JPS63166407A - 濾過器の濾材脱落検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は例えば原子力発電プラントの復水浄化設備等に
用いる復水濾過器の濾材脱落検出装置に関する。

（従来の技術） 従来よく知られているように、原子力発電プラントでは
復水濾過器を設け、復水中の不溶解性不純物を除去する
ことにより、給水系から原子炉に持込まれる不純物の低
減を図っている。このような復水濾過器として、例えば
第４図に示すよう゛に、ケーシング１ａ内を一次室（上
流側）２ａと二次室（下流側）２ｂとに多数の孔３を有
する仕切壁４で区画し、その仕切壁４の孔３部にフィル
タ５を設けたものがある（なお、第４図には、図示簡明
化のため、仕切壁４の孔３およびフィルタ５を１つだけ
示している）。フィルタ５は筒形の網状エレメント６と
、この網状エレメント６の外局面にプリコートしたイオ
ン交換樹脂等の濾材７とからなっており、濾材７は復水
の流れにより網状エレメント６の外周面に保持されるよ
うになっている。即ら、復水は復水器から濾過器１に復
水入口弁８を有する入口配管９を介して供給され、復水
出口弁１０、流量調節弁１１を有する出口配管１２を介
して濾過器１から流出する。この間の濾過器１内での復
水の流れにより、フィルタ５の濾材７は網状エレメント
６に保持される。

このように、フィルタ５の濾材７が復水の流れによって
網状エレメント６に保持されている濾材プリコート形の
濾過器１では、復水の流層が低下すると濾材７のエレメ
ント６への保持力が失われ、濾材７は網状エレメント６
から剥離して落下することになる。

従来では、このような濾過器１のｗＩ材膜脱落検出装置
して流量検出器を用いた構成が採用されている。即ち、
出口管１２に常Ｉ１１流が検出器１３が設けられ、これ
により検出された流量信号１０１が第１の警報設定！’
＋４に入力されるようになっている。そして、復水流量
が低下し、設定値以下になると第１の警報設定器１４か
ら流量保持信号１０２が出力され、入口管９と出口管１
２との接続管１５に設けた保持ポンプ１６が起動して循
環流量が得られるようにし、これにより濾過器１内の濾
材７が網状エレメント６に保持されるようにしている。

また、保持ポンプ９の吐出流量は流量検出器１７によっ
て検出され、これによる流量信号１０３が第２の警報設
定器１８に入力されるようになっている。

そして、第１、第２の警報設定器１４．１８から警報回
路１９に警報信号１０４，１０５が出力され、復水流量
が設定値以下で保持ポンプ１６が起動しない場合や、保
持ポンプ１６が起動しても十分な循環流量が得られない
場合には、網状エレメント６から濾材７が脱落する可能
性があるとして警報が出力されるようになっている。

（発明が解決しようとする問題点） 従来の装置では、流量の設定値は計桿上の値であり、設
定値以下では必ず濾材が剥離するという訳ではなく、設
定Ｉｔｉ以上では絶対濾材が剥離しないとは言いきれな
い。

また、従来はエレメント濾材の異常を直接検出している
訳ではなく、濾過器の流量が低下していたため濾材が剥
離する可能性があることを検出している。

したがって、濾過器の流量が設定値以下になっていない
にも拘らず、エレメントの濾材の状態が異常になった場
合には、異常を検出できない。また、電源の瞬停により
濾過器の流量が低下した場合には、流量検出はできず、
停電中に流量がどの程度低下したか検出できない。その
ため、この場合にも濾過器内の濾材の異常検出ができな
い。

したがって、以上のような場合には、濾過器の性能が落
ちたまま運転を継続する可能性があり、原子炉に供給す
る給水の水質が低下する。

また、濾過器の流量が一時的に低下したが濾材の状態は
正常というケースも考えられるが、現状では、濾材の健
全性を検出することはできないため、濾過器の流量が低
下した場合には、一旦、濾゛材を廃棄し、再プリコート
することになり、高価な濾材が無駄に捨てられることに
なる。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、濾
材剥離がより確実に検出でき、不要な濾材廃棄を防止で
きるとともに、より高純度の流体供給に資することがで
きる濾過器の濾材脱落検出装置を提供することを目的と
する。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、網状エレメントに濾材を流体の流れにより保
持させる濾材プリコート式フィルタを有する濾過器を対
象とし、その濾材の綱状エレメントからの脱落を検出す
るものにおいて、前記濾過器のフィルタ上流側と下流側
との差圧を検出する差圧検出器と、前記濾過器への流量
を検出する流量検出器と、予め求められた流量と差圧と
の関係データに基づいて前記流量検出器による流層から
理論上の差圧を求める差圧演算器と、この差圧演算器に
より演算される理論的差圧と前記差圧検出塁による実際
の差圧とを比較ＦＡ痺する偏差演算器と、理論差圧が実
際の差圧よりも小さい場合に濾材の脱落警報を出力する
警報設定器とを有することを特徴とする。

（作用） 濾過器の流量と差圧には相１ｊＱＩＩｌ係があり、関数
的に表わすことができる。即ち、線通器内の濾材がエレ
メントから剥離すると、濾過器の差圧が下がることが認
められる。そこで、濾過器の差圧を監視し、演算器で求
められた関数値と実際の差圧を比較することにより、濾
過器内の樹脂の状態を監視することができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を第１図〜第３図を参照して説
明する。

第１図は原子力発電プラントの復水系の系統構成を示し
ている。

復水濾過器２１は、例えば第４図に示すように、ケーシ
ング２１ａ内を一次室（上流側）２２ａと二次室（下流
側）２２ｂとに多数の孔２３を有する仕切壁２４で区画
し、その仕切！１２４の孔２３部にフィルタ２５を設け
た構成としている（なお、第１図には、図示簡明化のた
め、仕切壁２４の孔２３およびフィルタ２５を１つだけ
示している）。

フィルタ２５は筒形の網状エレメント２６と、この網状
エレメント２６の外周面にプリコートしたイオン交換樹
脂等の濾材２７とからなっており、濾材２７は復水の流
れにより網状エレメント２６の外周面に保持されるよう
になっている。即ち、復水は復水器から濾過器２１に復
水入口弁２８を有する入口配管２９を介して供給され、
復水出口弁３０、流量調節弁３１を有する出口配管３２
を介して濾過器２１から流出する。この間の濾過器２１
内での復水の流れにより、フィルタ２５の濾材２７は網
状エレメント２６に保持される。

このものにおいて、入口管２９と出口管３２とから導い
た圧力検出管３３ａ、３３ｔ）に差圧検出器３４を設け
、濾過器２１の上流側と下流側との差圧を検出するよう
にしている。

また、出口管３２に常時流量検出器３５を設けるととも
に、入口管２９と出口管３２との間に亘る連絡管３６ａ
に保持ポンプ３６ｂおよび保持流量検出器３７を設けて
いる。

そして、差圧検出器３４、常時流量検出器３５および保
持流量検出器３７から、異常検出器３８に差圧検出信号
２０１、常時流量検出信号２０２および保持流量検出信
号２０３をそれぞれ出力するようになっている。

第２図は異常検出器３８の構成を示している。

異常検出器３８は常時流量検出器３５と保持流量検出器
３７との出力信号である常時流量検出信号２０２と保持
流ｌ検出信号２０３とを選択的に入力するための信号切
換器３９を右する。また、信号切換２ｇ３９からの流量
信＠２０４と差圧検出器３４からの差圧検出信号２０１
とを入力する差圧演算器４０を有する。さらに、差圧演
ｎ器４０からの差圧演算信号２０５と差圧検出器３４か
らの差圧検出信号２０１とを入力する偏差演算器４１、
およびこの偏差演算器４１から出力される偏差信号２０
６を入力する警報設定器４２とを有する。

次に、作用を説明する。

第３図は復水流量と差圧との関係を示している。

復水８ｍ鰻と差圧とは、図示のように、略比例関係にあ
ることが認められている。この関数値が差圧演篩１４０
に記憶されており、差圧演＄１！１４０では、入力され
る流量信号２０４に基づいて、理論上の差圧が求められ
、その値を差圧演算信号２０５として偏差演算器４１に
出力するものである。

濾過器運転中の流量は常時流量検出器３５によって検出
され、この流量検出信号２０２は信号切換器３９に入力
される。

濾過器待機中のＦＩＬＩ＆は保持ポンプ３６ｂの出口に
ＩＩされた保持流量検出器３７によって検出され、この
保持流量検出信号２０３も信号切換器３９に入力される
。信号切換器３９は、濾過器の運転モードにより運転ま
たは待機のいずれかを選択し、選択したモードに応じた
流量信号２０４を差圧演算器４０に入力する。濾過器２
１内の流路抵抗は、濾材２７が網状エレメント２６の全
周に付着していれば抵抗が高く、一部でも剥離すれば抵
抗が少なくなる。このことは実験により判っている。即
ち、流山と差圧との間には、第３図に示した関係があり
、差圧演算器４０は流量を入力し、その流量に相当する
差圧を演梼し、偏差演粋杢４１に偏差信号２０６を入力
する。濾過器２１の差圧は差圧検出器３４により検出さ
れ、差圧検出器＠２０１は差圧ＰＡｔｉｉ器４０および
偏差演惇器４１に入力される。

なお、濾過器２１の差圧は、運転経過に連れて不純物が
濾材に留ることにより、第３図に破線で示したように次
第に高くなるので、差圧ｙ４ｎ器４０は、差圧検出信号
２０１を入力して出力値を補正するようになっている。

偏差演ｎ器４１では差圧ＦｉＪ篩器４０からの差圧演算
信号２０５と差圧検出器３４からの差圧検出信号２０１
とが比較され、差圧検出ＷＡ３４による実際の差圧が理
論値よりも小ぎい場合には、その偏差を警報設定器４２
に入力する。警報設定器４２は入力されている偏差が、
ある設定値以上になると異常を捕えて警報を出力する。

濾過器２１の濾材が剥離すると、流路抵抗が減少するの
で同−流量に対して差圧が小さくなる。例えば、第３図
で差圧演算３！４０から出力された差圧値がＤＰＩのと
き、濾過器が正常であれば、濾過器の差圧は、差圧演１
１器４０の計算値ＤＰＩとほぼ等しいか、あるいは大き
いことになる。もし、濾過器の差圧が差圧演算器４０の
計算値よりも小さい場合には、濾過器２１内の＆ｌ材が
剥離しているとみなされる。

このような実施例の構成によれば、濾過器２１の差圧と
、流量に基づいて計算した差圧を比較し、そのＩ差によ
り濾過器２１内の樹脂の異常を検出することができる。

したがって、濾過器２１内の網状エレメント２６にプリ
コートされた濾材２７の脱落による異常を従来の装置に
比して正確に検出することができ、原子炉に安定した高
純麿水を供給することができる。また、誤判断による不
必要な濾材廃棄、再プリコートを防止することができる
。

なお、前記実施例では、本発明を原子力発電プランドの
復水濾過器に適用したが、プリコート形のフィルタを有
する濾過器であれば、その他種々の濾過器に適用できる
ものである。

（発明の効果〕 以上のように、本発明によれば、濾過器のフィルタの上
流側と下流側との差圧に基づいて、濾材の剥離状態を検
出するようにしたので、ｔａｌｌ検出に基づいて予測的
に濾材剥離を監視する従来の装置に比べて、検出精度を
向上することができる。

したがって、異常検出が確実となり、より高純度の流体
供給に資することが可能となるとともに、濾材の不要な
廃棄防止による経流効果向上等の利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す系統構成図、第２図は
第１図に示す異常検出器の回路構成を示す図、第３図は
流量と差圧との関係を示すグラフ、第４図は従来例を示
す系統構成図である。 ２１・・・濾過器、２１ａ・・・フィルタ、２６・・・
網状エレメント、２７・・・濾材、３４・・・差圧検出
器、３５．３７・・・流量検出器、３８・・・異常検出
器、４０・・・差圧演算器、４１・・・偏差演算器、２
・・・警報設定器。 出願人代理人　　　波　多　野　　　久種水出口 茶３図 ａ人出口 蔓４　日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 網状エレメントに濾材を流体の流れにより保持させる濾
   材プリコート式フィルタを有する濾過器を対象とし、そ
   の濾材の網状エレメントからの脱落を検出するものにお
   いて、前記濾過器のフィルタ上流側と下流側との差圧を
   検出する差圧検出器と、前記濾過器への流量を検出する
   流量検出器と、予め求められた流量と差圧との関係デー
   タに基づいて前記流量検出器による流量から理論上の差
   圧を求める差圧演算器と、この差圧演算器により演算さ
   れる理論的差圧と前記差圧検出器による実際の差圧とを
   比較演算する偏差演算器と、理論差圧が実際の差圧より
   も小さい場合に濾材の脱落警報を出力する警報設定器と
   を有することを特徴とする濾過器の濾材脱落検出装置。