JPS6317008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はシンクロスコープ等のような電子測定
装置に用いられる測定コードに関するものであ
る。

〔考案の技術的背景〕

従来、電子測定装置などでは測定を行う場合、
被測定体側端子の種類により目的に合つた測定コ
ードを測定装置の端子に接続して使用していた。

しかし、被測定体側端子の形状は第１図に示す
ようにワニ口クリツプ１やプローブ２，３などが
あり、またプローブも減衰比などで様々のものが
あり、またこれら被測定体側端子の接続された測
定コードのコード自体の種類により同軸ケーブル
用コネクタ５とか或いはコの字形圧着端子４とか
云つた使用可能な接続端子形状が決まるので、こ
れに合わせて測定装置６側の接続端子７，８，９
が設けられる。

このように被測定体側端子や接続端子側の形状
や種類などが多く、しかも被測定体側端子とがコ
ードに一体化されて専用化されている従来の方式
では多種類の測定コードを用意しなければならず
費用が嵩む他、コードが長いことから保管などの
管理も大変であり、測定コードを頻繁に交換しな
ければならなくなつたときなど、いちいち長い測
定コード自身を交換するのはわずらしく、測定効
率も悪くなる。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情に鑑みて成されたもので、測
定コードの被測定体側端子のみを交換できるよう
にして測定者の手許ですみやかに目的とする被測
定体側端子の着脱を可能し、複数の被測定端子の
み用意すれば測定コードそのものの交換は不要に
して測定コード交換のわずらわしさや多数の長い
測定コードの保管を不要にした操作性の良い測定
コードを提供することを目的とする。

〔考案の概要〕

即ち、本考案は上記目的を達成するため、測定
装置の測定コードとして両端にそれぞれコネクタ
を設けたコード本体と、測定に供するワニ口クリ
ツプやプローブなどの被測定体側端子を独立構成
とし、且つ前記コネクタに着脱可能に構成した複
数のアダプタとより構成し、前記コード本体は共
用化すると共にアダプタのみ交換して使用するよ
うにする。

〔考案の実施例〕 以下、本考案の一実施例について第２図、第３
図を参照しながら説明する。

第２図は本考案による測定コードを示す斜視図
であり、図中２１はコード本体である。コード本
体２１は例えば同軸ケーブルを用いており一端側
に測定装置６の同軸用の接続端子（レセプタク
ル）８に接続するためのコネクタ２２が取り付け
てある。またコード本体２１の他端側には例えば
同軸用のＮ型、BNC型等のような形式で外側が
絶縁体で覆われたコネクタ２３が取り付けられて
いる。

また、本装置ではコネクタ２３側には被測定体
側端子を交換して取り付けることができるようコ
ネクタ２３に接続可能なレセプタクルが取り付け
られた被測定体側端子を用意する。

即ち、被測定体側端子をアダプタ化するもの
で、第２図に２４で示す通信機器等用のＵ−リン
ク用アダプタ、２５で示すワニ口クリツプアダプ
タ、２６で示すプローブなど被測定体側端子にコ
ネクタ２３に接続可能なレセプタクル２７を直接
取り付けた構造とする。尚、これらアダプタは先
端の端子部分及びレセプタクル２７部分を除き、
外部を絶縁構造としてある。

このように構成すれば、コード本体２１をその
コネクタ２２側をもつて測定装置６の接続端子８
に接続しておき、測定を行う際には測定目的に合
う前記アダプタを選択してコード本体２１のコネ
クタ２３に接続する。アダプタにはそれぞれレセ
プタクル２７が設けられているのでこれを利用し
てコード本体２１に装着すればアダプタはその交
換を測定者の手許で行うことができ、しかも従来
の測定コードのような長いコードそのものの交換
ではなく、アダプタのみの交換で良いので、交換
作業は簡単にしかも迅速に行うことができる。

更にアダプタ部分は被測定体側端子部分のみ分
離独立させたものであるため、アダプタは測定コ
ードに比べて小型であり、このアダプタを多種用
意すれば良いので保管なども容易となる。

第３図ａ，ｂにアダプタ側のレセプタクル２７
とコード本体側のコネクタ２３の構造を示してお
く。ａ図は斜視図、ｂ図は両者を接続した状態を
示す側面図であり、２１ａはコード本体２１のコ
ードである。２３ａは筒状の絶縁カバーであり、
２３ｂはこの絶縁カバー２３ａの内側に設けられ
た筒状の電極で内周面は奥にゆくにつれ径を小さ
くしたテーパ状としてある。２３ｃはこの電極２
３ｂの中心軸に位置されて電極２３ｂ内に設けら
れた針状の電極であり、この電極２３ｃはコード
の一方の心線例えば同軸ケーブルを用いていると
すれば中心の導体に、また前記電極２３ｂは他方
の心線（同軸ケーブルのときはシールド導体）に
それぞれ接続してある。

また電極２３ｂにはその周面にレセプタクル側
のピンと係合して固定するための溝２３ｄが設け
てある。

またレセプタクル２７側は円筒状の電極２７ａ
と、この電極２７ａの外周側に突設したピン２７
ｂ、電極２７ａの中心軸部分に設けられた前記針
状の電極２３ｃと接続する電極２７ｃ、電極２７
ｃと２７ａとの間に設けられる絶縁物２７ｄより
成る。

このような構成の装置はレセプタクル２７をコ
ネクタ２３に挿入しレセプタクル２７のピン２７
ｂをコネクタ２３の溝２３ｄに係合させる。この
係合はコネクタ２３の電極２３ｂがテーパ状とな
つているため容易に行える。

この溝２３ｄが図のようにカギ形に形成してあ
ればレセプタクル２７を挿入後、回転させること
により第３図ｂの如くピン２７ｂはコネクタ２３
に確実に係合し、アダプタ側の脱落はなくなる。
逆に回転させるとピン２７ｂは溝２３ｄのカギの
部分から外れるので、軸方向に引くとレセプタク
ル２７はコネクタ２３から外れることになる。

しかも本装置ではアダプタ側は先端の端子部分
とレセプタクル部分を除き、他は絶縁されてお
り、また、レセプタクル部分はコード本体２１の
コネクタ２３内に挿入される形となり、且つコネ
クタ２３は外周を絶縁物２７ｄにより覆われて外
部と完全に絶縁されるため、外部との通電や、誘
導を拾う心配がない。

尚、レセプタクル２７とコネクタ２３との接合
時には、電極２３ｂと２７ａが、また、電極２３
ｃと２７ｃとが接してアダプタ側とコード側との
電路が連絡される。

尚、レセプタクル２７の電極２７ａはコネクタ
２３の電極２３ｂと密着できるようテーパ状にす
るようにしても良い。

〔考案の効果〕 以上詳述したように本考案はシンクロスコープ
等の電子測定装置の測定コードとして、両端にそ
れぞれコネクタを設けたコード本体と、測定に供
する被測定体側端子を独立構成とし、且つ前記コ
ネクタに着脱可能に構成したアダプタとより構成
し、前記コード本体は共用化すると共にアダプタ
のみ目的に合わせたものと交換して使用できるよ
うにしたので、従来のようにコード付きのものを
多数用意せずとも済み、アダプタのみの保管で済
むので管理がしやすくなり、また、被測定体側端
子の交換は手許でアダプタのみ交換すれば良いの
で交換は迅速に行うことができ、従つて測定効率
も良くなるなどの利点が得られる。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例に限
定することなくその要旨を変更しない範囲内で適
宜変形して実施し得るものであり、例えばアダプ
タのコネクタとの接続構造は第３図に示す構造以
外の適宜な他の構造を用いるようにしても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明をするための図、第２図
は本考案の一実施例を説明するための図、第３図
はその着脱部分の構造を示す図である。 １……ワニ口クリツプ、２，３……プローブ、
４……圧着端子、５……コネクタ、６……測定装
置、７，８，９……接続端子、２１……コード本
体、２２，２３……コネクタ、２４，２５，２６
……アダプタ、２７……レセプタクル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 測定装置の測定コードとして、両端にそれぞれ
   コネクタを設けたコード本体と、測定に供する被
   測定体側端子を独立構成とし、且つ前記コネクタ
   に着脱可能に構成した複数のアダプタとより構成
   し、前記コード本体は共用化すると共にアダプタ
   のみ交換して使用することを特徴とする測定コー
   ド。