JPS6322623Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ジヤツクケース後方部に設けた空室内にスイツ
チ機構を装置させる従来のスイツチ付ジヤツクに
おけるスイツチ機構は、ジヤツク装置の可動接片
の挿入プラグ作用によるバネ動により左右にスラ
イド操作される特殊形態で且つ平板折曲に係る接
触子を内蔵させてなる非常に複雑構造のスイツチ
スライダー部品を空室内に嵌込む構成であるし、
該スライダー部品でスイツチされる接点端子群は
別基板はインサート配列させ、その別基板を空室
の蓋板として嵌着させるという複雑構成であるた
め、その製作組立作業はコスト高で非能率的であ
り、スイツチ部材が平板加工品である上にスライ
グー部品の空室嵌着構成は大きく巾をとるから、
スイツチ機構部は小型化が難かしく、その結果、
此種の小型ジヤツクの提供ができず、又、上記の
平板加工品のスイツチ部材はバネ力が低下し易
く、スイツチ作用の長期安定化に不安がある等の
欠点がある。

本考案は上記従来の欠点を確実に除去し、可動
と組の接点の各スイツチ部材の全部を、金属の極
細ワイヤーの折曲加工に係るコイルバネ体として
使用することにより、スイツチバネ力を非常に耐
久化させてスイツチ性能を長期に安定ならしめる
上に、これらバネ体を間隔をおいた２本の円軸に
対して、リブ壁仕切のもとでスイツチ作用するよ
う夫々軸着装備させることで、空室を短巾に縮小
させ、スイツチ機構の簡素化と小型化と組立作業
能率の向上を確実として、器体の小型化のもとに
経済的なスイツチ性能の良好な小型製品を量産提
供させ得ると共に、ワイヤーによりスイツチ作用
を非常にソフトにさせる上に、可動と接点部品と
の互のバネ動に因るこすれ接触をもつて、接触部
に対して自浄作用（セルフクリーニング作用）を
行わしめて、長期使用による酸化膜発生原因によ
る接触不良事故を確実に解消させることを目的と
するものである。

本考案実施の一例をダブルジヤツクの図面に付
て説明すると次のようである。

挿入プラグＰでジヤツク操作が行われる適当各
種の可動接片１，１′と固定接片２，２′を両側内
底部に配備して適宜なダブルジヤツク機構を装置
してなる上方開放の方形状のジヤツクケース部３
の後壁を、該プラグ頭部が進入する欠除部を中央
個所に設けた間隔後壁４，４′となし、該後壁４，
４′の後方に該ケース部３を延長して短巾のスイ
ツチ空室５を一連に連設せしめてジヤツクケース
ａを作成し、該空室５内に対し、両側壁部附近の
前後個所に、該ケースａに被蓋する蓋板６の嵌孔
７を通して軸頭をカシメ止めするに適する高さの
２本の一対の円軸８，９，８′，９′と、その一対
軸間の各中央部の手前個所に該後壁４，４′と間
隔をおいて平行する適当な細巾と低さの長方形の
リブ壁１０，１０′とを成型突設せしめ、各該リ
ブ壁１０，１０′と対面する該後壁４，４′の内壁
面に、ワイヤー周側を一部露出させて嵌着する半
円条溝１１，１１′を縦設すると共に、ワイヤー
嵌通の３つの各小孔１２，１３，１４，１２′，
１３′，１４′を、夫々各円軸８，９，８′，９′と
各該条溝１１，１１′の近間底面に配穿し、各円
軸８，９，８′，９′に対し、針金或はピアノ線等
の極細ワイヤーの折曲加工によつて、軸嵌に適す
る径のコイル部１５，１５′を中心に下端部を小
孔１２，１２′から底外に通す端子脚片１６，１
６′に折曲し且つ上端部を直線部からＵ状の折曲
部１７，１７′をリブ壁１０，１０′の外側面にバ
ネ圧接させて先端部を該壁１０，１０′の上方に
充分に突出する長さの接点片１８，１８′として
なる一方の各コイルバネ接点線１９，１９′を対
称的に後側の円軸９，９′に、コイル部１５，１
５′を軸嵌して、該脚片１６，１６′を小孔１２，
１２′から底外に嵌通させ且つＵ状の折曲部１７，
１７′をリブ壁１０，１０′の外側面にバネ圧接さ
せて軸着せしめ、又、同じくコイル部２０，２
０′を中心に下端部を小孔１３，１３′から底外に
通す端子脚片２１，２１′に折曲し且つ上端部を
該壁１０，１０′上方において該後壁４，４′に向
つてバネ動し、先端部に絶縁部材２２，２２′を
インサートして取付けて該部材２２，２２′が挿
入プラグＰの前頭で当て押される位置に達する長
さのバネ可動直線部２３，２３′としてなるコイ
ルバネ可動線２４，２４′を対称的に前側の円軸
８，８′に、コイル部２０，２０′を軸嵌し、該脚
片２１，２１′を小孔１３，１３′から底外に嵌通
させ且つ該可動直線２３，２３′を該後壁４，
４′に向けて、先端の絶縁部材２２，２２′が互に
僅かな間隔をおいて双方が同時にプラグで押され
る位置として軸着せしめ、其等一対のコイル軸嵌
上端をワツシヤ２５，２５′止めし、又、該リブ
壁１０，１０′を跨いで該接点片１８，１８′と対
する該後壁４，４′の半円条溝１１，１１′に対
し、同様のワイヤーに係る端子脚片２７，２７′
を下部に設けて小孔１４，１４′から底外に嵌通
して上部をＬ状に折曲してなる他方の接点線２
８，２８′を嵌着装備させ、該接点線２８，２
８′に対して該可動線２４，２４′の該直線部２
３，２３′を夫々バネ接触させ、各該円軸８，９，
８′，９′および可動接片１，１′を取付ける軸２
９，２９′の軸頭を蓋板６の孔７に通してカシメ
止め３０，３０′して、該ケースａを被蓋せしめ
て構成するものである。

なお、必要に応じ、被蓋は、上記のように軸頭
の嵌合カシメを利用せず、別にケースコーナー部
に突片を配設する周知設計でもよい。

又、一方の該接点線１９，１９′の形態は、図
示のＵ形の接点片１８，１８′の他に、第５図に
示す他例のように、下端側からＬ型の接点片１
８″を形成し、其処をリブ壁１０，１０′に下方か
らバネ当てさせる設計に変更することができる。

又、各端子脚片は底外からでなく、側壁部から
の器外突出の設計に変更できる。又、図示はダブ
ルジヤツクの場合であるが、シングル式の場合
は、当然に図示の片側機構だけとなる。

同一記号の同一附号はダブル機構の場合の対称
同一部分を示すものである。

本考案は上記の如く構成したから、挿入孔から
プラグを嵌脱操作することで、ジヤツクケース部
３内においては、両側の可動接片１，１′と固定
接片２，２′との接離のジヤツク作用が行われ、
その挿入プラグＰの前頭が後方のスイツチ空室５
内に進入することにより、従来品のような可動接
片の動きとは無関係で、対称配置されているコイ
ルバネ可動線２４，２４′のバネ可動直線部２３，
２３′の先端の両絶縁部材２２，２２′が同時に突
き押されることになり、その結果、該直線部２
３，２３′がワイヤーのコイルバネ線であるから、
同時に実にスムーズなバネ弾力で他方の接点線２
８，２８′の接触を離れ、反対後方の一方のコイ
ルバネ接点線１９，１９′の該接点片１８，１
８′に向つてバネ動して、該接点片１８，１８′に
対し同時にスイツチ接触する。而るに、該接点片
１８，１８′も同様にコイルバネ線であるため、
其処は接触のまゝ該直線部２３，２３′に押され
て後方にバネ動することになり、確実なバネ接触
が得られるし、絶縁部材２２，２２′の押圧が解
放されると、該直線部２３，２３′は、コイルバ
ネと該接点片１８，１８′のバネ反動との強い複
合バネ力により復元して該接点線２８，２８′に
対する確実な接触に戻り、茲に、該可動直線部２
３，２３′のリブ壁１０，１０′上でのバネ動によ
り、接触不良のない確実良好なスイツチ作用が行
われることになる。

而して、このスイツチ作用は、従来の如き複雑
なスライダー部品の装備は全く必要でなく、直接
にプラグ頭部による軸着の各コイルバネ可動線２
４，２４′の突き押し操作で行われるものであり、
且つ又、２軸取付けの一対組のコイルバネ線と他
方の接点線２８，２８′とにおけるスイツチ作動
で行われる結果、その操作機構は非常に簡素化さ
れることになる。

而して、該接点片１８，１８′に対する該直線
部２３，２３′の接離作用は、コイル線のため安
定した作用と共に、その接触部はスイツチ作用毎
に両者が後方にバネ動状態となつて、互にこすれ
合うため所謂自浄作用（セルフクリーニング作
用）が確実に行われることになつて、互の接触個
所の酸化膜発生が確実に浄化解消されることにな
る結果、長期に亘の安定確実なスイツチ作用が保
障されるし、又、コイルバネ線は各コイル部によ
りバネ力に非常に耐久性がある上に、平板体と異
なり、曲げ加工が簡便にできるから、小型部品の
製作に適し、部品コストの低下をまねくし、２軸
に対するコイルバネ線の軸着装備は、機構面積が
非常に小さくでき且つ簡単な軸着作業で済むか
ら、機構簡単で組立易く而もスイツチ性能が良好
な小型スイツチ機構となるし、又、該空室５内に
は、２軸とリブ壁１０，１０′の成型突設だけで
済むから、該空室５を該ケース部３に一連に連設
することができ得て、ジヤツクケースａの製造が
非常に簡単となる上に、該空室５を短巾の小室に
することができ、更に該２軸の突設は、その高さ
を被蓋カシメに適する高さとすれば、蓋板６に対
する嵌孔７に対し軸頭を通してカシメ止め３０，
３０′ができ、蓋板６の被着に利用できるから、
器体組立にとつて至便となり、該ケースａの小型
化にも役立ち、小型スイツチ付ジヤツクを簡単且
つ経済的に量産提供することができる。又、リブ
壁１０，１０′は、該接点線１９，１９′の接点片
１８，１８′に対するストツパーとなるから、コ
イルバネ線の軸着装備と相俟つて、スイツチ機構
の組立作業が非常に簡単能率的にできる等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示すもので、第１図
は被蓋前の拡大平面図、第２図は被蓋したスイツ
チ空室部の拡大断面図、第３図は被蓋前の該空室
部の拡大平面図、第４図は被蓋前のスイツチ機構
部の縮小分解斜面図、第５図はコイルバネ接点線
の他例縮小斜面図である。 １……可動接片、２……固定接片、３……ジヤ
ツクケース部、５……スイツチ空室、ａ……ジヤ
ツクケース、６……蓋板、８，９……円軸、１０
……リブ壁、１８……接点片、１９……コイルバ
ネ接点線、２２……絶縁部材、２３……バネ可動
直線部、２４……コイルバネ可動線、２５，２６
……ワツシヤ、２８……接点線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各種適宜なジヤツク機構を装置したジヤツクケ
   ース部３の後方に、挿入プラグＰの頭部が進入す
   る短巾のスイツチ空室５を延長連設したジヤツク
   ケースａの該空室５内に対し、その側壁附近に、
   前後に間隔をおいて所要の高さの一対の円軸８，
   ９と更にその軸間の手前個所に適当な細巾と低さ
   のリブ壁１０とを成型突設すると共に、該リブ壁
   １０と対面する該ケース部３の後壁を線体支持壁
   とし、該一対の円軸８，９に対し、金属ワイヤー
   の折曲加工に係る、一端部を端子片に他端部をリ
   ブ壁１０の外側面にバネ圧接して先端部がリブ壁
   １０の上方に突出する長さの接点片１８とした一
   方のコイルバネ接点線１９を後側の円軸９に、
   又、上端部を端子片に下端部を先端部に取付けた
   絶縁部材２２がプラグ前頭で押される位置に達す
   る長さのバネ可動直線部２３としたコイルバネ可
   動線２４を前側の円軸８に、夫々端子片を器外に
   嵌通させ、該接点線１９と該可動線２４の上端を
   ワツシヤ２５，２６止めして軸着装備せしめ、該
   接点片１８と対する前記線体支持壁個所に、ワイ
   ヤーの他方の接点線２８を器外に端子片を嵌通さ
   せて配置させ、該可動線２４の該直線部２３を他
   方の接点線２８に対しバネ接触させ、該ケースａ
   を被蓋して成る小型スイツチ付ジヤツク。