JPS6319517Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鏡板を備えた戸袋、詳しくは鏡板を
妻板に取付ける構造に関するものである。

従来、鏡板を妻板に取付けるには、実公昭57−
33188号公報に示すように、鏡板の周囲に框を取
付け、その竪框を妻板にねじで固着するようにし
た取付け構造が知られている。

しかし、この取付け構造であると、妻板の側方
よりねじを竪框に螺合せねばならず、その作業が
面倒であると共に、建物外壁の入隅部に戸袋を設
置する場合には、妻板（戸尻妻板）と入隅部との
隙間が狭くて、前述のねじを竪框に螺合できない
ことがある等の不具合を有する。

本考案は、上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、鏡板を戸袋の妻板に、ねじを用
いずに極めて簡単に取付けできると共に、建物外
壁の入隅部に設置される戸袋であつても鏡板を妻
板に簡単に取付けできるようにした鏡板を備えた
戸袋を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図及び第２図は戸袋の縦断面図及び横断面
図であり、戸袋Ａは、建物外壁Ｂに取付けられた
天板１、地板２、戸先妻板３、戸尻妻板４を方形
枠状に連結し、天板１、地板２、戸先妻板３、戸
尻妻板４の室外側開口部に鏡板５を取付けたもの
である。

前記鏡板５は、略方形状に枠組みされた上框
６、下框７、左右竪框８，８の内向凹部６′，
７′，８′，８′に、表面板９の周囲縁部を、上・
下・左・右固定部材１０，１１，１２，１２で取
付けると共に、表面板９の裏面に縦補強桟１３、
横補強桟１４を取付けてある。

前記上框６は室内・外縦壁６ａ，６ｂと連結壁
６ｃとによつて内向凹部６′を有する形状となり、
下框７は室内・外縦壁７ａ，７ｂと連結壁７ｃと
によつて内向凹部７′を有する形状となり、室外
縦壁７ｂの下部には鈎形に折曲した係止片７ｄが
一体形成され、この係止片７ｄが、地板２の室外
側に一体形成した受片２ａに係止取付けてあると
共に、天板１の室外側に一体形成した下向凹条溝
１ａ内に上框６の室外縦壁６ｂが臨ませてある。

前記竪框８は室内・外横壁８ａ，８ｂと連結壁
８ｃとによつて内向凹部８′と外向凹部８″とを有
する形状となり、室外横壁８ｂの外側端部は内側
に折曲して縦方向に連続した第２係合突片１５を
形成していると共に、連結壁８ｃの外側（妻板
３，４側）には、Ｌ字型となつた係合片１６が、
前記第２係合突片１５と相対向して上下方向に間
隔を有して複数固設され、該係合片１６の横向片
１６ａと前記第２係合突片１５との間に室内外方
向に隙間ｔが形成されて横向片１６ａが係合部と
なつていると共に、第３図、第４図に示すよう
に、横向片１６ａには引寄せ用突部１６′ａが形
成してある。

前記妻板３，４の室外側には鏡板取付部材２０
がビス２１で固着され、該鏡板取付部材２０は、
取付片２２と内向折曲片２３と室内側向折曲片２
４と内向折曲片２５とによつて横断面が略クラン
ク型の長尺材となり、取付片２２が妻板３，４の
内面にビス２１で上下方向に亘つて取付けてある
と共に、前記内向折曲片２５の厚さは、前記第２
係合片１５と横向片１６ａとの隙間ｔと略同一
で、かつその隙間ｔ内に挿入する長さとなつて、
内向折曲片２５が鏡板取付部材２０の第１係合突
片となつていると共に、内向折曲片２５には室外
側向に係止片２６が一体形成され、この係止片２
６が第２係合突片１５の内面と対向して左右方向
の移動を阻止している。

前記鏡板取付部材２０の内向折曲片２５には、
前記係合片１６の上下高さよりも若干長い切欠部
２７が、前記係合片１６と対向した位置よりも若
干高い位置に形成されている。

しかして、鏡板５を戸先妻板３と戸尻妻板４と
の間に取付けるには、表面板９の周囲に各框６，
７，８，８を取付けると共に、左右竪框８，８の
連結壁８ｃに係合片１６をそれぞれリベツト・ビ
ス等で固着し、この状態で鏡板５を戸先・戸尻妻
板３，４間に配置し、かつ各係合片１６を鏡板取
付部材２０の内向折曲片２５に形成した切欠部２
７に合致して室内側方向に押し込み、第２係合突
片１５を前記内向折曲片２５の室外面に当接す
る。

これにより、内向折曲片２５は係止片１６の横
向片１６ａよりも若干室内側の位置となる。

この状態で鏡板５を下方に移動して、係止片１
６の横向片１６ａと第２係合突片１５との間に内
向折曲片２５を挾持させることで、鏡板５を戸先
妻板３、戸尻妻板４との間に取付ける。

この時、内向折曲片２５に、係止片１６の横向
片１６ａに形成した引寄せ用突部１６′ａが乗り
上げるので、鏡板５は室内側に引寄せられて、第
２係合突片１５と横向片１６ａとで内向折曲片２
５を強固に挾圧保持し、取付強度が増大する。

本考案は以上の様になり、鏡板５を持ち上げて
係合部１６ａを切欠部２７に合致させ、その状態
で鏡板５を室内側に押し込んだ後に、下方に移動
させることによつて、係合部１６ａと第２係合突
片１５とで第１係合突片２５を挾圧保持させて鏡
板５を戸先・戸尻妻板３，４間に取付けできる。

したがつて、鏡板をねじを用いることなく極め
て簡単に取付けできると共に、建物外壁の入隅部
に設けた戸袋においても鏡板を簡単に取付けでき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図及び第２
図は戸袋の縦断面図及び横断面図、第３図は係合
片の斜視図、第４図は正面図、第５図は鏡板取付
部材の斜視図である。 Ａは戸袋、３は戸先妻板、４は戸尻妻板、５は
鏡板、６は上框、７は下框、８は竪框、９は表面
板、１５は第２係合突片、１６ａは係合部、２０
は鏡板取付部材、２５は第１係合突片、２７は切
欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 戸袋Ａを構成する戸先・戸尻妻板３，４に、表
   面板９の周囲に框組体を取付けて成る鏡板５を取
   付けた戸袋において、前記戸先・戸尻妻板３，４
   の相対向する内面に、相対向する第１係合突片２
   ５を有する鏡板取付部材２０をそれぞれ付設し、
   該鏡板取付部材２０の第１係合片２５に切欠部２
   ７を形成すると共に、前記鏡板５の左右堅框８，
   ８における妻板３，４側面に、前記第１係合突片
   ２５の室外面に係合する第２係合突片１５と、前
   記切欠部２７を通過しうる大きさの係合部１６ａ
   とを、該係合部１６ａと第２係合突片１５との間
   に前記第１係合突片２５の厚さに略等しい隙間ｔ
   を形成するように室内・外側方向に離隔して設
   け、該係合部１６ａと第２係合突片１５とで第１
   係合突片２５を挾圧保持するようにしたことを特
   徴とする鏡板を備えた戸袋。