JPS632002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内視鏡の操作部に設けられ、送気チ
ユーブなどを接続するチユーブ接続管の取付装置
に関する。

操作部にチユーブ接続管を突設し、このチユー
ブ接続管に送気チユーブを接続できるようにした
内視鏡は、その操作部の開口部にカバーを設け、
このカバーにチユーブ接続管を直接取付けてい
る。したがつて、チユーブ接続管に送気チユーブ
を着脱する際にチユーブ接続管に引張り力、押し
込み力、ねじり力および倒し力が加わる。このた
め、上記すべての外力をカバーが受けることにな
り、カバーを強固に構成する必要があるが、操作
部の大形化、重量化の問題があり限度がある。

そこで、操作部に設けた開口部に対向して支持
板を設け、この支持板にチユーブ接続管の基部を
固定し、上記開口部を閉塞するカバーにチユーブ
接続管と嵌合する嵌合孔を設け、チユーブ接続管
に加わる外力を支持板によつて受けるようにした
ものもある。しかしながら、支持板に対してチユ
ーブ接続管を固着したのち、カバーを開口部に取
付けようとすると相互の寸法誤差および取付け誤
差をカバーが吸収しなければならず、カバーに歪
が生じ、使用時あるいは組立時にカバーの割れが
生じることがある。また、上記支持板にチユーブ
接続管とライトガイドケーブルの取付管との２本
を隣接して取付ける場合には、取付け誤差が大き
く、その誤差をカバーが吸収しきれず、取付け不
可能な場合も生じ、また、従来はカバーの周縁を
複数本のねじによつて操作部に固定しているため
に、各々のねじの締付け度合のバラツキによつて
カバーが傾むくことがあり、組立、分解修理が面
倒である。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、寸法誤差があつて
もチユーブ接続管の取付け作業が容易であるとと
もに、チユーブ接続管に対する送気チユーブの着
脱時にチユーブ接続管に軸方向の力およびねじり
力が加わつてもカバーにその外力が加わることな
く、カバーの破損を防止できる内視鏡のチユーブ
接続管取付装置を提供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。第１図は内視鏡を示すもので、１
は操作部である。この操作部１には接眼部２およ
び挿入部３が設けられている。さらに、操作部１
の一側にはライトガイドケーブル４およびチユー
ブ接続管５が、他側には操作レバー６が設けられ
ていて、上記ライトガイドケーブル４およびチユ
ーブ接続管５は第２図ないし第５図に示すように
取付けられている。すなわち、７は操作部１のケ
ーシングで、このケーシング７には互いに対向す
る円形の第１，第２の開口部８，９が設けられて
いる。これら第１，第２の開口部８，９には第
１，第２のカバー１０，１１が後述する手段によ
つて取付けられ、開口を閉塞している。上記第１
のカバー１０の内面には複数本、この実施例にお
いては３本の支持ロツド１２…が立設されてい
て、これらの先端部は第２の開口部９の近傍まで
突出している。そして、これら支持ロツド１２…
の先端部にはその軸方向にねじ穴１３が穿設され
ている。上記支持ロツド１２…の先端間には金属
板からなる支持板１４が載置され、この支持板１
４は上記ねじ穴１３…に螺挿される固定ねじ１５
…によつて上記３本の支持ロツド１２…に固定さ
れている。したがつて、この支持板１４は上記第
２の開口部９に対向しており、この板面には大小
異なる第１，第２の取付孔１６，１７が穿設され
ている。大径の第１の取付孔１６の口縁には等間
隔に３個の通孔１８…が穿設されており、この第
１の取付孔１６には取付環体１９が取付けられて
いる。すなわち、この取付環体１９には外周面に
ねじ部２０、下端に鍔部２１が設けられ、この鍔
部２１には上記通孔１８…と対応するねじ孔２２
…が穿設されている。そして、この取付環体１９
は上記支持板１４の下側から第１の取付孔１６に
挿入し、その通孔１８…に挿通された固定ねじ２
３…をねじ孔２２…に螺挿することにより取付け
られている。また、上記第２の取付孔１７には上
記チユーブ接続管５の取付基部２５が取付けられ
ている。すなわちこの取付基部２５は円筒状をな
し、その外周面一部にはねじ部２６、下端に段部
２７を介して鍔部２８が設けられている。そし
て、この取付基部２５は上記支持板１４の下側か
ら第２の取付孔１７に挿入し、支持板１４の上側
から上記ねじ部２６にナツト２９を螺挿すること
により取付けられている。この場合、取付基部２
５は第２の取付孔１７よりわずかに小径に形成さ
れているとともに、ナツト２９は段部２７によつ
てねじ込み量が規制されているため、取付基部２
５は支持板１４に対して径方向および軸方向にが
たつきを持たせて取付けられている。さらに、上
記取付環体１９の鍔部２１および取付基部２５の
鍔部２８には互いに接合する平担面２１ａ，２８
ａが切欠形成され、固定的に設けられた取付環体
１９に対して取付基部２５の回転止めをしてい
る。

つぎに、上記取付環体１９に対するライトガイ
ドケーブル４の取付構造について説明する。取付
環体１９の内周面にはライトガイドケーブル４の
可撓管２９と接続する口金３０が挿入され、この
口金３０は取付環体１９の周壁一部に設けられて
いた固定ねじ３１によつて固定されている。さら
に、この取付環体１９のねじ部２０にはカバー固
定部材としての折れ止め管固定部材３２が螺挿さ
れている。この折れ止め管固定部材３２の内周面
と上記口金３０との間には両者間を液密に封止す
るパツキング３３が介在されている。また、この
折れ止め管固定部材３２の外周面にはパツキング
３４を収容する環状溝３５およびこれと隣接して
フランジ３６が設けられ、さらに、先端側の接続
部３７には嵌め込み固定部３３および係止突起３
９が設けられている。そして、この折れ止め管固
定部材３２の接続部３７には上記可撓管２９に嵌
合するゴムからなる折れ止め管４０が嵌め込み固
定部３８に嵌め込み接続されている。さらに、上
記折れ止め管固定部材３２は上記第２の開口部９
を閉塞する第２のカバー１１に穿設された貫通孔
４１を貫通しており、この第２のカバー１１は上
記折れ止め管固定部材３２の取付環体１９に対す
るねじ込み固定によつてケーシング７に押え固定
されている。

また、上記チユーブ接続管５の取付基部２５の
内部には固定リング４２およびパツキング４３を
介して接続チユーブ４４が接続され、ケーシング
７内に導びかれている。さらに、取付基部２５の
外周面にはパツキング４５を収容する環状溝４６
が設けられているとともに、先端部には管状部４
７を介して接続口金４８が突設され、チユーブ接
続管５を構成している。そして、このチユーブ接
続管５の取付基部２５は上記第２のカバー１１に
穿設された貫通孔４９を貫通しており、このチユ
ーブ接続管５の接続口金４８に送気チユーブ（図
示しない）を接続できるようになつている。

また、上記第２のカバー１１の外周縁および第
２の開口部９の内周縁には互いに係合する係合段
部１１ａ，９ａが設けられ、これらの間にはパツ
キング５０が介在され液密に封止されている。さ
らに、第２のカバー１１の係合段部１１ａの一部
には切欠部５１が設けられ、第２の開口部９の係
合段部９ａの一部には上記切欠部５１に係止する
突起５２が設けられ、ケーシング７に対する第２
のカバー１１の回転止めをしている。

つぎに、ケーシング７に対するライトガイドケ
ーブル４およびチユーブ接続管５の取付方法につ
いて説明する。まず、第１のカバー１０の内面に
３本の支持ロツド１２…をねじ込みによつて立設
する。一方、支持板１４の第１の取付孔１６に取
付環体１９を挿入し、その鍔部２１を固定ねじ２
３…によつて支持板１４に固定する。つぎに、第
２の取付孔１７にチユーブ接続管５の取付基部２
５を挿入し、その鍔部２８に設けた平担面２８ａ
を上記鍔部２１の平担面２１ａに接合して取付基
部２５を回転止めする。この状態で、取付基部２
５のねじ部２６にナツト２９を締付けると、支持
板１４は鍔部２８とナツト２９とによつて挾持さ
れる状態になるが、ナツト２９は段部２７によつ
てねじ込み量が規制され、しかも第２の取付孔１
７より取付基部２５が小径であるため、支持板１
４に対して取付基部２５は軸方向および径方向に
がたつきがある。このようにして取付環体１９お
よび取付基部２５を取付けた支持板１４を上記支
持ロツド１２…の上端に載置して固定ねじ１５…
によつて支持ロツド１２…に固定する。この状態
で取付環体１９およびチユーブ接続管５は第２の
開口部９から外部へ突出した状態となり、上記取
付環体１９に可撓管２９の口金３０を挿入し、固
定ねじ３１によつて固定する。つぎに、上記可撓
管２９を第２のカバー１１の貫通孔４１に挿入す
るとともにチユーブ接続管５を貫通孔４９に挿入
し、その第２のカバー１１をケーシング７の第２
の開口部９に嵌合する。このとき、チユーブ接続
管５は支持板１４に対して径方向にがたつきがあ
るため径方向に移動して寸法誤差を吸収すること
ができ、第２のカバー１１を第２の開口部９に無
理なく嵌合させることができる。つぎに、上記可
撓管２９に嵌合された折れ止め管４０の折れ止め
管固定部材３２を上記取付環体１９のねじ部２０
にねじ込むと、フランジ３６が第２のカバー１１
に当接し、さらに締付けると第２のカバー１１は
ケーシング７に押し付けられる。したがつて、第
２のカバー１１は折れ止め管４０を固定する折れ
止め管固定部材３２の固定と同時にケーシング７
に固定され、第２の開口部１１を液密に閉塞する
ことになり、ライトガイドケーブル４およびチユ
ーブ接続管５の取付けが完了する。

一方、チユーブ接続管５は支持板１４に対して
軸方向およびねじり方向にがたつきを持たせた状
態に取付けられ、このチユーブ接続管５に対して
送気チユーブを着脱する際に軸方向およびねじり
方向の外力が加わつても第２のカバー１１に対し
てその外力が加わることはない。換言すれば、第
２のカバー１１を合成樹脂材料で成形しても、そ
の強度を補うために肉厚にする必要がなく、操作
部１の小形，軽量化が図れる。

なお、上記一実施例においては、ライトガイド
ケーブルとチユーブ接続管とを同一のカバーに隣
接して配置した場合について説明したが、カバー
を他の手段によつてケーシングに固定すればチユ
ーブ接続管のみの取付けにも適用することができ
る。

この考案は以上説明したように、操作部内に設
けた支持板にチユーブ接続管をがたつきを持たせ
て取付けたから、このチユーブ接続管に嵌合する
貫通孔を有したカバーの取付けの際における寸法
誤差を吸収することができ、カバーに無理な力が
加わることなく容易に取付けることができる。し
かも、チユーブ接続管に対する送気チユーブの着
脱時にチユーブ接続管に軸方向およびねじり力が
加わつてもカバーにその外力が加わることがな
く、カバーの破損を防止できるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は内視鏡の斜視図、第２図は同じく分解斜視
図、第３図はライトガイドケーブルの取付状態を
示す断面図、第４図はチユーブ接続管の取付状態
を示す断面図、第５図は支持板に対する取付環体
および取付基部の取付構造を示す下面図である。 １……操作部、５……チユーブ接続管、９……
第２の開口部（開口部）１１……第２のカバー
（カバー）、１４……支持板、４９……貫通孔、３
２……折れ止め管固定部材（カバー固定部材）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内視鏡の操作部に設けられ、送気チユーブな
   どを接続するチユーブ接続管の取付装置におい
   て、上記操作部に設けた開口部と、この開口部
   に対向して上記操作部内に設けた支持板と、こ
   の支持板に基部が回転不能に取付けられるとと
   もに径方向および軸方向にがたつきを持たせて
   取付けられたチユーブ接続管と、このチユーブ
   接続管と嵌合する貫通孔を有し上記開口部を閉
   塞するカバーと、このカバーを上記操作部に固
   定するカバー固定部材とを具備したことを特徴
   とする内視鏡のチユーブ接続管取付装置。 (2) カバー固定部材は、ライトガイドケーブルの
   折れ止め管固定部材であることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の内視鏡のチ
   ユーブ接続管取付装置。