JPS63191646A - インクジエツト記録ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクを吐出してインクの液滴を形成し、そ
れを紙等の被記録材に付着させて記録を行なうインクジ
ェット記録装置に用いる記録ヘットに関する。

（従来の技術〕 インクジェット記録法は、記録ヘッドに設けたオリフィ
スからインク（記録用液体）を吐出させ、これを紙等の
被記録材に付着させて記録を行なう記録方法であり、騒
音の発生が極めて少なく、かつ高速記録が可能であり、
しかも符通紙など特別な構成の記録用の紙を用いる必要
がないなど、多くの利点を有しており、神々のタイプの
記録ヘッドが開発されている。

なかでも、熱エネルギーをインクに作用させてオリフィ
スから吐出させるタイプの記録ヘッドは、記録信号に対
する応答性が良い、オリフィスの高密度マルチ化が容易
であるなどの利点を打する。

このような、インク吐出エネルギーとして熱エネルギー
を利用するタイプの記録ヘッドの代表的構成を第２図（
ａ）および（ｂ）に示す。なお、第２図（ａ）は記録ヘ
ッドの流路方向での断面部分図であり、第２図（ｂ）は
基板と天板との接合位置関係を示した展開部分図である
。

この記録ヘッドは、基板１上に、電気熱変換体を配列し
、更に電気熱変換体の最終的に流路ｄと液室１１の丁に
位置する発熱抵抗体９と電極３のＦ部に保護層４を設け
、これに流路６、液室１１が形成された天板を接合した
構成を有する。

この記録ヘッドにおけるインクの吐出エネルギーは５　
対の電極３とこれらＴ１．極間に位置する発熱抵抗体９
とを有する電気熱変換体８によって付４ｊされる。すな
わち、電極３に電流を印加して、発熱抵抗体９を発熱さ
せると、発熱抵抗体９付近にある流路６中のインクが瞬
間的に加熱されてそこに気泡が発生し、その気泡の発生
による瞬間的な体積膨張と収縮による体積変化によって
オリフィスからインクの液滴が吐出される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述したような構成の記録ヘッドにおける少なくとも電
気熱変換体−トに設けられる保護層は、電極や発熱抵抗
体を記録ヘッド内のインクに対して保護し、一対の電極
間での電流のリークを防ＩＦするなどの目的で設けられ
る。また、電気熱変換体トには、特に吐出エネルギーが
発生する際の衝γから電気熱変換体を保護する目的で、
更にいわゆる耐キヤビテーシヨン層を設ける場合もある
。

このような保護層を構成する材料としては、従来より絶
縁性を有する金属酸化物等の無機材料や樹脂等の有機材
料が用いられてきたが、なかでも金属材料を陽極酸化し
て得た陽極酸化被膜は、良好な絶縁性を有し、かつ真空
蒸着法などの比べて作成に必要な設備が大がかりでなく
、生産性が高いという利点を有していることから、電気
熱変換体の保護層を構成できる材料として注目されてい
る。

しかしながら、陽極酸化液■ｑを、保護層もしくはその
一部に用いた従来の記録ヘッドでは、陽極酸化被膜を保
護層として有効に利用するためには未だ解決すべき種々
の問題点が残されていた。

例えば、特開昭６０−１４３６５０号公報に記載の記録
ヘッドにおいては、電極表面を陽極酸化することで信頼
性の高い保護層を得ており、その際同時に発熱抵抗体表
面にも陽極酸化被膜が形成されても良とされている。と
ころが、電極表面と発熱抵抗体表面の両方に陽極酸化被
膜からなる保護層を形成した場合、電極と発熱抵抗体の
材質が異なると、これらの表面に形成される陽極酸化被
膜の組成や体積膨張率などの特性も異なるために、形成
された陽極酸化液１１Ｑの電極と発熱抵抗体の境界部分
での保護性能が十分でなかったり、亀裂などの欠陥が生
じやすくなる場合がある。しかも、電極表面と発熱抵抗
体表面に形成される陽極酸化被膜の両方に良好な保護性
能を得るための条件や材料“の選定には、四−・の陽極
酸化液ＩＱを形成する場合に比べて大きな制限を受け、
電極、発熱抵抗体などの記録ヘッドの構成材料や陽極酸
化の条件を自由に選択できないという難点もある。

一方、特開昭６０−１５７８７２号公報には、保護層と
しての無機絶縁膜を、ＣＶＤ法などの薄膜形成法で形成
し、その欠陥部を陽極酸化処理し、欠陥部にある電極や
発熱抵抗体表面に陽極酸化被膜を設けたインクジェット
記録ヘッドが開示されている。

ところが、無機絶縁膜と追加的に設けられた陽極酸化被
膜自体の保護性能は良好であっても、これらの境界にお
ける保護性能が必ずしも十分でない場合があり、改みす
べき問題点となっている。また、この記録ヘッドにおい
ては、無機絶縁膜を薄膜形成法で形成するが、薄ｎｑ形
成法は装置が大がかりとなり、またその操作も複雑であ
り、陽極酸化工程や感光性樹脂を用いたフォトリソ工程
に比べて生産性や作業性に劣るという欠点もある。

更に、米国特許第４５３２５３０号に記載のバブルへり
インク・ジェット印字装置では、発熱抵抗体表面には、
発熱抵抗体表面を１０００℃の高温で熱酸化して得た酸
化被膜の保護層が形成され、また電極にに陽極酸化被膜
が形成されている。この印字装置は、ＩＣ製造技術やそ
の装置をそのまま利用して製造できるという利点を有す
るが、装置が大がかりとなり、その操作も複雑であるう
えに、面積の大きいいわゆるフルマルチタイプのインク
ジェット記録ヘッドをより単純な装置で作業性良く製造
するのには向いていない。

他方、米国特許第４５３５３４３号にも、発熱抵抗体表
面及び電極表面に陽極酸化被膜を設けた熱インクジェッ
ト・プリントヘッドが開示されている。

しかしながらこのヘッドにおいても、上記の特開昭６０
−１５７８７２号公報に記載に記録ヘッドと同様の問題
点がある。

本発明は以上述べた問題点に鑑みなさねたものであり、
その［１的は陽極酸化被膜の特性を電気熱変換体の保護
層にイＴ効に利用した高性能で信頼性の高いインクジェ
ット記録ヘッドを提供することにある。

本発明の他の目的は、大がかりな装置を用いなくてもす
み、よりｊｌｌｌ易な作業工程で製造可能な保護層を有
するインクジェット記録ヘッドを提供することにある。

Ｃ問題点を解決するための手段〕 上記目的は以下の本発明によって達成することができる
。

すなわち、本発明は、基体と、該基体上に設けられた発
熱抵抗体と、所定間隔をおいて前記発熱抵抗体に′−π
気的に接続された一対の電極と、前記発熱抵抗体の所定
間隔内の表面を局所的に陽極酸化して設けられた酸化皮
膜と、前記電極トに前記酸化皮膜の表面の少なくとも一
部が露出された状態で設けられている有機絶縁膜とを有
する電気熱変換体を備えたことを特徴とするインクジェ
ット記録ヘッド用基板、およびインクを吐出させるため
のオリフィスと、前記インクを吐出するために利用され
る熱エネルギーを発生するための電気熱変換体とを有す
るインクジェット記録ヘッドにおいて、該電気熱変換体
が、基体と、該基体上に設けられた発熱抵抗体と、所定
間隔をおいて前記発熱抵抗体に電気的に接続された一対
の電極と、前記発熱抵抗体の所定間隔内の表面を局所的
に陽極酸化して設けられた酸化皮膜と、前記電極上に前
記酸化皮膜の表面の少なくとも一部が露出された状態で
設けられている有機絶縁膜とを有することを特徴とする
インクジェット記録ヘッドである。

本発明のインクジェット記録ヘッド用基板を用いた記録
ヘッドにおいては、電気熱変換体を構成する発熱抵抗体
表面の主要部に陽極酸化被膜からなる保護層が設けられ
ており、熱による発熱抵抗体の酸化や、リーク電流によ
る発熱抵抗体のインクとの反応が効果的に防止される。

更に、電気熱変換体の発熱抵抗体表面の陽極酸化被膜以
外の部分から′ａＶｆｉ　Ｌにおよんで均質な打機絶縁
膜が設けられ、良好な保護性能を有する保護層の形成が
困難とされていた発熱抵抗体と電極の境界部がこの打機
絶縁ＪＩＱに覆われ効果的に保護されているので、その
信頼性が大幅に向−ヒしている。

以下、図面を用いてその製造工程をおいつつ本発明のイ
ンクジェット記録ヘッド用基板およびそれを用いた記録
ヘッドの構成を詳細に説明する。

第１図（ａ）〜（ｆ）は、基体Ｆに電気熱変換体を設け
て本発明のインクジェット記録ヘッド用基板を製造する
ための工程の一例を基体の断面部分で示した工程図であ
る。

本発明のインクジェット記録ヘッド用基板を製造するに
は、まず、第１図（ｂ）に示すように基体１Ｆに発熱抵
抗体層２と電極層３をこの順に、スパッタリングなどの
方法により積層した後、これらを所定の形状に第１図（
Ｃ）に示しようにフォトリソＬ程などを利用してバター
ニングし、例えば第２図（ｂ）に示されたような折返し
構造で構成された−一対の電１４３間に発熱抵抗体９を
設ける。

なお、基体１、発熱抵抗体層２および電極層３に用いる
材料としては、インクジェット記録ヘッドのこれら部分
に用いることができる材料のいずれも制限なく利用でき
る。更に基体表面には蓄熱層が設けられていも良い。

また、ここまでの操作には、上記のような積層とバター
ニングの組合せによる方法のみならず種々の方法を適宜
選択して用いることができる。

次に、基体上に、例えば感光性ポリイミド樹脂、具体的
には、ポリイミドイソインドロキナゾリンジオン（商品
名：ＰＩＱ、日立化成社製）、ポリイミド樹脂（商品名
：　ＰＹＲＡＬＩＮ　、デュポン社製）、環化ブタジェ
ン（商品名：　ＪＳＲ−ＣＢＲ、ＣＢ）ｔ−Ｍ９月、日
本合成ゴム社製）、フォトニース（商品名、東し社製）
などのバターニングが容易であり、電極３および発熱抵
抗体９上に設けられる保護膜としての性能に優れた被膜
を形成できる樹脂なとからなる４ｊ−機絶縁膜１２を第
１図（ｄ）に示すように積層する。

更に、ｈ機絶縁膜１２を第１図（ｅ）に示すように、電
極３の−・部（電極取り出し部３ａ）と、発熱抵抗体９
の表面の陽極酸化被膜を設ける部分が露出するようにバ
ターニングする。

ここで、陽極酸化処理用の溶液と露出した発熱抵抗体表
面とを接触させた状態で、電極取り出し部に露出させた
電極端部を電源の陽極に接続し、所定時間反応させて発
熱抵抗体９の露出部分に陽極酸化被膜１３を第１図（ｆ
）に示すように形成させる。

なお、この陽極酸化処理に用いる方法としては、発熱抵
抗体９を構成する材料を陽極酸化してト述したような保
護層としての特性に優れた陽極酸化被膜を形成できる方
法であれば特に限定されない。例えば、＾λ、Ｍｇ、　
Ｔｉ、　Ｔａ等の金属材料を酸化処理する方法として一
般に用いられている、あるいは知られている方法などを
利用すれば良い。

このようにして保護層１２、■３を有する電気熱変換体
が形成された基体１からなる本発明のインクジェット記
録ヘッド用基板を製造することができる。なお、形成さ
れた基板の陽極酸化被膜を斜線で示した下面部分図を第
１図（ｇ）に示す。

更にこの基板上に、例えば第２図（ｂ）に示したような
流路及び液室を有する天板を、流路内の所定の位置に発
熱抵抗体が配列されるように位置合せしつつ接合し、更
に必要に応じてこの接合体の発熱抵抗体の下流側の所定
位置を切断してオリフィスを形成し、本発明のインクジ
ェット記録ヘッドが完成される。

実施例〕 以下、実施例にしたがって本発明を更に詳細に説明する
。

実施例１ 電気熱変換体の形成を第１図に示した工程にしたがって
行ない本発明のインクジェット記録ヘッドの製造を以下
のようにして実施した。

まず、Ｓｉウェハーの表面を熱酸化して、厚さ３μｍの
５ｉ０２被膜を形成して基体を得た。次に、基体の５ｉ
０２被膜形成而りにスパッタリングによって、発熱抵抗
体層としての厚さ３０００人のＴａ層と、７［極層とし
ての厚さ５００Ｏ人の１層をこの順に積層した。

次に、Ｔａ層とへ１層を）すトリソｒ稈によって順次バ
ターニングして、第２図（ｂ）に示された折返し電極と
、一対の電極間にＴａ層が露出してなる発熱抵抗体（５
０）ｕ＋　Ｘ　１５０　ｕ）を８　　ｄｏｇ／ｍｍの配
列密度で形成した。

次に、感光性ポリイミド樹脂［フォトニース（東し社製
）］を２鱗程度の厚みとなるようにスピンコードし、史
にフォトリソ工程によって、発熱抵抗体表面の電極との
境界近傍を除く主要部分上および電極取出し部となる部
分Ｆから樹脂を取り除いた。

ここで、ホウ酸０．５をｒｎｏＩＬ／１の濃度で、四ホ
ウ酸ナトリウムを０．０５ｎ＋ｏＪｉｔ　／　ｎの濃度
で含む水溶液に、先に形成した発熱抵抗体表面露出部分
を浸漬した状態で、電極取出し部に露出した電極端部を
２００ｖの電源の陽極に接続し２０秒間陽極酸化処理を
行なった。

陽極酸化終了後、反応液からヘッドを取り出し、１分に
洗浄して乾燥させた後、第２図（ｂ）に示めされた流路
及び液室を有するガラスからなる天板を、流路内の所定
の位置に発熱抵抗体が配列されるように位置合せしつつ
エポキシ接着剤により接合し、更にこの接合体の発熱抵
抗体の下流側の所定位置をダイシング・ソーにより切断
してオリフィスを形成し、本発明のインクジェット記録
ヘットを完成した。

更に、以りの操作を繰り退して本発明のインクジェット
記録ヘッドを多数製造し、以下に示した記録条件で耐久
性テストを行ないこれを評価し、その結果のワイブルプ
ロットを第３図に■で示した。

駆動電圧＝１．２Ｘ発泡電圧 駆動周波数　３　ＫＨｚ パルス幅　　２μｓｅｃ なお、第３図で■で示された結果は、比較のために５イ
１゛機樹脂保護層を設けない以外は、すなわち保護層が
電極と発熱抵抗体の表面を陽Ｖ）酸化して形成したＩＱ
Ｖｆｉ酸化被１酸化層１１Ｑ記の実施例で得た記録ヘッ
ドと同様の構成を有する従来のインクジェット記録ヘッ
ドを用いて同様の２ｆ価を行なった結果である。

〔発明の効果〕

本発明においては、電気熱変換体を構成する発熱抵抗体
層面の主要部に陽極酸化被膜からなる保護層が設けられ
ているので、熱による発熱抵抗体の酸化や、リーク電流
による発熱抵抗体のインクとの反応が防！トされる。

更に、電気熱変換体の発熱抵抗体表面の陽極酸化被膜以
外の部分から電極ヒにおよぶ均質な絶縁性のイ「機絶縁
膜が設けられ、良好な保護性能を有する保護層の形成が
困難とされていた発熱抵抗体と電極の境界部がこの有機
絶縁膜に覆われ効果的に保護されているので、その信頼
性が大幅に向トしている。

更に、本発明における陽極酸化処理においては発熱抵抗
体ＩＨ１類を良好に酸化できる条件を設定すれば良くそ
の制御が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）〜（ｇ）は本発明のインクジェット記録ヘ
ッド用基板を形成するための方法の一例の主要に程図で
ある。第２図はインクジェット記録ヘッドの代表的構成
を示す図であり、第２図（ａ）は流路に沿った断面部分
、第２図（ｂ）は天板と基体との位置関係を示す展開部
分図である。また、第３図は実施例において得られた記
録ヘッドの評価結果を示すグラフである。 に基体　　　　　　　２：発熱抵抗体層３；電極（居）
　　　　４：保護層 ５：天板　　　　　　　６：流路 ７：オリフィス ９：発熱抵抗体　　　　ｌＯ：インク供給口＋１＋液室
　　　　　　　１２：有機絶縁膜１３：陽極酸化被膜

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）基体と、該基体上に設けられた発熱抵抗体と、所定
   間隔をおいて前記発熱抵抗体に電気的に接続された一対
   の電極と、前記発熱抵抗体の所定間隔内の表面を局所的
   に陽極酸化して設けられた酸化皮膜と、前記電極上に前
   記酸化皮膜の表面の少なくとも一部が露出された状態で
   設けられている有機絶縁膜とを有する電気熱変換体を備
   えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド用基板
   。 ２）前記基体と前記発熱抵抗体との間に蓄熱層を有する
   特許請求の範囲第１項に記載のインクジェット記録ヘッ
   ド用基板。 ３）インクを吐出させるためのオリフィスと、前記イン
   クを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する
   ための電気熱変換体とを有するインクジェット記録ヘッ
   ドにおいて、該電気熱変換体が、基体と、該基体上に設
   けられた発熱抵抗体と、所定間隔をおいて前記発熱抵抗
   体に電気的に接続された一対の電極と、前記発熱抵抗体
   の所定間隔内の表面を局所的に陽極酸化して設けられた
   酸化皮膜と、前記電極上に前記酸化皮膜の表面の少なく
   とも一部が露出された状態で設けられている有機絶縁膜
   とを有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド
   。 ４）前記基体と前記発熱抵抗体との間に蓄熱層を有する
   特許請求の範囲第３項に記載のインクジェット記録ヘッ
   ド。