにより、均一の、しか
も皮革粉が満遍なく混入されている良質の皮膜を成形品
表面に形成することを目的としている。
本発明に係る皮革様表面層を有する成形品は、か−る目
的を達成する手段として、成形品の成形型面に予め表面
皮膜層となる皮膜を形成し、この成形型内に樹脂を注入
し、射出等の手段により充填することにより成形品表面
に均一の厚味のスキン層を形成すると共に、この形成皮
膜に所定割合で皮革粉の混入をなすものである。
そして、上記目的を達成する第二の手段として、形成皮
膜に混入される皮革粉の特性を特に限定し、以下の通り
とした。即ち、皮膜を構成する皮革粉が、 見掛は比重: 0.38〜0.50(g/cc)含有水
分:3重量%以下 粒 径;40メツシユ篩で選別され、しかも40ミクロ
ンより細かい範 囲にある皮革粉が70重量%以 上である皮革粉 尚、斜上における皮膜は、成形型面に対し刷毛、ロール
、ガン等の適宜の方法で直接塗布形成し、あるいは加熱
した金型にペーストレンジを入れて直接型面に付着形成
する場合と、別設に成形されたフィルムを成形型面に吸
着(バキューム成形金型を利用)される場合等があり、
そのいずれにおいても所期の表面スキン層が成形品に作
り出された。
(作用、効果) 本発明に係る皮革様表面層を有する成形品では、斜上の
特長ある構成よりして以下の作用。
効果を生ずることが判明した。
(1)  成形型面に塗布形成又は添着される皮膜樹脂
中に混入される皮革粉が解綿状となることなく ”粒状
”を呈していることより、皮膜樹脂に対し皮革粉が満遍
なく、均一に分散混入されることが判明した。 (皮革
粉自体の滑性が良好) (2)  この結果、成形皮膜の内向に混入皮革粉が完
全に取り込まれ、皮膜面より突き出したり、皮膜面に浮
き出したりすることがなく、平滑な皮膜面の形成が可能
とされた。
(3)  成形皮膜中の皮革粉が皮、膜の両面間に一連
のものとして介在されることが無く、混入皮革粉の欠落
に伴う穴開き、ないしは混入皮革粉周縁よりの縁切れ及
び裂は出しが無く、又このような縁切れあるいは伸縮の
差(皮膜生地と皮革粉との)に伴うシワヨレの発生が防
止できることが判明した。
(4)  成形品の表面のみに均一の厚味の、しかも皮
革粉を多量に有するスキン層を形成することが容易に可
能とされた。(従来例では射出あるいは押出し抵抗等の
関係で皮革粉の混入量に自ずと限界があった。)この結
果、わざわざ皮革粉を多量に有する成形品を作る必要が
無く、皮革粉を含む成形品の成形に必要とされる射出そ
の他の装置が不要とされた。
(5)  又、形成される表面スキン層が0.01〜0
.1m+*と薄いことよりベースとされる成形品の内部
と外気との間が混入されている皮革粉により連絡される
ことが多く、成形品゛  に一定の通湿性がもたらされ
る特長を有している。
(実施例) この実施例では見掛は比重0.38〜0.50g/cc
、含有水分3重量%以内で、40ミクロン以下の範囲に
ある皮革粉量が70重量%以上(但し40メツシユ篩選
別による。)ある皮革粉を利用し、この皮革粉を塩化ビ
ニルペーストレンジと混合し、ポリウレタン樹脂溶液に
混入する等して成形品の成形型面に付着ないしは塗着し
て所期の皮膜を形成した後、この成形型に通例の樹脂成
形の方法で成形樹脂を充填して成形をなした。
この結果、成形品の表面に前記皮膜に相当するスキン層
が形成された。
又、他の実施例では、見掛は比重0.38〜0.50g
/cc、含有水分3重量%以内で、40ミクロン以下の
範囲にある皮革粉量が70重量%以上(但し40メツシ
ユ篩選別による。)ある皮革粉を混入してフィルムの成
形をなし、このフィルムを成形品の成形型面に吸着(通
例バキューム成形型を利用)した状態で、この成形型に
通例の樹脂成形の方法で成形樹脂を充填して成形をなし
た。この結果、成形品の表面に前記皮膜に相当するスキ
ン層が形成された。
以下理解され易いように、皮革粉と、皮革粉混入樹脂に
よる皮膜の形成と、成形品の成形とを個別に説明する。
皮革粉及びその成形方法 皮革粉の成形に際しては通例多量に排出される皮革屑で
ある、クロム社処理のされたシェービング屑を用いた。
このシェービング屑は細長い昆布状に捻れており、これ
をカッターミルで5III1以内の長さに切断して第1
図で示される処理室lに投入した。
この処理室lに50〜60重量%(ウェットベース)の
含有水分を有する皮革を800Kg投入し、室圧が1K
g/ca11となるように弁2を調節しながらこの処理
室1に蒸気Aを供給し、処理室内温度を100℃〜11
9℃前後となし、この状態で30分間皮革を攪拌手段3
で攪拌しつCけた。
このようにして蒸気加熱処理を受けて取出された皮革は
、皮革の種別、性状等により5〜10重量%の範囲で含
有水分が高められていることが認められた。
尚、この蒸気加熱は投入される処理皮革の量、処理室内
の温度、処理室内の圧力等により処理時間が決定される
ものであり、室圧及び処理温度が高い程、短時間で所期
の1彰潤処理が終了されること\なる。
従って低温、低圧内での蒸気加熱では、より多くの処理
時間を必要とし製造プラントとしては不適当であり、前
記実施例が実験上最適の処理条件の一つであることが判
明した。
ところで、クロム靴処理のされた革の処理では100℃
〜120℃の温域内で蒸気加熱することにより革は供給
蒸気による加熱膨潤と、この膨潤革よりの蒸発と、凝縮
に伴う液化湿潤を経時的に受けることより皮を構成して
いるコラーゲン繊維の縮み出しを生じ、又絡みが緩かと
された。
又、クロム靴処理のされた革を前記の条件以下で処理し
たところ、成形した皮革粉が解綿状となり、見掛は比重
が0.2g/cc〜9.3g/ccであることが判明し
た。
更に、投入される処理皮革の含有水分が極端に低い条件
(20重量%〜30重量%)で上記と同様の処理をした
ところ同様に成形皮革粉が解綿状となり、見掛は比重が
0.2g/cc〜0.3g/ccであることが判明した
以上の点から、皮革の処理に当っては、皮革の種別、性
状と前処理の内容とにより処理条件を決定すべきことが
明らかとされたが、処理される皮革が蒸気により充分に
膨潤状態を維持しながら加熱されない限り、成形される
皮革粉が解綿状となり、見掛は比重が0.3g/ccよ
り低く、使用に適さないことが判明した。又、処理され
る皮革を煮る状態にまで処理した場合、その後の処理に
よっても皮革は硬化して使用に適さないことが判明した
尚、上記の蒸気加熱に際し、処理室外周をジャケット4
で覆い、このジャケット4に別途処理加熱用の蒸気を供
給して、処理室外からの加熱を同時になすこともある。
以上の蒸気加熱処理のされた皮革を、この皮革の投入さ
れている処理室lに対する蒸気供給を停止して、前記の
ジャケット4に蒸気B(1Kg/ 01’となるように
弁5を操作して)を供給し、処理室内の皮革を30分間
加熱乾燥(−次乾燥)して皮革の含有水分を15重量%
以内とした。
更に、この皮革を二次乾燥により3重量%以内の含有水
分となるまで強制乾燥した後、ファインビクトリーミル
を使用して粉砕した。
このファインビクトリーミルの稼動は1回転数7000
(r、p、m)で、空/実運転が17.2/20  (
アンペア)でスリットを半開して行った。又他の実施と
して回転数7800(r、p、m)で、空/実運転カ1
5.8/20  (アンペア)でスリットを全開して行
った。
上記の粉砕処理により粉砕された皮革を40メツシユの
篩を使用して選別し、その粒度分布を調べたところ、 40〜60メツシユ   2.8% 60〜80メツシユ   8.7% 80〜100メツシユ   8,7% 100〜150メツシユ  25.7%150〜200
メツシユ   13.9%200〜300メツシユ  
33.7%300メツシユ〜     4.5% であった。又、同様の粉砕皮革粉であっても前記の蒸気
加熱工程で着色処理の施された皮革粉の粒度分布は、 40〜80メツシユ   5.7% 60〜80メツシユ   7.0% 80〜100メツシユ   5.7% 100〜150メー7シユ  38.4%150〜20
0メツシユ  30.0%200〜300メツシユ  
12.2%300メツシユ〜     0 % であり、この皮革粉の見掛は比重を測定したところ0.
38g/cc〜0.50g/ccの間にあることが判明
した。
この見掛は比重が従前の皮革粉に対し大幅に高くされた
要因は参考写真No2で明らかなように皮革粉に繊維状
の部分がなくなり、個々の皮革粉が相互に絡み合うこと
なく独立に存在する”粒“状とされた点にある。
(写真は100倍で撮影した電子顕微鏡写真であり、粒
径の測定は皮革粉の短径を基準としている。) 尚、本明細書における見掛比重はゆるみ見掛比重(Ae
rated Bulk Density)テあッテ、篩
を振動させて皮革粉をシュートを通じて100ccの容
器に投入した後、すり切って上皿天秤で秤量し、皮革粉
の重量÷100で表示している。
次いで斜上における皮革粉をエアー分級機により真比重
による分級をなした。
この分級を第2図及び第3図について説明する。11は
フィーダーであり、前記の皮革粉を投入し、これを順次
エアー分級機(ミクロセパレーター) 12に送り込む
、このエアー分級111!12は、ローター12aを有
しており、投入口12bより供給された皮革粉を、その
真比重で分別吸引し、ターボファン13でバックフィル
タータンク14内に送り込み分級する。そして分級され
た粗粉はローターリ−パルプ12cより、微粉はロータ
ーリ−パルプ14aより取り出される。
尚12.dは二次エアーの取入口を、12eは分級微粉
の出口を示している。
この装置において、ローター12の回転数を600 (
r、p、層)二次風量を4.0rn”7分、集塵風量1
2m″/分とし、5Kgの皮革を投入したところ2.0
5Kgの微粉が得られた。
この分級皮革粉の粒度分布は添付のグラフで示されるよ
うに平均粒度が24.4ミクロンであり、その殆どが5
0ミクロン以内であることが判明した。又、この分級皮
革粉の見掛は比重が0.38〜0.50g/ccである
ことが判明した。
このようにして作られた微粉状の皮革粉では、前記従前
例のような相互の絡み合いが無く、個々の皮革粉が独立
して存在しており、解綿状となったり、団子状に凝集す
ることがなく、これを100倍の電子顕微鏡で撮影した
ところ参考写真陥3の状態であることが判明した。
この参考写真NO3で明らかなように皮革粉は極微粉状
を呈し、繊維状の部分が一切無く、相互に絡み合ってい
るものが無い状態にあることが判明した。
これらのことから、粉砕した皮革粉の見掛は比重が少な
くとも0.38g/ccよりも大きい数値を示す場合に
、その皮革粉が繊維状の絡み合いの部分あるいは繊毛部
分を有していないことが認められた。
尚、第7図のグラフは、分級機により分級された微粉を
メチルアルコール中に懸濁状に混入してコールタ−カウ
ンターで計測した後各粒径の範囲内を重量%で表示した
ものである。
これによれば40ミクロンより微細な皮革粉が78.7
重量%あることが明らかであるが、斜上の皮膜成形樹脂
との混合においては、これよりも稍々大き目の粒径の皮
革粉の混入も可能であり、出願人の実施によれば40ミ
クロンよりも細かい皮革粉が全量の70重量%以上あり
、しかも150 ミクロンを越える皮革粉が効果的にカ
ットされていれば良好な使用結果が得られることが判明
した。
以上で成形された皮革粉に対し染色処理を必要に応じて
施す、この染色処理は対象とされる皮革粉の性状により
適宜の染料及び染色方法によること\した0例えばクロ
ム革をベースとした皮革粉では均染性、浸透性の良好な
モノアゾ、アントラキノン、カルボニウム等の酸性染料
が、タンニン革をベースとする皮革粉にはアゾ、アジン
、チアジン等の塩基性染料が、又その他の目的、性状等
により酸性媒染々料、直接染料及び反応染料等を混合し
、加湿下で撹拌して皮革粉を染め上げ、再度乾燥して染
色皮革粉となした。
これらの染色は皮革を蒸気加熱する工程においてなされ
る場合と、皮革粉に粉砕する工程及び皮革粉とした後に
再度加湿条件下でなされる場合とがあり、夫々のプラン
トの態様に合せて、その最適の方法が採られる。
皮膜成形樹脂及び成形方法 前記の皮革粉が混入される皮膜の成形樹脂は、通例独立
したフィルムないしは成形型面に塗布形成される皮■り
成形に用いられる全ての合成樹脂が対象とされ、例えば
塩化ビニル樹脂(DOP30%含有の場合も含む。)、
塩化ビニル樹脂85−酢酸ビニル樹脂15共重合体、塩
化ビニル樹脂−塩化ビニリデン樹脂共重合体、塩化ビニ
リデン樹脂−アクリルニトリル共重合体、ブタジェン−
アクリルニトリル共重合体、ブタジェン−スチレン共重
合体、サラン、ポリエチレン、ポリウレタン等の種々の
合成樹脂をもって成形される。
そして、これらの樹脂は溶剤により溶解された液状をな
す場合と、エマルションの状態及び液状ポリマーを含む
溶解状のものとして前記皮革粉を取入れた状態で成形型
20の型面20aに塗布され、この型面20aに0.0
1〜0.1層■の厚幅からなる皮膜21を形成する。か
−る皮膜21の形成は前記樹脂の吹付けによる場合と、
刷毛、ロール等による塗着の場合と、更に熱可塑性の樹
脂の場合には例えば塩化ビニル樹脂のペーストレンジを
入れて加熱融着して形成する場合等がある。
又、か−る塗布形成以外の手段として、第5図で示され
るように成形型20’の型面20’aに予め皮革粉を混
入して成形用意された前記のフィルムを皮膜21゛ と
して添装吸着させる場合がある。
この場合、注入型等の成形型20”をバキューム成形用
のものとして添装した皮膜21゛ の充分な面的な担持
をなすこと覧した。又、予め用意される皮膜21’ と
なるフィルムは通例のインフレーション等により成形さ
れる場合と、離型紙上に塗布形成された皮膜として用意
し、これを成形型20°の型面21°aに転写させる場
合とがある。
このように皮膜21.21゛ を形成された成形型に対
し、通例の反応硬化タイプの注入成形、射出成形、吹込
成形ないしは熱溶融タイプの注入成形、更には圧1ii
tf、形等適宜の成形手段により渚F8樹脂2’lIf
右儒りで、膚形品を揚ること覧した。尚、23はインサ
ート金物であ゛す、図示例ではステアリングホイールの
金属パイプを示している。
又、第6図で示されるように前記の皮革を多層に形成す
ることも可能であり、特にスラッシュ成形の手法により
、か覧る多層の皮膜層の形成が容易とされた。
尚、成形型内に充填される成形樹脂22は塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS4
@脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂等殆ど
全ての樹脂の使用が可能とされ、成形品の使用目的に合
せて適宜使用されるものであり、必要に応じて前記皮革
粉を、これらの充填樹脂に混入することもある。
ところで、前記皮革21.21’をポリウレタン樹脂を
用いて形成した実施例では、固型分を20〜50%含む
二液型反応性ウレタンエラストマ溶液100重量部に対
し、架橋剤5〜10重量部、皮革粉10〜70重量部を
混合して使用したところ。
皮革粉が10〜20重量部の間では手触り感が良く、皮
膜が滑らかである反面若干のべとつき感を生ずることが
判明した。
又、25〜55重量部の間で段階的に皮膜を形成したと
ころ手触り感が良く (適度の摩擦抵抗がある。)べと
つき感がなく、肌触りが全体に暖かく天然の皮革に近い
特性を示すと共に表面の耐摩耗性が良好であることが判
明した。
更に60〜80重量部の間で段階的に皮膜を形成し、そ
の状況を順次確認したところ皮革粉の量が増すにつれて
皮膜の表面が荒れ出し70重量部の皮革粉の混入により
表面にザラつき感を生ずることが判明した。
又80重量部の皮革粉を混入した皮膜では皮膜面に波打
ち現象を生ずると共にピンホールを生ずることが認めら
れた。
尚、前記実施例に使用された二液型反応性ウレタンエラ
ストマ溶液のポリオールは、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレン
グリコール、トリメチロールプロパンなどの多価アルコ
ールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、イソフタル
酸などの多価カルボン酸とを反応させて得た末端OH基
を有するポリエステルと、トリレンジイソシアネート、
4.4−ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイン
シアネートとを反応させて得た鎖状重合体であり、この
ポリオールを溶解手段としてジメチルホルムアミド、ト
ルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の溶剤で溶
解した溶液として使用している。
又、架橋剤として配合されるポリイソシアネートは、4
.4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1.5−ナ
フチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート
などの2官能インシアネート、あるいはトリメチロール
プロパン1モルにプロピレンオキシド6モルを付加した
付加物にトリレンジイソシアネート3モルを反応させて
得た化合物、トリメチロールプロパン1モルにトリレン
ジイソシアネート3モルを反応させて得た化合物などの
3官能イソシアネートが例示され、これらポリイソシア
ネートは酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンな
どの適当な溶剤に溶解して使用される。
このようにして形成された皮膜は、耐摩耗性に優れてい
ると共に混入皮革粉により吸水性を有し、べとつき感が
無い上に静電気を帯びない特長を有していることが判明
した。
尚、−液型ウレタンエラストマであるグリコールとジカ
ルボン酸との縮重合で得られたポリエステルグリコール
、開環重合で得られたポリカプロラクトグリコール、ポ
リエーテルグリコールのグリコール類の少なくとも1種
と、噂 有機ジイソシアネートと、低分子量のジオールまたはジ
アミンとから製造される平均分子量50.000〜10
0.000のものの、単独または混合物を、ジエチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサンなどの溶剤で溶解した溶液として使用すること
−し、これに対する皮革粉の配合比は前記二液型反応性
ウレタンエラストマ溶液に対すると同様とした。
尚、前記第6図で示される皮膜21を斜上のポリウレタ
ン樹脂で順次成形すると共に皮膜21aの皮革粉の混入
量を10〜15重量%(前記混合条件にもとづいて)と
し、皮膜21bの皮革粉の混入量を20〜30重量%と
し、皮膜21cの皮革粉の混入量を40重量%とするこ
とにより皮膜21a〜21cの全量の厚味を0.05m
m程度とすることにより、更に天然の皮革に近い特性を
有する表面層を成形品にもたらすことができた。
又、前記の成形型20の型面に皮革粉を前記の条件で混
入した発泡性二液型ウレタンエラストマ溶液を塗布し、
予備発泡をさせた状態で成形樹脂22を注入して発泡さ
せることにより、皮革粉を有する発泡表面を作り出すこ
とができた。
尚、この成形型20の型面に直接皮膜21を形成する際
にはシリコーン油、シリコーン焼付ワニス、ステアリン
酸ワックス等を事前に塗布する必要がある。
このようにして表面に皮革粉を多量に有する皮膜を形成
された成形品に対し、更に前記皮革粉を含む塗料の吹き
つけ等による表面処理と共にサンデングないしはサンド
ブラスト処理、エンボス処理、折揉処理、革シボ処理、
型革処理等通例の皮革に対すると同様の表面処理を施す
本発明に係る皮革様表面層を有する成形品は、通例の成
形型を使用する樹脂成形の全てに応用できるものであり
、この方法による限り、表面のスキン層部分のみに多量
の皮革粉を有する成形品を容易、確実に成形できる特長
を有している。
又1本発明における斜上混入皮革粉の特性よりして、か
−る表面スキン層の0.01〜0.05mm前後の薄い
皮膜内に取入れられた皮革粉がこの皮膜内に均一に、し
かも満遍なく散在されること\なり、混入皮革粉が多く
なった場合でも皮膜面の荒れ出しが無く、平滑な皮膜面
を形成できる特長を有している。
従って、これらを椅子の肘かけ、鞄の本体及び下げ手、
自動車の内装材(フロントパネル、コンソールボックス
、インドアバネル等)ステアリングホイール、テーブル
天板その他任意の成形品の成形に使用することができる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る皮革粉成形用の蒸気加熱装置を示
す概略図、第2図は皮革粉の分級装置の概略図、第3図
は同分級機の概略図、第4図ステアリングホイールの成
形例を示す断面図、第5図は肘かけの成形例を示す断面
図、第6図は皮膜を多層とした状態の要部拡大断面図、
第7図は皮革粉の分布量を示すグラフで縦軸に各分布皮
革の重量%を横軸に粒径をミクロンとして表示している
。 図中1・・・処理室、2・・・弁、3・・・撹拌手段、
4・・・ジャケット、5・・・弁、11・・・フィーダ
ー、12・・・エアー分級機、13・・・ターボファン
、14・・・バックフィルタータンク、20・・・成形
型、21・・・皮膜、22・・・成形樹脂、23・・・
インサート金物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 成形品の成形型面に、該成形品の表面皮膜層となる皮膜
    を塗布形成又は添着し、該成形型内に成形樹脂を充填成
    形してなる成形品であって、該成形品の前記皮膜が皮革
    粉を有すると共に該皮膜に含まれる皮革粉が、見掛け比
    重を0.38〜0.50g/cc、含有水分を3重量%
    以下とし、且つ40ミクロン以下の皮革粉を70重量%
    以上含む40メッシュ篩選別の皮革粉であることを特徴
    とする皮革様表面層を有する成形品。
JP62071073A 1987-03-25 1987-03-25 皮革様表面層を有する成形品 Pending JPS63236636A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0421450A2 (en) * 1989-10-06 1991-04-10 Showa Denko Kabushiki Kaisha Collagen powder having good dispersion stability and use thereof as leather-like surface layer-forming agent

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0421450A2 (en) * 1989-10-06 1991-04-10 Showa Denko Kabushiki Kaisha Collagen powder having good dispersion stability and use thereof as leather-like surface layer-forming agent

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