JPS63233020A - 多泡ガラス体およびその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築物の内、外装材、外壁材等に用いられる
多泡ガラス体に関する。

〔従来技術とその問題点〕

多泡ガラス表面に皮殻層を形成することにより各種の強
度を増大させ、多泡ガラスの欠点とされる脆弱さを改善
することができる。

とりわけ表面硬度を向上させることにより耐加傷性が改
善でき、取扱施行も容易となり、外壁材への適用も可能
となる。

さらに例えば皮殻層に凹溝を模様状に配すれば装飾性が
付与されるとともに、凹溝を数多く又は長くかつ彫りを
深く採れば遮音性能の向上も期待できる。

特開昭５０−１２３１０８号にはモールド底に皮殻層を
形成すべきガラス原料を敷設し、さらに発泡ガラス又は
セラミック原料を充填して加熱発泡させた多泡ガラス又
はセラミック体に関し、予めモールド底に隆起部および
谷部を形成しておくことにより皮殻層に浮彫模様を現出
させ装飾性を与えることが開示されている。

このように形成された幾何学模様は自然親和指向が高揚
している近年においては装飾的価値が高いとはいえず、
特に遮音特性を得るためには多泡ガラス又はセラミック
体に数多く又は長く彫りの深い凹溝を配すべくモールド
底に隆起部および谷部を形成しておく必要があるが、一
方それはモールド底と多泡ガラス体との剥離性を損ない
製品を高収率で得ることができないし、あるいはモール
ド底と充分なじまず所望の型模様を得ることができない
。

本発明は前記した不都合点を解消するとともに自然な、
かつソフトな模様を形成させ、遮音特性を付与した多泡
ガラス体を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

本発明ばかさ比重０．８未満の発泡ガラス層と少なくと
もその片面に形成したかさ比重０．８以上の皮殻層より
なり同時一体的に形成した多泡ガラス体において、皮殻
層の一面に亀裂模様を配してなる多泡ガラス体、および
ガラス微粉、発泡剤および結合剤の混合造粒物よりなる
発泡原料の層に、ガラス微粉および結合剤あるいはさら
に発泡剤の混合造粒物および／又はガラス粒よりなり、
該造粒物および／又はガラス粒が粒径３００μｍ以下で
ある皮殻原料の層を積層し、焼成することにより皮殻層
の一面に亀裂模様を形成せしためた多泡ガラス体の製法
、並びにガラス微粉、発泡剤および結合剤の混合造粒物
よりなる発泡原料の層に、ガラス微粉および結合剤ある
いはさらに発泡剤との混合造粒物および／又はガラス粒
に、これらガラスより融点が高く、かつ粒径１５０μｍ
以下の焼結性添加剤を３〜２４ｗｔ％混合してなる皮殻
原料の層を積層し、焼成することにより皮ＭＮの一面に
亀裂模様を形成せしめた多泡ガラス体の製法を提供する
ものである。

本発明において発泡層の原料として粒径１００μｍ以下
、真比重２．５前後の着色あるいは無色の通常のガラス
、たとえばソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミ
ノ珪酸系ガラス等の微粉に石灰石、苦灰石、カーボン等
の発泡剤微粉末、さらに無機顔料を加え、または加えず
して混合、調製したものを用いる。

これらはさらに水ガラス等の結合剤を加え通例の造粒手
段により粒径１／３朋〜数ｍｓ程度に造粒する。

発泡層において非造粒原料を用いた場合、それは極めて
かさ高で内に多量の混入空気を存するが、焼成工程にお
いて混入空気が残留、膨張することによる粗泡、空洞の
発生、皮殻層との界面が平坦でなく波状となること、さ
らには発泡層が局所的に皮殻層をつき抜けて−：二」 表面に露呈する等の弊害があるが、造粒原料を用いるこ
とによりそのような弊害は解消される。

また、皮殻層の原料として前記同様のガラス粉末に適宜
必要に応じ無機顔料、発泡剤微粉末を添加混合し、前記
同様の手段で造粒したものおよび／またはガラス粒を用
い、あるいはこれらの造粒原料やガラス粒に後述する焼
結性添加剤を混合したものを用いる。

造粒物および／又はガラス粒は粒径０．３龍以下のもの
を用いれば、製造手段にもよるが後述する連続製造の場
合概して粒径０．３＋ｗ〜０．１鰭において平行亀裂を
、それより細粒のものは亀甲状亀裂を形成し易い。

あるいは造粒物および／又はガラス粒が粒径０．３鶴を
超える場合、該造粒物やガラス粒にこれら原料ガラスの
軟化点より高い融点を有する例えば珪灰石、珪砂、長石
、ジルコン砂、珪線石、ムライト等の焼結性添加剤の粒
径１５０ＩＩｍ以下好ましくは５０μｍ以下のものを３
〜２４−１％添加混合することにより、連続製造におい
て添加量の少ない場合は平行亀裂を生じ易く、添加量の
多い場合は亀甲状亀裂を生じ易い。

なお発泡層、皮殻層のかさ比重は発泡剤の種類や量、ガ
ラスの軟化温度、無機顔料や焼結性添加剤の種類や量、
焼成条件等の選択により本発明の範囲内で適宜調整し得
る。

多泡ガラス体原料の焼成は、例えばスチール製型枠に発
泡層原料、皮殻層原料を順次投入、積層し、通例の手段
で加熱炉内で焼成、発泡させることにより、あるいはさ
らに適宜圧力を負荷することにより皮殻層に亀甲状亀裂
を有する多泡ガラス体が得られる。

あるいは上下一対の走行する耐熱無端ベルト間の下位に
発泡層原料、上位に皮殻層原料を充填し連続的に加熱炉
に導びいて焼成、発泡させる等の手段を講ずれば容易か
つ経済的に、同時一体内かつ連続的に皮殻層に亀甲亀裂
又は平行亀裂を有する多泡ガラス体を形成し得る。

上下の耐熱無端ベルトは多泡ガラス前駆体と接する部分
に夫々複数の押圧ローラを配し、該押圧ローラにより耐
熱ベルトを介し多泡ガラス前駆体を上下より圧するよう
にする。

該連続製造手段で亀裂模様を有する多泡ガラス体を形成
するに際し、造粒原料および／又はガラス粒に１５０μ
ｍ以下の焼結性添加剤を３〜１５ｗｔ％混合した場合は
、焼成の際に前記押圧ローラの影響によると思われるロ
ーラの軸方向、すなわちベルトの走行方向に直角な無数
の平行亀裂を生じ、焼結性添加剤が１５ｗｔ％を超える
と前記亀裂と直交する亀裂も発生し亀甲状亀裂を呈する
ようになるが、２４ｗ　ｔ％を超えると亀裂開口部が増
大し過ぎて装飾性が失われ、かつ脆くなる。別の例とし
て皮殻層原料として小粒径の造粒原料および／又はガラ
ス粒を用いた場合は粒径が０．３〜０．１１の範囲にお
いてローラの軸方向に走る平行亀裂が、粒径が０．１１
未満の場合は亀甲状亀裂が形成される。

このようにして形成される多泡ガラス体の全体の厚みは
大略３０寵〜１２５龍の範囲が好ましい、すなわち３０
龍未満であると多泡ガラス体の特徴とする機能すなわち
断熱性を有効に発現し得ない、　１２５　ｎ程度であれ
ば通常の建築物において熱を遮断するのに充分な厚さで
あってそれ以上は必要としないし、それ以上の厚みとな
ると多泡ガラス体といえども重量が増加し建築物の軽量
高層化の趨勢に憚り、かつ取扱施行を困難とする。勿論
厚みは特に限定されるものではなく、断熱性より軽量性
を重視する場合は３０ｍｍ未満、場合によっては１０ｍ
前後でもよく、特に断熱性を要するような特殊な個所で
は１２５■１を超えてもよい。

発泡層のかさ比重は０．２ないし０．８未満が好ましい
、０．２未満では建築物の内、外装材、外壁材として使
用するうえで脆弱であるし、０．８以上であると断熱性
を頃ない、軽量性を阻害して取扱施行性に劣るものとな
る。より好ましくは０．３〜０．６の範囲がよい。

皮殻層のかさ比重は０．８以上が、また厚さは３〜２０
關が好適である。

前記かさ比重におい０．８未満であると緻密性に劣るた
め表面硬度が不充分であり、又外部衝撃により欠けや凹
みを生じ易い。

かさ比重の上限は制限しないが敢て述べれば１．７を超
えると剛性は向上するが外部からの局部的な衝撃により
核部より亀裂が発生、発達し易い、したがってより好ま
しくは１．７以下とする。

皮殻層の厚みは凹溝を配し遮音特性を付与するうえで３
−一以上を必要とするが、一方２０龍を超えると弾性を
殆ど失い衝撃強度が低下するので好ましくない、又、皮
殻層の総厚は多泡ガラス体の全体の厚みと関連し、多泡
ガラス体の断熱性、軽量性、取扱施行性等を損なわない
ためには多泡ガラス体全体の厚みの１７４以下とすべき
である。

本発明の一態様においては、多泡ガラス体の適宜個所に
予め接着付与剤を被覆した金属線、金属網、パンチング
メタル等の少なくとも１種により補強するようにすれば
さらに効果的である。これら金属材料は多泡ガラス体を
製造するに際し予め型枠に配設しておくことにより、あ
るいは連続製造において上、下のベルト間の原材料中に
挿通し走行させることにより特異な手段を要せずして容
易に多泡ガラス体と一体化し得る。

また、本発明の別の態様として多泡ガラス体の発泡層の
片面に亀裂模様人皮殻層、他の面に通例の平坦な層を形
成するようにしてもよい、すなわち多泡ガラス体を製造
するに際して型枠に粒径が太き（、焼結性添加剤を混合
しない皮殻要用原料、発泡層用原料、さらに亀裂模様を
形成し得る皮殻用原料の順に投入し焼成することにより
一方の皮殻層に亀甲状亀裂模様を有する多泡ガラス体を
形成でき、あるいは連続製造において下位より上記原料
の順に投入積層し焼成することにより、既述したような
製造手段を適用しこれら三層より一体的に形成され、一
方の皮殻層に亀甲状又は平行亀裂模様を有する多泡ガラ
ス体とすることができる。

〔実施例〕

以下に実施の１例を他の多泡ガラス体と対比して示す。

通常のソーダ石灰ガラス屑を粒径１００μｍ以下に粉砕
したものに発泡剤としての炭酸カルシウムの１００μｍ
以下の粉末０．７ｗｔ％を添加混合し、さらに結合剤と
しての水ガラスを若干量加えて混合したものを転勤造粒
し粒径０．５〜２１−発泡層用造粒原料を得た。　。

一方ソーダ石灰ガラス屑を粒径１００μｍ以下に粉砕し
たものに水ガラスを若干量添加混合し、転勤造粒して粒
径０．５〜２鴎の皮殻雇用造粒原料を得た。さらに粒径
平均４０μｍのシリカフラワーを前記皮殻雇用造粒原料
に２０ｗｔ％添加混合し皮殻要用原料とした。

次に走行する上下一対の無端スチールベルトに発泡層用
造粒原料およびその上に皮殻要用原料を投入して後加熱
炉に導いて８００℃、３０分焼成することにより発泡層
のかさ比重０．４、厚み２５ｍ、皮殻層のかさ始終１．
１、厚み５１でかつ皮殻層の焼結収縮による第１図に示
すような多数の自然な亀甲状亀裂模様を有する多泡ガラ
ス体Ａを得た。

前記同様に発泡層用造粒原料を調製し、一方皮殻層用原
料として前記同様の造粒原料に平均粒径４０μｍのシリ
カフラワーを１２−ｔ％添加混合し調製した。これらを
前記同様無端スチールベルトに投入し加熱炉で焼成して
発泡層のかさ比重０．４、厚み２５龍、皮殻層のかさ比
重１．１、厚み５龍でかつ皮殻層の焼結収縮による第２
図に示すような多数の自然な平行亀裂模様を有する多泡
ガラス体Ｂを得た。

なお、比較のために特開昭５０−１２３１０８号の開示
事項をもとに、３０ｗ間隔の基盤目状突条を配したモー
ルド底に通例の皮殻雇用造粒原料を投入し、その上に発
泡層用造粒原料を投入積層し、加熱炉内で８００℃、３
０分焼成することにより発泡層のかさ比重０．４、厚み
２５ｍ、皮殻層のかさ比重１．１、厚み５龍で皮殻層に
基盤目条の凹溝を有する多泡ガラス体Ｃを作成した。

前記多泡ガラス体Ａ−ＣについてＪｒＳＡ　１４１６に
規り音１１！透過損失を測定した。比較例の多泡ガラス
体Ｃに比較し本発明の多泡ガラス体Ａは８００１１ｚ〜
６，４００　Ｈｚ間で数ｄＢないし７　ｄＢ、多泡ガラ
ス体Ｂは８００ｆｌｚ〜６，４００１１ｚ間で数ｄＢな
いし５ｄＢの向上が認められた。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は多泡ガラス表面に皮殻層を形成す
ることにより表面硬度、耐加傷性を向上させ、又皮殻層
に亀裂を模様状に配することにより遮音性能を増大し、
かつ自然でソフトな美観を呈するという効果を奏するも
ので建築物の内、外装材、外壁材として好適である。

【図面の簡単な説明】

第１、第２図は本発明の多泡ガラス体の平面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）かさ比重０．８未満の発泡ガラス層と少なくともそ
   の片面に形成したかさ比重０．８以上の皮殻層よりなり
   、同時一体的に形成した多泡ガラス体において、皮殻層
   の一面に亀裂模様を配してなることを特徴とする多泡ガ
   ラス体。 ２）皮殻層に平行亀裂模様を配してなることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の多泡ガラス体。 ３）皮殻層に亀甲状亀裂模様を配してなることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の多泡ガラス体。 ４）発泡層のかさ比重が０．３〜０．６、皮殻層のかさ
   比重が０．８〜１．７、厚みが３〜２０ｍｍであること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項記載の
   多泡ガラス体。 ５）ガラス微粉、発泡剤および結合剤の混合造粒物より
   なる発泡原料の層に、ガラス微粉および結合剤あるいは
   さらに発泡剤の混合造粒物および／又はガラス粒よりな
   り、該造粒物および／又はガラス粒が粒径３００μｍ以
   下である皮殻原料の層を積層し、焼成するようにしたこ
   とを特徴とする皮殻層の一面に亀裂模様を形成せしめた
   多泡ガラス体の製法。 ６）ガラス微粉、発泡剤および結合剤の混合造粒物より
   なる発泡原料の層に、ガラス微粉および結合剤あるいは
   さらに発泡剤との混合造粒物および／又はガラス粒に、
   これらガラスより融点が高く、かつ粒径１５０μｍ以下
   の焼結性添加剤を３〜２４ｗｔ％混合してなる皮殻原料
   の層を積層し、焼成するようにしたことを特徴とする皮
   殻層の一面に亀裂模様を形成せしめた多泡ガラス体の製
   法。 ７）焼結性添加剤が珪砂、長石、珪灰石、ジルコン砂、
   珪線石、ムライトより選択される少なくとも１種である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の多泡ガラ
   ス体の製法。