JPS632284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばコータートツプロールのような
ロールの表面を研磨する装置に関するものであ
る。

従来、コータートツプロール等のロール表面の
研磨作業は棒状体にサンドペーパーを巻付け、こ
れを回転中のロール面に人力で押付けて行なつて
いた。従つて、この種の研磨作業は長い経験と高
度の技術を必要とするばかりでなく、仕上がりに
個人差が生じ、また大変な重労働を伴なうと共に
回転中のロールにサンドペーパーが取られて災害
発生の原因となつたり、ロールの表面を傷付ける
等の問題点があつた。また、サンドペーパーをロ
ール軸に平行な固定軸上を往復動させ研磨の自動
機械化を図ることも考えられるが、その場合はサ
ンドペーパーは常にサンドペーパー上の同一線上
でロール表面に接することとなるので、サンドペ
ーパーのその部分がすぐに摩耗して役に立たなく
なつてしまう。

本考案は上記従来のロール研磨作業の問題点を
解決するためになされたもので、その目的とする
ところは、高度の技術を必要とすることなく極め
て少ない人数で安全且つ迅速に作業出来、しか
も、サンドペーパーの全面を有効に使用出来、均
一且つ精度良く仕上げることの出来るロール研磨
装置を提供するにある。

本考案は、研磨すべきロールの回転軸心と略平
行に支持軸を架設し、該支持軸に摺動及び回動自
在に可動スリーブを嵌着し、該可動スリーブに対
し固定した支軸に、サンドペーパー巻付体を、前
記支軸を中心として前記ロールの表面の接平面の
中を回動可能に取り付けたことを特徴とするロー
ル研磨装置である。

以下、本考案を実施例について図面を参照しな
がら説明する。第１図において、１はコータート
ツプロールであつて、その両側部にある軸受装置
２に支持ブラケツト３が立設されている。該支持
ブラケツト３の上端部には割型取付部材４が取付
けてあつて、その蝶ナツト４ａにより支持軸５の
両端部を緊締固着し、該支持軸５を上記コーター
トツプロール１の回転軸心と平行に架設してい
る。

６は可動スリーブであつて、上記支持軸５に摺
動並びに回動自在に嵌着されている。該可動スリ
ーブ６は、上記支持軸５との間にボールを入れた
いわゆるボールブツシユとして構成すれば、更に
円滑に摺動できる。該可動スリーブ６には取付杆
７が一体的に設けられていて、該取付杆７には、
第２図に示すように、支承杆８が支軸７ａを中心
に左右に揺動し得るように枢着されている。該支
承杆８の軸体８ａには角パイプ状のペーパー巻付
体９が軸体８ａの中心軸のまわりに回転自在に取
付けられている。即ち、ペーパー巻付体９は、可
動スリーブに対して固定した支軸７ａを中心とし
てコータートツプロール１の表面の接平面の中を
回動可能に設けられている。更に該軸体８ａの先
端部には把手杆１０が取付けられている。上記ペ
ーパー巻付体９の一側面にはサンドペーパーＰの
両端部を差込むための２条のスリツト９ａが形成
されていると共に、他の三面には巻付けられたサ
ンドペーパーＰが滑べらないようにゴムシートが
貼付けられている。１１は押えカバーであつて、
上記支承杆８に回動自在に取付けられ、第４図に
示すように上記ペーパー巻付体９に嵌合させた
時、サンドペーパーＰを押えると同時に角パイプ
状のペーパー巻付体９が回転しないように規制し
ている。

１２は押上げ板であつて、前記支持ブラケツト
３に架設された溝形鋼から成るフレーム１３に蝶
番等により枢着されると共に、その裏面から圧縮
ばね１４により付勢された押上杆１５が弾性的に
押接しており、上記取付杆７を押上げて上記ペー
パー巻付体９をコータートツプロール１の表面か
ら離間させている。

本実施例は以上のように構成されているので、
コータートツプロール１の表面を研磨するに際し
ては、先ず押えカバー１１を第３図に示すように
持上げてペーパー巻付体９にサンドペーパーＰを
巻付け、その両端部を上記スリツト９ａ内に差込
んだ状態で上記押えカバー１１を再び降し第４図
に示すようにペーパー巻付体９の三面を押えるよ
うに嵌着する。

次に、把手杆１０に手を添えて上記圧縮ばね１
４に抗してペーパー巻付体９を第１図矢印方向に
押え付け、その下側面のサンドペーパーＰをコー
タートツプロールー１の表面に圧接させて研磨す
る。

上記可動スリーブ６は支持軸５に沿つて摺動で
きるようになつているので、該支持軸５の取付杆
７に取付けられた上記ペーパー巻付体９はコータ
ートツプロール１の幅方向に自由に移動し得るだ
けでなく、第２図に示すように支軸７ａを中心に
揺動できるので、可動スリーブ６を一時的に止め
た状態で一定範囲幅のコータートツプロール面を
研磨することが出来るだけでなく、ペーパー巻付
体９を揺動、即ちコータートツプロール１に対し
て傾斜させるに伴なつてコータートツプロール面
に対するサンドペーパー面の接触位置を移動さ
せ、該サンドペーパー面の全面を有効に使用出来
る。このようにして、サンドペーパーＰの一面が
摩耗すると、押えカバー１１をいつたん持上げて
ペーパー巻付体９を回転させて新しいペーパー面
を下側に向け、再び押えカバー１１を嵌込んで上
述の研磨作業を続ける。このようにして、本実施
例ではペーパー巻付体９に巻付けた三面のサンド
ペーパー面を順次下側に向けてセツトすることに
より、サンドペーパーＰを頻繁に取り替える必要
がない。尚、本実施例ではペーパー巻付体９を四
角柱状に構成したが、他の多角柱状或いは円形に
しても良い。また、スリツト９ａは１本でもよ
い。

本考案は以上のように構成したので、サンドペ
ーパーを巻付けたペーパー巻付体を単にロール表
面に押付けるだけで安全且つ精度良く研磨し得る
と共に、該ロールの軸方向に沿つて均一に仕上げ
ることが出来るだけでなく、ペーパー巻付体に巻
付けたサンドペーパーのほぼ全面を有効に使用す
ることが出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のロール研磨装置の一実施例を
示す側面図、第２図はその要部の平面図、第３図
は研磨棒の斜視図、第４図はその断面図である。 １……コータートツプロール、２……軸受装
置、３……支持ブラケツト、４……割型取付部
材、４ａ……蝶ナツト、５……支持軸、６……可
動スリーブ、７……取付杆、７ａ……支軸、８…
…支承杆、８ａ……軸体、９……ペーパー巻付
体、９ａ……スリツト、１０……把手杆、１１…
…押えカバー、１２……押上げ板、１３……フレ
ーム、１４……圧縮ばね、１５……押上杆、Ｐ…
…サンドペーパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 研磨すべきロールの回転軸心と略平行に支持軸
   を架設し、該支持軸に摺動及び回動自在に可動ス
   リーブを嵌着し、該可動スリーブに対し固定した
   支軸に、サンドペーパー巻付体を、前記支軸を中
   心として前記ロールの表面の接平面の中を回動可
   能に取り付けたことを特徴とするロール研磨装
   置。