JPS6321547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は高炉の炉頂部における原料装入装置に
関する。

（従来の技術） ベル式もしくはベルレス式の高炉において炉頂
部の固定ホツパー内に原料を投入する場合、この
原料はベルトコンベアヘツドプーリー部より下に
向つてヘツドシユート、旋回シユートを経て投入
される。

この原料は高炉芯を中心に回転する旋回シユー
トで固定ホツパー内に同心円状に散布されるがヘ
ツドプーリから原料が、旋回シユートに落下する
際に原料が大粒径の粗粒と小粒径の細粒に分級さ
れることともともとベルトコンベアー上で粒度偏
析が生じていることから固定ホツパーのベルトコ
ンベア側には細粒が反ベルトコンベア側には粗粒
がたくさん堆積するなど固定ホツパー内原料の円
周方向粒度分布にベルトコンベアの方向性が表わ
れてくる。

これらの分級された原料はベル式の場合、下方
に向つて小ベル、大ベルム―バブルアーマーを経
て炉内に投入されるが、途中これらの混合装置が
ないので大ベルから同時に投入された原料におい
ても高炉炉内において円周方向の粒度のバラツキ
が生じるが高炉の安定化を計るためにはこの円周
方向の粒度のバラツキを極力少なくしなくてはな
らない。

これに対して実開昭59−57554号公報にある様
な代案が考えられるがこの案であると堅板で投入
原料の向きを変えるだけであるから粗粒と細粒の
混合は難しく明細書に示すようにベル上での円周
方向の原料の高さをそろえるには役立つが向きを
変えた原料は落下時にまた粗粒と細粒に分級され
ることになり粗粒と細粒の混合機能は低い。

その点、今回の本案はダンパーによりシユート
の通路を狭めるため原料はこの狭められた部分で
混合されることとなる。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案はベルトコンベアから粗粒と細粒に分級
されて落下する原料を混合させることを目的とし
たものである。

（問題を解決するための手段） 本考案の要旨とするところは、高炉の原料供給
用ベルトコンベア１の頂部における原料２の排出
部における原料排出部を内在したヘツドシユート
４内に原料混合室を形成した高炉の原料制御装置
に於いて、ベルトコンベア１の原料排出部の下方
にセルフライナー１０又はシユートライナー１８
を設け、該セルフライナー１０又はシユートライ
ナー１８との間に間隔をあけて上端をピン１１で
軸着したダンパー９を設け、該ダンパー９には原
料混合の調整をする間隔調整用駆動装置７のロツ
ド８を間隔調整可能に連結したことを特徴とする
高炉の原料制御装置である。

（作用） 以下にその詳細を実施例をもとに作用を述べ
る。

第１図は本考案の装置例を示すものであり、第
２図には本考案の装置を含む炉頂装入装置全体を
示す。

ベルトコンベア１上にのつて高炉炉頂部に達し
た原料２はヘツドプーリー３部からヘツドシユー
ト４内に投入されるが、もともとベルトコンベア
１上である程度分級している原料２は投入時粗粒
５と細粒６に分級される。

この分級された原料２を駆動装置７に連がつた
ロツド８で支えるピン１１を軸として傾動自在で
平面もしくは曲面を有するダンパー９で高炉の芯
を中心にベルトコンベア１の反対側から受けセル
フライナー１０と、ダンパー９の間隔を狭めるこ
とによりこの間で粗粒５と細粒６を混合するが、
これらの原料２は第２図で示す旋回シユート１
２、固定ホツパー１３、小ベルホツパー１４、大
ベルホツパー１５、ムーバブルアーマー１６を経
て円周方向の粒度偏析をおこすことなく炉内１７
に達する。

なお、第３図に示すように高炉の芯を中心にベ
ルトコンベア１の側につけたダンパー９とヘツド
シユートライナー１８の間に原料２を通過させて
混合してもよい。

（実施例） 従来、高炉炉内の温度はベルトコンベアヘツド
での原料分級作用によりたとえば高炉内において
高炉の芯を中心としてベルトコンベア側には細粒
がまた反ベルトコンベア側には粗粒が多くなるた
め高炉内の反ベルトコンベア側は下部からの熱風
が流れやすく高温になり温度の円周バランスをく
ずす等高炉炉況不安定の原因となつていた。

そこで例として幅2.2ｍ、長さ0.9ｍの鉄板に鋳
鉄製ライナーを取付けたダンパーでセルフライナ
ーとの通路巾を狭めてテストを行なつたところ粗
粒と細粒が混合されその結果として高炉炉内の炉
腹部での温度の円周方向のバラツキが当初300℃
あつたものが100℃と小さくなつた。

（考案の効果） 本考案は上記のような機能を有するから高炉内
に装入される原料は円周方向の粒度偏析なく装入
されるため高炉炉内各レベルでの温度の円周バラ
ンスがとれ高炉の安定化に役立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
は本考案を含む高炉炉頂装入装置の全体図、第３
図は本考案の他の実施例を示す正面図である。 １はベルトコンベア、２は原料、３はヘツドプ
ーリー、４はヘツドシユート、５は粗粒、６は細
粒、７は駆動装置、８はロツド、９はダンパー、
１０はセルフライナー、１１はピン、１２は旋回
シユート、１３は固定ホツパー、１４は小ベルホ
ツパー、１５は大ベルホツパー、１６はムーバブ
ルアーマー、１７は炉内、１８はシユートライナ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高炉の原料供給用ベルトコンベアの頂部におけ
   る原料排出部を内在したヘツドシユート内に原料
   混合室を形成した高炉の原料制御装置に於いて、
   ベルトコンベアの頂部原料排出部の下方にセルフ
   ライナー又はシユートライナーを設け、該セルフ
   ライナー又はシユートライナーとの間に間隔をあ
   けて上端を軸着したダンパーを設け、該ダンパー
   には原料混合の調整をする間隔調整用駆動装置の
   ロツドを間隔調整可能に連結したことを特徴とす
   る高炉の原料制御装置。