JPS63183Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は主に保温式の炊飯器に係り、特にしやも
じ受けの取付構造に関するものである。

一般に、この種の炊飯器にあつてしやもじ受け
を備えるものは、炊飯器本体の一部に係止孔を開
ける等の手段によりしやもじ受けの取付部を形設
し、この取付部にしやもじ受けを着脱自在に設け
るようにしていたが、これでは炊飯器本体に取付
部を形設する為の加工が必要となるばかりか、し
やもじ受けの取付位置が限定され、使い勝手の悪
いものであつた。

本案はかかる点に鑑みてなされたものであり、
以下図面に示した本案の実施例について詳細に説
明する。

炊飯器本体１は筒状の外装体２、底カバー３、
上リング４、外鍋５及び図示しない断熱材等によ
り従来周知の如く構成され、その内底部には炊飯
ヒータを埋設した熱板６を備え、内鍋７を出入自
在に納めている。上記リング４は上面の略全周に
渡つて露受け用の溝８を形成している。

外蓋９は蓋主体１０、蓋カバー１１及び図示し
ない断熱材等により構成され、上面に把手１２を
有し、炊飯器本体１にヒンジ機構１３を以つて開
閉自在となり、ラツチ機構１４により閉塞状態に
ロツクされるものである。而して、外蓋９は下面
外周部即ち蓋カバー１１の外周部に複数個の小突
起（図示せず）を突設し、閉塞時に該小突起を上
リング４の溝８の外周壁８ａ上に当接させること
により蓋カバー１１と上リング４の外周壁８ａ間
に少許間隙１５を形成する。この間隙１５はヒン
ジ機構１３、ラツチ機構１４及び小突起が存在す
る部分を除き、略全周に渡つて存在しており、内
鍋７と後述する内蓋間より洩れた蒸気を外方に積
極的に放出して内装電気部品への弊害を防止する
ことを目的として形成されている。又、間隙１５
は加工、組立時における寸法誤差を吸収して外観
上体裁よくまとめることをも目的とする。

しやもじ受け１６は上端部に一対の係止片１７
を設け、この係止片１７の先端１７ａを上リング
４の外周壁８ａに係合することにより炊飯器本体
１に係止保持されるものであり、係止片１７は外
蓋９の閉塞時間隙１５内にあつて当該閉塞に支障
を来たすことはない。又、係止片１７の先端１７
ａ部の長さｌは間隙１５寸法より大きく設定して
ある。

尚、図中１８は外蓋９に着脱自在に支持され、
内鍋７の上端開口を閉塞する内蓋、１９はしやも
じを示す。

上記構成の炊飯器にあつては、任意の位置を選
択してしやもじ受け１６は上リング４に係止保持
させることができ、使い勝手がよくなる。又、係
止片１７の先端１７ａ部の長さｌを間隙１５の寸
法より大きく設定してある為、炊飯器の持ち運び
時にしやもじ受け１６が不用意に脱落するような
ことがない。

以上の如く本案炊飯器にあつては、蒸気の放出
等を目的として外蓋と上リング間に形成されてい
る間隙を利用して、しやもじ受けを上リングに係
止保持できるので、炊飯器本体、外蓋等に加工を
施こしたり外蓋の閉塞に支障を来たしたりするこ
となくしやもじ受けを係止保持でき、しかもしや
もじ受けの位置を任意に変えることができ、使い
勝手もよくなる等、頗る実用的な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案炊飯器の外観図、第２図は同上要
部構造を示す概略断面図、第３図は同上しやもじ
受けの斜視図である。 １：炊飯器本体、４：上リング、７：内鍋、
８：溝、９：外蓋、１５：間隙、１６：しやもじ
受け、１７：係止片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上面の略全周に渡つて溝を形成する上リング
   を上部に装設した炊飯器本体と、該本体内に出
   入自在の内鍋と、該内鍋の上面開口を閉塞する
   内蓋と、該内蓋を支持し、炊飯器本体の上方を
   被う外蓋とを備え、外蓋の閉塞時該外蓋の下面
   外周部と上リングの上面外周部間に間隙を形成
   するものにおいて、外蓋の閉塞時上記間隙内に
   あつて先端を上リングの溝外周壁に係合する係
   止片をしやもじ受けに設け、このしやもじ受け
   を上記係止片を以つて炊飯器本体に係止保持さ
   せたことを特徴とする炊飯器。 ２ 上リングの溝外周壁に係合する係止片の先端
   部は外蓋と上リング間の間隙寸法より長く設定
   されてなる実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の炊飯器。