JPS63192867A - 金属皮膜方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、耐食性、耐熱性に優れた金属皮膜方法に関す
る。

［従来の技術と問題点］ 周知の如く、金属の耐食性付与法として、金属の表面を
高分子皮膜で覆うコーティング法、ライニング法などが
一般的であり、実用化もなされている。しかし、プラズ
マ重合法による金属の耐食性付与の技術例は極めて少な
い。以下、この代表的な文献について述べる。

（イ）文献１　（Ｈ，Ｐ、　５ｈｒｅｉｂｅｒ　ｅｔａ
ｌ。

Ｔｈ１ｎ　５ｏｌｉｄ　　Ｆｉｌｌｓ、　７２．４８７
（１９８７））　　； ３　ｈｒｅｉｂｅｒらは、まず大容量マイクロ波（２，
４５Ｇ）−ｔｚ）プラズマ重合装置を用いて、主に有機
シリコンモノマーによる重合塗装を検討した。とりわけ
、ヘキサメチレンジシロキサンの２譚のプラズマ重合膜
をコーティングした炭素鋼は、２８日間にわたる海水浸
漬と空気接触のくり返し試験（１０回／分）を実施して
も錆を発生しなかった。しかし、未塗装物には多量の錆
が認められた報告している。

（ロ）文献２（後藤田正夫二日本原子力研究所報告、Ｊ
ＡＥＲＩ５０２９　（１９７４）：後藤田は未封孔アル
マイトの酸化皮膜内に存在する多数の空孔に対して、プ
ラズマ重合によりポリマーを形成させて封孔を行ない、
ひき続きプラズマ重合膜を形成させた。そして、モノマ
ーとしてアクリル駿エステル、メタクリル酸エステルな
どを用い。数ＫＨ２以上の高周波放電によりプラズマ重
合膜を形成させた。しかるに、形成後窒素雰囲気中で熱
処理することにより、耐候性、耐溶剤性は優れるが、耐
アルカリ性に乏しい皮膜が得られた。

ところで、ボイラー用低温熱交換器、地熱発電用熱交換
器等の給水管に用いられる金属材料においては高耐食性
が要求される。即ち、１００〜１５０℃程度の硫酸など
による露点腐食に耐える特性が金属材料に要求される。

しかし、通常の耐候性鋼やステンレスでは耐用寿命が短
いので、露点温度以上で熱交換器を運転するなどの対策
が取られるが十分なものとなっていない。この金属材料
の耐食性付与法としてプラズマ重合コーテイング膜を適
用した例は皆無である。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、耐食性、耐
熱性に優れた金属皮膜方法を提供することを目的とする
。

［問題点を解決するための手段と作用］（イ）一般に、
フッ素ポリマー、とりわけポリテトラフロロエチレンは
耐食性に優れている。この点に着目してプラズマ重合用
モノマーとしてフッ素系モノマーを用い耐食性の向上を
図った。そして、耐食・耐熱性付与のために、プラズマ
重合コーテイング膜の高架橋密度化を施した。

（ロ）フッ素系モノマーを用いる他の理由として、これ
を用いてプラズマ重合して形成されたコーテイング膜が
疎水性を示すことにある。従って、熱交換器等の給水管
にこのコーテイング膜を隠した場合、結露抑制効果が生
じるだけでなく、結露しても硫酸等の酸性溶液のコーテ
イング膜内の膜厚を抑制する効果があり、耐食性が向上
する。

（ハ）プラズマ重合コーテイング膜の膜厚はせいぜい数
−〜数１０−程度であり、給水管にコーティングしても
熱変換効率の低下はほとんど無視できる。

本発明によれば、耐食性、耐熱性に優れた金属材料を得
ることができる。

［実施例コ 以下、本発明の一実施例について説明する。

■まず、金属材料を＃４００〜＃１２００のサンドペー
パーで表面仕上げした。ここで、金属材料としては、炭
素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムを用いた。

■次ニ、トリクロロエチレン、メタノール、メタノール
、アセトンで金属材料の超音波洗浄を行った。

■次いで、前記金属材料をプラズマ重合装置のペルジャ
ー内に置き、前記金属材料のプラズマエツチング処理を
行った。ここで、前記プラズマ重合装置は内部平行平板
電極ペルジャー型であり、１３．５６ＭＨｚの高周波電
源によりプラズマを発生させる。但し、出力は１０〜ｉ
ｏｏｗ、処理時間は１〜１０分、基板温度は０〜３００
℃とした。

■プラズマエツチング処理後、フッ素系モノマーを前記
ペルジャー内に導入してプラズマ重合を行った。ここで
、フッ素モノマーとしては、ヘキサフロロベンゼン、ペ
ンタフロロベンゼン、テトラフロロベンゼン、トリフロ
ロベンゼン、メチルペンタフロロベンゼン、バー７０ロ
シクロベンテンを用いた。また、重合条件として、出力
５０〜１００Ｗ、モノマー供給量１〜６　ｃ＋＋”　　
（Ｓ　Ｔ　Ｐ　）／１ｎ、基板（金属材料）温度Ｏ〜３
００℃９重合時間２０〜１５０分とした。また、ペルジ
ャー内へのモノマー導入経路を加熱した。得られたプラ
ズマ重合膜の膜厚は１〜３０ｐＬであった。

■この後、前記プラズマ重合膜を真空中で１００〜３０
０℃、１〜６時間熱処理を行った。

しかして、本発明によれば、ヘキサフロロベンゼン等の
フッ素モノマーを用いてプラズマ重合法により炭素鋼等
の金属材料にプラズマ重合膜をコーティングするため、
耐食性の優れた金属材料を得ることができ、またプラズ
マ重合膜は高架橋密度化しており耐熱性も有する。この
ため、ボイラー用低温熱交換器、地熱発電用熱交換器等
における給水管の露点腐食の防止に有効であり、熱の有
効利用度が向上する。しかも、プラズマ重合膜の厚さは
数ｐ〜数１０ａｍ程度であり、熱伝導率の低下は無視で
き、熱変換効率はコーテイング後もほぼ不変である。

次に、耐食性試験について説明する。

即ち、銅試験ではプラズマ重合コーティング処理した金
属材料を硫酸又は塩酸に浸漬させて腐食性を検討した。

ここに、酸性溶液濃度は２０〜８５％、試験温度は５０
〜１５０℃とした。しかるに、耐食性は、出力が高く、
モノマー供給量が少なく、基板温度が高く、熱処理温度
が高いほど良好であった。また、膜厚は厚いほど耐食性
が増す傾向となった。

耐食性試験結果の具体例として、ヘキサフロロベンゼン
、またはパーフロロシクロヘンテンのプラズマ重合膜を
とり挙げ、以下に述べる。ここに、出力１００Ｗ、モノ
マー供給量１〜２　ｃｍ’（Ｓ　Ｔ　Ｐ　）／ｍｉｎ　
、基板温度２００℃９重合時間１２０分の条件で、炭素
鋼試験片（寸法；２０ｘ２０ｘ５ｍｓ＋）全面にプラズ
マ重合膜をコーティングした。この試験片は、硫酸溶液
（濃度；２０〜８５％）中、試験温度５０〜１５０℃で
２４時間以上の耐食性を示した。一方、プラズマ重合コ
ーテイング膜の耐食性（酸に対する）評価については、
文献２による５％硫酸水溶液を用いた検討がなされてい
るのみである（但し、文献２は結果については明言して
いない）。このように本実施例のよ゛うな条件での耐食
性の検討例は他になく、本実施例との比較はできない。

［発明の効果］ 以上詳述した如く本発明によれば、耐食性、耐熱性に優
れた金属材料が得られ、もってボイラー用低温熱交換器
、地熱発電用熱交換器等における給水管の露点腐食の防
止に有効で、しかも熱変換効率もほぼ不変な高信頼性の
金属皮膜方法を提供できる。

出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 手続補正書 １、事件の表示 特願昭６２−２５８７７号 ２、発明の名称 金属皮膜方法 ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 （６２０）　　三菱重工業株式会社 ４、復代理人 東京都千代田区霞が関３丁目７番２号　ＵＢＥビル７、
補正の内容 （１）　　明細書節２頁１行目においてｒ１９８７Ｊと
あるを、ｒ１９８０Ｊと訂正する。

（２）　　明細書同頁５行目において「ヘキサメチレン
ジシロヘキサン」とあるを、「ヘキサメチルジシロヘキ
サン」と訂正する。

（３）　　明細書同頁１１行目において「後藤田正夫」
とあるを、「後藤田正夫ら」と訂正する。

（４）明細書同頁１３行目において「後藤田」とあるを
、「後藤田ら」と訂正する。

（５）明細書同頁１８行目において「を用い。数ＫＨ２
以上」とあるを、「を用い、数ＫＨ２以上」と訂正する
。

（６）　　明細書第３頁１７行目において「フッ素ポリ
マー」とあるを、「フッ素系ポリマー」と訂正する。

（７）　　明細書第４頁３行目において「フッ素系モノ
マー」とあるを、「フッ素系モノマー」と訂正する。

（８）　　明細書同頁８〜９行目において「膜厚」とあ
るを、「浸透」と訂正する。

（９）明細書節４頁２０行目〜第５頁１行目において「
アルミニウム」とあるを、「アルミニウム合金」と訂正
する。

（ｌＯ）明細書箱５頁２行目の「メタノール、」という
文章を削除する。

（１１）明細書同頁１５行目及び第６頁８行目において
「フッ素モノマー」とあるを、「フッ素系モノマー」と
訂正する。

（１２）明細書箱６頁２０行目において「銅試験ではプ
ラズマ重合コーティング」とあるを、「同試験ではプラ
ズマ重合膜コーティング」と訂正する。

（１３）明細書第７頁１１行目において「１〜２ｄｌと
あるを、「１〜３ｄＪと訂正する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フッ素系モノマーを用いてプラズマ重合法により金属表
   面に重合皮膜をコーティングすることを特徴とする金属
   皮膜方法。