JPS63210231A - 炉壁ライニング構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炉壁ライニング構造体に関し特に転炉の炉壁に
好適なライニング構造体に関するものである。

〔従来の技術〕

周知のように溶銑を精錬する転炉内は１６００℃以上の
高温に曝されることから炉体鉄皮の内側に耐火煉瓦を構
築した炉壁ライニングが設けられている。この炉壁ライ
ニングは第７図に示すようにその総てに定形耐火煉瓦を
用い、前記炉体鉄皮（以下単に鉄皮と言う）１に接して
構築されるパーマライニング層２と、該パーマライニン
グ層２の内側に構築されるウェアライニング層３とから
構成されることが普通であった。

ところがこのような定形耐火煉瓦はそのコストが極めて
高いに係わらす溶銑やスクラップ等の装入時の機械的衝
撃や繰り返しの熱衝撃で短期間に亀裂、破損、あるいは
スポーリング等を生じることが多く、その寿命は満足す
べきものではなかった。一方、前記ウェアライニング層
の溶損が成る程度進行した時点で不定形耐火物を吹付け
るか、スラグをコーティングする等して補修し、炉壁う
イニングの寿命延長を図る試みも近年積極的に採用され
、それなりの効果を発揮している。しかしながら定形耐
火煉瓦で構成されたウェアライニング層では不定形耐火
物あるいはスラグとの付着性が悪く、而して前記補修に
よる寿命延長にも限界があり、加えて炉材原単位も著し
く高価なものとなっていた。

前記問題を解決するために本出願人は、前述したウェア
ライニング層の煉瓦の一部を突起せしめてスタッドとし
、このスタッド間の凹部に非水系不定形材料を充填施工
する方法を発明し、先に特願昭５９−２４６２３１号（
特開昭６１−１２４５１３号）として出願した。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記特願昭５９−２４６２３１号の発明により特に溶銑
やスクラップ等の装入時の衝撃を直接受ける装入壁にお
いて大きな効果が得られた。しかしながらこの発明手段
によっても最近の過酷な精錬条件下においては非水系不
定形材料がスラグによる侵食を受けて損耗され易く、ま
たウェアライニング層との接着性にも難点があり、その
適用範囲を拡げるまでには至らなかった。

本発明は前述した従来の炉壁ライニングにおける問題点
の抜本的な解決を図ると共に、前記特願昭５９−２４６
２３Ｌ号の発明を更に改良することによって、炉壁ライ
ニングの長寿命化と炉材原単位の低減を可能ならしめる
ことをその目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は炉体鉄皮の内側に、該鉄皮に接して構築された
少なくとも１層以上の定形耐火煉瓦ライニング層を有す
る炉壁ライニング構造体であって、前記ライニング層を
構成する定形耐火煉瓦の一部を前記ライニング層内表面
より突起せしめ、該突起した定形耐火煉瓦で包囲される
前記ライニング層内表面及び前記突起煉瓦自体の内表面
に深さ１〜５ｍｍの凹凸を形成すると共に、該凹凸面に
熱硬化性樹脂を塗布して接着介在層を設け、該介在層の
内側に塩基性耐火原料と炭素原料からなる耐火材に前記
熱硬化性樹脂を結合剤として添加混合した不定形耐火物
を構築して内面ライニング層を形成したことを特徴とす
る炉壁ライニング構造体によって問題点を解決した。

前記問題点を解決するための本発明の具体的な手段を実
施例を示す図に基づいて説明する。

第１図は本発明に基づく炉壁ライニング構造体の一例を
示すものである。この第１図において１は前記鉄皮であ
り、この鉄皮１の内側に後述する耐火物を構築した炉壁
ライニング構造体（以下単に炉壁ライニングと言う）　
１０が構成されている。

この炉壁ライニング１０は、基本的には前記鉄皮１に接
して構築された定形耐火煉瓦ライニング層１１と、この
定形耐火煉瓦ライニング層１１の更に内側に構築された
内面ライニング層１２とから構成されている。定形耐火
煉瓦ライニング層１１は定形耐火煉瓦１１０を構築して
構成され、この定形耐火煉瓦ライニング層１１を構成す
る定形耐火煉瓦１１０の一部は定形耐火煉瓦ライニング
層１１の内表面１１ａより突起せしめられている。本発
明においては炉壁の厚み方向に前記定形耐火煉瓦１１０
を少なくとも１Ｍ以上構築して定形耐火煉瓦ライニング
層１１を構成することを要件とする。即ち定形耐火煉瓦
１１０を構築することにより例えば定形耐火煉瓦１１０
を縦向きにするか、又は通常の定形耐火煉瓦１１０より
大きい異形煉瓦を用いることによって前述したように内
表面１１ａから容易に突起させることができ、しかもそ
の構築強度を高い状態で維持できる。

さて内表面１１ａより突起せしめた定形耐火煉瓦（以下
単に突起煉瓦と言う）１１１は、内面ライニング層１２
を形成する部分に適宜散在せしめて構築されている。第
１図は炉底部分に本発明を適用した例であって、前記突
起煉瓦１１１で包囲される部分、つまり内面ライニング
層１２を形成する部分に対応する定形耐火煉瓦ライニン
グ層１１の内表面１】ａ。

及び突起煉瓦１１１自体の内表面１１１ａには、第２図
の部分拡大図に示すように凹凸１３が形成されている。

この凹凸１３は１〜５ｍｍの深さで形成されており、こ
の凹凸１３の内側、つまり凹凸面は熱硬化性樹脂を塗布
して構成された接着介在Ｍ１４が設けられている。而し
て内面ライニング層１２は前記接着介在層１４を介して
定形耐火煉瓦ライニング層１１の内側に構築されること
になる。内面ライニング層１２は、後述する塩基性耐火
原料と炭素原料からなる耐火材に前記熱硬化性樹脂を結
合剤として添加混合した不定形耐火物を、例えばスタン
ピングするか、あるいはバイプロモーター又は振動板等
の加振機器を用いて振動を加えなから押圧成形して構築
される。

〔作　用〕

本発明の炉壁ライニング１０では定形耐火煉瓦ライニン
グ層１１を構成する定形耐火煉瓦１１０の一部をその内
表面１１ａより突起せしめることによって、この突起し
た突起煉瓦１１１がスタッド機能を発揮する。加えて突
起煉瓦１１１で包囲される内面ライニング層１２を構築
する部分の定形耐火煉瓦ライニング層１１の内表面１１
ａ及び前記突起煉瓦１１１自体の内表面１１１ａには深
さ１〜５ｍｍの凹凸１３が形成され、この凹凸１３を利
用して熱硬化性樹脂を塗布した接着介在層１４が設けら
れている。このため内面ライニング層１２は定形耐火煉
瓦ライニング層１１に強固に結合して炉壁ライニング１
０としての耐用性を著しく向上させることができる。前
記凹凸１３は例えば電動鋸などの切削工具、又は携帯式
のグラインダーなどの研磨工具を用いて形成することが
可能である。又凹凸１３は本発明者らの経験によると１
ｍｍ未満では前述した接着介在層１４を設けても内面ラ
イニング層１２と定形耐火煉瓦ライニング層１１の接着
効果が発現しなかった。逆に５ｍｍを超えると前述した
凹凸形成のための加工作業が増大し、また熱硬化性樹脂
の使用量も増えてコストの高騰を招く結果となる。

接着介在層１４に塗布される熱硬化性樹脂としてはフェ
ノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂
、タールピッチ等が使用可能である。

内面ライニング層１２を構成する不定形耐火物は、前述
した如く塩基性耐火原料と炭素原料からなる耐火材に、
前記接着介在層１４に用いたと同じ熱硬化性樹脂を結合
剤として添加混合したものとした。

塩基性耐火原料としてはマグネシア、ドロマイト、カル
シア等の耐火物をそれぞれ単味、あるいは適宜組合せて
用いればよい。また装入部位のように激しい衝撃を受け
る部分ではその粒径の大きい粗大粒の配合割合を高める
ことが好ましく、更にスラグ等による侵食の激しい部分
では前記塩基性耐火原料における電融クリンカーの添加
量を多くすることによって本発明の効果を更に高めるこ
とができる。

本発明においては凹凸１３の深さを１〜５ｍｍの範囲に
すると共に、この凹凸面に前述したように不定形耐火物
の結合剤と同一の熱硬化性樹脂を塗布した接着介在層１
４を設け、この接着介在層１４を介して前記不定形耐火
物を構築することから定形耐火煉瓦ライニング層１１と
内面ライニング層１２の接着強度は極めて高いものとな
る。又内面ライニング層１２は不定形耐火物で構築−さ
れていることからそれが溶損した際の補修でも吹付けら
れた不定形耐火物や意識的にコーティングされるスラグ
との付着強度も高くその補修効果を向上させる副次的効
果を得ることができた。

８一 本発明に用いる不定形耐火物は前述のように本発明を逸
脱しない範囲内でその組成を適宜変更することによって
溶銑やスラグの侵食に充分な耐用性を有し、又耐衝撃性
に優れた機能を発揮させることができる。従って内面ラ
イニング層１２は従来のウェアライニングとしての機能
を発揮することが可能となり、本発明の適用範囲を拡げ
ることができた。即ち前記第１図の実施例の炉底に限定
されるものではなく、第３図に示すように炉側壁の装入
部分、あるいは図示はしないけれどもスラグライン相当
部分等の局部に、場合によっては炉壁全体に実施するこ
とも可能である。更にまた定形耐火煉瓦ライニング層１
１は第４図の部分断面図で示すように定形耐火煉瓦１１
０が少なくとも１層以上構築されておればよく、勿論前
記第１図に示す如く２層、もしくは後述する第５図に示
すように２層以上構築することでもよい。

〔実施例〕

本発明を前記第１図に示す如き構造の容量１７０屯の転
炉において、その炉底部分と炉壁の装入部分で実施した
。

炉底部分は第５図の部分拡大図で示すようにパーマライ
ニング層に相当する３層の定形耐火煉瓦１１０の更に内
側にマグネシア−炭素質で、厚み７５ｍｍＸ巾１５０ｍ
ｍ　Ｘ高さ４００ｍｍの定形耐火煉瓦１１０を構築して
定形耐火煉瓦ライニング層１１を構成した。

突起煉瓦１１１は前記最内側の定形耐火煉瓦１１０の一
部を、厚み７５ｍｍ　Ｘ巾１５０ｍｍ　Ｘ高さ６００ｍ
ｍの異形煉瓦とし、これを最内側の定形耐火煉瓦層に適
宜の間隔を有せしめて構築することにより定形耐火煉瓦
ライニング層１１の内表面１１ａから２００ｍｍ突出せ
しめた。この突起煉瓦１１１は内面ライニング層１２を
構築する表面積、約３０イに対して約５００個をほぼ均
等に分布せしめて配置した。この突起煉瓦１１１で包囲
された定形耐火煉瓦ライニング層１１の内表面１１ａ及
び前記突起煉瓦１１１自体の内表面には平均の深さが２
〜４＋ｎ＋ｎの凹凸１３を形成し、この凹凸１３にはレ
ゾール型フェノール樹脂を均一に塗布して接着介在層１
４を設けた。次いで接着介在層１４の内側に第１表に示
す組成の不定形耐火物（ａ）を、加振力５００ｋｇ、出
力ｏ、４ｋｉのバイプロモーター２基を搭載した振動板
にてその厚み方向に抑圧を付与しつつ成形し内面ライニ
ングＪｉＦ１２を構築した。

一方、装入部分は第６図の部分拡大図で示すように厚み
７５ｍｍ　Ｘ巾１５０ｍｍ　Ｘ高さ４５０ｍｍの最内側
の定形耐火煉瓦１１０に対して厚み７５ｍｍＸ１１ロ５
０ｍｍ　Ｘ高さ６３０ｍｍの異形煉瓦を用い、突起煉瓦
１１１を構成した。

この突起煉瓦１１１は内面ライニング層１２の表面積、
約１２ｍ２に対して約２００個をほぼ均等に分布せしめ
て配置した。又内面ライニング層１２は第１表に示す組
成の不定形耐火物（ｂ）を、前述した炉底部分と同様に
して構築した。

以上のようにして構築された炉壁ライニングを有する転
炉で操業を実施した結果、内面ライニング層１２は５０
０〜１０００チヤ一ジ経過時点でほぼ全量が溶損したが
、その間内面ライニング層１２の脱落は全くなかった。

これに対して従来のウェアライニング層の煉瓦の一部を
突起せしめ、その間の凹部に単に非水系不定形材料を充
填施工したものでは２００〜３００チヤージで不定形材
料の殆どが脱落してしまい、そのままでの操業は不能と
なった。

〔発明の効果〕

以上のように本発明を実施することによって簡単な構成
で、耐用性に優れた炉壁ライニング構造体が得られた。

また内面ライニング層１２に用いられる不定形耐火物も
一般的に同一組成を有する定形耐火煉瓦に対し、高温加
圧成形、高温焼成などの工程省略による製造コストの低
減効果も相俟って転炉における炉材原単位の大幅な低減
が可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づく炉壁ライニング構造体に一例を
示す転炉の断面構造図、第２図は第１図のＡ部拡大図、
第３図及び第４図は本発明に基づく他の実施例を示す部
分拡大横断面図、第５図及び第６図は本発明に基づく具
体的な実施例を示すもので、第５図は炉底部の部分拡大
横断面図、第６図は装入部の部分拡大縦断面図、第７図
は従来より周知の一般的な炉壁ライニング構造を示す転
炉の断面構造図である。 １：炉体鉄皮、　　　　　　　　　２：パーマライニン
グ層、３：ウェアライニング層、　　　１０：炉壁ライ
ニング構造体、１１：定形耐火煉瓦ライニング、　１２
：内面ライニング層、１３：凹凸、　　　　　　　　　
　１４：接着介在層、１１．０：定形耐火煉瓦、　　　
　　　１１１：突起煉瓦。 第３図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 炉体鉄皮の内側に、該鉄皮に接して構築された少なくと
   も１層以上の定形耐火煉瓦ライニング層を有する炉壁ラ
   イニング構造体であって、前記ライニング層を構成する
   定形耐火煉瓦の一部を前記ライニング層内表面より突起
   せしめ、該突起した定形耐火煉瓦で包囲される前記ライ
   ニング層内表面及び前記突起煉瓦自体の内表面に深さ１
   〜５ｍｍの凹凸を形成すると共に、該凹凸面に熱硬化性
   樹脂を塗布して接着介在層を設け、該介在層の内側に塩
   基性耐火原料と炭素原料からなる耐火材に前記熱硬化性
   樹脂を結合剤として添加混合した不定形耐火物を構築し
   て内面ライニング層を形成したことを特徴とする炉壁ラ
   イニング構造体。