JPS631950Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気ポツトなどのヒーターの配線保護
構造に関するものである。

従来電気ポツトなどの底部に取付けられる加熱
器すなわち電気ヒーターからのリード線の絶縁は
リード線にガラススリーブまたは碍管などを用い
て行なわれていたが、この絶縁方法は煩雑であり
組立工数が多くなる欠点がある。また絶縁に碍管
を使用した場合はリード線の可とう性に不具合を
生じる。また水漏れ時において、スリーブ、碍管
等の絶縁管ではリード線が密封されていないため
絶縁不良が発生する危険がある。また絶縁管の組
立作業中取付け忘れを生じ絶縁不良の原因となつ
ている。また被覆した絶縁管が輸送あるいは使用
中に移動するためキズがついたり、割れたりして
絶縁不良を生じる欠点があつた。

本考案はこれらの欠点を解消し、従来にない新
たな配線構造を提供しようとするものである。

以下図面を用いて本考案の実施例の構造を説明
する。１はポツト容器でガラス、アルミ材等を用
いて例えば円筒状に成形され、２はこのポツト容
器１の底に設けたヒーター取付けに使用される貫
通孔である。３はヒーターで例えばセラミツクヒ
ーターが用いられる。そしてこのヒーター３の中
央下面には溶接等の手段でヒーター締付けネジ５
が固着されている。４はヒーター３の結線用リー
ド線である。６はパツキング本体でテフロン、シ
リコンゴム材等によりリング状に成形されており
また７はリード線４の絶縁筒で、このパツキング
本体６と同質材料を用いて同時成形される継ぎ８
を用いて一体に成形されている。そしてこのパツ
キング本体６はヒーター３の外周下に組込まれ、
このヒーター３とパツキング本体６により貫通孔
２を閉すように組立てられる。９は温度ヒユーズ
やサーマルプロテクター等の温度過昇防止器であ
る。そして前記絶縁筒７には配線用リード線、す
なわちヒーター３のリード線４及び温度過昇防止
器９のリード線４が通つている。１１は組金具で
この組金具１１には絶縁筒７とヒーター３に固着
されたヒーター締付けネジ５が挿通される。以上
のような構造の組金具１１をポツト容器１の外側
底より組合せ挿通されたヒーター締付ネジ５にナ
ツト１２を用いて締付け、ヒーター３をパツキン
グ本体６を介してポツト容器１の底部内側に緊定
すれば、ヒーター３を水密に固着することができ
る。また底カバー１４は合成樹脂等絶縁材で成形
し、以上のように組合された配線構造を包むよう
にポツト容器１の下部にネジ１５を用いて組金具
１１に締付けて電気ポツトの組立ては完成され
る。

以上の如く本考案の電気ポツトの配線構造は、
パツキング本体と一体に成形された絶縁筒によつ
て各リード線が保持されるので組立作業中にヒー
ターリード線が屈曲されてもリード線取付部に応
力が働かずリード線の折れ、ハズレ等は発生しな
い。また絶縁筒がパツキング本体と一体成形され
ているのでリード線は所定の位置に支持されヒー
ターとパツキング本体のズレが生じない、このた
めポツト容器への取付けが容易かつ確実にでき
る。またパツキング本体と一体に成形された絶縁
筒によつてリード線取付部が密閉されているので
このリード線取付部への外気を遮断し酸化を防止
することができる。またヒーターとパツキング本
体との間からの微量の水漏れが発生してもヒータ
ー下面とパツキング本体に一体に成形された絶縁
筒並びに継ぎとの空間によつての異極間短絡を防
止する。更に本考案においてはパツキング本体と
絶縁筒が一体に成形されているのでガラススリー
ブ、碍管等の絶縁管を個々にすいせき被覆する手
数をはぶき量産を可能とすると同時に安価に提供
できる等すぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を組込んだ電気ポツトの要部縦
断面図、第２図はパツキング本体の例を示す斜視
図である。 １……ポツト容器、２……貫通孔、３……ヒー
ター、４……リード線、５……ヒーター締付けネ
ジ、６……パツキング本体、７……絶縁筒、８…
…継ぎ、９……温度過昇防止器、１１……組金
具、１２……ナツト、１４……底カバー、１５…
…ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポツト容器の底にヒーター取付用貫通孔を設
   け、該底を挾むようにこれの内側にヒーターを、
   またこれの外側に組金具が配置され、この前記ヒ
   ーターと、前記底との間には前記ヒーター用リー
   ド線を挿通する絶縁筒が継ぎを介して外周と一体
   に成形されたパツキング本体を挾持して、これら
   を水密に締付け構成してなる電気ポツトの配線構
   造。