JPS6318601Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は内袋を収納してなる液体容器、所謂バ
ツクインボツクス形の容器に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来のこの種の容器は、実開昭53−68431号公
報に示す如く、容器の一側板の頂部中央に、内袋
の注出器具を引き出す窓部を設けると共に、前記
注出器具を挾持する切欠部を持つた挾持用板紙を
容器内に収納し、前記窓部と挾持用板紙とで前記
内袋の注出器具を係止して該注出器具を容器外へ
突出するよう構成していた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 然るに、上述の従来の容器に於いては、挾持用
板紙を解除して外部に突出した注出器具を容器内
に収納する場合に、内袋内の液体が残り少なくな
るにつれて容器内に占める内袋の容積が減少し、
注出器具が容器内の底部に深く落ち込んでしま
い、従つて再び注出器具を取り出して前記窓部と
挾持用板紙とで挾持することが出来ない等の問題
点があつた。

又、注出器具を容器外に突出固定させた場合に
は、積み重ねて輸送或いは展示する場合に上記注
出器具が邪魔になる等の問題点があつた。

本考案は上記問題点に鑑み開発された全く新規
な技術であつて、容器外に突出固定された注出器
具を容器内に収納する場合に内袋内の液体の容積
が減少しても注出器具を容易に取り出して再び容
器外に突出固定させて使用出来る液体容器を提供
せんとするものである。

＜問題点を解決するための手段＞ 前記問題点を解決するための本考案の手段は、
注出器具を取り付けた落とし蓋を有する内袋を、
前記落とし蓋と係止し得る折曲片を側壁に有する
と共に、前記注出器具を支持し得る支持部を蓋部
に有する容器に収納して構成してなるものであ
る。

＜作用＞ 前記手段によれば、内袋の液体が残り少なくな
つて、蓋部の支持部による注出器具の支持を解除
しても、落とし蓋が容器側壁の折曲片に係止して
支持されるので、注出器具が下方に落ちるのを防
止することが出来る。

＜実施例＞ 次に前記手段を適用した一実施例を図面を参照
して説明する。

第１図乃至第５図に於いて、Ａは四角筒状に構
成される外箱であつて、そのブランク板を説明す
ると、側壁となる４枚の側板１〜４及び貼着片５
が順に折曲線を介して連設され、側板１，３，４
の上端には舌片６が連設され、側板２，４の下端
には底板９が連設され、側板１，３の上部には半
円状切込ａが穿設されて折曲片ｂが形成されてい
ると共に、下端には折曲片８が夫々連設されてい
る。また側板２の上端には蓋部となる蓋板７が連
設され、該蓋板７の中央部には円状ミシン線ｃ
と、該円状ミシン線ｃを中心としてこれに交わる
２本の平行ミシン線ｄと、この２本の平行ミシン
線ｄの末端部を相互に連結する折曲線ｅとによつ
てこれらの内部に折曲片ｆが形成されて構成され
ている。

Ｂは方形基板１０の各辺に折込片１１が連設さ
れた落とし蓋であつて、基板１０の中央部には丸
孔ｇが穿設され、且つ前記ブランク板より構成さ
れる外箱Ａ内に於いて、昇降自在に構成されてい
る。

Ｃは前記外箱Ａの中に収納されるセロハン、プ
ラスチツクフイルム、アルミ箔等を積層してなる
内袋であつて、その上端部は前記落とし蓋Ｂに一
体的に接着されるよう構成されている。

またＤは前記落とし蓋Ｂの基板１０の丸孔ｇに
嵌入固定される注出器具であつて、キヤツプ１２
を取り外すことによつて液体を注出し得る如く構
成され、且つ下方の外周壁にはリング溝１３が穿
設されて構成されている。

次に前記構成よりなる各部材の組立を説明する
と、ブランク板を四角筒状にして外箱Ａを構成
し、落とし蓋Ｂに注出器具Ｄを取り付けると共
に、内袋Ｃの上端部を落とし蓋Ｂに取り付け、且
つ落とし蓋Ｂを外箱Ａの開口部内に昇降自在に収
納する。

前記の如く構成された容器の使用を説明する
と、落とし蓋Ｂを外箱Ａ内に於いて昇降自在にな
る如く収納したので、内袋Ｃ内に収納した酒、ジ
ユース等の液体を取り出さない場合には、外箱Ａ
の蓋板７を閉鎖することによつて落とし蓋Ｂ及び
これに取り付けられた注出器具Ｄを外箱Ａ内に完
全に収納することが出来る。

また内袋Ｃ内の液体を取り出す場合には、外箱
Ａの蓋板７のミシン線ｃ，ｄを夫々切断し、ミシ
ン線ｃで囲まれた部分を切除すると共に折曲片ｆ
を両側に起立させ、この状態で注出器具Ｄ及び落
とし蓋Ｂを引き上げ、注出器具Ｄを蓋板７から突
出させると共に、注出器具Ｄのリング溝１３内に
蓋板７の孔の縁部を嵌入し、これによつて注出器
具Ｄを蓋板７に固定し、次に注出器具Ｄのキヤツ
プ１２を取り外すことによつて内袋Ｃ内の液体を
外方に注出することが出来る。

更に内袋Ｃ内の液体が残り少なくなつた場合に
は、落とし蓋Ｂを外箱Ａ内に収納すると、落とし
蓋Ｂが外箱Ａ内に於いて下方に降下するが、外箱
Ａ内に折曲突出された折曲片ｂに落とし蓋Ｂを係
止して支持することが出来、これによつて落とし
蓋Ｂの下方への降下を停止させることが出来る。

＜考案の効果＞ 本考案に係る液体容器は、内袋内の液体が残り
少なくなつて、蓋部の支持部による注出器具の支
持を解除しても、注出器具を取り付けた落とし蓋
が容器側壁の折曲片に係止して支持されるので、
落とし蓋及び注出器具が下方に落ちるのを防止し
て、注出器具を容器内に収納することが出来、こ
れによつて注出器具が邪魔になつたりすることが
全くない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は容器の組立及び使用説明図
である。 Ａは外箱、Ｂは落とし蓋、Ｃは内袋、Ｄは注出
器具、１，２，３，４は側板、５は貼着片、６は
舌片、７は蓋板、８は折曲片、９は底板、１０は
基板、１１は折込片、１２はキヤツプ、１３はリ
ング溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注出器具を上部に取り付けかつ下部に内袋を一
   体的に取り付けた落とし蓋を、上記注出器具を外
   方に突出固定させて保持し得る支持部を蓋板面上
   に設けかつ上記落とし蓋が下降した際に係止し得
   る折曲片を側壁に設けてなる外箱内に昇降自在に
   収納して構成したことを特徴とした液体容器。