JPS631844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は履物主として運動靴用に好適な中敷や
中底として提供される台底に関する。

〈従来技術〉 従来の履物用の中敷及び中底は気泡ゴム若しく
は気泡樹脂の台板上に織布を装着したものであつ
て気泡ゴム若しくは気泡樹脂の台板のみでなるも
のよりも幾分平滑性に乏しいものであるが、例え
その台板の足裏添い面に足裏状の凹凸形状があつ
ても、スピードの激しいフツトワークを行つたり
キツク力を強力に働かすためにはなお充分な滑り
を抑止し難いので履物着用者の足指に損傷をもた
らすおそれのあるものであつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は前述の履物の中敷や中底の如き足裏添
い面上において靴着用者の足が滑らないようにそ
の滑りを抑止して足のフツトワークに適合しキツ
カクの低減を防止し更に足指の損傷をもたらすこ
とのないようにしかつ、地面等からの衝撃を緩和
すると共に、足に傷害をもたらさないようにする
ことにある。

〈問題を解決するための手段〉 本考案は前述の問題を解決するため、少くとも
履物着用者の足底形よりも大きく広がつている部
分をもちかつ復元性の極めてよいポリウレタンフ
オーム若しくはこれと同効ゴム状弾性体の気泡体
でなる主体の下面側に足底相当形の薄くかつ硬質
の基板１を結合することによつて、足指の滑りを
抑止し地面よりの衝撃を緩和し得る台底を提供し
ようとするものである。

〈実施例〉 本考案の台底Ａは第１図乃至で示されてい
るように先づ薄くかつ硬質のシート状若しくは板
状のものを履物着用者の足底相当形の広がりのも
のに截断して基板１を形成し、次に同じくポリウ
レタンフオームの如き極めて復元性の良好なゴム
状弾性体板を履物着用者の足底外周相当形５より
広がり部分３だけ大きく截断等して主体２を形成
し、該主体２の下面側の足底外周相当形５部分に
前記基板１を接着剤で接合等の手段で結合して成
形することができる。なお前記基板１は地面から
の突上げや衝撃を阻止することができる剛性の合
成樹脂シート、フアイバー板、ゴムシート或いは
金属板等で形成すればよい。

〈作 用〉 本考案の台底Ａは中敷若しくは中底として履物
殊に運動靴能の胛被内に挿入装置された後、前記
胛被内の台底Ａ上に履物着用者の足Ｆがのせられ
る。このとき前記運動靴等が着地若しくは着床時
に、前記台底Ａは前記Ｆと靴底との間で挾圧され
る、特に台底Ａの足底添い面６が第１図及び
で示されているように足Ｆの足底形に添う凹凸状
に圧縮される。またこのとき台底Ａの主体２はそ
の前記足底添い面６と下面７の間が３mm以下にな
つても主体２の下面７側に結合している基板２に
より地面等からの衝撃や突き上げを遮断若しくは
抑止できる。また更に台底Ａの主体２の広がり部
分３によつて足Ｆの足指や足底周辺を包み込むよ
う囲んで足Ｆの胛被内での滑りを抑止できる。

更に前記基板２は少くともこれと結合している
主体２における広がり部分３以外の部分（基板２
と結合している部分）が足Ｆの荷重によつてもで
きるだけ伸張しないようにして主体２の厚みがよ
り薄くならないようにできる。

〈効 果〉 本考案の台底Ａは、前述の基板２によつて地面
等からの衝撃や突き上げ等を抑止若しくは緩和し
て履物着用者の足に傷害をもたらすことがないの
みならずまた前記主体２の広がり部分３に足Ｆの
足指や足底の周辺を包み込むように囲んで足Ｆの
滑りを完全に抑止し、もつて足指と胛被との衝突
や摩擦或いは足底と台底Ａの足底添い面の摩擦等
を抑止して足指や足底の靴傷その他の傷害発生を
未然に防止することができる。

〈別実施例〉 第２図乃至で示されているように本考案の
台底Ａは、前記基板２の上面側に結合している前
記主体２の広がり部分３の一部例えば爪先部辺の
み若しくは踵部辺のみ或いはこれらの両部分にの
み、略平面「Ｖ」字形等の切れ目４を複数個設け
ている。台底Ａの主体２は先づその足底添い面６
に履物着用者の足Ｆの荷重が加わつにとき（足Ｆ
が主体２内に沈んできたとき）その周辺の広がり
部分３が足指や足底周辺を包み込むように胛被に
沿う上向きに弧状となつて浮き上る、このとき、
前記主体２の広がり部分の足底添い面６がしわを
生じて捲き上がり難いが前述の切れ目４を複数個
設けることにより前記しわの発生を取り除き広が
り部分の弧状の捲き上りをスムーズにして所望の
如く足指の滑りを抑止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至は本考案の台底の実施例を示す
略図であつて、はその上面側から見た平面図で
あり、はその下面側から見た平面図であり、
はその側面図であり、及び足の荷重が加わつ
た状態の断面略図の例であつてはその横断面図
を示し、はその縦断面図を示す。第２図乃至
は本考案の別実施例を示す略図であつて、乃
至はその平面図の例示であり、は足の荷重が
加わつた状態の横断面図である。 図面の符号、Ａ……台底、Ｆ……足、１……基
板、２……主体、３……広がり部分、４……切れ
目、５……足底外周相当形、６……足底添い面、
７……下面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 履物着用者の足底相当形であつてやや硬質の
   薄い基板１と、該基板１上に接合した該基板１
   よりも大きく広がつておりかつ復元性の極めて
   よい厚い層のゴム状弾性体等の気泡体でなる主
   体２からなることを特徴とする、台底。 ２ 前記ゴム状弾性体等の主体２はその広がり部
   分３に切れ目４を設けたことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲１項記載の台底。 ３ 前記ゴム状弾性体の主体２は柔軟であるが永
   久歪みをもたらすことのないポリウレタンフオ
   ームでなることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲１項及び２項記載の台底。