JPS6321940A - 捲縮糸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、特にカーペット用素材として有用な捲縮糸に
関するものである。

（従来の技術） 合成繊維は、カーペット用素材として広く使用されてい
るが１弾力性、バルキー性１回復性、染色性、制電性、
防汚性、耐炎性、抗菌性等が良好であることが要求され
る。

合成繊維にカーペット用素材として適する性能を付与す
る方法として、共重合体や混合重合体の使用１異種重合
体の複合、繊維断面の異形、中空化、異種繊維の混繊、
特殊な捲縮の付与等種々の試みがなされている〔例えば
、大阪ケミカルマーケティングセンター発行［新コント
ラクトカーベント全容Ｊ　（１９８１）第１９２頁参照
）。

これらのうち、繊維断面の異形、中空化や特殊な捲縮の
付与等の物理的手段による改質についてはかなり実用化
されているが、繊維を構成する重合体を改質することは
あまり成功していない。その理由は、共重合体や混合重
合体の使用では、融点の低下等の物性の低下や紡糸・延
伸性の低下等の問題があり、異種重合体の複合では、最
適製糸条件が重合体により異なるため、製糸条件の選定
がむつかしく、わずかな条件変動により、断面形状が変
化するなどして、均一な製品を安定して得ることが困難
であるといった問題があるためと考えられる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、特に異種重合体の使用によりカーペット用素
材として適した合成繊維糸条を得る際の問題点を解消し
、安定した製糸性のもとに製造することができるカーペ
ット用素材として適したポリアミド及びポリエステルの
双方の特性を生かした捲縮糸を提供しようするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 本発明の要旨は、単糸繊度８〜７０ｄ、総繊度５００〜
４０００　ｄの捲縮糸であって１ポリアミド及び５−ア
ルカリメタルスルホイソフタル酸成分を共重合したポリ
エステルとからなり、一方の成分が繊維軸方向に実質的
に連続した複数の帯状をなして他方の成分中に配合され
ている異形断面単糸で構成されていることを特徴とする
捲縮糸にある。

本発明におけるポリアミドとしては、ナイロン４、ナイ
ロン６、ナイロン８．ナイロン１２．ナイロン４６、ナ
イロン６６、ナイロン６１０．ナイロン６１２等及びこ
れらを主成分とするポリアミドが挙げられる。

また、ポリエステルとしては、５−ナトリウム（又はカ
リウム）スルホイソフタル酸成分を１〜８モル％共重合
したポリエチレンテレフタレート。

ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−２，６−
ナフタレート、ポリ−１，４−シクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレート又はポリ−ｐ−エチレンオキシベン
ゾエート系のコポリエステルが挙げられる。（他の共重
合成分を１０重量％程度以下の範囲で含有していてもよ
い。）特に好ましいものは汎用性及び特性の点で、５−
ナトリウムスルホイソフタル酸成分を共重合したポリエ
チレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート
系コポリエステルである。

なお１本発明におけるポリエステルは、塩基性染料で可
染性であるとともに、ポリアミドと良好な親和性を示す
ものである。

本発明の捲縮糸は、上記のようなポリアミド及びポリエ
ステルの２成分からなり、一方の成分が繊維軸方向に実
質的に連続した複数の帯状をなして他方の成分中に配合
されている異形断面単糸で構成されていることが必要で
ある。第１図及び第２図に本発明の捲縮糸の具体例につ
いて、単糸の横断面を模式的に示す。（第２図は中空糸
を示す。）このような帯状に一方の成分を配合すること
により、安定した製糸が可能となるのである。

帯の数は、３〜５０．好ましくは５〜３０が適当であり
、２種の重合体成分の比率は、剛性の差や要求される性
能によって異なるが１通常９重量比で５／９５〜９５／
　５　、好ましくは１０／９０〜９０／１０が適当であ
る。

上記のような構造の糸を紡糸するには、第３図に示した
ような混合紡糸口金装置を使用して紡糸すればよい。２
種の重合体成分はそれぞれ導入板１の導入孔２，３から
導入され、中間板４に設けられた濾過部５を経て９合流
点６で合流し、ミキシングプレート７に設けられた静止
混合器８で混合され１口金板９の異形断面吐出孔１０か
ら紡出される。静止混合器８の混合素子の数を適当に選
ぶことが必要であり１通常、３〜１０とするのが適当で
ある。

紡糸して得られた未延伸糸を延伸後又は延伸と同時に捲
縮加工して捲縮糸とする。捲縮加工の方法としては、三
次元波状捲縮を与える捲縮加工法が望ましく、高圧加熱
エアジェツト乱流体法、加熱エアジェツトスタッファ法
、高圧加熱エアジェツト／気体透過性面衝突法、ギア法
等が適用される。なお９本発明のＰ／！縮糸には、−旦
捲縮をかけた後、引き伸ばして捲縮を潜在化させたよう
な潜在捲縮糸を含むものである。

また９本発明の捲縮糸は、バルキー性２反発弾性、風合
、光沢等をカーペット素材として適したものとするため
、単糸の断面を異形１例えば第１図に示した３葉状、第
２図に示した四角中空等とするとともに、単糸繊度を８
〜７０ｄ、好ましくは１０〜５０ｄ、総繊度を５００〜
４，０００ｄ、好ましくは７００〜３，０ＯＯｄとする
ことが必要である。

なお９本発明の捲縮糸には９本発明の効果をあまり損な
わない範囲で、他の成分とバイメタル状。

鞘芯状、海島状等に複合紡糸したものを含むものである
。また、難燃剤、耐熱剤、耐光剤、制電剤。

艶消剤５着色剤等の添加剤を含有させることもできる。

（実施例） 次に実施例により１本発明を具体的に説明する。

実施例１ ２６５℃で溶融した酸化チタンを含有しないナイロン６
と２９０℃で溶融した酸化チタンを１重量％含有した５
−ナトリウムスルホイソフタル酸成分を２．５モル％共
重合したポリエチレンテレフタレート系コポリエステル
とを第３図に示した静止混合素子数６の混合紡糸口金装
置に供給し９重量比８０　：　２０で紡出し、　６００
ｍ／ｍｉｎの速度で巻き取り。

第１図のような断面形状の未延伸糸を得た。

次いで、この未延伸糸を延伸温度９０℃、延伸倍率３．
４．延伸速度１　、５００ｍ　／　ｍ　ｉｎで延伸し、
引き続き２７０°Ｃのエアジェツトで捲縮加工して、　
１，３００ｄ／６０ｆの捲縮糸を得た。

得られた捲縮糸は１強度３．４ｇ／ｄ、伸度４１％。

捲縮率２０％であり、紡糸、延伸、捲縮加工時の操業性
は良好であり、糸切れ１毛羽の発生等の問題は生じなか
った。

この捲縮糸を２プライで、２０回／ｍの撚数で撚糸し、
１３５°Ｃのスチームで９０秒間セットした後、ポリプ
ロピレン製−次基布にゲージ１／ＩＯＳ’、パイル高さ
１０１１１　、ステッチ３８ｓｔ／１０ｃｍの条件でタ
フティングし、カッティングして、目イ１１，０００　
ｇ　／　ｒｒ？のレベルカットカーペットを得た。

このカーペットを染料として、Ｔｅｃｔｉｌｏｎ　Ｏｒ
ａｎｇｅ２ＲＴを２．５Ｘ１０−”ｇ　／（１，Ｔｅ１
ｏｎ　Ｂｌｕｅ　　ＢＮＬを７　Ｘｌ０−２ｇ　／　ｌ
及びＴｅ１ｏｎ　Ｂｒｏｗｎ　Ｂ　Ｌ　Ｌを７×１０”
”ｇ　／ｆ　（染料はいずれもバイエル社製）、染色助
剤としてＬｉｏｇｅｎ　Ｐ　（サンド社製）０．６　ｇ
　／　１　。

ｐＨ１Ｊｌ整剤として酢酸０．２ｇ／ｌを含む浴に２５
℃で３０秒間浸漬した後、引き上げて１０５℃のスチー
ムで１５分間処理する連続染色法で染色し、水洗して乾
燥した。

得られた染色カーペットはベージュ色で、ナイロン６の
柔らかい風合とポリエステルの弾力性とを兼ね備えた。

高級感のあるものであり、染色斑のない均一なものであ
った。

実施例２ ２８０℃で溶融した酸化チタンを含有しないナイロン６
６と２７０℃で溶融した酸化チタンを０．５重量％含有
した５−ナトリウムスルホイソフタル酸成分を３モル％
共重合したポリエチレンテレフタレート系コポリエステ
ルとを重量比７０　：　３０で、実施例１と同様に紡糸
し、延伸、捲縮処理して、第２図のような断面形状で中
空率１３％の捲縮糸を得た。

この捲縮糸を用いて、実施例１と同様にして染色カーペ
ットを製造したところ、製造工程におけるトラブルは全
くなく、得られたカーペットはナイロン６６のカーペッ
トと比べて高級感のある良好な風合を示した。

（発明の効果） 本発明によれば、ポリアミドとポリエステルの双方の特
性を有するカーペット用素材として適した捲縮糸を安定
した製糸性のもとに製造することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の捲縮糸を構成する単糸の具
体例について、模式的に示した断面図。 第３図は本発明の捲縮糸の原糸を得るための混合紡糸口
金装置の１例を示す断面図である。 特許出願人　　ユニチカ株式会社 第１図　　　　第２図 第３図 手続補正書 昭和６１年８月２６日

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）単糸繊度８〜７０ｄ、総繊度５００〜４０００ｄ
   の捲縮糸であって、ポリアミド及び５−アルカリメタル
   スルホイソフタル酸成分を共重合したポリエステルとか
   らなり、一方の成分が繊維軸方向に実質的に連続した複
   数の帯状をなして他方の成分中に配合されている異形断
   面単糸で構成されていることを特徴とする捲縮糸。
2. （２）ポリアミドがナイロン４、ナイロン６、ナイロン
   ４６、ナイロン６６、ナイロン６１０又はこれらを主成
   分とするポリアミドであり、ポリエステルが５−ナトリ
   ウムスルホイソフタル酸成分を１〜８モル％共重合した
   ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタ
   レート系コポリエステルである特許請求の範囲第１項記
   載の捲縮糸。
3. （３）ポリアミドとポリエステルとの割合が重量比で５
   ／９５〜９５／５であり、帯の数が３〜５である特許請
   求の範囲第１項又は第２項記載の捲縮糸。