JPS63174006A - 光フアイバ担持用スペ−サ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ファイバケーブルの要素として用いられ、
複数本の光ファイバを集合化して保護、担持するための
スペーサに関する。

〔従来技術とその問題点〕

光ケーブルは低損失で大容量通信が可能なことから、公
衆通信、データ通信等多くの分野で使用されている。ま
たケーブルは、光ファイバ自体が石英あるいはプラスチ
ックで非金属であり、このために金属を全熱使用せずに
ケーブルを構成でき、電界、磁界の影響を受けないよう
にすることができるから、特に高圧の電力線近傍の区間
で誘導妨害を受けないようにしたいとき、または高圧電
力線の近傍で高絶縁性により安全を確保したいときなど
には有効な通信線となる。しかし、光ファイバは金属導
体通信線に比して圧壊力、引張力に対して弱い欠点があ
り、重要回線あるいは圧壊力、引張力などが加わる所で
は、光ファイバにそれ等の力が直接に加わらないように
するため、長さ方向にらせん溝を有するスペーサに光フ
ァイバを収納する構造の光ケーブルが使用されている。

光ファイバの長所である非誘導性および安全性を生かす
ためには上記スペーサ自体も非金属であることが望まし
い。

現在広く使用されている上記非金属スペーサとしては、
中心抗張力線として繊維強化プラスチック単線や撚線を
使用しその外周にポリエチレンからなる成形体を押出被
覆し、成形体の外周には長さ方向にらせん状に複数条の
溝を形成したポリエチレンスペーサが一般である。

従来の繊維強化プラスチック中心抗張力線は比較的剛直
なものとなっており、これをポリエチレン成形体で被覆
してなるポリエチレンスペーサは、これを湾曲させた場
合に、湾曲部が大きくなり、捲設を必要とする配線及び
可動通信業としては不適当で、その適応範囲は比較的狭
いものに限られるという欠点がある。

（発明の目的） 従って本発明の目的は、従来の光ファイバ担持用スペー
サの上記欠点を解消し、すぐれた柔軟性及び屈曲性を有
し、捲設を必要とする配線や可動通信業のために好まし
く用いられる新規な光ファイバ担持用スペーサを提供す
ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を加
えた結果、中心抗張力線と、該中心抗張力線の周囲に設
【プられた、外周に長さ方向の複数の光ファイバ装着用
溝を有する熱可塑性樹脂からなるスペーサ本体とからな
る光ファイバ担持用スペーサにおいて、前記の中心抗張
力線として５繊維強化プラスチック単線を前記のスペー
サ本体用熱可塑性樹脂と相溶性を有しない樹脂で一次被
覆した後に複数本撚り合せてなる繊維強化プラスチック
撚線を用いると、中心抗張力線の外周に熱可塑性樹脂を
溶融押出し被覆し、スペーサ本体を形成するに際して、
中心抗張力線である繊維強化プラスチック撚線を構成す
る個々の単線同志及び繊維強化プラスチック撚線とスペ
ーサ本体とが融着しないので、すぐれた柔軟性と屈曲性
を有する光ファイバ担持用スペーサが得られることを見
い出し、本発明を完成させた。

従って本発明は、中心抗張力線と、該中心抗張力線の周
囲に設けられた、外周に長さ方向の複数の光ファイバ装
着用溝を有する熱可塑性樹脂からなるスペーサ本体とか
らなる光ファイバ担持用スペーサにおいて、ｍ維強化プ
ラスチック単線を前記のスペーサ本体用熱可塑性樹脂と
相溶性を有しない樹脂で一次被覆した後に複数本撚り合
せてなる繊維強化プラスチック撚線によって前記の中心
抗張力線が構成されていることを特徴とするものである
。

以下、本発明の詳細な説明する。

従来の光ファイバ担持用スペーサは、中心抗張力線と、
該中心抗張力線の周囲に設けられた、外周に長さ方向の
複数の光ファイバ装着用溝を有する熱可塑性樹脂からな
るスペーサ本体とから通常構成されており、また前記の
中心抗張力線として単鋼線や撚鋼線及びｗ４維強化プラ
スチックの単線ヤ撚線が従来用いられているが、本発明
においては、中心抗張力線として繊維強化プラスチック
撚線を選択使用するものであり、該繊維強化プラスチッ
ク撚線は、繊維強化プラスチック単線をスペーサ本体用
熱可塑性樹脂と相溶性を有しない樹脂で一次被覆した後
に複数本撚り合せて形成されるものである。ここで前記
の繊維強化プラスチック単線の特に好ましい一例として
は、ガラス繊維ヤボリフエニレンテレフタルアミド繊Ｍ
（例えばケブラー繊維の商品名でデュポン社から市販さ
れているものが挙げられる）の如き繊維を不飽和ポリエ
ステル樹脂溶液の如き樹脂浴に含浸させた後、出口ガイ
ドにより所定の外径に絞って得られる棒状物（９ａ維含
量は通常５０〜６０％である）が挙げられる。なお該棒
状物のマトリックス樹脂を構成する不飽和ポリエステル
樹脂は、この段階では未硬化状態であるが、後述の如く
、棒状物（、！維強化プラスチック単線）を所定樹脂に
より一次被覆したのち、その被覆棒状物を撚り合せて撚
線を形成した後に加熱硬化される。

本発明において、前記の繊維強化プラスチック単線を一
次被覆するための樹脂は、上記の如くスペーサ本体用熱
可塑性樹脂と相溶性を有しない樹脂であり、例えばスペ
ーサ本体用樹脂として、最もポピユラーなポリエチレン
、特に高密度ポリエチレンを用いた場合には、これと相
溶性を有しないナイロン等のポリアミド樹脂が好ましく
用いられる。該ポリアミド樹脂は、ポリエチレンとの相
溶性を有しないばかりでなく、ポリエチレンよりもはる
かに高い融点を有するので、スペーサ本体用樹脂として
ポリエチレンを溶融押出し被覆するに際して熱軟化しな
いので、特に好ましく用いられるが、用いられるスペー
サ本体樹脂の種類に応じて他の樹脂を用いても良いこと
はもちろんである。上述のポリアミド樹脂とポリエチレ
ンとの関係のように、−次被覆用樹脂がスペーサ本体用
樹脂よりも高い融点を有するのが好ましい。

また−次被覆用樹脂は、本発明の目的を達成するために
可撓性を有するものが好ましく、可撓性が不足する樹脂
を用いる場合には、可塑剤等の添加によって可撓性を付
与しても良い。

なお、繊維強化プラスチック単線の樹脂による一次被覆
は、例えば繊維強化プラスチック単線をクロスへラドダ
イに挿通し、その外周に溶融状の樹脂を円環状ダイから
押出すことにより行なわれる。

スペーサ本体樹脂と相溶性を有しない樹脂を一次被覆用
樹脂として用いることにより、中心抗張力線を構成する
単線同志及び中心抗張力線とスペーサ本体とが融着せず
、その結果、すぐれた柔軟性、屈曲性を有し、捲設を必
要とする配線及び可動通信業のために好適な光ファイバ
担持用スペーサが得られる。

上述の如く、本発明においては中心抗張力線とスペーサ
本体とは融着せず、柔軟性、屈曲性等の利点が実現され
るものの、両者の接着が不十分なことに起因する不利益
も予想され得るが、本発明の中心抗張力線においては、
撚線を形成する前の単線のそれぞれを一次被覆しである
ので、撚構造に基づく凹凸が保持され、この凹凸部に押
出し被覆されたスペーサ本体用樹脂が入り込んで得られ
る、いわゆるアンカー接着により中心抗張力線とスペー
サ本体は適度に係止される。

また本発明の特に好ましい態様においては、繊維強化プ
ラスチック単線を構成するマトリックス樹脂が一次被覆
された繊維強化プラスチック単線の複数本撚り合せによ
る撚線の形成侵に加熱硬化されるので、撚線の撚り合せ
状態が固く保持され、その債のスペーサ本体用樹脂の押
出し被覆時の金型の回転によって撚線が撚り戻されるこ
とがないという利点がある。

なお、本発明においては、既に述べたように前記の中心
抗張力線の外周にスペーサ本体が押出し被覆されており
、該スペーサ本体を構成する熱可塑性樹脂として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が用いられ
るが、特に高密度ポリエチレンを用いるのが好ましい。

またスペーサ本体は、その外周に長さ方向の複数の光フ
ァイバ装着用らせん溝を有するが、該らせん溝は、スペ
ーサ本体用樹脂の押出し被覆時に所定の口金形状のダイ
を回転することにより得られる。

またスペーサ本体を形成するに先立ち、繊維強化プラス
チック撚線の回りをスペーサ本体用樹脂と同−又は相溶
性を有する樹脂で予め被覆し、しかる後にスペーサ本体
用樹脂を押出し被覆しても良い。

〔実　施　例〕

以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。

実施例１ 下記の方法によって、断面形状を第１図に示したらせん
スペーサを作製した。

ガラス長繊維（日東紡績（株）製ガラスロービングＲ３
２８＞からなる強化用繊維材料を、未硬化不飽和ポリエ
ステル樹脂材料を収容している樹脂含浸槽に通して出口
ガイドにより所定の外径に絞り、外径２．０ｍの未硬化
棒状物（ガラス繊維含量約５６容量％）からなるガラス
繊維強化プラスチック単線１を１９だ。

次いでこのガラス繊維強化プラスチック単線１をクロス
へラドダイに挿通し、その外周に溶融状のナイロン−１
２樹脂（ダイセル化学工業■製ダイアミドＬ２１２１・
・・・・・ペースポリマーに可塑剤を添加して柔軟性を
付与したもの）を円環状ダイから押出して前記の単線１
をナイロン樹脂で外径が３．０ｍとなるように一次被覆
して一次被１１ｆｆ１２を形成し、１ｑられたナイロン
樹脂−次被覆単線をドラムに巻き取った。

次いで該ナイロン樹脂一次被覆単線を７本撚り合せて撚
線３とし、これを硬化槽に導き、該硬化槽中の熱湯によ
って撚線内部の未硬化不飽和ポリエステル樹脂材料を硬
化させた。

次いで２８０ＯＮｇの引張強度を右するこの撚線３を中
心抗張力線としてクロスへラドダイに挿通し、所定の口
金形状のダイを回転しながら高密度ポリエチレン樹脂（
商品名ハイゼツクス６３００Ｍ、ＭＩ（メルトインデッ
クス＞０．１２＞を該ダイから溶融押出して被覆し、ら
せん溝５を有するスペーサ本体４を形成した後、冷却固
化して、山径１４．８ｍ、谷径１０．８ｍ、条数６、ピ
ッチ４５０１Ｍ１のらせんスペーサ６を得、その屈曲度
を下記の方法により測定した。

亘皿底里定り拮 第２図に示す如き、らせんスペーサストッパ７、スライ
ドテーブル８及びバネ秤９を備えた装置を用いて長さ７
０ｃｔｎのらせんスペーサ６を、’ｌ０ｃｍの高さの弓
形に屈曲させるに要する荷重をバネ秤９にて測定した。

単位はＫｌである。

測定結果は、表１に示すように屈曲度が３，４Ｋｇであ
り、屈曲性に極めて優れたものであった。

実施例１のらせんスペーサがこのように極めて優れた屈
曲性を有するのは、撚線を構成しているガラス繊維強化
プラスチック単線同志が、各単線を被覆しているナイロ
ン樹脂の存在によって融着しておらず、また撚線とスペ
ーサ本体とが、撚線の外周部を構成するナイロン−１２
樹脂が高密度ポリエチレンとの相溶性を有ざず、しかも
融点差が４０℃以上もある（ナイロン−１２樹脂融点１
７５〜１８０℃、高密度ポリエチレン融点１３１℃）か
らである。

実施例２ 中心抗張力線を構成する強化用繊維材料として、ガラス
長繊維の代りにケプラー４９繊ｒａ、＜米国デュポン社
製ポリフェニレンテレフタルアミド繊ｖＬ）を用い、ら
せんスペーサ一本体を構成する高密度ポリエチレン樹脂
としてハイゼツクス６３００の代りにショウレックス５
００３Ｗ（商品名）（ＭＩＯ，２５＞を用いた以外は実
施例１と同様にして同一形状のらせんスペーサを作製し
、実施例と１と同様に屈曲度を測定した。

測定結果は、表１に示すように屈曲度が４．０に９であ
り、実施例］のものとほぼ同一の屈曲性を有していた。

比較例１ ｍ雑像化プラスチック単線１を被覆するための樹脂とし
て、ナイロン−１２樹脂の代りに線状低密度ポリエチレ
ン樹脂（商品名日本ユニカーＭＧ２１１、ＭＩ　　１）
を用いた以外は実施例１と同様にして同一形状のらせん
スペーサを作製し、実施例１と同様に屈曲度を測定した
。

測定結果は表１に示すように屈曲度が８．５錦であり、
実施例１のものに比べ屈曲性がはるかに劣っていた。屈
曲性がこのように劣るのは、撚線の外周部を構成する線
状低密度ポリエチレン樹脂とスペーサ本体を構成する高
密度ポリエチレン樹脂とが、いずれもポリエチレン樹脂
であって互に相溶性を有し、かつほぼ同一の融点でめる
ために溶融押出し時にｍ善してしまうからである。

比較例２ 中心抗張力線を構成する強化用繊維材料として、実施例
１で用いたと同一のガラス長繊維を用い、これを不飽和
ポリエステル樹脂含浸槽に通して外径４．５朧の未硬化
棒状物を轡、次いでこれを高密度ポリエチレン（らせん
スペーサ本体を構成する高密度ポリエチレンと同一種類
のもの）で被覆して外径８．５Ｍの高密度ポリエチレン
被覆未硬化棒状物を得、更にこれを硬化処理後、撚り合
すことなく単線のままで中心抗張力線として用いた以外
は実施例１と同様にして、実施例１と同一形状のらせん
スペーサを得た。

このらせんスペーサは、表１に示すように屈曲度が６．
ＯＫｓであり、実施例１のものと比べ屈曲性がはるかに
劣っていた。屈曲性がこのように劣るのは、中心抗張力
線の外周部を構成する樹脂とスペーサ本体を構成する樹
脂とが同一種類の高密度ポリエチレン樹脂であり、溶融
押出し時に融着してしまうからであり、また撚構造でな
く繊維強化プラスチック棒状物の径が太いので、それ自
身の剛性が高いからである。

［発明の効果］ 本発明の光ファイバ担持用スペーサは、上記の如く構成
されているので、中心抗張力線とスペーサ本体との適度
な係止力を保持しつつ、柔軟性及び屈曲性にすぐれてお
り、捲股を必要とする配線及び可動通信業のために好ま
しく用いられる。

また本発明の好ましい態様によれば、繊維強化プラスチ
ック単線のマトリックス樹脂が、撚線の形成後、スペー
サ本体用樹脂の押出し被覆前に硬化されているので、撚
線の撚り戻りがないという特別な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の光ファイバ担持用スペーサの一例を
示す断面図、第２図は本発明の光ファイバ担持用スペー
サの屈曲度を測定するための装置の概略図である。 １・・・・・・ｌ雑像化プラスチック単線２・・・・・
・−次被覆層 ３・・・・・・撚線 ４・・・・・・スペーサ本体 ５・・・・・・らせん溝 ６・・・・・・らせんスペーサ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）中心抗張力線と、該中心抗張力線の周囲に設けら
   れた、外周に長さ方向の複数の光ファイバ装着用溝を有
   する熱可塑性樹脂からなるスペーサ本体とからなる光フ
   ァイバ担持用スペーサにおいて、繊維強化プラスチック
   単線を前記のスペーサ本体用熱可塑性樹脂と相溶性を有
   しない樹脂で一次被覆した後に複数本撚り合せてなる繊
   維強化プラスチック撚線によって前記の中心抗張力線が
   構成されていることを特徴とする光ファイバ担持用スペ
   ーサ。
2. （２）前記の繊維強化プラスチック単線を構成するマト
   リックス樹脂が繊維強化プラスチック撚線を形成後、ス
   ペーサ本体用熱可塑性樹脂の押出し被覆前に加熱硬化さ
   れている、特許請求の範囲第１項に記載の光ファイバ担
   持用スペーサ。
3. （３）前記の一次被覆用樹脂がポリアミド樹脂であり、
   スペーサ本体用熱可塑性樹脂がポリエチレンである、特
   許請求の範囲第１項又は第２項に記載の光ファイバ担持
   用スペーサ。