JPS6319576Y2 - - Google Patents

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JPS6319576Y2
JPS6319576Y2 JP1980163998U JP16399880U JPS6319576Y2 JP S6319576 Y2 JPS6319576 Y2 JP S6319576Y2 JP 1980163998 U JP1980163998 U JP 1980163998U JP 16399880 U JP16399880 U JP 16399880U JP S6319576 Y2 JPS6319576 Y2 JP S6319576Y2
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wall
cylinder block
cylinder
stress
arch
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JP1980163998U
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Description

【考案の詳細な説明】 本件考案は中大形の内燃機関のシリンダーブロ
ツクを薄くし、かつ、小形に形成すると共に、更
に剛性を向上させることを目的とするものであ
る。
従来のシリンダーブロツクは、該シリンダーブ
ロツクの各部の細部にわたりどの程度の応力が流
れているのか明確に知る方法もなく、かつ、測定
も不可能であつたので、経験と従来の破壊個所の
点検による積み重ねで弱い部分を鋳物の厚みを増
して補強してゆく方法で設計されていた。その
為、必要以上の強度を持つ部分の肉厚を薄くする
ことは危険であり、シリンダーブロツクが徐々に
厚く大きくなつてゆく傾向にあつた。
本件考案では応力解析によりシリンダーブロツ
ク各部の応力の分布と克明に計算し、応力の流れ
を知り、従来、タブーとして肉厚を薄くしたり、
形状を変更することができなかつた部分を独特の
形状とし、シリンダーブロツク全体を小形に軽量
にしたものである。
本件考案はそのうちシリンダーブロツク1のシ
リンダーライナー孔1rの間の壁1aからアーチ
1b、リブ1d,1cに至る形状に関する考案で
ある。シリンダーライナー孔1rと1rとの間の
壁1aは、その下端でアーチ1b状に形成され、
シリンダーヘツドボルトから螺子孔1xを経て伝
わつてきた応力の8割を受けている。アーチ1b
の形状はクランクシヤフト7の軸受のメタルキヤ
ツプを抜き出す時に邪魔にならないようにその形
状を構成しており、アーチ1bの上部でもリブ1
c,1dの下端でも同じ応力を受けられるように
その断面積を構成する必要がある。又、壁1aの
厚さをできるだけ薄くすることにより、シリンダ
ーブロツクの全長を短かくすることができるの
で、シリンダーライナーの孔加工時にバイトが当
らない程度に壁1aを薄くする方が効果的であ
る。これらの要求から、アーチ1bよりリブ1
c,1dへ流れてゆくに従がい、底面視において
広がるハの字形とし、後面視においては狭まる逆
ハの字形に構成し、断面積は上も下も略同じと
し、壁1aからアーチ1bへ、更に、リブ1c,
1dに、そして螺子孔1gにて応力集中すべく構
成し、応力の流れをスムースに無理のないものに
したものである。
アーチ1bの内側のリブ1cの内側の形状は、
クランクシヤフト7の主軸受のメタルキヤツプの
抜け出し寸法から決定され、リブ1cの外側の形
状はシリンダーヘツドボルト21の螺子孔1xか
ら流れてくる力を内側螺子孔1gへスムースに流
す径路によつて決まるので、結局側面視で逆ハの
字形の形状となるのである。本件考案は以上の如
くシリンダーブロツク1の壁1a、アーチ1b及
びリブ1c,1dを構成して応力の流れをスムー
スにしたものである。
従来は第6図,第7図に示す如く、作りやすさ
図面の書きやすさ、又、破壊しない部分はそのま
まで、割れ等のあつた部分のみ鋳物の肉厚を厚く
ゆく設計の結果アーチ1b部及び、リブ1cは底
面視において平行に構成され、結果としてシリン
ダーピツチが大きくなつていたのである。
本件考案の目的は以上の如くであり、添付の図
面に示した実施例の構成に基づいて本件考案の構
成を説明すると。
第1図は内燃機関のうちデイーゼル機関の前面
断面図である。
台板2上にシリンダーブロツク1を載置し、シ
リンダーブロツク1の上端にシリンダーヘツド3
を載置し、シリンダーヘツド3の上部に弁腕室4
を覆蓋している。弁腕室4内には弁腕17が上下
回動可能に設けられ、該弁腕17をカム軸11の
カムに連接されたタペツト介挿してプツシユロツ
ド18が周期的に突き上げている。弁腕17の他
端は吸排気弁16の上端に接当されており、吸排
気弁16はシリンダーヘツド3内を上下し、燃焼
室内へ給気したり、燃焼ガスを排気したりする。
吸排気弁16の中央部に燃料噴射弁15が固設さ
れ、カム軸11のカムにより駆動される燃料噴射
ポンプ12から送られる圧油を燃焼室内へ噴射す
る。燃焼室はシリンダーライナー10とピストン
9及びシリンダーヘツド3の底面より構成され、
シリンダーライナー10はシリンダーブロツク1
に嵌入固定されている。
ピストン9は連接棒8にてクランクシヤフト7
の連接棒軸受部に軸受メタルを介して連結されて
いる。クランクシヤフト7の軸受部は台板2より
突設されている。該軸受部にクランクシヤフトを
載置し、メタルキヤツプを覆蓋し、締めつけてク
ランクシヤフト7の軸受部を構成している。台板
2の底面には潤滑油ストレーナー19が固設さ
れ、潤滑油パイプ20にクランクシヤフト7の各
軸受部の潤滑油を集中させている。
シリンダーブロツク側面の集中冷却水管14よ
り冷却水がシリンダーブロツク1とシリンダーラ
イナー10の外周間の間隙が構成する冷却水ジヤ
ケツト内に入り、シリンダーライナー10、シリ
ンダーヘツド3を冷却した後、冷却水出口集合管
13より冷却装置へ至る。5は給気集中管、5は
排気マニホールド、21はシリンダーヘツド3を
シリンダーブロツク1の上部に固設する為のシリ
ンダーヘツドボルトである。このような内燃機関
において本件考案は、シリンダーブロツク1を小
形、軽量でかつ、剛性の高いものにしようとする
ものである。
第2図は本件考案の要部であるシリンダーブロ
ツク1の後面断面図、第3図も同じく後面断面図
第4図は第3図のA−A断面矢視図、第5図は本
件考案のシリンダーブロツク1の底面図である。
シリンダーブロツク1の上面にシリンダーヘツ
ド3が載置され、シリンダーヘツド3の重量や、
燃焼室の爆発の反力がシリンダーヘツドボルト2
1より、シリンダーブロツク1のシリンダーヘツ
ドボルトの螺子孔1xに伝わる。螺子孔1xより
壁1vを伝わつてくる応力の流れは、その大部分
はアーチ1bのリブ1cとカム軸1iの直下のリ
ブ1eより、内側螺子孔1gへ流れる。この壁1
vからリブ1e,1cへの流れが80%程度であ
り、後の残りがカム軸孔1i上の壁1lへ流れる
のである。壁1lに流れた応力は外側の壁1pよ
りシリンダーブロツク1下面の外側螺子孔1hへ
至る。このことからシリンダーブロツク1の中心
より左側の応力の流れだけをみると、内側螺子孔
1gに80%が支持され、外側螺子孔1hは残りの
20%が支持されているのである。
同じくシリンダーブロツク1中心より右側の応
力の流れを解析すると。壁1wより流れる応力は
アーチ1bの右側のリブ1dと壁1gに流れ、壁
1gを流れた応力は途中から垂直のリブ1fに流
れて、リブ1dと1fより内側螺子孔1gに流れ
る応力がやはり80%で、壁1qから壁1zへ流れ
最終的に外側螺子孔1hにて支持されるのは約20
%にすぎないのである。これらの応力解析の結果
からアーチ1bのリブ1c,1dと壁1p,1g
との間に直線状で内側螺子孔1gの外側に至るリ
ブ1e,1fを設けて、内側螺子孔1gを、左側
においては、リブ1eと1cではさむ如く、右側
においては、リブ1dとリブ1fではさむ如く構
成し内側螺子孔1gのボルトに応力を集中させた
のである。
このようにリブ1c,1eを中心に応力を受け
させることにより、リブ1cとリブ1eの間の連
結壁1uの厚さや、リブ1eと壁1pの間の連結
壁1tの肉厚を鋳物が鋳造可能な最低限の厚さに
することができるのである。
又、右側においては、リブ1u′やリブ1t′の肉
厚を最低限の厚さに構成することができるのであ
る。
又、応力解析の結果から、シリンダーブロツク
1にかかる応力の流れはシリンダーライナー10
の嵌合孔1s,1r部の壁1v,1wより左側は
リブ1c,1eへ、右側はリブ1d,1fへその
80%が流れることがわかつたので、シリンダーラ
イナー孔1s,1rと次の気筒のシリンダーライ
ナー孔との間の壁1aの下部のアーチ1bの厚み
を薄くすることが可能となつたのである。
アーチ1b部は壁1aの応力をリブ1c,1d
へスムースに流す役割を持つており、徐々に応力
を集中し、リブ1c,1dを流すべくアーチ形に
構成されている。又、アーチ1bの形状はクラン
クシヤフト7の軸受部のメタルキヤツプが組立て
分解時に挿入可能とされる形状に構成している。
この2つの役割を果たせば良く、それを満足す
る最低限の形状とすべく、第5図のシリンダーブ
ロツク1の底面図に示す如く壁1aをシリンダー
ライナー挿入孔1rの最接近部において極薄に、
かつ、内側螺子孔1g,1gに至るに従がい幅広
となる形の形状に構成している。又、第2図の後
面断面図にみられる如く後面視においては、壁a
の応力を徐々に集中されるべくリブ1cに至つて
徐々に幅狭に逆ハの字形に構成し、底面視のハの
字形の形状と後面視の逆ハの字形の構成と相まつ
てアーチ1bから内側螺子孔1gに至るリブを断
面積を略一定にしている。
又、カム軸孔1i側の応力の流れの解析から、
壁1vよりカム軸孔1iの上部の壁1lを経て壁
1pへ至る応力の流れは、左側の応力の流れの略
20%にすぎないことがわかつたので、壁1lを薄
くし、応力がスムースに壁1pに流れるべく外側
へ向つて下方へ傾斜状に、更に徐々に薄くなり、
応力が集中され乍ら壁1pに受けつがれるような
形状に形成している。このように形成することに
より、従来、必要以上に厚く形成されていたリブ
1mをも薄くすることができたのである。かつ、
この部分は吸排気弁タペツトのタペツト孔1yが
第5図の如く開孔されており、かつ、燃料噴射ポ
ンプ孔1jも開孔されており、これらの孔1j,
1yから洩れてくる燃料油を受けるポケツト孔1
nが設けられているが、該ポケツト孔1nへの洩
れ油の集まり具合もよくなり、船体のピツチング
やローリングにてもポケツト孔の洩れ油をこぼす
ことのない構成とすることができたのである。
第6図,第7図は従来のシリンダーブロツク1
の側面図と底面図である。
シリンダーライナー孔1rと1rの間の壁1a
の下面のアーチ部1bは底面図に示す如く、全体
にわたつて平行に、かつ幅広に構成され、その結
果、シリンダーライナーとシリンダーライナーの
間のピツチが広くなり、6気筒の場合はその余分
の長さが6倍に拡大されていたのである。本件考
案においては、応力解析の結果、壁1a部からリ
ブ1c,1dに至る応力の流れは小さいことが判
明したので、壁1aをシリンダーライナーとシリ
ンダーライナーの最接近部において、シリンダー
ライナーの孔1r加工用のバイトが当らない程度
の最低の範囲で薄くしたものである。
以上の如く本考案は、シリンダーヘツドボルト
の螺子孔1xよりの応力を、アーチ1bを介して
内側螺子孔1gへ支持すると共に、外側の壁1
p,1qより外側螺子孔1hにより台板2に支持
する二重支持構造としたシリンダーブロツク1に
おいて、底面視において該シリンダーブロツク1
のシリンダーライナー嵌合孔1rが最接近するア
ーチ1bの壁1aを最薄とし、該アーチ1bを壁
1aからリブ1c,1dを経て徐々に幅広となる
如く「ハ」の字型に構成し、該リブ1c・1dの
部分を後面視において、逆「ハ」の字型に形成し
たので、次のような効果を奏するものである。
第1に、アーチ1bのシリンダーライナー嵌合
孔1rの最接近した部分の壁1aを最薄とするこ
とにより、シリンダーのピツチを詰めることがで
き、シリンダーブロツク1の長さを短くして軽量
化につながり、軸受間の距離が短くなるので、慣
性重量が減少し、燃料消費量が少なくなり、クラ
ンクシヤフト長も短くなるので、振動が減少する
のである。
第2に、アーチ1bは底面視において「ハ」の
字型として、後面視において逆「ハ」の字型とし
たものであるから、上下において断面積は同じと
して、支持強度は十分に具備させることができ、
且つ後面視のアーチ1bの下端の拡がりを、クラ
ンクシヤフト7の軸受メタルキヤツプが取り出せ
る最低の幅とすることにより、シリンダーブロツ
ク1の幅をも小さくすることが出来たのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は内燃機関のうちデイーゼル機関の前面
断面図、第2図はシリンダーブロツク1の後面断
面図、第3図は同じく後面断面図、第4図は第3
図のA−A断面矢視図、第5図は本考案のシリン
ダーブロツクの底面図、第6図は従来のシリンダ
ーブロツク1の側面図、第7図は同じく底面図で
ある。 1……シリンダーブロツク、2……台板、1a
……壁、1b……アーチ、1c,1d,1e,1
f……リブ、1p,1q……壁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シリンダーヘツドボルトの螺子孔1xよりの応
    力を、アーチ1bを介して内側螺子孔1gへ支持
    すると共に、外側の壁1p,1qより外側螺子孔
    1hにより台板2に支持する二重支持構造とした
    シリンダーブロツク1において、底面視において
    該シリンダーブロツク1のシリンダーライナー嵌
    合孔1rが最接近するアーチ1bの壁1aを最薄
    とし、該アーチ1bを壁1aからリブ1c,1d
    を経て徐々に幅広となる如く「ハ」の字型に構成
    し、該リブ1c,1dの部分を後面視において、
    逆「ハ」の字型に形成したことを特徴とする内燃
    機関のシリンダーブロツク構造。
JP1980163998U 1980-11-15 1980-11-15 Expired JPS6319576Y2 (ja)

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JP1980163998U JPS6319576Y2 (ja) 1980-11-15 1980-11-15

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Publication Number Publication Date
JPS5787140U JPS5787140U (ja) 1982-05-29
JPS6319576Y2 true JPS6319576Y2 (ja) 1988-06-01

Family

ID=29522757

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5069416A (ja) * 1973-06-21 1975-06-10
JPS51133618A (en) * 1975-04-28 1976-11-19 Nat Res Dev Construction of internal combustion engine

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5069416A (ja) * 1973-06-21 1975-06-10
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JPS5787140U (ja) 1982-05-29

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